2 / 14
第1章
2 異世界転移
しおりを挟む
俺が目を覚ました時、そこは町…いいや、村の中だった。
とりあえず、筋肉痛でバキバキの身体を起こして屈伸運動してみる。
うーん、最初に転移した村としてはハズレかなぁ?
かなり貧しそうな村だし、ギルドなんかも無さそうだ。
俺が辺りを見回していると…
女神様からテレパシーが来た!
『女神よーん!』
「女神様、ここ、転移先で合ってるの?」
『それがねぇ…
ごめーん、手元が狂っちゃったみたいで、転移先もチートスキルも間違えちゃった!テヘ!』
「えぇぇぇぇぇ!?
転移先はともかく、チートスキルを間違えたって!
テヘ!じゃすみませんよ!
一体何に…?」
『うーんでもぉ、間違えたって言っても間違えたスキルもチートよん!
料理チートと合成チートね!』
料理チートと合成チートぉぉぉぉ!?
なんっっっじゃ、そりゃ!!!
全然良くねーわ!
戦えねーじゃねーか!
『とにかくぅ、ま、頑張ってねん♡』
「いやいやいや!
勝手にテレパシー切ろうとすんなよ!
何とかしろ!
せめてスキルだけでも!」
『と言ってもぉ、転移してしまった人間には手を出せない決まりなのよねぇ。
神様協定って奴ぅ?
ま、何とかなるわよ!
じゃねー!』
プツン…
テレパシーは無情にも切られた。
「くっそ、神ィィィ!!!」
こうして、俺の異世界転移は始まった。
のだが…
何せ金が無い…
泊まるところだって金がなきゃ無理だろう…
どうしよう…
あのポンコツ女神め、金も持たせずに…
そう思ってその場をぐるぐる回っていると、一人の少女に話しかけられた。
「あのぉ、大丈夫ですか?」
ミディアムの銀髪の美少女だった。
「あ、あぁ!
ありがとう!
いや、俺は怪しい者じゃないんだ!
えーと、旅の者で月…エイスケって言うんだけど、金が底を尽きて困ってて…」
「まぁ!
お金が無いんですか?
えーと、ウチも貧乏でお恥ずかしいけど、良かったらいらっしゃいませんか?」
「マジで!?
助かるよ!
えーと…」
「シャロン…
シャロンです。」
「そっか、シャロン。
よろしく!」
という訳で彼女の家へ。
シャロンはしばらく歩くと村の真ん中のゴミ捨て場で止まった。
ん?
ゴミ捨てるのかな?
「ここが私の家なんです!」
え?
What…!?
ここって…
ゴミ捨て場じゃん…!
木の柱が6本立っているが、屋根も無く、地面が剥き出しだ。
その上にかろうじて麻の布が敷いてあり、そこに老婆が寝そべっている。
「あ、祖母のナタリーです!
祖母は具合が悪くて、ほぼ寝ていますけど、気にしないでください。」
「これ…さ…
雨が降ったらどうするの…?」
屋根無いけど…?
「あ、その時は雨で身体を洗うので大丈夫ですよ!」
ヒィィィィィ!!!
ヤバいところに来ちまった…!!!
とりあえず、筋肉痛でバキバキの身体を起こして屈伸運動してみる。
うーん、最初に転移した村としてはハズレかなぁ?
かなり貧しそうな村だし、ギルドなんかも無さそうだ。
俺が辺りを見回していると…
女神様からテレパシーが来た!
『女神よーん!』
「女神様、ここ、転移先で合ってるの?」
『それがねぇ…
ごめーん、手元が狂っちゃったみたいで、転移先もチートスキルも間違えちゃった!テヘ!』
「えぇぇぇぇぇ!?
転移先はともかく、チートスキルを間違えたって!
テヘ!じゃすみませんよ!
一体何に…?」
『うーんでもぉ、間違えたって言っても間違えたスキルもチートよん!
料理チートと合成チートね!』
料理チートと合成チートぉぉぉぉ!?
なんっっっじゃ、そりゃ!!!
全然良くねーわ!
戦えねーじゃねーか!
『とにかくぅ、ま、頑張ってねん♡』
「いやいやいや!
勝手にテレパシー切ろうとすんなよ!
何とかしろ!
せめてスキルだけでも!」
『と言ってもぉ、転移してしまった人間には手を出せない決まりなのよねぇ。
神様協定って奴ぅ?
ま、何とかなるわよ!
じゃねー!』
プツン…
テレパシーは無情にも切られた。
「くっそ、神ィィィ!!!」
こうして、俺の異世界転移は始まった。
のだが…
何せ金が無い…
泊まるところだって金がなきゃ無理だろう…
どうしよう…
あのポンコツ女神め、金も持たせずに…
そう思ってその場をぐるぐる回っていると、一人の少女に話しかけられた。
「あのぉ、大丈夫ですか?」
ミディアムの銀髪の美少女だった。
「あ、あぁ!
ありがとう!
いや、俺は怪しい者じゃないんだ!
えーと、旅の者で月…エイスケって言うんだけど、金が底を尽きて困ってて…」
「まぁ!
お金が無いんですか?
えーと、ウチも貧乏でお恥ずかしいけど、良かったらいらっしゃいませんか?」
「マジで!?
助かるよ!
えーと…」
「シャロン…
シャロンです。」
「そっか、シャロン。
よろしく!」
という訳で彼女の家へ。
シャロンはしばらく歩くと村の真ん中のゴミ捨て場で止まった。
ん?
ゴミ捨てるのかな?
「ここが私の家なんです!」
え?
What…!?
ここって…
ゴミ捨て場じゃん…!
木の柱が6本立っているが、屋根も無く、地面が剥き出しだ。
その上にかろうじて麻の布が敷いてあり、そこに老婆が寝そべっている。
「あ、祖母のナタリーです!
祖母は具合が悪くて、ほぼ寝ていますけど、気にしないでください。」
「これ…さ…
雨が降ったらどうするの…?」
屋根無いけど…?
「あ、その時は雨で身体を洗うので大丈夫ですよ!」
ヒィィィィィ!!!
ヤバいところに来ちまった…!!!
10
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
二度目の世界で今度こそ俺は
開拓
ファンタジー
突如事故でアニメ制作会社に勤める25歳の男が悲惨な死を迎えた。
目が覚めると真っ白な空間に美しいの女性。
その女性は自分を女神だといい、ささやかな祝福とささやかな願いを叶え、
次の世界に送り出すと言う。
天然な女神のやらかしによって、
前世の記憶を持ち、強い力を持って転生した男は、
夢にまで見たアニメのような異世界を前に、
生きたいように生きてやると決意した。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
【完結】王甥殿下の幼な妻
花鶏
ファンタジー
領地経営の傾いた公爵家と、援助を申し出た王弟家。領地の権利移譲を円滑に進めるため、王弟の長男マティアスは公爵令嬢リリアと結婚させられた。しかしマティアスにはまだ独身でいたい理由があってーーー
生真面目不器用なマティアスと、ちょっと変わり者のリリアの歳の差結婚譚。
なんちゃって西洋風ファンタジー。
※ 小説家になろうでも掲載してます。
『特別』を願った僕の転生先は放置された第7皇子!?
mio
ファンタジー
特別になることを望む『平凡』な大学生・弥登陽斗はある日突然亡くなる。
神様に『特別』になりたい願いを叶えてやると言われ、生まれ変わった先は異世界の第7皇子!? しかも母親はなんだかさびれた離宮に追いやられているし、騎士団に入っている兄はなかなか会うことができない。それでも穏やかな日々。
そんな生活も母の死を境に変わっていく。なぜか絡んでくる異母兄弟をあしらいつつ、兄の元で剣に魔法に、いろいろと学んでいくことに。兄と兄の部下との新たな日常に、以前とはまた違った幸せを感じていた。
日常を壊し、強制的に終わらせたとある不幸が起こるまでは。
神様、一つ言わせてください。僕が言っていた特別はこういうことではないと思うんですけど!?
他サイトでも投稿しております。
【完結24万pt感謝】子息の廃嫡? そんなことは家でやれ! 国には関係ないぞ!
宇水涼麻
ファンタジー
貴族達が会する場で、四人の青年が高らかに婚約解消を宣った。
そこに国王陛下が登場し、有無を言わさずそれを認めた。
慌てて否定した青年たちの親に、国王陛下は騒ぎを起こした責任として罰金を課した。その金額があまりに高額で、親たちは青年たちの廃嫡することで免れようとする。
貴族家として、これまで後継者として育ててきた者を廃嫡するのは大変な決断である。
しかし、国王陛下はそれを意味なしと袖にした。それは今回の集会に理由がある。
〰️ 〰️ 〰️
中世ヨーロッパ風の婚約破棄物語です。
完結しました。いつもありがとうございます!
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
【完結】婚約破棄されて修道院へ送られたので、今後は自分のために頑張ります!
猫石
ファンタジー
「ミズリーシャ・ザナスリー。 公爵の家門を盾に他者を蹂躙し、悪逆非道を尽くしたお前の所業! 決して許してはおけない! よって我がの名の元にお前にはここで婚約破棄を言い渡す! 今後は修道女としてその身を神を捧げ、生涯後悔しながら生きていくがいい!」
無実の罪を着せられた私は、その瞬間に前世の記憶を取り戻した。
色々と足りない王太子殿下と婚約破棄でき、その後の自由も確約されると踏んだ私は、意気揚々と王都のはずれにある小さな修道院へ向かったのだった。
注意⚠️このお話には、妊娠出産、新生児育児のお話がバリバリ出てきます。(訳ありもあります)お嫌いな方は自衛をお願いします!
2023/10/12 作者の気持ち的に、断罪部分を最後の番外にしました。
2023/10/31第16回ファンタジー小説大賞奨励賞頂きました。応援・投票ありがとうございました!
☆このお話は完全フィクションです、創作です、妄想の作り話です。現実世界と混同せず、あぁ、ファンタジーだもんな、と、念頭に置いてお読みください。
☆作者の趣味嗜好作品です。イラッとしたり、ムカッとしたりした時には、そっと別の素敵な作家さんの作品を検索してお読みください。(自己防衛大事!)
☆誤字脱字、誤変換が多いのは、作者のせいです。頑張って音読してチェックして!頑張ってますが、ごめんなさい、許してください。
★小説家になろう様でも公開しています。
幼女からスタートした侯爵令嬢は騎士団参謀に溺愛される~神獣は私を選んだようです~
桜もふ
恋愛
家族を事故で亡くしたルルナ・エメルロ侯爵令嬢は男爵家である叔父家族に引き取られたが、何をするにも平手打ちやムチ打ち、物を投げつけられる暴力・暴言の【虐待】だ。衣服も与えて貰えず、食事は食べ残しの少ないスープと一欠片のパンだけだった。私の味方はお兄様の従魔であった女神様の眷属の【マロン】だけだが、そのマロンは私の従魔に。
そして5歳になり、スキル鑑定でゴミ以下のスキルだと判断された私は王宮の広間で大勢の貴族連中に笑われ罵倒の嵐の中、男爵家の叔父夫婦に【侯爵家】を乗っ取られ私は、縁切りされ平民へと堕とされた。
頭空っぽアホ第2王子には婚約破棄された挙句に、国王に【無一文】で国外追放を命じられ、放り出された後、頭を打った衝撃で前世(地球)の記憶が蘇り【賢者】【草集め】【特殊想像生成】のスキルを使い国境を目指すが、ある日たどり着いた街で、優しい人達に出会い。ギルマスの養女になり、私が3人組に誘拐された時に神獣のスオウに再開することに! そして、今日も周りのみんなから溺愛されながら、日銭を稼ぐ為に頑張ります!
エメルロ一族には重大な秘密があり……。
そして、隣国の騎士団参謀(元ローバル国の第1王子)との甘々な恋愛は至福のひとときなのです。ギルマス(パパ)に邪魔されながら楽しい日々を過ごします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる