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戦闘スタイル

黒き翼を持つ青年

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銀雅視点

怜皇「おら砺闇!!まだ終わってねぇぞ!!!」

砺闇「ちょっ……もう3時間やってるよね!!??どうしてそこまで元気なの!!??」

怜皇「あー?たった3時間しかやってねぇだろ?それにお前まだ本気出してねぇしな」

銀雅  大丈夫かな……

ザキラに渡って早数ヶ月……怜皇が弟の砺闇を指導している中  銀雅は怜皇の体が心配

銀雅  結核は能力者は進行が早いのに……

仁「怜皇さん  余りやるのは体に毒です」

怜皇「体が訛っててな……後一時間やったら上がるよ」

砺闇「あと1時間やらなきゃならないのかよ……」

砺闇が流石に疲れて言葉遣いが荒い

怜皇「…………」

砺闇「…………」

怜皇「…………」

砺闇「…………」

銀雅  何話してんだあいつら……

不意に怜皇が砺闇の肩を取り耳元で何かをいうとそれに対して砺闇も小声

怜皇「…………」

砺闇「…………」

怜皇「…………」

砺闇「…………」

小声で口論でもしているのか中々進展しない

全員「(何の話してるんだろう……)」

そして他の者は内容が気になる状態

砺闇「……乗った」

怜皇「釣れた  じゃあ1回分な」

砺闇「OK」

銀雅  何の話をしたんだ一体……

全員「!!!」

一瞬の出来事だった……一瞬にして怜皇と砺闇の場所が変わり2人共倒れる

怜皇「……砺闇  誰も「全身を麻痺させろ」とは言っていないぞ」

砺闇「怜皇こそ……」

怜皇「ま  この程度ならすぐ動けるけどな」

銀雅  全身が麻痺してたのに1分もかからず動ける様になるのかよ……

怜皇「まだまだ訓練が足りないな  砺闇?電撃の攻撃に対して抗体を作った方が後々有利だぞ  俺の様にな」

砺闇「覚えておきます」

怜皇「取り敢えず……零君の部屋でいいか?」

砺闇「……ご自由に」

体が麻痺して動けない砺闇を怜皇が背負い何故か零の部屋へ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

怜皇「…………」

砺闇「怜皇?どうした?」

怜皇「いや……」

砺闇を零の部屋に運んでいる最中……怜皇は何かに気がついた……敵ではなく己自身の変化に……

怜皇  まさかとは思うが……

何となく怜皇は自分の中に何かが息づいたのに気が付き……少し腹を摩る

怜皇「…………」

怜皇  ……俺も俺で相当だな……

銀雅は怜皇に「時間はかかるがお前の心に出来た深い溝は埋めてやる」と言っていた……本当に少しずつではあるが確かに埋まって行っているのは事実

怜皇  「あいつらがいないから」とか言う言い訳じゃなくて……本当に俺が銀雅さん本人に癒されて体を預けたのも事実だ……体も開いた……だが流石に速すぎるだろう……

怜皇「身篭った……か……」

砺闇「怜皇?今何か言ったか?」

怜皇「何でもない」

怜皇の言葉は砺闇には聞こえていなかった……だが怜皇が銀雅との子供を身篭ったのは変えられない事実……

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

~数日後~

怜皇「…………」

銀雅「……これは……」

怜皇「エコー写真です」

銀雅「…………」

銀雅  ……俺との子供だよな……

怜皇「…………」

銀雅「…………」

怜皇は言葉が出ず  銀雅はなんと言えばいいのかが分からない

銀雅「俺との子供……だよな?」

怜皇「以外ありません  誠はなんやかんやで断続的に少しだったので」

銀雅  って事は確実に俺か……

怜皇「ちょっと成長が早くてですね……」

銀雅「……成長が早いのかよ……暫く戦闘に出ないで休養しておけ  そこん所は俺がなんとかしてやるから」

怜皇「成長が早い分生まれてからも成長は早いと思うので少し身を隠します」

銀雅「そうしとけ」

と  言う事で怜皇は暫く戦闘に不参加並びに身を隠す

~数日後~

銀雅「ふー……」

仁「兄さん……欲求不満なのは分かりますが書類を見ながら煙草を吸うのは控えてください」

銀雅「口寂しいんだよ」

仁「駄目です」

仁にたしなめられ銀雅は渋々煙草を消して再び仕事へ……

朔夜「欲求不満過ぎるでしょ……普段どんだけ一緒にいるんですか……」

銀雅「怜皇はあの戦争でかなり多くの物を無くしたからな……それで薬に手を出す程の溝が出来てしまった……それを癒す為に俺は動いてるような物だからな……」

聖「銀雅さんも大変ですね……怜皇は何気に惚れた相手にはデレますから」

銀雅「そこが可愛いんだよ」

半ば惚気になりつつある銀雅の言葉は朔夜や聖達に、「惚れている」という事を自分から知らせているのを知らない

銀雅「ふぁ……仕事終わったぞ仁  少し寝てくる」

仁「夕食の時に起こしに行くのでそれまではゆっくりして下さい」

銀雅「悪いな」

ココ最近  銀雅は睡眠不足だった……理由は分からないが寝れない

銀雅「…………」

部屋に戻ってきた銀雅は取り敢えずシャワーを浴びて上の服を着ないままベッドへ

???「……全てが終わった……何もかも……」

銀雅  ここは……何処だ?戦場?

銀雅は夢を見ていた……満月で月明かりが照らす場所……

???「ここで全てが始まり……ここで全てが終わる」

銀雅「……怜皇?」

声を出したのは怜皇……だが普段と違い髪を上げているし戦闘では絶対に着ない私服……

怜皇「始まりは終わりだ  出会いは別れだ  生は死だ  何かを成せば何かを無くす………この戦闘を回避させることが出来るのは2人だ……銀雅さんと俺との息子……そして俺自身……」

まるでそこにいない銀雅に言うかのように怜皇は銀雅を見据えてそう言う……

怜皇「俺を止めて下さい……銀雅さん」

最後にそう言い残して怜皇は背中に出てきた自分の身長より大きい……引き摺(ず)るくらい大きい黒い翼を羽ばたかせて漆黒の闇に消える……

仁「兄さん」

不意に聞こえた仁の声で銀雅は目が覚めた

銀雅「……何だったんだ今の……」

仁「何か見たんですか?」

銀雅「ああ……月明かりが照らす場所だったんだがそこに怜皇がいて……髪を上げてて私服で……怜皇が「始まりは終わりだ  出会いは別れだ  生は死だ  何かを成せば何かを無くす………この戦闘を回避させることが出来るのは2人だ……銀雅さんと俺との息子……そして俺自身……」って言っててさ……まるでそこにいない俺はに言うかのように怜皇は俺を見据えてそう言って……「俺を止めて下さい……銀雅さん」って最後にそう言い残して怜皇は背中に出てきた自分の身長より大きい……引き摺(ず)るくらい大きい黒い翼を羽ばたかせて漆黒の闇に消えたんだ……」

仁「もしかしたらそれは特殊能力の一つの「未来予知」だと思いますよ  恐らく「予知夢」として見たのかと」

銀雅  未来予知……か……

銀雅「あれは怜皇だったんだろうか……」

仁「え?」

銀雅「確かに怜皇だった……だけど圧倒的何かが違う……」

銀雅  あの黒き翼を持つ青年は……本当に怜皇だったのか……それとも怜皇の姿をした別の青年だったのか……

上げていた髪には大量の血がついていて目に入るから上げていたのか……それとも別のものがあったのか……

銀雅「何かがあって変わってしまった怜皇なのかそれとも別の人間だったのか……」

それを知る事が出来るのはまだ先の話……
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