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3.そうだ、推しを愛でよう!
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授業は一般教養に加えて魔法や剣術などファンタジー的な要素の授業もあるわけだけど、ミニゲームやり込み勢すぎて大して問題にはならないので、そこはちょっとほっとした。
や、まじで仕事こなしながら部下の面倒見るよりは数倍もマシだって。
何より斜め前にはーたんいらっしゃる!
眺め放題!
推しが存在してる、幸せすぎるじゃろがい!!
あ、ちょっと眠そうな顔してる。
トロンとした瞳がかわゆすぎだぞ。けしからん!
あとでそんな顔を他の人に見せないで、ってゆーてもセーフかな?
原作的にあり?なし?
だれか反応してくれ!
って爆走してたらもうお昼になってた。
「アルフリート殿下!ぜひお昼ご一緒して頂けません?」
「申し訳ない、昼はハーラルと一緒の予定なんだ」
「まぁ!でしたらハーラル様もご一緒に」
「公務の話もあるから遠慮させて貰うね。では失礼」
すまんがメス猫ちゃんたちよ。私は推しを堪能したいのだよ。
言い募りそうなお嬢さん方をさらっと交わしてはーたんの元へ歩み寄る。
「良かったの?アレ」
「ハーラルが俺にとったら最優先だからね」
「相変わらずアルくんのハーちゃんへの溺愛っぷりはすごいねっ」
ピンクの髪を揺らしてニコルが笑うと否定するでもなくはーたんがはにかむ姿が何とも秀逸で可愛すぎる…。
「アホなことばっか言ってねーで執務室移動すんぞ」
コンラートのツッコミによって愛しのはーたんを愛でる時間は終わってしまったが、致し方ない。
王子業を学校の中でも熟さなければいけない設定上、王子に休みなんてぶっちゃけないのだ。ランチ食べながらなんて、現代社会でもまぁあるし。
ま、深夜残業はないし、仕事するよりはマシだよね。うん。
無理やり納得させて愛しの推しを引き連れて執務室へ辿り着けば山のような書類が埋める机が存在感を放つ一室にたどり着いた。
「────はぁ…」
思わずため息。
正直、パソコン文化なんだよ。現代。
紙なんて出回らないのよ。IT系の会社はとくに!
「珍しいね、ため息なんて」
推しが首を傾げて覗き込んでくるから5倍の速さは見込めそう。
福眼すぐる…♡
「ハーラルが居てくれるから頑張れそうだよ」
デレデレな状態で返していると、ドスンという音ともに書類の山がさらに積み上がる。
わぉ…w
「じゃ、これくらい増えても大丈夫ですよね?」
剣呑そうな顔つきで書類を増やした主が、金髪の髪をかきあげてエメラルドグリーンの瞳で睨む。
……おぉ、怖っ!
険悪設定の時代か~
いやーしんど!!
ツンツントゲトゲははーたんだけでお腹いっぱいなのよっ
「ルイー!もう来てたんだ?」
ニコルが嬉しそうに駆け寄ってルイに抱きつけば、彼のやっとご機嫌は回復したらしく、表情を和らげてニコルのふわふわな頭を撫でている。
うん、ナイスニコル!
これ以上、険悪になる前に仕事を終わらせよう。
そう思って手にした書類は手紙のように事柄が記載された報告書のようなもので、
あぁ、これ異世界来たら起こるテンプレな。
と思いつつペンを取る。
カラーインクほしーなぁ。
周囲や引き出しを探してみても、それらしきものはない。
まぁ中世の時代設定だから無理もないか。
フォーマット決めて配布するのは近々に手をつけるとして一旦は地域別に分けて、優先順位を決めようかな。
書類を軽く読んで仕分けして並び替えるを繰り返してると推しが横から覗き込んできて、横顔すら美しいんですけども。
「アル、何してるの?」
「地域別に分けて優先順位を決めて並び替えをしてるんだよ。先に決済しなきゃいけないものがこれだとわかりにくいからね」
「地域を分けるくらいなら僕でも手伝えるよ。これ貰ってくね!」
さっと書類の山を掬い上げて広い円卓へ運ぶとニコルと一緒に書類整理を始めていく。
わぁ…可愛い2人が並んでまぁ…♡最高スチルじゃんっ
「…確かにそうだね。早く終わるなら優先順に並べるのは俺とコンラートがやるよ」
どこか不服そうながら分けられた書類手にしてニコルの隣にちゃっかり座って並び替えの作業を始めるルイ。
「なんで俺が…!」
不貞腐れながらも渋々書類を手にするコンラート。
「そういえばカインは?」
ルイに尋ねられるとコンラートが忌々しそうに
「諜報活動だとよ」
「つまりは女の子とデートってことね」
「ルイわかってるー!」
「そういえば、他の士官チームはどうしたの?」
と推しのはーたんが尋ねると、ルイは特に不機嫌になるでもなく
「うちは交代制だからね。補佐官としての仕事以外も兼ねてるから」
と何でもないように話す。
ホント、アルフリート以外には基本優しいのよね。
ルイさん…。
みんなの会話をBGMに遠い目をしながら手を動かす。
あちらはまるでラジオのフリートークみたいなノリで仕事しているがこちらはそうは行かないのだ。
早く終わらせて推しを愛でたい!!!!
普段から大量の漫画と小説を読むために獲得した速読の技術をフルに活用して書類を捌いていく。うん、これなら休憩30分は確保できる。
その予測の通り、昼休み時間残り30分で何もなくなった机にダイブしたい気持ちをぐっと堪えて前を向くと、なんとも愛らしい笑顔の推しが紅茶とランチボックスを手に
「お疲れ様、今日はいつもより早く終わったね」
と最高のスチル顔を見せてくれるではないか!
さ…作画神すぎん?
身悶えずに笑顔をキープしてる自分を褒めてあげたい。
「ありがとう。みんなが手伝ってくれたから早く終えられたんだよ。さぁ、みんなも一緒に休憩しよう」
推しがいたから3倍速で動いたのも事実な訳だけど、ここはね。支えあってこそだからみんなを讃えないとね。
あぁ、推しの顔がさすが僕の旦那と誇らしげに笑ってるようにしか見えん。
ありがたや…。
そうやってスクールライフ体験ツアーを終えて
公務もきっちり熟して
推しを見送ってベットなう、な訳なんだけども。
おかしーなー…
夢が覚めねぇえええええ
やっぱアレか?
転生か憑依か?
…どちらにしろ美味しいからまぁいいか。
今を楽しむのには変わりない。
なんだかんだスキル高いし転生ガチャは勝利したに近いから、あとは欲望のまま進むだけだわ。
明日も愛しのはーたんを骨の髄まで堪能できればそれでよき。
や、まじで仕事こなしながら部下の面倒見るよりは数倍もマシだって。
何より斜め前にはーたんいらっしゃる!
眺め放題!
推しが存在してる、幸せすぎるじゃろがい!!
あ、ちょっと眠そうな顔してる。
トロンとした瞳がかわゆすぎだぞ。けしからん!
あとでそんな顔を他の人に見せないで、ってゆーてもセーフかな?
原作的にあり?なし?
だれか反応してくれ!
って爆走してたらもうお昼になってた。
「アルフリート殿下!ぜひお昼ご一緒して頂けません?」
「申し訳ない、昼はハーラルと一緒の予定なんだ」
「まぁ!でしたらハーラル様もご一緒に」
「公務の話もあるから遠慮させて貰うね。では失礼」
すまんがメス猫ちゃんたちよ。私は推しを堪能したいのだよ。
言い募りそうなお嬢さん方をさらっと交わしてはーたんの元へ歩み寄る。
「良かったの?アレ」
「ハーラルが俺にとったら最優先だからね」
「相変わらずアルくんのハーちゃんへの溺愛っぷりはすごいねっ」
ピンクの髪を揺らしてニコルが笑うと否定するでもなくはーたんがはにかむ姿が何とも秀逸で可愛すぎる…。
「アホなことばっか言ってねーで執務室移動すんぞ」
コンラートのツッコミによって愛しのはーたんを愛でる時間は終わってしまったが、致し方ない。
王子業を学校の中でも熟さなければいけない設定上、王子に休みなんてぶっちゃけないのだ。ランチ食べながらなんて、現代社会でもまぁあるし。
ま、深夜残業はないし、仕事するよりはマシだよね。うん。
無理やり納得させて愛しの推しを引き連れて執務室へ辿り着けば山のような書類が埋める机が存在感を放つ一室にたどり着いた。
「────はぁ…」
思わずため息。
正直、パソコン文化なんだよ。現代。
紙なんて出回らないのよ。IT系の会社はとくに!
「珍しいね、ため息なんて」
推しが首を傾げて覗き込んでくるから5倍の速さは見込めそう。
福眼すぐる…♡
「ハーラルが居てくれるから頑張れそうだよ」
デレデレな状態で返していると、ドスンという音ともに書類の山がさらに積み上がる。
わぉ…w
「じゃ、これくらい増えても大丈夫ですよね?」
剣呑そうな顔つきで書類を増やした主が、金髪の髪をかきあげてエメラルドグリーンの瞳で睨む。
……おぉ、怖っ!
険悪設定の時代か~
いやーしんど!!
ツンツントゲトゲははーたんだけでお腹いっぱいなのよっ
「ルイー!もう来てたんだ?」
ニコルが嬉しそうに駆け寄ってルイに抱きつけば、彼のやっとご機嫌は回復したらしく、表情を和らげてニコルのふわふわな頭を撫でている。
うん、ナイスニコル!
これ以上、険悪になる前に仕事を終わらせよう。
そう思って手にした書類は手紙のように事柄が記載された報告書のようなもので、
あぁ、これ異世界来たら起こるテンプレな。
と思いつつペンを取る。
カラーインクほしーなぁ。
周囲や引き出しを探してみても、それらしきものはない。
まぁ中世の時代設定だから無理もないか。
フォーマット決めて配布するのは近々に手をつけるとして一旦は地域別に分けて、優先順位を決めようかな。
書類を軽く読んで仕分けして並び替えるを繰り返してると推しが横から覗き込んできて、横顔すら美しいんですけども。
「アル、何してるの?」
「地域別に分けて優先順位を決めて並び替えをしてるんだよ。先に決済しなきゃいけないものがこれだとわかりにくいからね」
「地域を分けるくらいなら僕でも手伝えるよ。これ貰ってくね!」
さっと書類の山を掬い上げて広い円卓へ運ぶとニコルと一緒に書類整理を始めていく。
わぁ…可愛い2人が並んでまぁ…♡最高スチルじゃんっ
「…確かにそうだね。早く終わるなら優先順に並べるのは俺とコンラートがやるよ」
どこか不服そうながら分けられた書類手にしてニコルの隣にちゃっかり座って並び替えの作業を始めるルイ。
「なんで俺が…!」
不貞腐れながらも渋々書類を手にするコンラート。
「そういえばカインは?」
ルイに尋ねられるとコンラートが忌々しそうに
「諜報活動だとよ」
「つまりは女の子とデートってことね」
「ルイわかってるー!」
「そういえば、他の士官チームはどうしたの?」
と推しのはーたんが尋ねると、ルイは特に不機嫌になるでもなく
「うちは交代制だからね。補佐官としての仕事以外も兼ねてるから」
と何でもないように話す。
ホント、アルフリート以外には基本優しいのよね。
ルイさん…。
みんなの会話をBGMに遠い目をしながら手を動かす。
あちらはまるでラジオのフリートークみたいなノリで仕事しているがこちらはそうは行かないのだ。
早く終わらせて推しを愛でたい!!!!
普段から大量の漫画と小説を読むために獲得した速読の技術をフルに活用して書類を捌いていく。うん、これなら休憩30分は確保できる。
その予測の通り、昼休み時間残り30分で何もなくなった机にダイブしたい気持ちをぐっと堪えて前を向くと、なんとも愛らしい笑顔の推しが紅茶とランチボックスを手に
「お疲れ様、今日はいつもより早く終わったね」
と最高のスチル顔を見せてくれるではないか!
さ…作画神すぎん?
身悶えずに笑顔をキープしてる自分を褒めてあげたい。
「ありがとう。みんなが手伝ってくれたから早く終えられたんだよ。さぁ、みんなも一緒に休憩しよう」
推しがいたから3倍速で動いたのも事実な訳だけど、ここはね。支えあってこそだからみんなを讃えないとね。
あぁ、推しの顔がさすが僕の旦那と誇らしげに笑ってるようにしか見えん。
ありがたや…。
そうやってスクールライフ体験ツアーを終えて
公務もきっちり熟して
推しを見送ってベットなう、な訳なんだけども。
おかしーなー…
夢が覚めねぇえええええ
やっぱアレか?
転生か憑依か?
…どちらにしろ美味しいからまぁいいか。
今を楽しむのには変わりない。
なんだかんだスキル高いし転生ガチャは勝利したに近いから、あとは欲望のまま進むだけだわ。
明日も愛しのはーたんを骨の髄まで堪能できればそれでよき。
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