証

光藤君と遊ぼうの回！

２

「ふぁ…」

口を開けて欠伸をする。あれから数日、校内も前よりは落ち着いてきてそれならそろそろ遊ぼうかという話になった。

一日を空けるので昨日まで今日の分の仕事をやったりと寮に帰るのが遅くなったのでちょっと眠い。

それになんかここのところ寝つきが悪いっていうか、寝るときに胸がざわついたりして遅くまで起きてしまったりしている。十一時に横になったのに気づいたら日を跨いで四時になってたり。

別に何も起きていないのだが、どうにも落ち着かない。何かの前触れなのだろうか…
そうは言ってもそれ以外に何もないからどうしようもないがな。

今日は気分が悪くて何も食べる気がしなかったがそれもどうなのかと食パンをもそもそと食べる。学園内で売られてるからかなんか普通のスーパーとかで売ってるやつよりも美味い。
それでもどうしても二口目を食べる気がしないのでなにかジャムでもつけた方がいいのだろうか。俺いつもなにも塗らないで食べてたからジャムなんて置いてなかったわ。

パンを銜えたまま冷蔵庫の扉を開くとマーガリンが…あっ、これ塗ればいっか。

無理矢理飲み込んで食べた後、歯磨きをして変装する。鬘を取り出して俺はそれを見つめた。

黒い。日本では普通の髪の色だ。俺が憧れて焦がれてそれでも手に入れることのない、できない色だ。

「…………」

もう片方の手で俺の頭から垂れ下がった髪を触る。これとは真反対の色だ。どうしても染まらない。変わることのできない永遠の色。

なんで、おれはみんなといっしょじゃないの？

前にそうやって誰かに聞いたことがある。もうずいぶん前だからその相手は誰かは覚えてないけどな。…本当にもう、覚えてないんだよ。

俺が％’(＊{‘eつ覧　きまsEんをやめることはできないんだ。だから、変わることはできない。好きでなったわけじゃないのにな。

俺は一度息を吐いて鬘を被って髪を中に仕舞う。万が一でも外に髪がでないように入念に固定して腕を下ろした。今の俺は*+{`＞)＄％`』閲覧でき　　んでもなく神崎 椿でもBloodsadyでもない。海城 矢生だ。腐男子で喧嘩も強くて正体不明で…こうしてみると、どうなんだろうな。最初はただの腐男子っていう設定にしてたんだが、いつの間にかこんな余計なものまでついてたな。まあいいけど。

パソコンよし！BL小説よし！あんパンと牛乳(瓶)よし！ってどこの張り込み刑事だっ！
食欲はないから置いておこう。それに冷蔵庫開けた時に食料がないのは確認したから遊びが終わったらスーパーに寄って買い物するか。