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初めてのお家に帰ることにしました。
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夕食の時間になったので途中で見つけた食堂に行く。道とかは一度歩いたら大体覚えられるので迷う心配は無し。
「こちらへどうぞ」
中に入ると執事さんが椅子を引いてくれたのでそこに座る。一番上座のところだな。
「あ、旦那様も来ましたね。旦那様はこちらに」
「ちょっ、下座じゃん!僕この屋敷の中で一番の権力者だよっ!?」
「旦那様ですので」
「えっ、ちょっ、まっ、座るから、ちゃんと座るから肩をみしみししないでぇーっ!!」
「早くしろよ」
いちいちうるせぇなぁ。理不尽だって?今更だろ、俺の気分が乗っているうちにサッサとしねぇと商談も何もパーにすんぞ?って笑いながら言ったら黙って座ったよ。
料理は結構うまかった。これ、後でコックの人に聞いて教えてもらうか。好みの味だしな。
「それじゃあ、オハナシといこうか?」
「んーじゃあ政治家の面白事件とかかな?」
「ああ、ちゃんと調べてるぞ。そうだな…萩庭衆議員が捨てた妾腹の幼い娘が成長して他人として再会したら襲われそうになって撃退したこととか?ばっかだよなぁー」
「はぁっ!?馬鹿じゃん!しかも気づかないで襲って撃退されるって笑えるっははっははははっ、あー駄目ウケる」
「興に乗ってなによりだ」
他にもどっかのお偉いさんの息子が婚約者についてきた侍女に婚約者と勘違いして話しかけたり、うっかりさんの従者が間違えてシュールストレミングを手配して屋敷の中を異臭塗れにしたりとか話した。
「いやー、面白いねぇ。今度それであいつを揶揄ってやろう。ネチネチと嫌がらせしてきてたからね。目には目を歯には歯をってね。」
「なんだ、義父よ、弱み出しちゃったんか?」
「そうなんだよ。まあ、それ相応の覚悟はしてもらわないとねぇ。ははははっ」
それはご愁傷様だな。こいつはアホだが馬鹿ではない。こんな性格だが腹の内ではどす黒いことを一つや二つ考えていることなんて当たり前だからな。それならこれがいいか
「それじゃあそいつの弱みを探ってやろうか?義父のことだしな、金は遠慮なくもらってやるが」
「そこは家族割引じゃない?」
「やだね」
持ってきたPCを開いて調べていくと
「あったあった、これだな。相変わらず何度見ても後ろ暗いことをしてるな。叩けば叩くほど埃が出るってな。」
「そんなにかい?」
「ああ、十や二十はくだらないな。ああ、奴隷業にも手を出してる。」
「そっかぁ、それじゃあ法に則って断罪しないとね?ははは」
いつも通りの黒さで安心するな。だからこいつは面白い。道化を演じておきながらいつでも獲物を待ち構える蜘蛛のように周到だ。
「こちらへどうぞ」
中に入ると執事さんが椅子を引いてくれたのでそこに座る。一番上座のところだな。
「あ、旦那様も来ましたね。旦那様はこちらに」
「ちょっ、下座じゃん!僕この屋敷の中で一番の権力者だよっ!?」
「旦那様ですので」
「えっ、ちょっ、まっ、座るから、ちゃんと座るから肩をみしみししないでぇーっ!!」
「早くしろよ」
いちいちうるせぇなぁ。理不尽だって?今更だろ、俺の気分が乗っているうちにサッサとしねぇと商談も何もパーにすんぞ?って笑いながら言ったら黙って座ったよ。
料理は結構うまかった。これ、後でコックの人に聞いて教えてもらうか。好みの味だしな。
「それじゃあ、オハナシといこうか?」
「んーじゃあ政治家の面白事件とかかな?」
「ああ、ちゃんと調べてるぞ。そうだな…萩庭衆議員が捨てた妾腹の幼い娘が成長して他人として再会したら襲われそうになって撃退したこととか?ばっかだよなぁー」
「はぁっ!?馬鹿じゃん!しかも気づかないで襲って撃退されるって笑えるっははっははははっ、あー駄目ウケる」
「興に乗ってなによりだ」
他にもどっかのお偉いさんの息子が婚約者についてきた侍女に婚約者と勘違いして話しかけたり、うっかりさんの従者が間違えてシュールストレミングを手配して屋敷の中を異臭塗れにしたりとか話した。
「いやー、面白いねぇ。今度それであいつを揶揄ってやろう。ネチネチと嫌がらせしてきてたからね。目には目を歯には歯をってね。」
「なんだ、義父よ、弱み出しちゃったんか?」
「そうなんだよ。まあ、それ相応の覚悟はしてもらわないとねぇ。ははははっ」
それはご愁傷様だな。こいつはアホだが馬鹿ではない。こんな性格だが腹の内ではどす黒いことを一つや二つ考えていることなんて当たり前だからな。それならこれがいいか
「それじゃあそいつの弱みを探ってやろうか?義父のことだしな、金は遠慮なくもらってやるが」
「そこは家族割引じゃない?」
「やだね」
持ってきたPCを開いて調べていくと
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「そんなにかい?」
「ああ、十や二十はくだらないな。ああ、奴隷業にも手を出してる。」
「そっかぁ、それじゃあ法に則って断罪しないとね?ははは」
いつも通りの黒さで安心するな。だからこいつは面白い。道化を演じておきながらいつでも獲物を待ち構える蜘蛛のように周到だ。
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