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気が付き
稀龍とシルバー
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シルバー視点(途中稀龍視点入ります)
シルバー「…………」
ジングレイ「シルバー様 顔色があまり宜しくありませんが」
シルバー「いつもの事だ気にしなくていい 所でクロードはいつ来るんだ?」
ジングレイ「後2分程です」
何か嫌な夢を見た気がするんだが………思い出せない
稀龍を枕に寝ていたシルバーは稀龍より先に起き、稀龍用の朝食と魔力防止用の印を置いてから公務室に来た、だが何分嫌な夢を見てしまい顔色が悪い
クロード「お待たせしました」
シルバー「おう 海聖(かざと)君何か食べるか?」
海聖「なんでいつも俺に何か食べるか聞くんですか笑ちゃんと食べてますよ笑」
シルバー「ついな」
ジングレイの言う通り2分後にクロード達がやってきて、いつも通りレイシャードのケアと海聖のケアを行うが、ふとクロードがなにかに気がついたのかシルバーの方に来る
クロード「シルバーさん」
シルバー「んー?」
クロード「近くに人間いますか?人間のにおいしますけど」
シルバー「あー………」
そう言えばクロードは人間嫌いだったな………
シルバー「昨日奴隷オークションで買った人間がいる」
クロード「珍しいですね オークションなんて滅多に行かないでしょう?」
シルバー「昔の契約者の息子だからな 元軍人と来たもんだ………何となく見に行ったら無意識に叫んでた」
完全に無意識で服とかも用意してたし………
クロード「もしかしたら失われている記憶が戻る前兆では?買ったと言う方は今どこに?」
シルバー「今グレイといる 探してくれ」
実はレイシャードと海聖のケアで5時間も経っており、クロードはジングレイを探しに行く
レイシャード「何時も有り難うございます ケアをしていただいて」
シルバー「良いよ 君はいずれ姫君と結ばれる 姫君が喜んでいたぞ 君が正気に戻って少しずつ戻ってきているのを見て」
レイシャード「そうなんですか?!」
姫君が君を最初に愛した………そして君も愛している………それなら幸せ手になるべきだ
海聖「シルバーさん 記憶戻らないんですか?」
シルバー「簡単に戻るような記憶じゃないんだろう 名前すら覚えてないんじゃ無理だろう」
そもそも「シルバー」って名前も髪色がシルバーだからだし………
シルバー、レイシャード、海聖「…………」
クロードがいないとろくに話も続かない3人………クロードが戻るまではずーっと話が続かないので終始無言
「ガシャーン!」
シルバー「!!」
大きい音がしたと同時にシルバーが猛ダッシュをし、その後をレイシャードが海聖を片腕に抱いて追う
魔族「人間の分際で!!!」
稀龍「んだとゴルァ!!!!!」
生かされてる身で!!
食堂では稀龍と魔族が取っ組み合いになっており、稀龍は先に暴行をされたので反撃をし、それに逆上した魔族が稀龍の胸ぐらを掴んだのだ
「ガァン!!」
そして一際大きい音と同時にある光景が稀龍の目の前に現れた
稀龍「………シルバー…………?」
片足を魔術の肩に乗っけ、もう片足でテーブルに乗りつつバランスを取り、左手には稀龍の見慣れている拳銃が、セーフティを外されている状態で魔族の頭に構えられていた
シルバー「手を出すなと言ったはずだ」
魔族「っ………」
シルバー「魔族と人間は対なる存在 貴様らが暴行を加えただけで簡単に死ぬということを忘れたのか?」
魔族「…………いいえ…………」
恐ろしいくらい低い声でシルバーは淡々と話す………指のある位置にトリガーもあるためいつ撃たれるのか………それすらも分からない恐怖と緊張がその場を支配している
シルバー「…………貴様は必要ない」
その言葉を引き金にシルバーは魔族を撃った………その場に血が広がったが稀龍には血が飛んでいない
稀龍「…………」
俺に血が飛ばないように配慮してくれてんだろうけど………味方を撃ったぞ今
クロード「あーあーあー 怒らせるなって口酸っぱく注意したのに………」
シルバー「ジングレイ 処理しろ」
ジングレイ「はっ」
シルバー「お前は来い 稀龍」
シルバーは有無を言わさず稀龍の腕を掴み歩き出す………力も強いため稀龍は振り払うことも出来ない
稀龍「ちょっ………痛い」
シルバー「ならとっとと歩け」
やばい………殺気が出てる………
「ずんずん」と顔に血がついている状態でシルバーは歩き、漸く着いたと思ったら無理矢理部屋に入れられ、そのままの状態で稀龍はベッドに押し倒された
稀龍「っ………」
怖い………
稀龍はシルバーの殺気と怒りに対応出来る力量はなく、何をされるのかもわからぬままシルバーの動きを待つ
稀龍「?!」
シルバー「少しお仕置が必要なようだな 魔族と人間が違うのは軍人であったなら知っているだろう」
確かに知ってた………知ってたけど………
シルバーは稀龍の下の服を破り捨てた………そして自分も服を脱ぎ出したので、稀龍も何をしようとしているのかを察した
稀龍「ひっ………」
シルバー「………経験があるみたいだな」
シルバーは丁度手持ちのあった潤滑油を使って、稀龍の後孔に指を入れるが稀龍は経験があるらしく、咄嗟に力を抜いたためそう見抜いた
稀龍「くっ………ふぅ………んん!」
シルバー「…………」
稀龍「んんん!んぁっ………!」
感度が良いな………
稀龍「ひぃ………あぁあ!!」
シルバー「ここだろ 1番感じるの」
稀龍「やめっ…………あぁ!!」
「グリグリ」と前立腺を押すと稀龍は既にイきそうなのか、今にも爆発しそうなソレをシルバーがイかないように掴む
稀龍「っ!!」
シルバー「イかせねぇよ お仕置だと言ったはずだ」
稀龍「あっ…あっ…アアア!!」
シルバー「感度が良いな 稀龍?」
イキたい………
シルバーがソレをイカせないようにしているため、稀龍はイきたくてもイけない
稀龍「?!へっ?!」
シルバー「コックリングを付けさせてもらった 高いやつでな 調節可能だからイけないようにした」
稀龍「な…………んで…………」
シルバー「おしおきだよ さっきから言ってるだろ」
いや俺が聞きたいのはそういうことじゃなくて………!!
稀龍「うっ………」
シルバー「そろそろ挿れるぞ」
稀龍が気がつかぬ内に指を増やされていた上に、コックリングまで付けられてイくこともできず、シルバーに貪られようとしている
稀龍「~~~~!!!」
シルバー「きっつ………」
シルバーも元は人間だが今は魔族であるため、人間のソレとはものが違い、稀龍の身体に走った快楽は凄まじくドライでイきかけた
シルバー「稀龍 おい稀龍」
稀龍「はぁ………はっ………はぁ………」
シルバー「意識はあるな」
稀龍「やめ………あぅ………んあああ!!!」
イきたくてもイけず凄まじい快楽がその身を支配し、稀龍は何も考えられなくなっていく
稀龍「んぁゔゔ!!はぁ…はっあああ!!!」
シルバー「稀龍」
稀龍「んくっ………ん"ん"ん"!!!!」
シルバーは正常位で稀龍を抱いているが稀龍の両腕を掴み、イイトコロを狙ってピストンをしているため、逃げたくても逃げられない快楽に稀龍は咽び泣く
稀龍「~~~~!!!」
そして瞬く間にドライで達しそこからずっとイキっぱなしに
シルバー「稀龍」
シルバーは優しく稀龍を呼ぶ………珍しい名がゆえに覚えやすいその名前を呼ぶ度に、稀龍の胎内(なか)が締まり、シルバーもそれをわかって何度も呼ぶ
シルバー「稀龍 お前は似てる 夢で見る青年に 声も顔も性格も だから俺は………お前をあのオークションで買ったんだと思う」
最早自我があるのかすら分からない稀龍にそう伝え、シルバーは稀龍のソレに嵌めたコックリングを外す
稀龍「ひぐっ………んんんんん!!!!」
シルバー「盛大にイったな」
シルバーはそんなことを言いながら、気絶してしまった稀龍の胎内にあった自分のソレを抜き、稀龍の体を清めてベッドを綺麗にして寝かせる………稀龍は最中に泣いたのか涙痕があり、シルバーはそれを優しく撫でて服を着て部屋を出た
クロード「随分と泣かせますね」
シルバー「あれぐらいやらないと分からないからな」
クロード「………心配性なの変わらないですね…………所でソレ どうするんですか?」
シルバーとて稀龍を抱くだけの興奮はあったので、勃起していても不可抗力なのだが、客人であるクロードに指摘されて少し恥ずかしい
シルバー「まだどっか別の部屋がある」
クロード「付き合いましょうか?」
シルバー「………遠慮しておくよ 君とのSEXは激しすぎて飛ぶ」
実はシルバーはクロードとヤったことがあり提案を拒否
クロード「良かったでしょう?」
シルバー「良すぎるんだよ君のは 俺が耐えられん」
シルバーはそう言って空き部屋に行き自分のソレを処理
シルバー「っ………」
そしてその道中肺に激痛が走り意識が遠のきそうになった
シルバー「……っ……っ……」
息が出来ない………
肺の痛みは痛みすらも困難にし体温も急上昇したのも相まって、痛みと高熱にうかされながら、シルバーは何とか自分用の仮眠室までたどり着いた
シルバー「っ………」
だがそこで意識が途切れた
~クロード~
ジングレイ「シルバー様………」
クロード「よくあるんですか?こういうこと」
そして音に気がついたクロードがシルバーを発見し、仮眠室で治療をしている中ジングレイが戻ってきた
ジングレイ「………年に数回 それも不定期に」
クロード「肺に傷跡がありました 恐らく原因はそれです」
とクロードがシルバーを看病している中 部屋がノックされてクロードが開ける
クロード「あまり無理はしない方がいい」
稀龍「いい」
クロード「取り敢えず入りな 何か飲み物を出す」
部屋をノックしたのは意識の戻った稀龍で、クロードが中に入れて飲み物を出す
稀龍「………どうしたんだその人」
クロード「肺に傷跡があってそれから激痛走って気絶した」
稀龍「…………」
稀龍は意識のないシルバーに近寄り優しく頬を触った………熱に浮かされているのもあり頬は熱い
稀龍「………この人さ 俺を抱いてる最中にこう言ったんだ 「稀龍 お前は似てる 夢で見る青年に 声も顔も性格も だから俺は………お前をあのオークションで買ったんだと思う」って………」
クロード「記憶を夢で見てるんだな だから不確かなんだ」
稀龍「………あんたはなんでこの人のことをそこまで知ってるんだ?」
かなり際どい質問をされてクロードは苦笑だが、それも人間特有のものだと理解し口を開く
クロード「俺は様々な世界に行ける そこでこの人を知った この人がなぜ突然この世界に来たのか………なぜ記憶が無いのかを」
稀龍「成程 それこの人には使えないのか?」
クロード「記憶が無い分使える能力が限られてる」
つまり記憶が戻れば扱える能力も変わるということ
シルバー「………臣貴…………零…………」
稀龍「…………」
シルバーは誰かの名前を呟きながら泣いていた………きっとシルバーの息子と大切な人の名であると………稀龍は察した
その後 クロードとジングレイがシルバーを看病し、稀龍は与えられた部屋でしばらくの間過ごした………
~暫くして~
シルバー「…………」
稀龍「…………」
物の見事に避けられてるな………当然と言われれば当然だが
シルバーは稀龍が物凄く避けられていた
シルバー「ジングレイ」
ジングレイ「はい」
シルバー「今年招集がある 黒魔族はクロウ 白魔族ではジングレイが選ばれた 行け」
命令形ではあるが本来ならそれが普通なのである
ジングレイ「では今年のパーティーはいかがなさいますか?」
シルバー「稀龍を行かせる 稀龍は俺の背中を見てるからな 力量もおそらくお前を凌いでいる」
ジングレイ「確かに彼は俺よりも強いでしょうが………いつ背中を?」
シルバー「前に俺が稀龍抱きしめて寝てたろ その時だ」
恐らく無意識にピッキングをして開けてきたんだろうが………俺が音を聞き取れないくらい早かった
ジングレイ「………避けられていますけど どうすんですか?」
シルバー「直接声をかける」
そう言ってシルバーは歩いていき稀龍を発見して声をかける
稀龍「…………」
シルバー「話がある」
稀龍が素直に応じてくれる確証はないが、取り敢えずそう言って歩き出すと、後ろからゆっくりとついてくる音が聞こえた
~シルバーの部屋~
稀龍「話って?」
シルバー「入ってからにしてくれ あと茶を入れるから座ってくれ」
部屋に入る前にそう切り出されたためそう言うと、稀龍は何も言わずに部屋に入り椅子に座る
シルバー「まず最初に この前は悪かった 俺も気が動転してたんだ」
稀龍「別に何も思っちゃいない 傭兵時代からの日常茶飯事だった」
シルバー「じゃあなんで避けてたんだ」
稀龍の言葉に思わずツッコミするシルバー
稀龍「俺は人の感情を感じ取れる ………あんたからは異常なまでな感情が溢れてて近寄りたくなかった」
人の感情を感じ取れるのか………
シルバー「そ……………か」
稀龍「それで何か用があったんじゃないのか?」
シルバー「あ そうそう 今年ジングレイが魔族召集であるパーティに参加出来ない それで稀龍を連れていこうかと思ってその話だ」
稀龍「は?」
そりゃいきなりパーティに参加しろなんて言われたらそうなるわな
稀龍「どこのパーティだ?場所によっては俺死ぬぞ」
あっそっちか………傭兵時代にどれだけ恨みを買ったのやら………
シルバー「「アルタイル」だ」
稀龍「は?!!?」
シルバー「知ってるのか?」
稀龍「傭兵で知らねぇやついたらそれこそ大問題だわ!!!!!」
おーおー………そんなに大きい声出るのなお前………
稀龍「「アルタイル」は世界有数の巨大組織だぞ?!そこのパーティに参加するのか?!」
シルバー「特別招待客枠だ」
稀龍「はぁぁぁあ???!!!」
ジングレイ「(声出すぎだよ稀龍………人が集まってきた)」←実は最初から部屋の外で待機してた人
最早稀龍が大声を出過ぎてちょっぴり騒がしい部屋の外
稀龍「特別招待客枠??!!そんなのあるのかあそこ?!」
シルバー「白魔族と黒魔族は人間じゃないからな」
稀龍「あっそういう………俺は何で行くんだ?」
シルバー「俺の護衛という形で行く 何か用意するものは?」
護衛としていくため用意するものを聞く
稀龍「服装にもよるんだけど………」
シルバー「基本白魔族はホワイトスーツだ 黒魔族はダークスーツ」
一応王用の服はあるが魔族としての服はスーツ
稀龍「拳銃があるとありがたい ナイトウォーリアとVp-9」
シルバー「用意しよう 他は?」
稀龍「サングラスとスーツ」
シルバー「分かった この前の健康診断の資料を元に作らせてもらう」
シルバーはそれだけ伝えて「時間を取らせて悪かった」と言う
稀龍「…………」
稀龍は部屋を出た後 外に出て国を眺めていた
クロード「ここの景色好きなのか?」
稀龍「クロード」
クロード「………シルバーさんが元いた世界もこの景色と似てた 緑豊かな場所でこの場所近くに組織の城があった」
稀龍「…………」
行くことは出来るが関与することは出来ない………と言ったところか
クロード「「臣貴」って人 シルバーさんの息子だよ 稀龍によく似てる 本当によく似てるんだよ」
稀龍「息子に?」
クロード「君が言われた言葉その通りだった………彼らは父がもう目覚めないとわかり、空っぽになった身体に別の魂を入れた 身体は生きていても魂が違うから別人になった………息子と彼の恋人はずっと待ってるんだ………もう一度会える日を」
稀龍「…………」
生きる世界が違うが故に………会えることは永遠にない
クロード「………半年後のパーティでもしかしたら会えるかもしれない アルタイルの幹部は時空や次元を操ることが出来る もしかしたらだけど………」
稀龍「どうしてそれを俺に?」
クロード「君がシルバーさんの唯一の理解者になれるからだ 君はパラレルワールドで別の生き方をした「臣貴」 生活環境が異なるだけで魂の本質は同じだ」
稀龍「俺に息子になれと?無理な話だな 俺は愛した人を自らの手で殺めた 自分の息子すらこの手にかけた 愛を捨てた人間だ」
稀龍は傭兵時代敵として対立した妻と子をその手にかけた………勿論かつては共に生活もしていたが故に………躊躇や戸惑いがなかった訳でもないが………
クロード「だが君はまだ捨て切ってはいない 求めている」
稀龍「…………」
クロード「シルバーさんと手合わせをするといい きっと勝てない」
クロードはそれだけ言ってワープしてしまい、稀龍は1人残されて少し考える
稀龍「手合わせ………ねぇ………」
そう言えばどれくらい強いのか知らないな
稀龍はシルバーの強さを知らなかった 勿論先日のあの光景を目の当たりにして弱いわけはないが
稀龍「…………」
試してみたい
そう思った稀龍はたまたま暇をしていたシルバーを発見し、「手合わせをしたい」と申し出るとシルバーはあっさりOK
シルバー「そうだな 稀龍にトレーニングルームを作ろう このまま行けば筋肉が衰えるだろう」
稀龍「どうも………」
シルバー「………グレイ いつもより弱めろ 代わりに回復力は上げてくれ」
ジングレイ『了解 これより手合せを開始します』
そう言えば稀龍と手合せはしてなかったな………骨を折らないといいが………
稀龍への心配をしつつも手合わせが始まれば目が変わるので、稀龍も警戒をしていたのだが……
稀龍「ごふっ」
一瞬で詰め寄られた稀龍は、シルバーからの重い一撃を鳩尾にくらい、肋骨が折れる音がしてその場で倒れ込んだ
シルバー「………すまん 肋骨2本逝った」
稀龍「あんた加減しろよ………!?」
やっべぇ………力加減間違えた
シルバー「加減はしたぞかなり…………グレイ 回復力MAXにしろ」
グレイ『既にしてあります』
稀龍「いってぇ………」
稀龍もまさか一撃でKOをされるとは思っていなかったが………かなり加減をされた状態で肋骨が2本折れた
シルバー「続行は厳しそうだな………グレイ 少し来て稀龍の手当をしてやってくれ」
ジングレイ『はっ』
滅茶苦茶加減してもこれか………後どのくらい加減したらよかったんだ………?
ジングレイ「一応骨はくっついてますね と言うか折れたのは事実ですけど粉砕骨折ですよこれ」
稀龍、シルバー「えっ」
粉砕骨折!!??
ジングレイ「シルバー様も今の力の200万分の1の力を使って下さい そうでないと稀龍が持たない」
シルバー「善処する」
ジングレイ「稀龍 動ける?」
稀龍「何とか………ぅぅ…………」
稀龍は痛みで唸りながらもジングレイに肩を借りて退室
シルバー「…………」
そして2人が退室した後 その場は燃え盛る業火に包まれた
シルバー「…………」
勿論炎に反応してスプリンクラーが作動し辺り一面水浸しに
シルバー「………寂しいな 零………」
そしてシルバーがそんな呟きをしていたのは誰も知らない………
~稀龍~
稀龍「いっ………てぇぇ…………」
ジングレイ「粉砕骨折してたからね 普通痛いよ」
稀龍「あれで加減したんだよな?」
ジングレイ「本来の力の500万分の1しか出てない」
あれで500万分の1の力………
ジングレイ「強いだろ?昔から強かった………ここに来た当初は力加減が出来なくて、相手をした下級魔族を何人も死なせてた………あれだけ強いのにここに来た当初、心臓部に3発の特殊な銃弾があったんだ それが致命傷になって死にかけてた」
稀龍「………この世界に飛ぶ前に負ったのか?」
ジングレイ「可能性としてそれが有力だ 手持ちの武器もほとんど使われてなかったし………唯一使われてたのは大型のサバイバルナイフ………射撃センスは全魔族を凌ぐ強さで接近戦は勿論体術でも一流 ………もしかしたら誰かを庇って負傷してこの世界に飛んだのかも そうでなければ記憶がなくなるなんてことないと思う」
狙撃センスも接近戦も体術も全てにおいてセンスがいいのか……何よりもシルバーは洞察力が人の倍良い………敢えて俺の視界に入るように立ち殴った………恐らく本気を出せば俺は気がつく暇もなく倒れてた
シルバーの優しさとも言える立ち位置に感心しつつ、稀龍を殴った時に一瞬だけ瞳に光が戻ったのを思い出す
稀龍「一瞬」
ジングレイ「え?」
稀龍「一瞬だけ瞳に光が戻ったんだ 俺を殴った時にほんの一瞬瞳が輝いた」
ジングレイ「…………」
あの短時間できっかけがあったはずだ………戻るための………
ジングレイ「………もしかしたら人を強くしたり、助けたりする時に瞳の光が戻るのかもしれない 色は綺麗だった?」
稀龍「綺麗だった 透き通るような色だった」
きっとこの世界に数は少ないであろう………それくらい瞳の色が綺麗だった………
ジングレイ「………宝石で例えるならルビーだ 銀色の髪と良く似合う」
稀龍「…………」
詳しいな………見たことがあるのか
ジングレイ「!ごめん呼ばれたから行くね」
そう言ってジングレイは走っていき稀龍は1人に
稀龍「…………」
あいつなにか大きいものを抱え込んでるのかもしれないな………それを人には言えないから抱え込むしかない
稀龍は気がついた………シルバーがなにかを抱え込んでいることを………
シルバー「…………」
ジングレイ「シルバー様 顔色があまり宜しくありませんが」
シルバー「いつもの事だ気にしなくていい 所でクロードはいつ来るんだ?」
ジングレイ「後2分程です」
何か嫌な夢を見た気がするんだが………思い出せない
稀龍を枕に寝ていたシルバーは稀龍より先に起き、稀龍用の朝食と魔力防止用の印を置いてから公務室に来た、だが何分嫌な夢を見てしまい顔色が悪い
クロード「お待たせしました」
シルバー「おう 海聖(かざと)君何か食べるか?」
海聖「なんでいつも俺に何か食べるか聞くんですか笑ちゃんと食べてますよ笑」
シルバー「ついな」
ジングレイの言う通り2分後にクロード達がやってきて、いつも通りレイシャードのケアと海聖のケアを行うが、ふとクロードがなにかに気がついたのかシルバーの方に来る
クロード「シルバーさん」
シルバー「んー?」
クロード「近くに人間いますか?人間のにおいしますけど」
シルバー「あー………」
そう言えばクロードは人間嫌いだったな………
シルバー「昨日奴隷オークションで買った人間がいる」
クロード「珍しいですね オークションなんて滅多に行かないでしょう?」
シルバー「昔の契約者の息子だからな 元軍人と来たもんだ………何となく見に行ったら無意識に叫んでた」
完全に無意識で服とかも用意してたし………
クロード「もしかしたら失われている記憶が戻る前兆では?買ったと言う方は今どこに?」
シルバー「今グレイといる 探してくれ」
実はレイシャードと海聖のケアで5時間も経っており、クロードはジングレイを探しに行く
レイシャード「何時も有り難うございます ケアをしていただいて」
シルバー「良いよ 君はいずれ姫君と結ばれる 姫君が喜んでいたぞ 君が正気に戻って少しずつ戻ってきているのを見て」
レイシャード「そうなんですか?!」
姫君が君を最初に愛した………そして君も愛している………それなら幸せ手になるべきだ
海聖「シルバーさん 記憶戻らないんですか?」
シルバー「簡単に戻るような記憶じゃないんだろう 名前すら覚えてないんじゃ無理だろう」
そもそも「シルバー」って名前も髪色がシルバーだからだし………
シルバー、レイシャード、海聖「…………」
クロードがいないとろくに話も続かない3人………クロードが戻るまではずーっと話が続かないので終始無言
「ガシャーン!」
シルバー「!!」
大きい音がしたと同時にシルバーが猛ダッシュをし、その後をレイシャードが海聖を片腕に抱いて追う
魔族「人間の分際で!!!」
稀龍「んだとゴルァ!!!!!」
生かされてる身で!!
食堂では稀龍と魔族が取っ組み合いになっており、稀龍は先に暴行をされたので反撃をし、それに逆上した魔族が稀龍の胸ぐらを掴んだのだ
「ガァン!!」
そして一際大きい音と同時にある光景が稀龍の目の前に現れた
稀龍「………シルバー…………?」
片足を魔術の肩に乗っけ、もう片足でテーブルに乗りつつバランスを取り、左手には稀龍の見慣れている拳銃が、セーフティを外されている状態で魔族の頭に構えられていた
シルバー「手を出すなと言ったはずだ」
魔族「っ………」
シルバー「魔族と人間は対なる存在 貴様らが暴行を加えただけで簡単に死ぬということを忘れたのか?」
魔族「…………いいえ…………」
恐ろしいくらい低い声でシルバーは淡々と話す………指のある位置にトリガーもあるためいつ撃たれるのか………それすらも分からない恐怖と緊張がその場を支配している
シルバー「…………貴様は必要ない」
その言葉を引き金にシルバーは魔族を撃った………その場に血が広がったが稀龍には血が飛んでいない
稀龍「…………」
俺に血が飛ばないように配慮してくれてんだろうけど………味方を撃ったぞ今
クロード「あーあーあー 怒らせるなって口酸っぱく注意したのに………」
シルバー「ジングレイ 処理しろ」
ジングレイ「はっ」
シルバー「お前は来い 稀龍」
シルバーは有無を言わさず稀龍の腕を掴み歩き出す………力も強いため稀龍は振り払うことも出来ない
稀龍「ちょっ………痛い」
シルバー「ならとっとと歩け」
やばい………殺気が出てる………
「ずんずん」と顔に血がついている状態でシルバーは歩き、漸く着いたと思ったら無理矢理部屋に入れられ、そのままの状態で稀龍はベッドに押し倒された
稀龍「っ………」
怖い………
稀龍はシルバーの殺気と怒りに対応出来る力量はなく、何をされるのかもわからぬままシルバーの動きを待つ
稀龍「?!」
シルバー「少しお仕置が必要なようだな 魔族と人間が違うのは軍人であったなら知っているだろう」
確かに知ってた………知ってたけど………
シルバーは稀龍の下の服を破り捨てた………そして自分も服を脱ぎ出したので、稀龍も何をしようとしているのかを察した
稀龍「ひっ………」
シルバー「………経験があるみたいだな」
シルバーは丁度手持ちのあった潤滑油を使って、稀龍の後孔に指を入れるが稀龍は経験があるらしく、咄嗟に力を抜いたためそう見抜いた
稀龍「くっ………ふぅ………んん!」
シルバー「…………」
稀龍「んんん!んぁっ………!」
感度が良いな………
稀龍「ひぃ………あぁあ!!」
シルバー「ここだろ 1番感じるの」
稀龍「やめっ…………あぁ!!」
「グリグリ」と前立腺を押すと稀龍は既にイきそうなのか、今にも爆発しそうなソレをシルバーがイかないように掴む
稀龍「っ!!」
シルバー「イかせねぇよ お仕置だと言ったはずだ」
稀龍「あっ…あっ…アアア!!」
シルバー「感度が良いな 稀龍?」
イキたい………
シルバーがソレをイカせないようにしているため、稀龍はイきたくてもイけない
稀龍「?!へっ?!」
シルバー「コックリングを付けさせてもらった 高いやつでな 調節可能だからイけないようにした」
稀龍「な…………んで…………」
シルバー「おしおきだよ さっきから言ってるだろ」
いや俺が聞きたいのはそういうことじゃなくて………!!
稀龍「うっ………」
シルバー「そろそろ挿れるぞ」
稀龍が気がつかぬ内に指を増やされていた上に、コックリングまで付けられてイくこともできず、シルバーに貪られようとしている
稀龍「~~~~!!!」
シルバー「きっつ………」
シルバーも元は人間だが今は魔族であるため、人間のソレとはものが違い、稀龍の身体に走った快楽は凄まじくドライでイきかけた
シルバー「稀龍 おい稀龍」
稀龍「はぁ………はっ………はぁ………」
シルバー「意識はあるな」
稀龍「やめ………あぅ………んあああ!!!」
イきたくてもイけず凄まじい快楽がその身を支配し、稀龍は何も考えられなくなっていく
稀龍「んぁゔゔ!!はぁ…はっあああ!!!」
シルバー「稀龍」
稀龍「んくっ………ん"ん"ん"!!!!」
シルバーは正常位で稀龍を抱いているが稀龍の両腕を掴み、イイトコロを狙ってピストンをしているため、逃げたくても逃げられない快楽に稀龍は咽び泣く
稀龍「~~~~!!!」
そして瞬く間にドライで達しそこからずっとイキっぱなしに
シルバー「稀龍」
シルバーは優しく稀龍を呼ぶ………珍しい名がゆえに覚えやすいその名前を呼ぶ度に、稀龍の胎内(なか)が締まり、シルバーもそれをわかって何度も呼ぶ
シルバー「稀龍 お前は似てる 夢で見る青年に 声も顔も性格も だから俺は………お前をあのオークションで買ったんだと思う」
最早自我があるのかすら分からない稀龍にそう伝え、シルバーは稀龍のソレに嵌めたコックリングを外す
稀龍「ひぐっ………んんんんん!!!!」
シルバー「盛大にイったな」
シルバーはそんなことを言いながら、気絶してしまった稀龍の胎内にあった自分のソレを抜き、稀龍の体を清めてベッドを綺麗にして寝かせる………稀龍は最中に泣いたのか涙痕があり、シルバーはそれを優しく撫でて服を着て部屋を出た
クロード「随分と泣かせますね」
シルバー「あれぐらいやらないと分からないからな」
クロード「………心配性なの変わらないですね…………所でソレ どうするんですか?」
シルバーとて稀龍を抱くだけの興奮はあったので、勃起していても不可抗力なのだが、客人であるクロードに指摘されて少し恥ずかしい
シルバー「まだどっか別の部屋がある」
クロード「付き合いましょうか?」
シルバー「………遠慮しておくよ 君とのSEXは激しすぎて飛ぶ」
実はシルバーはクロードとヤったことがあり提案を拒否
クロード「良かったでしょう?」
シルバー「良すぎるんだよ君のは 俺が耐えられん」
シルバーはそう言って空き部屋に行き自分のソレを処理
シルバー「っ………」
そしてその道中肺に激痛が走り意識が遠のきそうになった
シルバー「……っ……っ……」
息が出来ない………
肺の痛みは痛みすらも困難にし体温も急上昇したのも相まって、痛みと高熱にうかされながら、シルバーは何とか自分用の仮眠室までたどり着いた
シルバー「っ………」
だがそこで意識が途切れた
~クロード~
ジングレイ「シルバー様………」
クロード「よくあるんですか?こういうこと」
そして音に気がついたクロードがシルバーを発見し、仮眠室で治療をしている中ジングレイが戻ってきた
ジングレイ「………年に数回 それも不定期に」
クロード「肺に傷跡がありました 恐らく原因はそれです」
とクロードがシルバーを看病している中 部屋がノックされてクロードが開ける
クロード「あまり無理はしない方がいい」
稀龍「いい」
クロード「取り敢えず入りな 何か飲み物を出す」
部屋をノックしたのは意識の戻った稀龍で、クロードが中に入れて飲み物を出す
稀龍「………どうしたんだその人」
クロード「肺に傷跡があってそれから激痛走って気絶した」
稀龍「…………」
稀龍は意識のないシルバーに近寄り優しく頬を触った………熱に浮かされているのもあり頬は熱い
稀龍「………この人さ 俺を抱いてる最中にこう言ったんだ 「稀龍 お前は似てる 夢で見る青年に 声も顔も性格も だから俺は………お前をあのオークションで買ったんだと思う」って………」
クロード「記憶を夢で見てるんだな だから不確かなんだ」
稀龍「………あんたはなんでこの人のことをそこまで知ってるんだ?」
かなり際どい質問をされてクロードは苦笑だが、それも人間特有のものだと理解し口を開く
クロード「俺は様々な世界に行ける そこでこの人を知った この人がなぜ突然この世界に来たのか………なぜ記憶が無いのかを」
稀龍「成程 それこの人には使えないのか?」
クロード「記憶が無い分使える能力が限られてる」
つまり記憶が戻れば扱える能力も変わるということ
シルバー「………臣貴…………零…………」
稀龍「…………」
シルバーは誰かの名前を呟きながら泣いていた………きっとシルバーの息子と大切な人の名であると………稀龍は察した
その後 クロードとジングレイがシルバーを看病し、稀龍は与えられた部屋でしばらくの間過ごした………
~暫くして~
シルバー「…………」
稀龍「…………」
物の見事に避けられてるな………当然と言われれば当然だが
シルバーは稀龍が物凄く避けられていた
シルバー「ジングレイ」
ジングレイ「はい」
シルバー「今年招集がある 黒魔族はクロウ 白魔族ではジングレイが選ばれた 行け」
命令形ではあるが本来ならそれが普通なのである
ジングレイ「では今年のパーティーはいかがなさいますか?」
シルバー「稀龍を行かせる 稀龍は俺の背中を見てるからな 力量もおそらくお前を凌いでいる」
ジングレイ「確かに彼は俺よりも強いでしょうが………いつ背中を?」
シルバー「前に俺が稀龍抱きしめて寝てたろ その時だ」
恐らく無意識にピッキングをして開けてきたんだろうが………俺が音を聞き取れないくらい早かった
ジングレイ「………避けられていますけど どうすんですか?」
シルバー「直接声をかける」
そう言ってシルバーは歩いていき稀龍を発見して声をかける
稀龍「…………」
シルバー「話がある」
稀龍が素直に応じてくれる確証はないが、取り敢えずそう言って歩き出すと、後ろからゆっくりとついてくる音が聞こえた
~シルバーの部屋~
稀龍「話って?」
シルバー「入ってからにしてくれ あと茶を入れるから座ってくれ」
部屋に入る前にそう切り出されたためそう言うと、稀龍は何も言わずに部屋に入り椅子に座る
シルバー「まず最初に この前は悪かった 俺も気が動転してたんだ」
稀龍「別に何も思っちゃいない 傭兵時代からの日常茶飯事だった」
シルバー「じゃあなんで避けてたんだ」
稀龍の言葉に思わずツッコミするシルバー
稀龍「俺は人の感情を感じ取れる ………あんたからは異常なまでな感情が溢れてて近寄りたくなかった」
人の感情を感じ取れるのか………
シルバー「そ……………か」
稀龍「それで何か用があったんじゃないのか?」
シルバー「あ そうそう 今年ジングレイが魔族召集であるパーティに参加出来ない それで稀龍を連れていこうかと思ってその話だ」
稀龍「は?」
そりゃいきなりパーティに参加しろなんて言われたらそうなるわな
稀龍「どこのパーティだ?場所によっては俺死ぬぞ」
あっそっちか………傭兵時代にどれだけ恨みを買ったのやら………
シルバー「「アルタイル」だ」
稀龍「は?!!?」
シルバー「知ってるのか?」
稀龍「傭兵で知らねぇやついたらそれこそ大問題だわ!!!!!」
おーおー………そんなに大きい声出るのなお前………
稀龍「「アルタイル」は世界有数の巨大組織だぞ?!そこのパーティに参加するのか?!」
シルバー「特別招待客枠だ」
稀龍「はぁぁぁあ???!!!」
ジングレイ「(声出すぎだよ稀龍………人が集まってきた)」←実は最初から部屋の外で待機してた人
最早稀龍が大声を出過ぎてちょっぴり騒がしい部屋の外
稀龍「特別招待客枠??!!そんなのあるのかあそこ?!」
シルバー「白魔族と黒魔族は人間じゃないからな」
稀龍「あっそういう………俺は何で行くんだ?」
シルバー「俺の護衛という形で行く 何か用意するものは?」
護衛としていくため用意するものを聞く
稀龍「服装にもよるんだけど………」
シルバー「基本白魔族はホワイトスーツだ 黒魔族はダークスーツ」
一応王用の服はあるが魔族としての服はスーツ
稀龍「拳銃があるとありがたい ナイトウォーリアとVp-9」
シルバー「用意しよう 他は?」
稀龍「サングラスとスーツ」
シルバー「分かった この前の健康診断の資料を元に作らせてもらう」
シルバーはそれだけ伝えて「時間を取らせて悪かった」と言う
稀龍「…………」
稀龍は部屋を出た後 外に出て国を眺めていた
クロード「ここの景色好きなのか?」
稀龍「クロード」
クロード「………シルバーさんが元いた世界もこの景色と似てた 緑豊かな場所でこの場所近くに組織の城があった」
稀龍「…………」
行くことは出来るが関与することは出来ない………と言ったところか
クロード「「臣貴」って人 シルバーさんの息子だよ 稀龍によく似てる 本当によく似てるんだよ」
稀龍「息子に?」
クロード「君が言われた言葉その通りだった………彼らは父がもう目覚めないとわかり、空っぽになった身体に別の魂を入れた 身体は生きていても魂が違うから別人になった………息子と彼の恋人はずっと待ってるんだ………もう一度会える日を」
稀龍「…………」
生きる世界が違うが故に………会えることは永遠にない
クロード「………半年後のパーティでもしかしたら会えるかもしれない アルタイルの幹部は時空や次元を操ることが出来る もしかしたらだけど………」
稀龍「どうしてそれを俺に?」
クロード「君がシルバーさんの唯一の理解者になれるからだ 君はパラレルワールドで別の生き方をした「臣貴」 生活環境が異なるだけで魂の本質は同じだ」
稀龍「俺に息子になれと?無理な話だな 俺は愛した人を自らの手で殺めた 自分の息子すらこの手にかけた 愛を捨てた人間だ」
稀龍は傭兵時代敵として対立した妻と子をその手にかけた………勿論かつては共に生活もしていたが故に………躊躇や戸惑いがなかった訳でもないが………
クロード「だが君はまだ捨て切ってはいない 求めている」
稀龍「…………」
クロード「シルバーさんと手合わせをするといい きっと勝てない」
クロードはそれだけ言ってワープしてしまい、稀龍は1人残されて少し考える
稀龍「手合わせ………ねぇ………」
そう言えばどれくらい強いのか知らないな
稀龍はシルバーの強さを知らなかった 勿論先日のあの光景を目の当たりにして弱いわけはないが
稀龍「…………」
試してみたい
そう思った稀龍はたまたま暇をしていたシルバーを発見し、「手合わせをしたい」と申し出るとシルバーはあっさりOK
シルバー「そうだな 稀龍にトレーニングルームを作ろう このまま行けば筋肉が衰えるだろう」
稀龍「どうも………」
シルバー「………グレイ いつもより弱めろ 代わりに回復力は上げてくれ」
ジングレイ『了解 これより手合せを開始します』
そう言えば稀龍と手合せはしてなかったな………骨を折らないといいが………
稀龍への心配をしつつも手合わせが始まれば目が変わるので、稀龍も警戒をしていたのだが……
稀龍「ごふっ」
一瞬で詰め寄られた稀龍は、シルバーからの重い一撃を鳩尾にくらい、肋骨が折れる音がしてその場で倒れ込んだ
シルバー「………すまん 肋骨2本逝った」
稀龍「あんた加減しろよ………!?」
やっべぇ………力加減間違えた
シルバー「加減はしたぞかなり…………グレイ 回復力MAXにしろ」
グレイ『既にしてあります』
稀龍「いってぇ………」
稀龍もまさか一撃でKOをされるとは思っていなかったが………かなり加減をされた状態で肋骨が2本折れた
シルバー「続行は厳しそうだな………グレイ 少し来て稀龍の手当をしてやってくれ」
ジングレイ『はっ』
滅茶苦茶加減してもこれか………後どのくらい加減したらよかったんだ………?
ジングレイ「一応骨はくっついてますね と言うか折れたのは事実ですけど粉砕骨折ですよこれ」
稀龍、シルバー「えっ」
粉砕骨折!!??
ジングレイ「シルバー様も今の力の200万分の1の力を使って下さい そうでないと稀龍が持たない」
シルバー「善処する」
ジングレイ「稀龍 動ける?」
稀龍「何とか………ぅぅ…………」
稀龍は痛みで唸りながらもジングレイに肩を借りて退室
シルバー「…………」
そして2人が退室した後 その場は燃え盛る業火に包まれた
シルバー「…………」
勿論炎に反応してスプリンクラーが作動し辺り一面水浸しに
シルバー「………寂しいな 零………」
そしてシルバーがそんな呟きをしていたのは誰も知らない………
~稀龍~
稀龍「いっ………てぇぇ…………」
ジングレイ「粉砕骨折してたからね 普通痛いよ」
稀龍「あれで加減したんだよな?」
ジングレイ「本来の力の500万分の1しか出てない」
あれで500万分の1の力………
ジングレイ「強いだろ?昔から強かった………ここに来た当初は力加減が出来なくて、相手をした下級魔族を何人も死なせてた………あれだけ強いのにここに来た当初、心臓部に3発の特殊な銃弾があったんだ それが致命傷になって死にかけてた」
稀龍「………この世界に飛ぶ前に負ったのか?」
ジングレイ「可能性としてそれが有力だ 手持ちの武器もほとんど使われてなかったし………唯一使われてたのは大型のサバイバルナイフ………射撃センスは全魔族を凌ぐ強さで接近戦は勿論体術でも一流 ………もしかしたら誰かを庇って負傷してこの世界に飛んだのかも そうでなければ記憶がなくなるなんてことないと思う」
狙撃センスも接近戦も体術も全てにおいてセンスがいいのか……何よりもシルバーは洞察力が人の倍良い………敢えて俺の視界に入るように立ち殴った………恐らく本気を出せば俺は気がつく暇もなく倒れてた
シルバーの優しさとも言える立ち位置に感心しつつ、稀龍を殴った時に一瞬だけ瞳に光が戻ったのを思い出す
稀龍「一瞬」
ジングレイ「え?」
稀龍「一瞬だけ瞳に光が戻ったんだ 俺を殴った時にほんの一瞬瞳が輝いた」
ジングレイ「…………」
あの短時間できっかけがあったはずだ………戻るための………
ジングレイ「………もしかしたら人を強くしたり、助けたりする時に瞳の光が戻るのかもしれない 色は綺麗だった?」
稀龍「綺麗だった 透き通るような色だった」
きっとこの世界に数は少ないであろう………それくらい瞳の色が綺麗だった………
ジングレイ「………宝石で例えるならルビーだ 銀色の髪と良く似合う」
稀龍「…………」
詳しいな………見たことがあるのか
ジングレイ「!ごめん呼ばれたから行くね」
そう言ってジングレイは走っていき稀龍は1人に
稀龍「…………」
あいつなにか大きいものを抱え込んでるのかもしれないな………それを人には言えないから抱え込むしかない
稀龍は気がついた………シルバーがなにかを抱え込んでいることを………
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