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馬鹿は馬鹿を呼ぶ
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簡単に説明しよう……謁見内容はよく覚えてない、フィアのドレスが綺麗だなーアリアも可愛いしレイも可愛い、ラグナが王冠を頭に乗せて似合わないなーとかそんな事を考えていたら謁見は終わっていた。ヒカリとルナから受け答えは私達でするから、いるだけでいいと言われたのと、見た事ない偉そうな人がいっぱいいる緊張感から現実逃避してしまったようだ。
謁見が終わり、ラグナの部屋に呼ばれいつものメンバーだけの会話になり気軽に話せるようになった。フィア達は着替えに行ってしまったので不在だ。
「おい、トシよー、ずーっとぼーっとして話聞いてたか?」
「3人のドレスに見惚れてたら半分終わってた」
「お前な……」
「あとラグナの王冠が似合ってなくて気になってたら残りの半分も終わってた」
「俺だって付けた着く付けてんじゃねーぞ!」
「あなた?誰か聞いてたらどうするんですか?」
「ヒカリがいるのに防音してないはずないだろ!……でも言い過ぎだな……すまん」
「ラグナは何をイライラしてんだ?」
朝は旨い肉も食ったし機嫌よかったの、今はイライラしてるのが凄いわかる。
「本当に聞いてなかったんだな……」
「…このスルー能力はもはや才能」
「もうトシは!何も言わなくていいって言ったけど聞かなくていいとは言ってないわよ!」
「……すいません」
確かに聞かなくていいとは言われなかった……
「…ヒカリが見た事ないから多分だけど、中途半端な貴族がごちゃごちゃ言ってた」
「……確かに中途半端だが外で言うなよ」
「…ん、Fランククランに護衛が務まるのかとか王女をこんな男に任せられるのかとかなんとか」
「へー」
「…それにトシが無視決め込んでるから更にヒートアップしてラグナが退場させた」
「はー」
「自分の部下の方が優秀だ、その依頼は是非自分にとかも言ってたわね」
「ほー……凄いな」
「はーとかひーとかほーとか……で何が凄いんだ?」
「だって国王が認めた冒険者をないがしろにしたんだろ?国王のラグナに喧嘩売ってんじゃん」
「……」
「そうね、完全に私達を目の敵にしてたわ」
「それにFランクは事実だし、ランクの事は気にしない様にみんなから注意されてるからな、あとは……優秀な部下がいるのに中途半端な貴族って事は本人がダメって事を宣伝してるようなもんだろ?俺達とラグナの関係を知らないってだけで下っ端感がな」
「……そうだな」
「どうせ前の混乱で抜けた貴族の穴埋めで出世して、更に手柄を!とか思ってんだろ?気にしてもしゃーない」
「稀にトシがバカではない様に見える……」
「…稀にある」
「偶にね」
まぁ酷い……この場に味方はいないのか?!
「トシが言った事は全て正解だ、付け加えるなら……馬鹿で野心家だけど優秀なんだよ」
「優秀なのか?」
「貴族が抜けた後に色々と増員したのは知ってるよな?、貴族だけに拘らないで能力優先で採用するって募集の事は」
「どさくさに紛れてヒカリ連れてこうとしたやつだな」
「あれはちょっと冗談だ」
「ほどんど本気だろ!」
「まぁ今でもそうだな。トシ含めて全員いつでも即採用だ」
「王使いなんてお断り、今の関係が丁度いい」
「そうだな、話が逸れたがその時に応募してきたんだ」
「まだ少ししか経ってないだろ?そんなのが謁見の場に出れるのか?」
「それには色々あるのだが……」
言いにくいのか?少し口ごもってしまった。ラグナはお茶で喉を潤してから再開した。
「結局貴族なんだが……とある貴族の出来損ないの烙印が押された奴がいつの間にか親にも言わず応募して採用された、採用された事を知った親が手の平返し」
「出来損ないの烙印多くないか?男ってだけで希少価値あるんだろ?それなのに……で親の貴族が無理矢理謁見に?」
「それがな、優秀だと言ったろ?何と言うか流れを見抜く目を持っているというか……リュノーへの支援物資の話、あやつが最初に声を上げ、具体的な物資の内容を纏めた書類を持ってきてなそこには、資材の入手方法、必要資金まで書いてあった……余程急いで仕上げたのか、字は汚かったが読めない程ではなかったな」
「……」
「他のやつらは次はサリアかも知れん防衛に力を入れろ!とかそんな事を話している時にだぞ」
「そいつ……平気か?」
「操られているとかか?それは平気だと思う、調べたが何も出てこなかった、言ったろ?馬鹿だって」
「馬鹿ってどう馬鹿なんだ?」
「最初に会った時に言われたんだよ、いずれ自分は王の右腕と言われサリアを良くする、王は自分を必要になる、だからここで働くって…馬鹿だろ?何か企んでるなら言わないセリフだ、と俺は思う」
「馬鹿だな、それを雇うラグナもな」
「馬鹿は嫌いじゃない、ただ今は少し暴走気味って感じだ、そのうち落ち着くだろうと放置している」
「なるほどなー」
直接粉を掛けてきたら死人が出ない程度にあしらってくれと、ありがたいお言葉を頂いた……丸投げしやがったな。
謁見が終わり、ラグナの部屋に呼ばれいつものメンバーだけの会話になり気軽に話せるようになった。フィア達は着替えに行ってしまったので不在だ。
「おい、トシよー、ずーっとぼーっとして話聞いてたか?」
「3人のドレスに見惚れてたら半分終わってた」
「お前な……」
「あとラグナの王冠が似合ってなくて気になってたら残りの半分も終わってた」
「俺だって付けた着く付けてんじゃねーぞ!」
「あなた?誰か聞いてたらどうするんですか?」
「ヒカリがいるのに防音してないはずないだろ!……でも言い過ぎだな……すまん」
「ラグナは何をイライラしてんだ?」
朝は旨い肉も食ったし機嫌よかったの、今はイライラしてるのが凄いわかる。
「本当に聞いてなかったんだな……」
「…このスルー能力はもはや才能」
「もうトシは!何も言わなくていいって言ったけど聞かなくていいとは言ってないわよ!」
「……すいません」
確かに聞かなくていいとは言われなかった……
「…ヒカリが見た事ないから多分だけど、中途半端な貴族がごちゃごちゃ言ってた」
「……確かに中途半端だが外で言うなよ」
「…ん、Fランククランに護衛が務まるのかとか王女をこんな男に任せられるのかとかなんとか」
「へー」
「…それにトシが無視決め込んでるから更にヒートアップしてラグナが退場させた」
「はー」
「自分の部下の方が優秀だ、その依頼は是非自分にとかも言ってたわね」
「ほー……凄いな」
「はーとかひーとかほーとか……で何が凄いんだ?」
「だって国王が認めた冒険者をないがしろにしたんだろ?国王のラグナに喧嘩売ってんじゃん」
「……」
「そうね、完全に私達を目の敵にしてたわ」
「それにFランクは事実だし、ランクの事は気にしない様にみんなから注意されてるからな、あとは……優秀な部下がいるのに中途半端な貴族って事は本人がダメって事を宣伝してるようなもんだろ?俺達とラグナの関係を知らないってだけで下っ端感がな」
「……そうだな」
「どうせ前の混乱で抜けた貴族の穴埋めで出世して、更に手柄を!とか思ってんだろ?気にしてもしゃーない」
「稀にトシがバカではない様に見える……」
「…稀にある」
「偶にね」
まぁ酷い……この場に味方はいないのか?!
「トシが言った事は全て正解だ、付け加えるなら……馬鹿で野心家だけど優秀なんだよ」
「優秀なのか?」
「貴族が抜けた後に色々と増員したのは知ってるよな?、貴族だけに拘らないで能力優先で採用するって募集の事は」
「どさくさに紛れてヒカリ連れてこうとしたやつだな」
「あれはちょっと冗談だ」
「ほどんど本気だろ!」
「まぁ今でもそうだな。トシ含めて全員いつでも即採用だ」
「王使いなんてお断り、今の関係が丁度いい」
「そうだな、話が逸れたがその時に応募してきたんだ」
「まだ少ししか経ってないだろ?そんなのが謁見の場に出れるのか?」
「それには色々あるのだが……」
言いにくいのか?少し口ごもってしまった。ラグナはお茶で喉を潤してから再開した。
「結局貴族なんだが……とある貴族の出来損ないの烙印が押された奴がいつの間にか親にも言わず応募して採用された、採用された事を知った親が手の平返し」
「出来損ないの烙印多くないか?男ってだけで希少価値あるんだろ?それなのに……で親の貴族が無理矢理謁見に?」
「それがな、優秀だと言ったろ?何と言うか流れを見抜く目を持っているというか……リュノーへの支援物資の話、あやつが最初に声を上げ、具体的な物資の内容を纏めた書類を持ってきてなそこには、資材の入手方法、必要資金まで書いてあった……余程急いで仕上げたのか、字は汚かったが読めない程ではなかったな」
「……」
「他のやつらは次はサリアかも知れん防衛に力を入れろ!とかそんな事を話している時にだぞ」
「そいつ……平気か?」
「操られているとかか?それは平気だと思う、調べたが何も出てこなかった、言ったろ?馬鹿だって」
「馬鹿ってどう馬鹿なんだ?」
「最初に会った時に言われたんだよ、いずれ自分は王の右腕と言われサリアを良くする、王は自分を必要になる、だからここで働くって…馬鹿だろ?何か企んでるなら言わないセリフだ、と俺は思う」
「馬鹿だな、それを雇うラグナもな」
「馬鹿は嫌いじゃない、ただ今は少し暴走気味って感じだ、そのうち落ち着くだろうと放置している」
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