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釣り

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「さっきは釣れなかったから今度はマグロ釣るよ!」
 「がんばれよー力で負けそうになったらハートキ使えなー」
 「おー!」

  マグロなんか掛かったらトキは海に飲み込まれてしまいそうだ。
  食後はみんなで釣りをする事になり俺も参戦、美味い物を釣りたいな。

 「私はあの美味しかったのが釣りたいわ、竿とエサはどれがいいの?」
 「美味しかったのってなんだ?鯛か?」
 「ちがうわよ、アワビとウニよ」
 「……んー?その二つは潜って捕まえるんじゃないのか?釣れるかな?」
 「何事も挑戦ね、この竿とエサにするわ」
 「こっちのウニは練り餌とか食うかもしれないし……がんばれ!」

  貝類を釣るのは俺にはレベルが高すぎるな、他のメンバーも各自好き好きに釣りを開始している、ぶっとい竿を持ったフィアはトキと一緒にマグロ狙いか?ちびっ子達は海に引きずり込まれない様に見張っておかないと。

  初めて1時間位か?すでに飽きたのかルナの手には竿がない、ちなみに俺はまだボウズだ……

「ルナはもう終わりか?」
 「狙ったアワビは釣れなかったけど1匹釣れたからもういいわ」
 「俺もそのセリフ言いたいな……せめて1匹は釣りたい!」
 「トシは何狙い?」
 「マグロ?」
 「疑問形ね日向ぼっこしてるからがんばってね」
 「膝の上で?」
 「だめ?」
 「大物掛かったら危ないかなーと」
 「掛かったらね……大丈夫でしょう釣れる気配ないし」
 「言いやがったな……あとでごめんなさいさせてやる!」
 「いいわよ、釣れたらね釣れなかったら……」
 「……釣れなかったら?」
 「日向ぼっこしながら考えておくわ」
 「それはそれで怖いんだが」
 「今から負けた時の事?」
 「ああ!いいよ!なんでも言う事聞いてやる!」

  海の中って感知効かないな……魚がいるかわかるかなーって探ってみるも海水自体が少し魔力を含んでいるのか全然わからん……これは辛い……基本じっとしているのは苦手だ。

 「ノアとユキナはなんなんだ?あんな簡単にひょいひょい釣って……スキルか!」
 「スキルじゃないわよ?ぎじゅちゅじゃない?」
 「……噛んだな」
 「///……噛んでないわ///」
 「顔隠すなよこっち向けよ」
 「///…嫌よ///」

  不貞腐れてしまったがありだな!仰向けになっていたのがコロンってうつ伏せに……

「キター!!!!!これはマグロの予感!!!!!」
 「がんばってトキちゃん!!!」

  少し離れた所でトキの竿があり得ない程しなっているのが見える……ルナも飛び起きトキの元へ、俺も竿を置いて向かう。

 「竿がやばそうだな!糸も!」
 「大丈夫!ミヤコお姉ちゃんに教えて貰った武器強化使ってる!」
 「そうか!」

  そんな技知らないのですが。

 「このマグロ……超強い!!!ハートキでも引っ張れない!!!」
 「ハートキすでに使ってるのか!!!……やばくないか?地球釣った?」

  地球じゃないか……地掛かりじゃないのか?岩の間に挟まったとか?

 「でも動いてるよ!!!」
 「……本当だ……マグロすげー」


  本当にマグロか?もう嫌な予感かビンビンなんだが……糸切っちゃおうかな…… 
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