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第1章

2 異世界転移

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俺が目を覚ました時、そこは町…いいや、村の中だった。
とりあえず、筋肉痛でバキバキの身体を起こして屈伸運動してみる。

うーん、最初に転移した村としてはハズレかなぁ?
かなり貧しそうな村だし、ギルドなんかも無さそうだ。

俺が辺りを見回していると…

女神様からテレパシーが来た!

『女神よーん!』

「女神様、ここ、転移先で合ってるの?」

『それがねぇ…
ごめーん、手元が狂っちゃったみたいで、転移先もチートスキルも間違えちゃった!テヘ!』

「えぇぇぇぇぇ!?
転移先はともかく、チートスキルを間違えたって!
テヘ!じゃすみませんよ!

一体何に…?」

『うーんでもぉ、間違えたって言っても間違えたスキルもチートよん!
料理チートと合成チートね!』

料理チートと合成チートぉぉぉぉ!?
なんっっっじゃ、そりゃ!!!

全然良くねーわ!
戦えねーじゃねーか!

『とにかくぅ、ま、頑張ってねん♡』

「いやいやいや!
勝手にテレパシー切ろうとすんなよ!
何とかしろ!
せめてスキルだけでも!」

『と言ってもぉ、転移してしまった人間には手を出せない決まりなのよねぇ。
神様協定って奴ぅ?
ま、何とかなるわよ!
じゃねー!』

プツン…

テレパシーは無情にも切られた。

「くっそ、神ィィィ!!!」

こうして、俺の異世界転移は始まった。

のだが…
何せ金が無い…
泊まるところだって金がなきゃ無理だろう…

どうしよう…
あのポンコツ女神め、金も持たせずに…

そう思ってその場をぐるぐる回っていると、一人の少女に話しかけられた。

「あのぉ、大丈夫ですか?」

ミディアムの銀髪の美少女だった。

「あ、あぁ!
ありがとう!
いや、俺は怪しい者じゃないんだ!
えーと、旅の者で月…エイスケって言うんだけど、金が底を尽きて困ってて…」

「まぁ!
お金が無いんですか?
えーと、ウチも貧乏でお恥ずかしいけど、良かったらいらっしゃいませんか?」

「マジで!?
助かるよ!
えーと…」

「シャロン…
シャロンです。」

「そっか、シャロン。
よろしく!」

という訳で彼女の家へ。

シャロンはしばらく歩くと村の真ん中のゴミ捨て場で止まった。

ん?
ゴミ捨てるのかな?

「ここが私の家なんです!」

え?
What…!?

ここって…
ゴミ捨て場じゃん…!

木の柱が6本立っているが、屋根も無く、地面が剥き出しだ。
その上にかろうじて麻の布が敷いてあり、そこに老婆が寝そべっている。

「あ、祖母のナタリーです!
祖母は具合が悪くて、ほぼ寝ていますけど、気にしないでください。」

「これ…さ…
雨が降ったらどうするの…?」

屋根無いけど…?

「あ、その時は雨で身体を洗うので大丈夫ですよ!」

ヒィィィィィ!!!
ヤバいところに来ちまった…!!!
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