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雨が降ったら大変だ!

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 輝星に連絡を取り、今後の方針を決めているのだが……

「それじゃ俺は決定だな」
「自分もお供します!」
「今回はトシだけに任せる訳にもいかないし俺も参加だ」
「この流れだと自分もっすね」
「うちとアヤコは念の為に残らないとまずいだろう」
「カズがリーダーとして3人をうまく纏めてくれ」
「え?!トシじゃなくて俺!?なんで!?」
「カズおまえな副団長だろ!ミヤコとアヤコが残るんだカズがリーダーに決まってんだろ!」

 家を買うなら俺は絶対参加、光宙は少しでも役に立ちたいらしく立候補、カズは強制、太郎は流れで参加だな。

「なぁ帝王がサリアに対して侵略の声明だしたんだよな?って事はもう戦争状態なのか?」 
「判断は難しいが……フィリア、この場合どうなる?」
「そうね、私達は誰も国同士の戦争は経験ないのよね、小競り合いはあるのだけど帝王自ら宣言なんてね。普通はモンスターの被害を抑えるだけで……エル様でさえ国同士の戦争は経験ないはずよ」

 ラグナはフィリアさんに話を振ったがフィリアさんにもはっきりわからないみたいだ。

「戦争状態なら帝王ぶっ飛ばせばいいんだよな?そっちの方が楽でいいや」
「国同士の戦争は王を倒すのか?」
「普通はそこまでいかないだろ?敗北宣言して終わりではないのか?」
「戦国時代だと敵将の首を取れば勝利だな」
「軍の大将って事か?軍隊の大将誰だかわかんないし帝王でよくない?」
「……いや、ダメだ却下だ」
「一瞬考えなかったか?すぐ却下って言われると思ったけど」
「帝王を倒せば変なちょっかいも出されないと思ったが……だめだ」
「なにがだ?」
「お前は絶対帝王をぶっ飛ばす、そうなると帝国がサリアの領土になってしまう、サリアだけで手一杯だ!やっと軌道に乗り始めたのに領土なんか広げている場合ではない!」

 確かにサリア近辺は土地も豊かだし鉱石なんかも取れる山もある、わざわざリスクを冒して領土を広げる必要はないと思える。

「サリアに向けて軍が発ったって言うのは確かな情報なのよね?」
「輝星がガセ情報を握らせられてなかったらな、フィリアなにか案があるのか?」
「サリアに向かった帝国軍が正体不明の4人組と戦闘になり軍務実行不可能、帰国ってのはどうかしら?」
「俺たちの顔は知れ渡ってないですか?」
「変装すればいい、変な仮面とかいっぱいもってたろ?」
「ああ、うん、いっぱい持ってるな」

 ざっくり方針が決まり、太郎たちも自分のメンバーへの説明がある為、一度別れ1時間後に俺の屋敷に集合となった。

 転移で屋敷に戻り、念話でメランにいるヒカリに4人分の変装衣装を頼む。みんなに事情を説明していると荷物を持ったヒカリ達が……

「…お待たせ」
「沢山持ってきたな、4人分でいいんだけど?」
「…ヒカリはこれがいいと思う!」
「師匠!ミリヤはこっちが似合うと思います!」
「…む、ミリヤはそれ?でも絶対こっち」
「トシ様にはわたし、これが似合うと思いますね」
「えーメリルはそっちなの?僕はこっちがいいな!」
「メリルもリリィもまだまだね、トシさんこちらはどうですか?」

 なんだなんだ?ただの変装が大変なことに……手が空いていたメンバーが次々に転移で帰ってくる。

「あれ?エル?トルシュとジュリはどうしたんだ?」
「訓練所に置いてきたわ、オリビアに事情は説明してあるからトッシーは気にしなくていいわよ」
「任せちゃってすまないな」
「私もこの後は向こうに行くから大丈夫、でトッシーは私と最初に会った時の黒いコートがいいと思うわ」
「ちょっとまった!変装するならついでにこれ着て宣伝してきて」
「……おいヨシコ、ダメだろこれ!一切顔見えないし!パクリだし!」
「吉田屋マスコットキャラ、牛丼さん!パクリではない!」
「肉が牛になった以外の違いが俺にはわからねーよ!でも……宣伝ならだれでもいいな、カズにでも渡せばいいか」
「トシこっちは?ふざけて作ったんだけど処分に困ってて」
「ヤエさんや、これは?」
「パンで作った仮面?」
「あ!パンパンマンだ!」

 トキは小さい頃大好きだったからな……

「貴様らの心の飢えは俺様が満たしてやる……俺様の顔を喰らえ!」
「あれ?そんなセリフだっけか?とりあえず却下だ、途中で雨でも降ったら力が出なくなる」


 そんなこんなでカズたちが集まるまで議論が続いた。
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