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れっつとらい星光祭!
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俺はそれに何も声を上げれずに見ているだけだった。
そんなことはわかっているとでも言うように枢機卿は俺に手を伸ばして髪を撫ぜる。
「この金髪さぁ、鬘だよねぇ?染まるわけないしぃ。あとそれもカラーコンタクトでしょぉー?」
そう言って顔をゆっくりと近づけてくる。俺は寒くて凍えてぴくりとも動くことができない。
「「「「「…………!?」」」」」
「んっ…………くちゅ、っ……」
「ッ…………は、あっ…んぁ…」
口を塞がれて中に割り込んでくる柔らかいものと送り込まれる力。俺は嫌なのに、寒くて動けない。更には中にまで冷気が入ってきた。寒い。つばを飲み込めずに口の端から垂れてくる。
「んっ…………」
「……………ぁ」
十分な力が入り終わった後、枢機卿は外に出ていき、唇と唇の間に橋が渡って落ちた。俺は何も見ることができない。それどころじゃなかった。寒い、寒い、寒い。俺がどんどんなくなっていく。表情すらも保てない。
「ん、ふふ…久しぶりの献上ですぅー神具がないので直接になりましたがぁ、貴方様が限界そうでしたのできんきゅうたいおうーってやつですよぉ」
「椿…!律!椿から離れろ!」
「どうしたんですかぁ?キスしたぐらいでぇ、お前たちもやってきたじゃないですかぁーあ、もしかして、嫉妬ってやつぅ?」
何か言ってる。枢機卿の気持ち悪い口調が頭に入り込んでくる。この口調、どこかで聞いたことがある。もしかして…………
「あのと、きの、こども…?」
「っ!そうですよぉ!覚えててくださったんですねぇ!俺が本当に小さい頃だったのにぃ!」
ああ、十年くらいは前だったから思い出すのが遅かった。確かにあったことがある。子供、しかも男らしくない口調で、そのときは司教だったが、まあそれでも子供がその地位についているのもおかしいくらいなんだがな。
「しゅ、っせ、したんだな」
「そうなんですぅーあの時貴方様にお会いして、その姿とお心に触れさせてもらった時から高かった信仰心も上限突破してしまいましてぇ、上り詰めたんですよぉ」
頑張りましたぁと嗤って俺の髪を撫ぜ続ける。
「ねぇ」
ふと、枢機卿は呟いた。
「これ、もういいですよねぇ?」
俺に聴いているのに返答も待たずにピンを外して鬘をとった。降りてくる白髪、それはさっきまで俺が眺めていた月に照らされて光を反射する。
「つ、ばき…?」
わんこが一歩後ずさる。
「つっつんって、血狂い、だったの……?」
双子兄が目を見開いてそう零した。
みられ、ちゃった。
それでも枢機卿は会長たちなんてどうでもいいとでも言うように俺の露わに白髪を優しく繊細なものを触れるように撫ぜる。寒い、な。
「ああ、これ、これこれこれぇ!!!!!!この高貴なる白!ああ、素晴らしい、白が、貴方様に一番似合うんですよぉ。なのにそれを隠すようにぃ黒ばっかりでぇ…どんなに俺が悔しい思いをしたかわかってますぅー?」
冷気が強まる。寒い。
「でも、もう終わりですぅー貴方様は限界になったぁ。それがタイムリミット、いくら貴方様でもこれ以上のお遊びは許されませぇん」
「ですが」
にっこりと笑みを深める。寒い。
「さっきの献上で幾ばくか伸ばしましたぁ。これで最後の最後ですぅ。その範囲以内でご自由に帰って来てくださいねぇー?俺たちはいつまでもお待ちしてるからぁ」
俺の唇にもう一度接吻をしてから離れると
「ほらほらぁ、大司祭もいくよぉ」
「枢機卿、僕のことは狂犬と呼んでください。あの方につけてもらった名なのです」
「いいなぁー俺もほしぃなぁ、羨ましーぃー」
「こればっかりはあげませんからね!それでは貴方様『我らが神に忠誠を』」
「いつまでもあの場所でお待ちしてますぅ、『我らが神に誓いを』」
そう二人が言った途端、白い神官服を纏った子たちが現れた。暗い中で月光を反射して白く光る。いつのまにいたんだ。
あれ、生徒の子だよな…………ああ、いるに決まってるか、二人がいたんだし。
冷気が増える、俺はもう何も感じなかった。
「「「「「「『世界に祝福を』」」」」」」
そう言って去っていった。暗闇の中に。
俺は何も見ずに見送った。
そんなことはわかっているとでも言うように枢機卿は俺に手を伸ばして髪を撫ぜる。
「この金髪さぁ、鬘だよねぇ?染まるわけないしぃ。あとそれもカラーコンタクトでしょぉー?」
そう言って顔をゆっくりと近づけてくる。俺は寒くて凍えてぴくりとも動くことができない。
「「「「「…………!?」」」」」
「んっ…………くちゅ、っ……」
「ッ…………は、あっ…んぁ…」
口を塞がれて中に割り込んでくる柔らかいものと送り込まれる力。俺は嫌なのに、寒くて動けない。更には中にまで冷気が入ってきた。寒い。つばを飲み込めずに口の端から垂れてくる。
「んっ…………」
「……………ぁ」
十分な力が入り終わった後、枢機卿は外に出ていき、唇と唇の間に橋が渡って落ちた。俺は何も見ることができない。それどころじゃなかった。寒い、寒い、寒い。俺がどんどんなくなっていく。表情すらも保てない。
「ん、ふふ…久しぶりの献上ですぅー神具がないので直接になりましたがぁ、貴方様が限界そうでしたのできんきゅうたいおうーってやつですよぉ」
「椿…!律!椿から離れろ!」
「どうしたんですかぁ?キスしたぐらいでぇ、お前たちもやってきたじゃないですかぁーあ、もしかして、嫉妬ってやつぅ?」
何か言ってる。枢機卿の気持ち悪い口調が頭に入り込んでくる。この口調、どこかで聞いたことがある。もしかして…………
「あのと、きの、こども…?」
「っ!そうですよぉ!覚えててくださったんですねぇ!俺が本当に小さい頃だったのにぃ!」
ああ、十年くらいは前だったから思い出すのが遅かった。確かにあったことがある。子供、しかも男らしくない口調で、そのときは司教だったが、まあそれでも子供がその地位についているのもおかしいくらいなんだがな。
「しゅ、っせ、したんだな」
「そうなんですぅーあの時貴方様にお会いして、その姿とお心に触れさせてもらった時から高かった信仰心も上限突破してしまいましてぇ、上り詰めたんですよぉ」
頑張りましたぁと嗤って俺の髪を撫ぜ続ける。
「ねぇ」
ふと、枢機卿は呟いた。
「これ、もういいですよねぇ?」
俺に聴いているのに返答も待たずにピンを外して鬘をとった。降りてくる白髪、それはさっきまで俺が眺めていた月に照らされて光を反射する。
「つ、ばき…?」
わんこが一歩後ずさる。
「つっつんって、血狂い、だったの……?」
双子兄が目を見開いてそう零した。
みられ、ちゃった。
それでも枢機卿は会長たちなんてどうでもいいとでも言うように俺の露わに白髪を優しく繊細なものを触れるように撫ぜる。寒い、な。
「ああ、これ、これこれこれぇ!!!!!!この高貴なる白!ああ、素晴らしい、白が、貴方様に一番似合うんですよぉ。なのにそれを隠すようにぃ黒ばっかりでぇ…どんなに俺が悔しい思いをしたかわかってますぅー?」
冷気が強まる。寒い。
「でも、もう終わりですぅー貴方様は限界になったぁ。それがタイムリミット、いくら貴方様でもこれ以上のお遊びは許されませぇん」
「ですが」
にっこりと笑みを深める。寒い。
「さっきの献上で幾ばくか伸ばしましたぁ。これで最後の最後ですぅ。その範囲以内でご自由に帰って来てくださいねぇー?俺たちはいつまでもお待ちしてるからぁ」
俺の唇にもう一度接吻をしてから離れると
「ほらほらぁ、大司祭もいくよぉ」
「枢機卿、僕のことは狂犬と呼んでください。あの方につけてもらった名なのです」
「いいなぁー俺もほしぃなぁ、羨ましーぃー」
「こればっかりはあげませんからね!それでは貴方様『我らが神に忠誠を』」
「いつまでもあの場所でお待ちしてますぅ、『我らが神に誓いを』」
そう二人が言った途端、白い神官服を纏った子たちが現れた。暗い中で月光を反射して白く光る。いつのまにいたんだ。
あれ、生徒の子だよな…………ああ、いるに決まってるか、二人がいたんだし。
冷気が増える、俺はもう何も感じなかった。
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そう言って去っていった。暗闇の中に。
俺は何も見ずに見送った。
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