修学旅行のはずが突然異世界に!?

中澤 亮

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3章 ルダマン帝国編

第264話 研究資料

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 琉海たちは限られた時間の中、椅子に縛られている者たちを装置から解放していく。

 邪精霊の言った通り、睡眠薬が効いているせいか、目を覚ます者はいなかった。

「これで最後か……」

 頭部の装置を外すだけだったから4人で手分けすることで無事全員を解放することができた。

「あとはこの人数をどうやって運ぶかなんだが……」

 意識のない人間を運び出すにしても4人では少なすぎる。

「目が覚めるまで待つしかないか」

 ここまで広い建物の中に護衛がいないとこを見ると、この施設を管理していたのはさっきの邪精霊だけなのだろう。

 邪精霊がここへ兵を向かわせない限り、ルダマン帝国の人間が襲ってくる心配はなさそうだ。

 ただ、あの歪がどこへ行くためのものかわからない。

 近くの隠れ家にでも続いていたら兵をここに呼ばれてもおかしくない。

「外への警戒が必要かもな」

「なら私が外で見張りをしておくわ」

「ああ、頼む。疲れたら戻ってきてくれ。交代するから」

 リーリアは手を上げて「了解」の意を伝えて外へと出ていく。

 これで不意を突かれて襲われる心配はないだろう。

 琉海はまだ見てない場所を見回る。

 この施設はあまりにもこの世界の文明に合っていない。

 どちらかと言えば、琉海たちがいた現代のテクノロジーに近いように思えた。

 琉海が施設の中を練り歩いていると、ひとつの小部屋に行き着いた。

「どうしたの?」

 気になって後を付いてきたエアリスが横から顔を覗き込む。

「この部屋は見てないと思って」

 琉海はそう言ってドアノブに手をかけ、扉を開いた。

 部屋の中には多くの紙類が所狭しに置かれていた。

 紙に書かれている内容は琉海たちが相手した異形の生物についての研究内容だった。

「これって……」

 エアリスが一枚の研究資料を見て目を見開く。

「何か見つけたのか?」

「さっきのバケモノの正体がここに書かれていたわ」

 エアリスはそう言って琉海にその内容が書かれている資料を見せる。

「これは……」

「あの邪精霊はえげつないことを考えていたみたいね」

 琉海の手元の資料に書かれている内容は「精霊と人間の融合」だった。
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