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ティアVS公爵令嬢1-1
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私達は迎えに来てくれたライと共に城へと戻って来た。
城の前には会議が終わった貴族達が熱烈歓迎で出迎えてくれたため、私は戸惑いつつも挨拶をし、さっきまでいた部屋へ。
メイドさんがお茶の準備をしてくれている間、私達はソファで寛ぎながら久しぶりの再会を分かち合っていた。
私の隣にはコルを膝の上に乗せたライが座り、テーブル越しにリーフデ様とメディが座っている。リーフデ様の膝の上にはちょこんとアールが。
出来ればそのポジション変わりたい!
「お兄様、お元気そうで何よりです」
「メディも元気そうでよかったよ。綺麗になったな」
「本当だよねー。最初にメディ嬢とティアナ嬢を見た時、女神が降臨したのかなぁって思ったよ」
「少しダイエットをしているんです。コルタが運動や食事などのアドバイスをしてくれているんです」
「コルタ? 確か、彼は騎士団長だったな」
「はい。よくして貰っています。お兄様と同じくらいに料理が上手なんですよ。ティアとたまに行く食堂の息子さんなんです」
「俺と同等……?」
ぴくりと片眉を動かし、ライはメディの台詞に反応する。
どうやら料理好きな兄としてのプライドが刺激されてしまったようだ。
確かにメディの言う通りライもコルタも料理が上手で、美味しい料理を作ってくれている。
「ライナスもメディ嬢は料理もお菓子作りも上手だよねー。メディ嬢は良い奥さんになれるよ」
「私も思います! 私が男だったら是非嫁に欲しいですもん」
「ありがとうございます」
頬を染めてはにかんだメディがとても可愛らしい。
「そう言えば、メディ嬢。ライナスに聞いたんだけれども、アルツナ薬学辞典を知っている人が居たんだって?」
「はい。サズナ教の神官様です。セス様にお話を聞いていつか本にしたいって思っているんです。色々な薬草師に読んで欲しい貴重な資料ですから」
「メディ様の案に大賛成です! 歴史的大発見ですよー。ねっ、主」
アールは腰に回されているリーフデ様の腕に手を添えながら言った。
「確かにそうなんだけど、その神官様は何者なんだろうね。もう途絶えてしまったサズナ教の神官。個人的には彼の方が興味深いよ」
いつもの飄々とした雰囲気が消え、リーフデ様は真面目な顔で告げた。
彼の変化を感じ取ったアールが不安げな表情でリーフデ様を見れば、リーフデ様は軽く微笑むとアールの頭を撫でる。
もふもふとした柔らかい毛に彼の手が沈み、触り心地が良さそうだ。
「リーフデ様。実はご相談があるんです。分析器具が欲しくて……私、現場を長く間離れてしまっているので、いま使われている器具がわからないんです」
「僕でよければいつでも相談にのるよ。あっ、そうだ。最近、王都でも人気の店があるんだけど、良かったらそこで食事をしながらにしようか」
「さらっと人の妹を口説くなって」
ライはため息交じりに言った後、私の方へと視線を向ける。
「ティア。もしかして、何か動こうとしている? メディが動いているから」
「うん。実はライに相談したいことがあって。神殿の裏を開拓しようかなって思っているの」
「裏って湖とかあった所だよな?」
「うん。エタセルのために使おうと思っているの。資料としてまとめてきたから、後で意見を聞きたいんだ」
「構わないよ」
「ありがとう!」
ライは的確なアドバイスをしてくれるから、いつも頼りにしてしまっている部分がある。お兄様も頼りになるけど、お兄様とはまた違う。
ライには全部預けても大丈夫のような気がするというか……
「ティアナ様。お仕事も大切ですが、休養も大切です。ちゃんと休んで下さいね。せっかく長期休暇でいらっしゃったのですから。ファルマは観光地も沢山あるんですよ」
「そうだよ、ティアナ嬢。ライナスとまったりデートでもしてきなよ。あっ、なんなら僕もいつでも……」
ライとアールの冷めた視線に、リーフデ様はすぐに口を閉ざす。
「今夜はティアとメディと久しぶりにゆっくり食事がしたいから、明日以降にティアの都合が良い時に出かけないか? ティアを連れて行きたい場所があるんだ」
「うん。行きたい」
私が大きく頷けば、ライが微笑んだ。
城の前には会議が終わった貴族達が熱烈歓迎で出迎えてくれたため、私は戸惑いつつも挨拶をし、さっきまでいた部屋へ。
メイドさんがお茶の準備をしてくれている間、私達はソファで寛ぎながら久しぶりの再会を分かち合っていた。
私の隣にはコルを膝の上に乗せたライが座り、テーブル越しにリーフデ様とメディが座っている。リーフデ様の膝の上にはちょこんとアールが。
出来ればそのポジション変わりたい!
「お兄様、お元気そうで何よりです」
「メディも元気そうでよかったよ。綺麗になったな」
「本当だよねー。最初にメディ嬢とティアナ嬢を見た時、女神が降臨したのかなぁって思ったよ」
「少しダイエットをしているんです。コルタが運動や食事などのアドバイスをしてくれているんです」
「コルタ? 確か、彼は騎士団長だったな」
「はい。よくして貰っています。お兄様と同じくらいに料理が上手なんですよ。ティアとたまに行く食堂の息子さんなんです」
「俺と同等……?」
ぴくりと片眉を動かし、ライはメディの台詞に反応する。
どうやら料理好きな兄としてのプライドが刺激されてしまったようだ。
確かにメディの言う通りライもコルタも料理が上手で、美味しい料理を作ってくれている。
「ライナスもメディ嬢は料理もお菓子作りも上手だよねー。メディ嬢は良い奥さんになれるよ」
「私も思います! 私が男だったら是非嫁に欲しいですもん」
「ありがとうございます」
頬を染めてはにかんだメディがとても可愛らしい。
「そう言えば、メディ嬢。ライナスに聞いたんだけれども、アルツナ薬学辞典を知っている人が居たんだって?」
「はい。サズナ教の神官様です。セス様にお話を聞いていつか本にしたいって思っているんです。色々な薬草師に読んで欲しい貴重な資料ですから」
「メディ様の案に大賛成です! 歴史的大発見ですよー。ねっ、主」
アールは腰に回されているリーフデ様の腕に手を添えながら言った。
「確かにそうなんだけど、その神官様は何者なんだろうね。もう途絶えてしまったサズナ教の神官。個人的には彼の方が興味深いよ」
いつもの飄々とした雰囲気が消え、リーフデ様は真面目な顔で告げた。
彼の変化を感じ取ったアールが不安げな表情でリーフデ様を見れば、リーフデ様は軽く微笑むとアールの頭を撫でる。
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「リーフデ様。実はご相談があるんです。分析器具が欲しくて……私、現場を長く間離れてしまっているので、いま使われている器具がわからないんです」
「僕でよければいつでも相談にのるよ。あっ、そうだ。最近、王都でも人気の店があるんだけど、良かったらそこで食事をしながらにしようか」
「さらっと人の妹を口説くなって」
ライはため息交じりに言った後、私の方へと視線を向ける。
「ティア。もしかして、何か動こうとしている? メディが動いているから」
「うん。実はライに相談したいことがあって。神殿の裏を開拓しようかなって思っているの」
「裏って湖とかあった所だよな?」
「うん。エタセルのために使おうと思っているの。資料としてまとめてきたから、後で意見を聞きたいんだ」
「構わないよ」
「ありがとう!」
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「今夜はティアとメディと久しぶりにゆっくり食事がしたいから、明日以降にティアの都合が良い時に出かけないか? ティアを連れて行きたい場所があるんだ」
「うん。行きたい」
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