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気のせいにする

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 休憩も終わり再出発、ラッキーラビットの石はルナの鑑定でも良く解らない物らしかったが毒など害はないと解り、なくさない様にと簡単にトキの腕輪にくっつけといた。

 「綺麗だねー///」
 「トキちゃんいいなー」
 「こんど貰ったらフィアちゃんにあげるねー」
 「ありがとー!」

  御者をしていると後からほっこりする会話が聞こえてくる。

 「「指切りげんまん、嘘ついたらハリセンボンはーる〇!」」
 「……ん!!」
 「あーかだったかー!」
 「うーなだった……」

  なんだ?!聞き間違えか?!多分ヒカリだろ?スルーしよう……
 現在は全員馬車に乗って順調に進んでいるがまだルナの俺係が続いてるらしく一緒に御者席に……

「馬車移動が3日で船が1日だっけ?」
 「その予定ね、向こうの大陸に到着して馬車で半日と言っていたわ」
 「港町で1泊です、そこでグレミオ様の書状をギルドで渡すと翌日には出航できると聞いております」
 「よくわかっていないんだが……魔国とリュノーは友好関係なんだよな?」
 「そうです、魔国ライスタールと提携を結んでいないのは現在、帝国バスクルと王国サリアです」
 「なんかルで終わる国多くないか?」
 「……疑問に思わなかったけど、エマル、バスクル、ジルベル、ライスタール……確かに多いわね」
 「エマルは略称ですよ、エマルイスタです」
 「そうだったな、でも半分近くか」

  何気ない会話をしながら馬車の旅は続く、モンスターの反応を察知してトキとユキナが馬車から飛び出し獲物を狩りに行ってしまった。

  ヒカリから了承も取ったしそろそろ実験してみるかな。

 「ノア、少し試したい事あるから一旦後ろに行っていいか?」
 「はい、こちらは大丈夫です」

  ノアに御者を任せ荷台に移動する、ルナはそのままノアと話をするみたいだ。

 「さてと、足りると思うけど……んーんー」
 「トシ様?唸ってどうかしましたか?」
 「……ちょっとな……少し待ってくれ」
 「?はい?」

  フィアから話しかけられるが、結構集中しないと不味い感じがする。
  両手を合わせ手の平を上に向け再度集中……ヒカリに預かってもらっていた、でかボアの魔石がついに役立ちそうだ。

 「なにか凄い力を感じるのだけど……フィア?トシは何してるの?」
 「少し待ってくれと……何してるかわからないです」

  もう少しで……光が急速に収縮し手の中に形を作る。

 「まぶしい!」
 「きゃぁ!」
 「ご主人様!?何してるんですか!?」
 「ふぃー終わった……もう大丈夫だ」

  光に気づいたのかトキとユキナも戻ってくる。

 「トシお兄ちゃんどうしたの―?」
 「お兄?」
 「もう少し待ってな、できたこれを……うっし!腕輪だらけになっちゃうけど」
 「ルナちょっとこっちにいいか?」
 「なにかしら?」
 「これは数が作れないから一旦預けるだけになるけど、腕に付けててくれるか?」
 「右手でもいい?」
 「そうだなどっちでも問題ないぞ」

  完成した腕輪をルナに預ける、ルナの左腕には金の腕輪と指輪が付いているので茶色の腕輪は似合わない、できるだけ細くコアが目立つ腕輪だとなおさらだ。

 「それじゃ実験に付き合ってくれ、気を失ったら回復よろしくー」
 「ちょっと!もう少し説明しなさいよ!」

  ルナにそれだけ伝えると馬車から飛び降りる。ノアには念話でそのまま進んでくれと言ってあるので大丈夫なはずだ。
  馬車か遠ざかり……ん?動いてるとダメなのか?

 (ノア馬車止めてくれ)
 (?はい、なにしてるのですか?)
 (実験だ、お!)
 (お?)

  馬車が止まったからかハッキリわかるようになった。では実験開始だ!

 「うわ!///」
 「きゃあ!///」
 「……すげー……けど……」
 「お兄!」
 「トシお兄ちゃん!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「……おはよ」
 「びっくりさせないでよ!」
 「……すまん」
 「服などは回収してきました」
 「……すまん」


  イーヒッドの神殿コアを上書きした時の知識にあった移動型のコア、本来は神殿以外の場所で儀式などに使う為の物を転移場所に指定できるかもと作ったのだが……首輪以外は転移できなかったようだ……
 リリィ達にも昨日言いたかったがこれで屋敷に戻っても、ルナ達と合流できる!持っていたコアをでかボア含めほとんど使ってしまったが、これで何かあった時でも安心だ!
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