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崩壊の訪れと次への兆し
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「あはぁ、かいちょーは、何言ってんのかなぁ?」
「もうわかってるんだろ。」
「僕にはよくわからないなぁ~」
「言われるまで、認めない、か……だったら言ってやるよ」
「お前のそれ、演技だろ。」
「……」
「今まで、違和感はなかった。それほどまでに堂々と自然にやっていたからな。さすがの俺でもわからなかった。だがな、流石にさっきのを見せられるといささか無理ってもんがあるだろう。というかあそこまでやられると、それを無視しようとしてもできねーよ。」
「……」
「で、ずっと黙っているがどうなんだ。」
「……はは、」
「……なんだ?」
「ははは、ははははははは!!!」
「「!!?」」
いやー笑える。ほんっとに笑える。いや、だってさ
「このタイミングで言うのかよ。」
「それが、椿の素か。」
「そうだよ。あー笑える。何時切り出してくるのかなーって思ってたらなかなか来なくてそれで、やっぱ言わねーの?って思いだした頃に言ってくるんだぜ?俺的には笑える。」
これは本当。やべーなーって焦ってたんだが、まあいっかって開き直ったんだよ。焦っても何も策なんて生み出せやしねーし、それでなるようになるかなーと思ってたら。そのまま飯に突入。違う意味で焦ったわ。
「うんうん、演技だ。演技に決まってるだろ、そりゃあ。」
「う……?なん、で?」
「なんでだって?それは愚問だろ?ワンコ。あんな伸びきってだらけた口調を元からしているやつはいるか?」
「!確か…に……」
「まあ、本当にそれが本来の口調の人もいるんだろうな。だけどな?それにしたってチャラ男がこの学園に何人いると思ってる、みんながみんなそうだったらはっきり言って、ヤバいからな?」
少し考えればわかることだけどな。と言いながら俺は服装を正していく。チャラ男だからということで今まで着崩してしていたが正直言ってこれは好きではない。好きではないけど慣れたがな、流石に一年以上もこの姿でいたら、だが。
「椿がちゃんとした格好だと、違和感しかねぇ。」
「ああ、だろうな。」
「……その金髪は染めているのか?」
「ん?染めてはないぞ、鬘だ。」
「そうか……夏、きつくはねえのか?」
「きついに決まってんだろ。蒸れるし暑いし。うっとおしい。」
まじまじと俺を見つめてくる二人に少し居心地が悪く、身じろぎしてしまう。
何なんだ、そんなに俺がちゃんとしているのが珍しいか。
「ふーん大変だな。」
「そっちが聴いてきたのに興味なさそうだな。」
「なんとなく言っただけだからな。」
「なあワンコ、こいつ絞めてもいいか?」
「ん…いま、の、は……龍が、悪、い」
「んでだよ!というか椿のその細腕でできるわけねーだろ!」
「え、やんのか?喧嘩売ってんなら買うぞ?」
「怖いわ!やるなよ!?」
「フリか?」
「フリ、だね。」
「フリじゃねーよ!薙刀助けろ!」
「やだ」
「やだじゃねー!」
俺たちはしばらく室内で追いかけっこをした。
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