59 / 134
連載
神殿でパニック!?1
しおりを挟む
「相変わらずファルマは活気で溢れているね」
ファルマ城のバルコニーから外を眺めながら言えば、隣にいたメディが頷く。
窓の外に窺える光景は以前見た時と変わらず家や店が密集し、人々が賑やかだ。
きっと王様――ライの政治的な能力が高いからだろう。
「お兄様の生誕を祝うパーティーがあるから余計活気があるのかも。王都全体でお祝いして下さいますから」
メディが懐かしそうに王都の街並みを瞳に映している。
「ライは慕われているんだね」
「はい」
嬉しそうに微笑んでいるメディに対して、私もつい表情が緩む。
月日はあっという間に過ぎ、私とメディはパーティーのためにお兄様達よりも一足早く先ほど到着。
今は部屋でお茶を飲みながらゆっくり体を休めている。
事前にライ達にお知らせしていた時間よりも早く到着してしまったため、ライ達にはまだ会っていない。
会議中らしく、会うのは終わってからになりそうだ。
「……ティア」
「ん?」
風に舞う髪を押さえながらメディを見れば、彼女は眉を下げ、添えている両手を握り締めていた。
メディは以前よりもかなり痩せてすっきりしている。
元々綺麗な子だなぁと思っていたが、痩せたことにより目元等がはっきりしてますます綺麗に。
メディはダイエットに励んでいるようで、ランニングや食事療法などを行なっていたのでその成果かもしれない。
ランニングにはコルタが付き合ってくれている。
最初聞いた時、「コルタが?」と首を傾げたが、コルタもトレーニングの一環でランニングをしているからだそうだ。
しかも、コルタは結構うちに来てメディのダイエットの食事管理などにアドバイスしてくれるし。
「あのね……私……」
彼女が纏っている空気が徐々に強張っているのを感じ、私に何か伝えたいことがあるのかもしれないと頭に過ぎる。
「ティアに聞いて欲しいことがあるの。その……私、レイガルド様の事が好き。ティアに好きな人が出来たら、私に遠慮しないで欲しい。私、ティアのことも好きだから」
メディがレイのことを好きなのかな? と時々過ぎることはあったけど、やっぱり好きなんだなぁと思った。
「好きな人かぁ。私、好きな人はまだよくわからないんだ。ライから告白して貰ったけど、今までエタセルのことばかりだったから。今、考えているところかな。ライのことは絶対的に信頼出来るし頼れる人だなぁとは思う。あと、怒られるとメンタルに一番響く人」
「ティア、お兄様に怒られたの?」
「うん。ラシットに噛まれた時に安静にしていろって怒られた」
「それは、お兄様の言うとおりですわ。お兄様へのお返事はゆっくりで構わないと思う。お兄様は、きっとティアが答えを出すのを待っていてくれますから」
「うん」
私は頷き、広がる城下町の一角へと視線を向けるれば、家や店が連なっている王都の中で、広々とした開け切った敷地に石造りの建物と噴水広場が目立つ。
今日も人で賑わっているようだ。
――いるかな? スーちゃん。
ふとメディの回復祈願のために、神殿にお参りに来てくれている女児のことを思い出した。
「メディ。ライもまだ来ないから、神殿にでも行ってみようか?」
「神殿ですか……?」
「うん。もしメディが大丈夫なら」
メディはエタセルではもうローブなしでも外へ出ることが出来るようになり、買い物も出来るようになっていた。
だが、それはファルマと違って人口が多くないし、敵であるご令嬢もいない環境という限定的なもの。
「女の子……今日もいると思う?」
「覚えてくれていたんだね」
「はい。ティアに聞いてからずっと忘れていません。私も一度お会いしたいと思っていたの。行くわ」
「無理しないでね」
「はい」
メディが頷いたので、私はバルコニーの柵に止まっているコルへと声を掛ける。
コルも私とメディと共にファルマを訪問中。ライに懐いているから、きっとコルも彼に会うのを楽しみにしているだろう。
「コル。城下町に行こう」
「カァ!」
コルは羽を広げてふわりと飛ぶと、ゆっくり私の肩に飛び乗った。
ファルマ城のバルコニーから外を眺めながら言えば、隣にいたメディが頷く。
窓の外に窺える光景は以前見た時と変わらず家や店が密集し、人々が賑やかだ。
きっと王様――ライの政治的な能力が高いからだろう。
「お兄様の生誕を祝うパーティーがあるから余計活気があるのかも。王都全体でお祝いして下さいますから」
メディが懐かしそうに王都の街並みを瞳に映している。
「ライは慕われているんだね」
「はい」
嬉しそうに微笑んでいるメディに対して、私もつい表情が緩む。
月日はあっという間に過ぎ、私とメディはパーティーのためにお兄様達よりも一足早く先ほど到着。
今は部屋でお茶を飲みながらゆっくり体を休めている。
事前にライ達にお知らせしていた時間よりも早く到着してしまったため、ライ達にはまだ会っていない。
会議中らしく、会うのは終わってからになりそうだ。
「……ティア」
「ん?」
風に舞う髪を押さえながらメディを見れば、彼女は眉を下げ、添えている両手を握り締めていた。
メディは以前よりもかなり痩せてすっきりしている。
元々綺麗な子だなぁと思っていたが、痩せたことにより目元等がはっきりしてますます綺麗に。
メディはダイエットに励んでいるようで、ランニングや食事療法などを行なっていたのでその成果かもしれない。
ランニングにはコルタが付き合ってくれている。
最初聞いた時、「コルタが?」と首を傾げたが、コルタもトレーニングの一環でランニングをしているからだそうだ。
しかも、コルタは結構うちに来てメディのダイエットの食事管理などにアドバイスしてくれるし。
「あのね……私……」
彼女が纏っている空気が徐々に強張っているのを感じ、私に何か伝えたいことがあるのかもしれないと頭に過ぎる。
「ティアに聞いて欲しいことがあるの。その……私、レイガルド様の事が好き。ティアに好きな人が出来たら、私に遠慮しないで欲しい。私、ティアのことも好きだから」
メディがレイのことを好きなのかな? と時々過ぎることはあったけど、やっぱり好きなんだなぁと思った。
「好きな人かぁ。私、好きな人はまだよくわからないんだ。ライから告白して貰ったけど、今までエタセルのことばかりだったから。今、考えているところかな。ライのことは絶対的に信頼出来るし頼れる人だなぁとは思う。あと、怒られるとメンタルに一番響く人」
「ティア、お兄様に怒られたの?」
「うん。ラシットに噛まれた時に安静にしていろって怒られた」
「それは、お兄様の言うとおりですわ。お兄様へのお返事はゆっくりで構わないと思う。お兄様は、きっとティアが答えを出すのを待っていてくれますから」
「うん」
私は頷き、広がる城下町の一角へと視線を向けるれば、家や店が連なっている王都の中で、広々とした開け切った敷地に石造りの建物と噴水広場が目立つ。
今日も人で賑わっているようだ。
――いるかな? スーちゃん。
ふとメディの回復祈願のために、神殿にお参りに来てくれている女児のことを思い出した。
「メディ。ライもまだ来ないから、神殿にでも行ってみようか?」
「神殿ですか……?」
「うん。もしメディが大丈夫なら」
メディはエタセルではもうローブなしでも外へ出ることが出来るようになり、買い物も出来るようになっていた。
だが、それはファルマと違って人口が多くないし、敵であるご令嬢もいない環境という限定的なもの。
「女の子……今日もいると思う?」
「覚えてくれていたんだね」
「はい。ティアに聞いてからずっと忘れていません。私も一度お会いしたいと思っていたの。行くわ」
「無理しないでね」
「はい」
メディが頷いたので、私はバルコニーの柵に止まっているコルへと声を掛ける。
コルも私とメディと共にファルマを訪問中。ライに懐いているから、きっとコルも彼に会うのを楽しみにしているだろう。
「コル。城下町に行こう」
「カァ!」
コルは羽を広げてふわりと飛ぶと、ゆっくり私の肩に飛び乗った。
0
お気に入りに追加
2,584
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
子ども扱いしないでください! 幼女化しちゃった完璧淑女は、騎士団長に甘やかされる
佐崎咲
恋愛
旧題:完璧すぎる君は一人でも生きていけると婚約破棄されたけど、騎士団長が即日プロポーズに来た上に甘やかしてきます
「君は完璧だ。一人でも生きていける。でも、彼女には私が必要なんだ」
なんだか聞いたことのある台詞だけれど、まさか現実で、しかも貴族社会に生きる人間からそれを聞くことになるとは思ってもいなかった。
彼の言う通り、私ロゼ=リンゼンハイムは『完璧な淑女』などと称されているけれど、それは努力のたまものであって、本質ではない。
私は幼い時に我儘な姉に追い出され、開き直って自然溢れる領地でそれはもうのびのびと、野を駆け山を駆け回っていたのだから。
それが、今度は跡継ぎ教育に嫌気がさした姉が自称病弱設定を作り出し、代わりに私がこの家を継ぐことになったから、王都に移って血反吐を吐くような努力を重ねたのだ。
そして今度は腐れ縁ともいうべき幼馴染みの友人に婚約者を横取りされたわけだけれど、それはまあ別にどうぞ差し上げますよというところなのだが。
ただ。
婚約破棄を告げられたばかりの私をその日訪ねた人が、もう一人いた。
切れ長の紺色の瞳に、長い金髪を一つに束ね、男女問わず目をひく美しい彼は、『微笑みの貴公子』と呼ばれる第二騎士団長のユアン=クラディス様。
彼はいつもとは違う、改まった口調で言った。
「どうか、私と結婚してください」
「お返事は急ぎません。先程リンゼンハイム伯爵には手紙を出させていただきました。許可が得られましたらまた改めさせていただきますが、まずはロゼ嬢に私の気持ちを知っておいていただきたかったのです」
私の戸惑いたるや、婚約破棄を告げられた時の比ではなかった。
彼のことはよく知っている。
彼もまた、私のことをよく知っている。
でも彼は『それ』が私だとは知らない。
まったくの別人に見えているはずなのだから。
なのに、何故私にプロポーズを?
しかもやたらと甘やかそうとしてくるんですけど。
どういうこと?
============
番外編は思いついたら追加していく予定です。
<レジーナ公式サイト番外編>
「番外編 相変わらずな日常」
レジーナ公式サイトにてアンケートに答えていただくと、書き下ろしweb番外編をお読みいただけます。
いつも攻め込まれてばかりのロゼが居眠り中のユアンを見つけ、この機会に……という話です。
※転載・複写はお断りいたします。
うたた寝している間に運命が変わりました。
gacchi
恋愛
優柔不断な第三王子フレディ様の婚約者として、幼いころから色々と苦労してきたけど、最近はもう呆れてしまって放置気味。そんな中、お義姉様がフレディ様の子を身ごもった?私との婚約は解消?私は学園を卒業したら修道院へ入れられることに。…だったはずなのに、カフェテリアでうたた寝していたら、私の運命は変わってしまったようです。
居場所を奪われ続けた私はどこに行けばいいのでしょうか?
gacchi
恋愛
桃色の髪と赤い目を持って生まれたリゼットは、なぜか母親から嫌われている。
みっともない色だと叱られないように、五歳からは黒いカツラと目の色を隠す眼鏡をして、なるべく会わないようにして過ごしていた。
黒髪黒目は闇属性だと誤解され、そのせいで妹たちにも見下されていたが、母親に怒鳴られるよりはましだと思っていた。
十歳になった頃、三姉妹しかいない伯爵家を継ぐのは長女のリゼットだと父親から言われ、王都で勉強することになる。
家族から必要だと認められたいリゼットは領地を継ぐための仕事を覚え、伯爵令息のダミアンと婚約もしたのだが…。
奪われ続けても負けないリゼットを認めてくれる人が現れた一方で、奪うことしかしてこなかった者にはそれ相当の未来が待っていた。
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
召喚されたら聖女が二人!? 私はお呼びじゃないようなので好きに生きます
かずきりり
ファンタジー
旧題:召喚された二人の聖女~私はお呼びじゃないようなので好きに生きます~
【第14回ファンタジー小説大賞エントリー】
奨励賞受賞
●聖女編●
いきなり召喚された上に、ババァ発言。
挙句、偽聖女だと。
確かに女子高生の方が聖女らしいでしょう、そうでしょう。
だったら好きに生きさせてもらいます。
脱社畜!
ハッピースローライフ!
ご都合主義万歳!
ノリで生きて何が悪い!
●勇者編●
え?勇者?
うん?勇者?
そもそも召喚って何か知ってますか?
またやらかしたのかバカ王子ー!
●魔界編●
いきおくれって分かってるわー!
それよりも、クロを探しに魔界へ!
魔界という場所は……とてつもなかった
そしてクロはクロだった。
魔界でも見事になしてみせようスローライフ!
邪魔するなら排除します!
--------------
恋愛はスローペース
物事を組み立てる、という訓練のため三部作長編を予定しております。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
我慢するだけの日々はもう終わりにします
風見ゆうみ
恋愛
「レンウィル公爵も素敵だけれど、あなたの婚約者も素敵ね」伯爵の爵位を持つ父の後妻の連れ子であるロザンヌは、私、アリカ・ルージーの婚約者シーロンをうっとりとした目で見つめて言った――。
学園でのパーティーに出席した際、シーロンからパーティー会場の入口で「今日はロザンヌと出席するから、君は1人で中に入ってほしい」と言われた挙げ句、ロザンヌからは「あなたにはお似合いの相手を用意しておいた」と言われ、複数人の男子生徒にどこかへ連れ去られそうになってしまう。
そんな私を助けてくれたのは、ロザンヌが想いを寄せている相手、若き公爵ギルバート・レンウィルだった。
※本編完結しましたが、番外編を更新中です。
※史実とは関係なく、設定もゆるい、ご都合主義です。
※独特の世界観です。
※中世〜近世ヨーロッパ風で貴族制度はありますが、法律、武器、食べ物など、その他諸々は現代風です。話を進めるにあたり、都合の良い世界観となっています。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。