契約スキルで嫁沢山！-男少女多な異世界を正常なる世界へ-

背後の爆発は太郎の魔法

　カズの未来の頭は明るいな、どちらの意味になっても間違いではない。

「さて、もうすぐ見えてくると思うが、めんどくさくなってきたな」
「めんどくさいとか言うなよ、俺だってさアヤコさんと出掛ける予定なくなったんだぞ」
「あれ？向こうもこっちに気が付いたかな？完全に森の外に出たっぽいな、モンスターに襲われたって感じはないし」
「距離だとどのくらいだ？」
「1Kmあるかないかだな……なんか臭くないか？」
「……凹む事言わないでくれ……昨日風呂入ったのに……」
「口調がリーダーっぽくなくなったぞ、それにカズの体臭の話じゃない……帝国さんがいる方だな」
「ん！んん！俺にはまだわからないぞ？」
「僕も感じませんね」
「……あれ？この甘酸っぱい匂い……魔物除け？」
「それだ！甘酸っぱいけど腐ったような……」
「魔物除けだと思います、でも1Kmも離れてってなるとかなりの量を焚いているかもです」
「焚く？魔物除けって燃やして使うのか？」
「使ったことのないですか？冒険者の必須品と習ったのですが」
「使ったらモンスター逃げるんだろ？肉が遠ざかるから使わない」

　近づくにつれ匂いが強く……帰りたい……この匂い嫌いだ……近寄りたくない……俺はモンスターかよ！匂いは嫌だが少しづつ近づき大木の陰に潜む。

「準備いいか？この木の先にいるぞ」
「おう」
「「はい」」
「カウントダウン……3……2……1……0！」

　大木の陰から一斉に飛び出す！

「何者だ！こちらに近づいていることは気が付いていたぞ！」
「俺の名は紅生姜のレッド！」
「柔らかジューシー！お肉のブラウン！」
「ホカホカ炊き立てお米のライス！」
（ちがう！ホワイトだ！）
「お米のホワイト！」
「隠れた主役、飴色玉ねぎアンバー！」
「5人揃って吉田屋戦隊ギュウドンヤー！！！今なら牛丼1杯500ゼル！お持ち帰りも承ます！」
『ドーン』

　決まった……変装と吉田屋の宣伝を兼ねた……女子達の悪乗りの成果だ！決めポーズまでな！

「間違いないわ、迷い人もしくは迷い人の関係者よ！」
「く……やばい……5人揃ってないし……」
「笑っちゃだめよ！堪えないさい！」
「牛丼食べたい……」
「ぷぅふ……ブラウンとアンバーがほとんど同じ色なんだけど」
「まだ隠れているのね、あと一人はどこ？！」
「おつゆのライトブラウンは出張中だ！」
「ほぼ茶色が3人って……牛丼の具材で戦隊は無理があるよー……でも面白い、この人達好き、ツボる」

　お肉もおつゆも玉ねぎも似たような色だしな、太郎の来ているアンバー、飴色を出すのにヒカリ達は苦労してた。

「見ただけでわかる……ホワイトとアンバーからとんでもない魔力を感じる……あの4人のレベルは見れた？」
「ホワイト58、アンバー59です」
「やはり私達個人より高いね、レッドとブラウンは？」
「ブラウンは測定不能、とても強いです……私のレベルの倍までは調べられるはずなので……86以上としか」
「86以上……なにか隠しているのね魔力は少なく見えるのに、そんな事ができるの？……レッドはどう？」
「それが……スキルを使おうとしましたら睨まれて阻まれました」
「なんですって？スキルの妨害……そんな事が可能なの？」
「測定不能は何度かありましたが、こんな事は初めてです」


　向こうのリーダーっぽいお姉さんと気の弱そうな女の子の会話が凄い気になる。レベルだと？レベルの存在があるのか？それともあの子のスキルで数値化しているのか？凄い気になります！