証

準備に整備に大忙し～!!

１０

シュークリームを乗せた皿を手に持ち、会長たちに声かける。

「できたぞ」
「「わーぁい！」」
「しゅークリーム！」
「一人二個までな」

面倒だったが笑顔で食べる姿を見ると嬉しいものだ。面倒だったが。

「はぁ……」
「ため息なんか吐いてどうした？」
「いやさ、生徒会が学園祭に向けて忙しくなるのになんで教師どもはのんべんだらりとやってるのかって思うとな…………」

あーそうだな。俺たちが時間削って仕事を捌いている中、教師たちはゆるゆると過ごしてるもんな。

殺　気　が　芽　生　え　る

こう、仕事を押し付けてやりたいっていう。特に生徒会顧問、ああ、神宮寺家の長男な。だらだらごろごろしていて、重要なことを前日に伝える。忘れ物多し。……………殺っちゃっていいよな？

「特に会長の兄たる顧問がだらけまくってるもんな」
「「悪戯する―？」」
「お前らは悪戯する前に仕事を終わらせろ。書類が一番重なってるじゃねぇか」

俺が一番少なくて次に副会長、会長、わんこと続いて、双子のやつが一番残っている。二人合わせて一つの仕事をしているから双子が一番早く終わらせることができるはずなんだけどなぁ……？

一番仕事量が多いのが会長。と、俺。
他の皆がやった仕事の見直し、確認を俺ら二人でやっているから。副会長がやるって案も出たけど…………ちょっとうっかりしているところがあるからな。うん。だから仕事が一番早く終わる俺に回ってくる。それでも俺が一番早く終わるんだけど。それはすべて萌えのためだから当たり前だけどな。

「ぶー、いーもんねー」
「勝手に悪戯するし」
「「だってムカつくんだもーん！」」

それはわかるけどな。まあいい、書類の山が崩れる前に終わらせろよ。あいつが困ったことになったと聞いても全然同情もなにもしない。自業自得だしな。偶にあいつの仕事が紛れ込んでる時があるし。マジでムカつく。よし、宝石狂に借りを返しに行くときあいつも道連れにしてやろう。絶対面倒だからな。俺以上に面倒くさがりのあいつにはぴったりの嫌がらせになるだろう。

立ち上がって仕事机の前に座って急いで仕事を片づける。急に機嫌がよくなった俺に会長が怪訝な目を向けてくるが無視だ無視。ついでに宝石狂に相談しよう。あいつを巻き込むために。ははは、楽しみだなぁ……？あいつの苦渋に満ちた表情を眺める時が。

学園の管理のほとんどを生徒会がやっているんだ。これの為にあいつのスケジュール調整をしてやろうじゃないか。その分の増えた仕事も俺が肩代わりしてやる。だから、今のうちにダラけておけよ…………？