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エピローグ バージンロードのその先で*
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年甲斐もなく緊張している、と自覚する。
枕元の水差しに手を伸ばしかけ、やめてみる。
体を揺らして座っている寝台の固さを試したり、手を伸ばして寝具の手触りを確認する。
この日のために、滞りなく用意した物に不備があるわけはないのだが、確かめずにいられない。
煩わしい問題ー--『元』の国の後始末ー--やら雑事ー--すでに根回ししていたのでお披露目の意味しかない立国の宣言ー--も無事終わらせた。
戴冠式と一緒になってしまったが、結婚式も滞りなく終わらせることができた。
愛らしすぎるサリアの姿を衆目にさらすのにはかなりの抵抗を覚えたが、互いが互いのものだと公に宣言する場と思えば、致し方ない。
少しばかりは、妻の美しさを見せびらかしたい気持ちもあったしな。
というわけで、俺は寝所でひとり、待ちぼうけているわけだ。
戴冠式も結婚式も終わり、さすがに今日ばかりは政務も免除した。自分に。
仮にも一国の王となった身としては贅沢な話だが、今夜だけは譲れない。
なにしろ、愛おしい妻との新床だ。
今まで『ほんの少しだけ』触れ合ってきたが、今宵からは誰はばかることなく触れ合うことができる。
結婚式で着ていたドレスも、そのあとの宴で身に着けていたドレスもサリアとともに選んだので、脱がせ方はちゃんと把握している。(確かに、着せ方の方は心もとない。その紐が装飾用のなのか実用のものなのか、区別が難しい)
だが、新妻にとって新床にはさらに別の装いが必要とのことで、哀れな新夫は言われるがままにおとなしく、寝所でひとり間抜け面を晒しているというわけだ。
俺は万事抜かりなく用意しておきたいタイプなので、予想外というのはあまり好まない。
包まれた。プレセントの中身も、事前に把握しておきたい。
執事には、可愛げのない子どもだといわれ続けてきたが、どんな場面にしろ、不意を突かれるわけにはいかない立場だったのだから、仕方がないだろう。
その俺が、『新妻のお支度を覗かれるなど、ありえませんっ』とサリア付きの女官たちに追い出さて、今ここに至る。
仮にも王になったのだがな、俺は。
「お成りでございます」
見届けの女官の声とともに、寝所の扉がゆっくりと開かれた。
俺は立ち上がろうとする足を、肘で押しとどめた。
組んだ手の上にあごを乗せ、なにものにも代えがたいこの瞬間を、一瞬たりとも見逃すことがないよう、息を詰めた。
部屋に入ってきたのは女神だった。
式典の時は上げていた髪を下ろして、体にまとわりつかせている。
前を合わせる形のガウンは胸の下で絞られ、サリアの素晴らしい胸の質感と流れるような体のラインをわからせてくれる。
今日は戴冠式と合わせた結婚式、披露の式典、来訪者への挨拶など気疲れする様々なことがあったにも関わらず、その肌は薄明りに落としていある寝室で内から輝きを発している。
頬に影を落とす長いまつ毛。
いつもより少し上気した頬。
素晴らしく華奢な鎖骨。
その肢体からかぐわしい香りが溢れ、寝室を満たしていく。
俺は待ちぼうけなどと思っていた自分の間違いに気づいた。
あれは当然あってしかるべき時間だった。
サリアが俺に近づいてくる。
歩くことで割れた裾は足先から膝までが素肌だ。
その上は、残念ながらガウンを脱がさないとわからない。
そして今宵、それができるのは俺だけだということだ。
サリアは俺の目の前まで来ると、足を止めた。
そのまま俺を見下ろす。
俺は心の赴くままに、寝台を降り彼女に膝をついた。
「俺は王になったつもりだったんだが、お前の奴隷にもなったようだ」
そっと左手が差し出される。
与えられた指先に、服従の口づけをする。
「さぁ、ご主人サマ。なんなりとご命令を」
口づけだけでは物足りなくて、指先を口に含む。
舌を這わすと、指と爪の感触が異なっているのが楽しい。
「まぁ。主人の許しもなく口をきくなんて。しつけのなっていない奴隷ですわ」
わが国に奴隷制度はないが、サリアものってきてくれた。
「お許しを、ご主人サマ。これから貴女様仕様に躾けてください」
「よくてよ。まずは私の手を放して」
「それはできかねます。このような天上の美味を、どうして手放せましょう」
笑いながら、サリアの腕を引いて抱きしめる。
「まぁ、こんなに態度が大きくて主人に要求も多い奴隷なんて、聞いたこともありませんわ」
「おや、ご主人様はこの奴隷を捨ててしまわれるので? しかし残念ながら返品はきかない」
「そんなもったいないこと、いたしませんわ。私がちゃんと躾けなおして差し上げます」
「それは楽しみだ。ではまず、最初のご命令を」
俺は名残惜しく指を口から抜くと、手の甲に唇をあて、上目遣いでご主人サマの命を待った。
サリアが高慢を装って命じる。
「では、私の夫となることを命じます。幾久しく、共にあることを」
「喜んでお誓いいたしましょう。ご主人サマが共にある限り」
俺はゆるりと結ばれたガウンの帯を解いた。
現れたのは、サリアの素晴らしい肢体を、素晴らしく飾る夜着だった。
装飾は華奢な肩ひもや裾にだけほどこされ、他は縫い目のまったく見えない透けるような布だ。
腕の中にいるのに、薄明りの中ではサリアの白い肌が見えそうで見えない。
実に素晴らしい出来だ。
色や意匠違いで何着、いや何十着か用意しておくべきだ。
「あぁ。いい肌触りだ。それでもお前の肌にはかなわない」
俺は魅惑的に中身を透けさせていた裾から手を入れると、サリアの太ももを膝から根本まで撫で上げた。
「ひゃっん……」
サリアが可愛らしい声をあげて、あごを反らす。
内ももを手の平で堪能すると、手を挟まれてしまった。
「これでは他のところが愛でられないではないか。少し緩めてくれないか?」
そういって、柔肉を押しのけるように指を動かす。
「あっ、……やあっ」
おや、ますます強く挟み込まれてしまった。
俺は仕方なく、締め付けの弱そうな付け根の方に指を上げていく。
「っ……、あっ。テオドールさまっ……うんっ」
漏れる声を、唇で吸いつくす。
柔らかな髪に手を入れ、小ぶりな頭を抱え込み、唇が離れないようにする。
腿に挟まれた手は、その柔らかさを十便に堪能しながら上に上がっていき、淡い叢に達する。
濡れた叢をかきわけると、いやらしいねばついた音が寝室に響いた。
クチュ
「ううんっっ」
自分から上がった音に、サリアの体が跳ねる。
見開いた瞳から、涙がこぼれていった。
それを味わうために、仕方なく唇を離す。
流れに沿って舌を這わせ、そのまま可愛らしく上気した耳を食べてしまう。
「ふあっ……っ、テ、テオドール様っ」
「ん? どうかしたのか?」
俺はサリアの耳を嘗め尽くすという楽しい作業から一度舌を離した。
サリアに向き合い、ついでに愛らしい鼻にキスを落とす。
唇も両手もふさがっているので、体をサリアに擦りつけると、硬くしこった乳首の先が俺の胸板に擦れる。
「……やっ、そんなっ」
「うん? サリアは先をいじられるのが好きだったな」
緩んだ足から手を抜き、代わりに俺の足をねじ込む。
膝をあげて濡れた叢を腿で擦ってやる。
「うんっ……んっ」
緩くなった刺激に、サリアは物足りなさそうに体をゆする。
自分から腰を動かしていることに気づいているだろうか。
俺は愛液に濡れた手でサリアの豊満な乳房をわし掴むと、親指ですっかり立ち上がっている乳首を撫でてやった。
「あぁっっ、やぁんっ」
いつもとは違う感覚に、サリアの腰が跳ね、まるで更なる愛撫をねだるように俺との密着が強くなる。
俺は晒された喉に喰いついた。
もちろん食い破る気など毛頭ない。
これからも幾久しく愛でていく、愛おしい伴侶の体だ。
それでも獣じみた欲望が止められない。
あれだけ余裕ぶって先に『味見』をしてきたのに、すべてを食べていいと目の前に投げらされると、自分がどれだけこの甘い体に飢えていたのかがわかる。
俺はサリアの体をなぞるように、喉から華奢な鎖骨、肩先、愛液に濡れた乳房、もちろん健気に尖った乳首にも舌を這わせていく。
どうしても止まらなくて、柔肉に歯型を残す。
「ふっ……うんっ」
そのたびにサリアの唇からはこらえきれない吐息が漏れる。
俺はその息を飲み込みたいのに、口がふさがっていることに焦れて、つい強めに歯を立ててしまう。
理性を保ったまま、大人の男としてサリアを優しく抱くはずだったのに、心と体がついていかない。
今もメスの匂いにひかれるまま、サリアの肉感的な腿を両手で持ち上げ、自分の肩にかけた。
自分の息が上がっているのがわかる。
御せると思っていた自分が離れていく。
飢えた獣のごとく、涎を垂らしながら蜜園に食らいつこうとして、ようやくサリアと目が合った。
サリアは声を抑えるように、両手で口元を抑えていた。
離せば、俺をとめるような、拒絶の言葉が出てくるのを抑えるように。
一身に俺を見つめる瞳には、恐れもあるのに、俺への愛情と信頼に溢れている。
「あぁ。すまない。サリア。俺は……」
サリアの体を見下ろせば、その白い肢体のそこかしこに俺がつけてしまった、キスマークなどと可愛いものではない噛み跡があった。
呆然としている俺に、サリアは手を伸ばしてきた。
そのまま頭を抱かれ、サリアの胸に抱かれる。
ー--温い。
少し早い鼓動。湿った肌。甘い匂い。
俺の胸の奥からも、サリアの温かさにつられるように温かさがにじみ出てくる。
「サリア、すまな」
「謝ったりなんてされたら、しばらく口をきいて差し上げませんからっ」
よく回る方だと思っていた舌が、動かなくなる。
頬に移ってきたサリアの手に促されるまま、顔をあげる。
うるんだ瞳。上気した頬。つややかな唇。
その唇に、口づけても許されるだろうか。
サリアは少し笑ったようだ。
俺の顔をさらに上げさせると、可愛らしく口づけをしてくれた。
ちゅっ、と音を立てて吸われた唇から、かっと熱が広がっていく。
自分の浅黒い肌で、あまりばれないといいのだが。
「テオドール様、お顔が熱くなっていらっしますわ」
ばれてしまったようだ。
「謝るのはダメですけれど、他のことならおっしゃってかまいませんわ」
そういうと、サリアはもう一度、可愛らしい口づけを俺にくれた。
「では、愛しの伴侶に。『愛している。サリア』」
少しづつ指を下ろしていく。
サリアが反応を返してくれたところは、特に念入りに。
その間もサリアの頬に、額に、瞼に、唇に口づけを落としていく。
濡れた叢をかき分け、つつましい蕾をそっと撫でてやる。
「ああっ、……あ、あぁっ、ん」
途端に可愛らしい反応が返ってくる。
焦らず、ゆるりと撫でてやっていると、溢れてきた愛液が俺の手首まで伝わってきた。
そのぬめりで、ゆっくりと指をサリアの体に受け入れてもらう。
「大丈夫か?」
我ながらみっともなく息が上がっているが、何とか自分を御す。
同じ過ちを繰り返す愚か者では、この愛らしい伴侶にふさわしくない。
「はいっ、大丈、夫、ですわ」
「こればかりは謝らせてくれ。俺にできうる限り優しくするが、痛みはあるだろう」
いいながら、指を増やしていく。
息をつめそうになるサリアの背を、ゆっくりと撫でて吐き出させる。
細く上がる吐息が悩ましい。
「こればかりは俺の傲慢だ。どうしてもサリア、お前が欲しい」
お俺の我がままに、サリアは微笑んだ。
「まぁ、素敵な偶然でしわ。私もテオドール様が欲しいのです」
互いの瞳に互いだけが映っていることの、なんと幸福なことだろう。
俺はサリアの唇を俺の肩にあてた。
「痛かったら噛んでくれ。お前の唇を噛んで傷つけるのを、お前にも許したくない」
「噛み千切るかもしれませんわ」
強がって可愛いことをいう伴侶に、俺も笑い返す。
「素晴らしい名誉の負傷だ。ぜひ頼む」
「まぁ」
サリアの体から力が抜けたタイミングを計って、俺はサリアの中に沈みこんだ。
「ふっ……んんっ。うんっ……」
肩口に感じる痛みが、やみくもに腰を突き上げそうな本能を抑えてくれる。
必死に俺を迎え入れてくれたサリアの蜜壺はひたすら温かく、それでいて強く俺を締め付けてきた。
「ふっ……」
溜めていきた息を吐く。
気を張っていないと、情けないことになりそうだ。
「テ、テオドールさま……」
肩からサリアの唇が離れた。
どうしたらいいかわからない、といった風情で見上げてくる。
俺はなんとか取り繕って、額に張り付いた髪をかき上げてやる。
なにか声をかけたいが、見つめ返すだけで胸が詰まってしまって、なにもいえなくなる。
額から落ちた汗が、サリアの頬にかかった。
それをぬっぐった親指を、サリアが口に含んだ。
「サリア……」
俺の情けない声に、サリアが笑う。
「先ほどの仕返しですわ」
笑う息の振動が俺の芯を揺さぶる。
暴れ出しそうな体を抑え込むのに、息を詰める。
「頼む。そういじめないでくれ。これでもなんとか抑え込んでいるんだ。もう、お前を傷つけたくはない」
「まぁ、貴方の伴侶は、そんなにやわではありませんわ」
ゆっくり腰を動かし、サリアの中を暴いていく。
今まで誰も受けれいたことのない最奥を、俺が無遠慮に暴いていく。
痛みと違和感をサリアに与えている罪悪感と、その俺をサリアが受け入れてくれている優越感。
そしてこれでサリアを自分だけのものにできたという薄暗い背徳感がない交ぜになり、俺の体を突き動かしていく。
サリアが息をつめればその唇をこじ開け、声を挙げればその場所を執拗に抉る。
俺の首に回したサリアの手が汗ばみ、なんども滑り落ちそうになりながら、必死でしがみついてくる。
それをうなじで感じながら、俺は身勝手に腰を振る。
せめて少しでも快楽を得てほしいと、体中に唇を落とす。
乳首を舐めた時にはサリアから上がった悩ましい声と、蜜壺の締まりに、俺の方が声を上げるはめになった。
「テオドール様っ。……あっ、ああっ。いやっ、もうっ……あああっー--」
「あぁ、サリアっ」
サリアの中に、思いのたけを吐き出した。
しばらく荒い息をついてから、名残惜しいがサリアの中から出る。
愛おしさを込めて額に口づけると、サリアが笑いかけてくれた。
しかし、そのまま気を失うように寝入ってしまった。
考えれば、朝から公式行事を目白押しでこなした後、初めての情交をしてくれたのだ。
語り合う機会は、これからいくらでもある。
今は初めて俺を受けれいてくれた、愛しい伴侶に感謝して、ただ眠ろう。
今宵は愛しいものを抱きしめて、ただ眠ろう。
たとえ途中で腕がほどけたとしても、明日の朝日の中、また腕の中に抱きしめればいい。
〈終〉
ー-------------------
ようやくエンドマークけられました~
やっぱりイチャラブは楽しいですね!
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました!
またのご縁がありますことを。
(次はBLとかもいってみたい今日この頃です……)
枕元の水差しに手を伸ばしかけ、やめてみる。
体を揺らして座っている寝台の固さを試したり、手を伸ばして寝具の手触りを確認する。
この日のために、滞りなく用意した物に不備があるわけはないのだが、確かめずにいられない。
煩わしい問題ー--『元』の国の後始末ー--やら雑事ー--すでに根回ししていたのでお披露目の意味しかない立国の宣言ー--も無事終わらせた。
戴冠式と一緒になってしまったが、結婚式も滞りなく終わらせることができた。
愛らしすぎるサリアの姿を衆目にさらすのにはかなりの抵抗を覚えたが、互いが互いのものだと公に宣言する場と思えば、致し方ない。
少しばかりは、妻の美しさを見せびらかしたい気持ちもあったしな。
というわけで、俺は寝所でひとり、待ちぼうけているわけだ。
戴冠式も結婚式も終わり、さすがに今日ばかりは政務も免除した。自分に。
仮にも一国の王となった身としては贅沢な話だが、今夜だけは譲れない。
なにしろ、愛おしい妻との新床だ。
今まで『ほんの少しだけ』触れ合ってきたが、今宵からは誰はばかることなく触れ合うことができる。
結婚式で着ていたドレスも、そのあとの宴で身に着けていたドレスもサリアとともに選んだので、脱がせ方はちゃんと把握している。(確かに、着せ方の方は心もとない。その紐が装飾用のなのか実用のものなのか、区別が難しい)
だが、新妻にとって新床にはさらに別の装いが必要とのことで、哀れな新夫は言われるがままにおとなしく、寝所でひとり間抜け面を晒しているというわけだ。
俺は万事抜かりなく用意しておきたいタイプなので、予想外というのはあまり好まない。
包まれた。プレセントの中身も、事前に把握しておきたい。
執事には、可愛げのない子どもだといわれ続けてきたが、どんな場面にしろ、不意を突かれるわけにはいかない立場だったのだから、仕方がないだろう。
その俺が、『新妻のお支度を覗かれるなど、ありえませんっ』とサリア付きの女官たちに追い出さて、今ここに至る。
仮にも王になったのだがな、俺は。
「お成りでございます」
見届けの女官の声とともに、寝所の扉がゆっくりと開かれた。
俺は立ち上がろうとする足を、肘で押しとどめた。
組んだ手の上にあごを乗せ、なにものにも代えがたいこの瞬間を、一瞬たりとも見逃すことがないよう、息を詰めた。
部屋に入ってきたのは女神だった。
式典の時は上げていた髪を下ろして、体にまとわりつかせている。
前を合わせる形のガウンは胸の下で絞られ、サリアの素晴らしい胸の質感と流れるような体のラインをわからせてくれる。
今日は戴冠式と合わせた結婚式、披露の式典、来訪者への挨拶など気疲れする様々なことがあったにも関わらず、その肌は薄明りに落としていある寝室で内から輝きを発している。
頬に影を落とす長いまつ毛。
いつもより少し上気した頬。
素晴らしく華奢な鎖骨。
その肢体からかぐわしい香りが溢れ、寝室を満たしていく。
俺は待ちぼうけなどと思っていた自分の間違いに気づいた。
あれは当然あってしかるべき時間だった。
サリアが俺に近づいてくる。
歩くことで割れた裾は足先から膝までが素肌だ。
その上は、残念ながらガウンを脱がさないとわからない。
そして今宵、それができるのは俺だけだということだ。
サリアは俺の目の前まで来ると、足を止めた。
そのまま俺を見下ろす。
俺は心の赴くままに、寝台を降り彼女に膝をついた。
「俺は王になったつもりだったんだが、お前の奴隷にもなったようだ」
そっと左手が差し出される。
与えられた指先に、服従の口づけをする。
「さぁ、ご主人サマ。なんなりとご命令を」
口づけだけでは物足りなくて、指先を口に含む。
舌を這わすと、指と爪の感触が異なっているのが楽しい。
「まぁ。主人の許しもなく口をきくなんて。しつけのなっていない奴隷ですわ」
わが国に奴隷制度はないが、サリアものってきてくれた。
「お許しを、ご主人サマ。これから貴女様仕様に躾けてください」
「よくてよ。まずは私の手を放して」
「それはできかねます。このような天上の美味を、どうして手放せましょう」
笑いながら、サリアの腕を引いて抱きしめる。
「まぁ、こんなに態度が大きくて主人に要求も多い奴隷なんて、聞いたこともありませんわ」
「おや、ご主人様はこの奴隷を捨ててしまわれるので? しかし残念ながら返品はきかない」
「そんなもったいないこと、いたしませんわ。私がちゃんと躾けなおして差し上げます」
「それは楽しみだ。ではまず、最初のご命令を」
俺は名残惜しく指を口から抜くと、手の甲に唇をあて、上目遣いでご主人サマの命を待った。
サリアが高慢を装って命じる。
「では、私の夫となることを命じます。幾久しく、共にあることを」
「喜んでお誓いいたしましょう。ご主人サマが共にある限り」
俺はゆるりと結ばれたガウンの帯を解いた。
現れたのは、サリアの素晴らしい肢体を、素晴らしく飾る夜着だった。
装飾は華奢な肩ひもや裾にだけほどこされ、他は縫い目のまったく見えない透けるような布だ。
腕の中にいるのに、薄明りの中ではサリアの白い肌が見えそうで見えない。
実に素晴らしい出来だ。
色や意匠違いで何着、いや何十着か用意しておくべきだ。
「あぁ。いい肌触りだ。それでもお前の肌にはかなわない」
俺は魅惑的に中身を透けさせていた裾から手を入れると、サリアの太ももを膝から根本まで撫で上げた。
「ひゃっん……」
サリアが可愛らしい声をあげて、あごを反らす。
内ももを手の平で堪能すると、手を挟まれてしまった。
「これでは他のところが愛でられないではないか。少し緩めてくれないか?」
そういって、柔肉を押しのけるように指を動かす。
「あっ、……やあっ」
おや、ますます強く挟み込まれてしまった。
俺は仕方なく、締め付けの弱そうな付け根の方に指を上げていく。
「っ……、あっ。テオドールさまっ……うんっ」
漏れる声を、唇で吸いつくす。
柔らかな髪に手を入れ、小ぶりな頭を抱え込み、唇が離れないようにする。
腿に挟まれた手は、その柔らかさを十便に堪能しながら上に上がっていき、淡い叢に達する。
濡れた叢をかきわけると、いやらしいねばついた音が寝室に響いた。
クチュ
「ううんっっ」
自分から上がった音に、サリアの体が跳ねる。
見開いた瞳から、涙がこぼれていった。
それを味わうために、仕方なく唇を離す。
流れに沿って舌を這わせ、そのまま可愛らしく上気した耳を食べてしまう。
「ふあっ……っ、テ、テオドール様っ」
「ん? どうかしたのか?」
俺はサリアの耳を嘗め尽くすという楽しい作業から一度舌を離した。
サリアに向き合い、ついでに愛らしい鼻にキスを落とす。
唇も両手もふさがっているので、体をサリアに擦りつけると、硬くしこった乳首の先が俺の胸板に擦れる。
「……やっ、そんなっ」
「うん? サリアは先をいじられるのが好きだったな」
緩んだ足から手を抜き、代わりに俺の足をねじ込む。
膝をあげて濡れた叢を腿で擦ってやる。
「うんっ……んっ」
緩くなった刺激に、サリアは物足りなさそうに体をゆする。
自分から腰を動かしていることに気づいているだろうか。
俺は愛液に濡れた手でサリアの豊満な乳房をわし掴むと、親指ですっかり立ち上がっている乳首を撫でてやった。
「あぁっっ、やぁんっ」
いつもとは違う感覚に、サリアの腰が跳ね、まるで更なる愛撫をねだるように俺との密着が強くなる。
俺は晒された喉に喰いついた。
もちろん食い破る気など毛頭ない。
これからも幾久しく愛でていく、愛おしい伴侶の体だ。
それでも獣じみた欲望が止められない。
あれだけ余裕ぶって先に『味見』をしてきたのに、すべてを食べていいと目の前に投げらされると、自分がどれだけこの甘い体に飢えていたのかがわかる。
俺はサリアの体をなぞるように、喉から華奢な鎖骨、肩先、愛液に濡れた乳房、もちろん健気に尖った乳首にも舌を這わせていく。
どうしても止まらなくて、柔肉に歯型を残す。
「ふっ……うんっ」
そのたびにサリアの唇からはこらえきれない吐息が漏れる。
俺はその息を飲み込みたいのに、口がふさがっていることに焦れて、つい強めに歯を立ててしまう。
理性を保ったまま、大人の男としてサリアを優しく抱くはずだったのに、心と体がついていかない。
今もメスの匂いにひかれるまま、サリアの肉感的な腿を両手で持ち上げ、自分の肩にかけた。
自分の息が上がっているのがわかる。
御せると思っていた自分が離れていく。
飢えた獣のごとく、涎を垂らしながら蜜園に食らいつこうとして、ようやくサリアと目が合った。
サリアは声を抑えるように、両手で口元を抑えていた。
離せば、俺をとめるような、拒絶の言葉が出てくるのを抑えるように。
一身に俺を見つめる瞳には、恐れもあるのに、俺への愛情と信頼に溢れている。
「あぁ。すまない。サリア。俺は……」
サリアの体を見下ろせば、その白い肢体のそこかしこに俺がつけてしまった、キスマークなどと可愛いものではない噛み跡があった。
呆然としている俺に、サリアは手を伸ばしてきた。
そのまま頭を抱かれ、サリアの胸に抱かれる。
ー--温い。
少し早い鼓動。湿った肌。甘い匂い。
俺の胸の奥からも、サリアの温かさにつられるように温かさがにじみ出てくる。
「サリア、すまな」
「謝ったりなんてされたら、しばらく口をきいて差し上げませんからっ」
よく回る方だと思っていた舌が、動かなくなる。
頬に移ってきたサリアの手に促されるまま、顔をあげる。
うるんだ瞳。上気した頬。つややかな唇。
その唇に、口づけても許されるだろうか。
サリアは少し笑ったようだ。
俺の顔をさらに上げさせると、可愛らしく口づけをしてくれた。
ちゅっ、と音を立てて吸われた唇から、かっと熱が広がっていく。
自分の浅黒い肌で、あまりばれないといいのだが。
「テオドール様、お顔が熱くなっていらっしますわ」
ばれてしまったようだ。
「謝るのはダメですけれど、他のことならおっしゃってかまいませんわ」
そういうと、サリアはもう一度、可愛らしい口づけを俺にくれた。
「では、愛しの伴侶に。『愛している。サリア』」
少しづつ指を下ろしていく。
サリアが反応を返してくれたところは、特に念入りに。
その間もサリアの頬に、額に、瞼に、唇に口づけを落としていく。
濡れた叢をかき分け、つつましい蕾をそっと撫でてやる。
「ああっ、……あ、あぁっ、ん」
途端に可愛らしい反応が返ってくる。
焦らず、ゆるりと撫でてやっていると、溢れてきた愛液が俺の手首まで伝わってきた。
そのぬめりで、ゆっくりと指をサリアの体に受け入れてもらう。
「大丈夫か?」
我ながらみっともなく息が上がっているが、何とか自分を御す。
同じ過ちを繰り返す愚か者では、この愛らしい伴侶にふさわしくない。
「はいっ、大丈、夫、ですわ」
「こればかりは謝らせてくれ。俺にできうる限り優しくするが、痛みはあるだろう」
いいながら、指を増やしていく。
息をつめそうになるサリアの背を、ゆっくりと撫でて吐き出させる。
細く上がる吐息が悩ましい。
「こればかりは俺の傲慢だ。どうしてもサリア、お前が欲しい」
お俺の我がままに、サリアは微笑んだ。
「まぁ、素敵な偶然でしわ。私もテオドール様が欲しいのです」
互いの瞳に互いだけが映っていることの、なんと幸福なことだろう。
俺はサリアの唇を俺の肩にあてた。
「痛かったら噛んでくれ。お前の唇を噛んで傷つけるのを、お前にも許したくない」
「噛み千切るかもしれませんわ」
強がって可愛いことをいう伴侶に、俺も笑い返す。
「素晴らしい名誉の負傷だ。ぜひ頼む」
「まぁ」
サリアの体から力が抜けたタイミングを計って、俺はサリアの中に沈みこんだ。
「ふっ……んんっ。うんっ……」
肩口に感じる痛みが、やみくもに腰を突き上げそうな本能を抑えてくれる。
必死に俺を迎え入れてくれたサリアの蜜壺はひたすら温かく、それでいて強く俺を締め付けてきた。
「ふっ……」
溜めていきた息を吐く。
気を張っていないと、情けないことになりそうだ。
「テ、テオドールさま……」
肩からサリアの唇が離れた。
どうしたらいいかわからない、といった風情で見上げてくる。
俺はなんとか取り繕って、額に張り付いた髪をかき上げてやる。
なにか声をかけたいが、見つめ返すだけで胸が詰まってしまって、なにもいえなくなる。
額から落ちた汗が、サリアの頬にかかった。
それをぬっぐった親指を、サリアが口に含んだ。
「サリア……」
俺の情けない声に、サリアが笑う。
「先ほどの仕返しですわ」
笑う息の振動が俺の芯を揺さぶる。
暴れ出しそうな体を抑え込むのに、息を詰める。
「頼む。そういじめないでくれ。これでもなんとか抑え込んでいるんだ。もう、お前を傷つけたくはない」
「まぁ、貴方の伴侶は、そんなにやわではありませんわ」
ゆっくり腰を動かし、サリアの中を暴いていく。
今まで誰も受けれいたことのない最奥を、俺が無遠慮に暴いていく。
痛みと違和感をサリアに与えている罪悪感と、その俺をサリアが受け入れてくれている優越感。
そしてこれでサリアを自分だけのものにできたという薄暗い背徳感がない交ぜになり、俺の体を突き動かしていく。
サリアが息をつめればその唇をこじ開け、声を挙げればその場所を執拗に抉る。
俺の首に回したサリアの手が汗ばみ、なんども滑り落ちそうになりながら、必死でしがみついてくる。
それをうなじで感じながら、俺は身勝手に腰を振る。
せめて少しでも快楽を得てほしいと、体中に唇を落とす。
乳首を舐めた時にはサリアから上がった悩ましい声と、蜜壺の締まりに、俺の方が声を上げるはめになった。
「テオドール様っ。……あっ、ああっ。いやっ、もうっ……あああっー--」
「あぁ、サリアっ」
サリアの中に、思いのたけを吐き出した。
しばらく荒い息をついてから、名残惜しいがサリアの中から出る。
愛おしさを込めて額に口づけると、サリアが笑いかけてくれた。
しかし、そのまま気を失うように寝入ってしまった。
考えれば、朝から公式行事を目白押しでこなした後、初めての情交をしてくれたのだ。
語り合う機会は、これからいくらでもある。
今は初めて俺を受けれいてくれた、愛しい伴侶に感謝して、ただ眠ろう。
今宵は愛しいものを抱きしめて、ただ眠ろう。
たとえ途中で腕がほどけたとしても、明日の朝日の中、また腕の中に抱きしめればいい。
〈終〉
ー-------------------
ようやくエンドマークけられました~
やっぱりイチャラブは楽しいですね!
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました!
またのご縁がありますことを。
(次はBLとかもいってみたい今日この頃です……)
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