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第三章 星光祭編 二学期の幕開けは騒動と共に
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「それでは始業式を始めます」
副会長が表に立って司会進行をしている裏で、俺たちは今後について話していた。
「それで~まりm…じゃなかった~えーっと、名前なんだっけ、あっ!成香クンの~今後の対処はどうする感じ~?」
「(今、毬藻って言いそうになってた…)確かに、あ、の性格だ、と何かやらかしそうでも、ある」
おっ、わんこはわかってるなぁ。あいつの性格とここが王道学園だからというのもあり、なにかやらかすのは自明ってもんだ。わんこも腐女子の姉を持ってるだけあるな。
「そうだな、基本的に関わらない。が、あの様子だと向こうから関わって来るだろう」
「わぁー」
「面倒だね」
「まぁ、基本的に厄介事ばかり起こすからね~彼」
本当によくやるよな。というかあれだけ騒いで疲れないでいるなとも思うが。
「そういえば、親衛隊の対処はいつするのかな~?」
「あ」
「「えーっと」」
「俺は、もう話しあった、よ?」
今のところやったのはわんこだけか。早い対応で何より。その他の皆さんはさっさと話しあいやがれください。
このまま行っても生徒会親衛隊は割りを食うだけだからな。それは暴走してたとはいえ可哀想だ。
「かいちょーと双子たち~…さっさとしろよ?」
「「「はい…」」」
「素直でよろしい~」
そうにこにこしているとどうやら始業式の方は終わったようだ。少し覗いてみるとみんな粛々と教室に帰ろうとしていた。…あっれ!?
「なんだよっ!!」
「~~~!~~~っ!!」
どうやら早速毬藻が何かやらかしているようだ。チワワとなんか揉めている。というか毬藻の声だけここまで届くな。相手の声なんて全然なのに。
「ダメなんだぞっ!!!って、うわっ!?」
「「「ーーーー!?」」」
あらま、やりよったぞこいつは…
チワワに押されてよろけ、周囲の人の手が引っかかり、外れて飛んだ鬘とメガネ。さらけ出されるその美貌に周囲の目は釘付けになった。
「うわっ、かわいーじゃん」
「これはいけるな…」
ざわめく生徒たち。そりゃあ面食い共だものなぁ。はぁ、絶対毬藻の親衛隊が結成されるわ。
というかこれってもっと重要なイベントとかで起きないか?なんで始業式に…
異常な空気を感じたのか会長たちもやってきて覗く。
「えっ」
「うわぁ」
「あー、そう、いえば」
「……」
確かになぁ…という顔をする会長。そうだな、あいつ【ヴァンパイア】のお飾り総長のクイーンだもんな。それを夏休みで知ったばかりの会長はこの事態を考えなかった訳では無いだろう。
副会長が表に立って司会進行をしている裏で、俺たちは今後について話していた。
「それで~まりm…じゃなかった~えーっと、名前なんだっけ、あっ!成香クンの~今後の対処はどうする感じ~?」
「(今、毬藻って言いそうになってた…)確かに、あ、の性格だ、と何かやらかしそうでも、ある」
おっ、わんこはわかってるなぁ。あいつの性格とここが王道学園だからというのもあり、なにかやらかすのは自明ってもんだ。わんこも腐女子の姉を持ってるだけあるな。
「そうだな、基本的に関わらない。が、あの様子だと向こうから関わって来るだろう」
「わぁー」
「面倒だね」
「まぁ、基本的に厄介事ばかり起こすからね~彼」
本当によくやるよな。というかあれだけ騒いで疲れないでいるなとも思うが。
「そういえば、親衛隊の対処はいつするのかな~?」
「あ」
「「えーっと」」
「俺は、もう話しあった、よ?」
今のところやったのはわんこだけか。早い対応で何より。その他の皆さんはさっさと話しあいやがれください。
このまま行っても生徒会親衛隊は割りを食うだけだからな。それは暴走してたとはいえ可哀想だ。
「かいちょーと双子たち~…さっさとしろよ?」
「「「はい…」」」
「素直でよろしい~」
そうにこにこしているとどうやら始業式の方は終わったようだ。少し覗いてみるとみんな粛々と教室に帰ろうとしていた。…あっれ!?
「なんだよっ!!」
「~~~!~~~っ!!」
どうやら早速毬藻が何かやらかしているようだ。チワワとなんか揉めている。というか毬藻の声だけここまで届くな。相手の声なんて全然なのに。
「ダメなんだぞっ!!!って、うわっ!?」
「「「ーーーー!?」」」
あらま、やりよったぞこいつは…
チワワに押されてよろけ、周囲の人の手が引っかかり、外れて飛んだ鬘とメガネ。さらけ出されるその美貌に周囲の目は釘付けになった。
「うわっ、かわいーじゃん」
「これはいけるな…」
ざわめく生徒たち。そりゃあ面食い共だものなぁ。はぁ、絶対毬藻の親衛隊が結成されるわ。
というかこれってもっと重要なイベントとかで起きないか?なんで始業式に…
異常な空気を感じたのか会長たちもやってきて覗く。
「えっ」
「うわぁ」
「あー、そう、いえば」
「……」
確かになぁ…という顔をする会長。そうだな、あいつ【ヴァンパイア】のお飾り総長のクイーンだもんな。それを夏休みで知ったばかりの会長はこの事態を考えなかった訳では無いだろう。
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