契約スキルで嫁沢山！-男少女多な異世界を正常なる世界へ-

お買い物

 「仮証の返却確認できました、こちらが２万ｚです」
 「ありがとうございます」

 仮証を返し預け金を受け取った、さっきの女性とは違った…

「ルナー」
 （なに？）
 「鑑定って結構頻繁に使ってるのか？」
 （ほとんど使わないわね、魔力の事もあるし、プライベートもあるしね、緊急時と興味がある事ね）
 「そうなのかー」
 （メリルと出会った時は緊急だったわ、モンスターは見た事ないと使うわね、トシの事も出会った後はステータス確認の時しかしてないから安心して）

そんなに見てないんだな…ルナはカードを受け取ってからほぼ喋っていない…独り言言ってるみたいだな…

「あそこが服とか売ってるとこかな？」
 （急ぎましょう！）
 「はいよー」

 俺は小走りに店の前まで辿り着いた

「いらっしゃい！お兄さん凄いかっこだね！別の国の流行かい？」
 「いえ…戦闘でちょっと…」
 「そうなのかい？随分扇情的なかっこだよ！ここだと飢えた女に喰われちまうよ気を付けな！」
 「はい…自分の服上下と、２人分の靴、あとは…この子の羽織れるような物が欲しいのですが…いくら位になりますか？」
 「そりゃピンキリよ、あんまり金ないのかい？」
 「はい…やっとの思いでこの街に着いて、少し素材が売れたので服をと…」
 「少し待ちな」
 「よろしくお願いします」

 元気のいいおばちゃんだ、テキパキと服と靴を集めてくれている

「これが最低限の金額で揃えた品だよ…合わせて１２０００ｚだね、間に合わせだから質に期待するんじゃないよ稼ぐようになったらいっぱい買っておくれ」
 「…俺の分の服を除くといくらになります？」
 「なんだい足りないのかい？」
 「…はい、数日分の宿代と食事代を考えると１万ｚに抑えたいと…」
 「いいよいいよ１万ｚで持っていきな！」
 「いいのですか？」
 「女に二言はないよ！それにこんな礼儀正しい男はめずらしい…そこのちっこいお嬢ちゃん！」
 「なに？」
 「兄弟には見えないね、この男を狙ってるなら逃がすんじゃないよ」
 「逃がすつもりはないわ」
 「いい目してんじゃない！ちっこくても女だね！ここで着替えるならそこで着替えな！」
 「…これお金です」
 「はいよ、慣れてないようだから構わないけど街の中ではカードで払いな、現金嫌がるとこもあるからね、覚えときな」
 「はい、ありがとうございます」

 本当にいいおばちゃんだ！俺はカーゴパンツっぽい物に、シャツと厚手のトレーナーにブーツ、ルナは帽子付きのポンチョを借りている服の上に羽織る、それとブーツ、もう少し金が溜まったらすぐに服を買ってあげよう

「また来ます、今日はありがとうございました」
 「ありがとございました」
 「また来ておくれ、冒険者やるなら死ぬんじゃないよ！」


 俺達は一度ギルドに戻ろうとお店から出ようとした、その時…