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第三章 結婚してから乙女ゲームのヒロインである妻が愛してると言ってくれない
8.友人とは仲良くする
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アンジェリカ
「あ、グリーン卿! お久しぶりです! そして、サイン下さい!」
アンジェリカはピーターに一冊の本を差し出した。本のタイトルには『詩集 銀の蜜蜂』の文字。
ピーター
「お久しぶりでございます。もちろん、喜んでサイン致します」
ピーターは万年筆をジャケットから取り出すと、美しい字でサインし、アンジェリカに渡した。
デボラ
「それは何ですの?」
ピーター
「詩集でございます」
デボラ
「そんなの見れば分かるわ。ワタクシはそれにどうしてアンタがサインしたのか聞いてるのよ!」
ピーター
「ワタクシメの書いた詩集だからでございます」
デボラはアンジェリカに手を差し出した。
アンジェリカは、デボラの手を握って握手する。
デボラ
「握手じゃいわよ馬鹿! 詩集を見せなさい!」
アンジェリカ
「あ、そっか! これ面白いんですよ! ホラ、こことか!」
アンジェリカはオススメ箇所をデボラに開いて見せた。
デボラ
「銀の月夜に 舞う蜜蜂
銀の蜜蜂 蜜運ぶ
花びらめくり その奥へ
カラダに溜めた 甘い蜜
私だけが 口付けて
私だけが 舌で味わ...
ちょっとぉ~!? アンタ何書いてんの!? 信じられない! しかも、何でワタクシが知らないのに、アンジェリカが持ってるのよ!?」
デボラは詩集でバンバン、ピーターを殴った。
ピーター
「お嬢様! 痛いです!」
アンジェリカ
「それ、俺の本...」
デボラ
「何てハレンチなモノを書いてるの!?」
ピーター
「ハレンチですか? 蜜蜂の詩集が?」
デボラ
「そうよ!」
アンジェリカ
「え!? どこら辺が!?」
デボラ
「そ、それは...」
ピーター
「ワタクシメはただ、蜜蜂のお話しを詩にしただけでございます」
アンジェリカ
「俺、蜂蜜大好き!」
ピーター
「ワタクシメも大好きでございます!」
デボラ
「そ、そうなの? で、でも...」
デボラは詩集を開き、今度は別のページを覗く。
デボラ
「ブーブー! と
轟く羽音 散る雷鳴
塒に近付く 盗人の
胸にチクリと 針を刺す
胸は赤く腫れ上がり
熱と痛みは増すばかり
それでも私はやめられない!
奪った蜜の その味を
覚えた舌が 渇くから」
パッと見は、蜜蜂と蜜を盗む人物を描写した詩であるが、見方によっては女と男の情事を描いているようにも読める。
え? これエロ本じゃないの? しかも、モデルはワタクシだったりするんじゃない? それとも邪推なのかしら? アンジェリカの馬鹿は蜂蜜の本だと思っているみたいだし? ワタクシに邪な心があるからハレンチな事を想像してしまうのかしら???
___________
狸田真より
蜜蜂の詩集です!
「あ、グリーン卿! お久しぶりです! そして、サイン下さい!」
アンジェリカはピーターに一冊の本を差し出した。本のタイトルには『詩集 銀の蜜蜂』の文字。
ピーター
「お久しぶりでございます。もちろん、喜んでサイン致します」
ピーターは万年筆をジャケットから取り出すと、美しい字でサインし、アンジェリカに渡した。
デボラ
「それは何ですの?」
ピーター
「詩集でございます」
デボラ
「そんなの見れば分かるわ。ワタクシはそれにどうしてアンタがサインしたのか聞いてるのよ!」
ピーター
「ワタクシメの書いた詩集だからでございます」
デボラはアンジェリカに手を差し出した。
アンジェリカは、デボラの手を握って握手する。
デボラ
「握手じゃいわよ馬鹿! 詩集を見せなさい!」
アンジェリカ
「あ、そっか! これ面白いんですよ! ホラ、こことか!」
アンジェリカはオススメ箇所をデボラに開いて見せた。
デボラ
「銀の月夜に 舞う蜜蜂
銀の蜜蜂 蜜運ぶ
花びらめくり その奥へ
カラダに溜めた 甘い蜜
私だけが 口付けて
私だけが 舌で味わ...
ちょっとぉ~!? アンタ何書いてんの!? 信じられない! しかも、何でワタクシが知らないのに、アンジェリカが持ってるのよ!?」
デボラは詩集でバンバン、ピーターを殴った。
ピーター
「お嬢様! 痛いです!」
アンジェリカ
「それ、俺の本...」
デボラ
「何てハレンチなモノを書いてるの!?」
ピーター
「ハレンチですか? 蜜蜂の詩集が?」
デボラ
「そうよ!」
アンジェリカ
「え!? どこら辺が!?」
デボラ
「そ、それは...」
ピーター
「ワタクシメはただ、蜜蜂のお話しを詩にしただけでございます」
アンジェリカ
「俺、蜂蜜大好き!」
ピーター
「ワタクシメも大好きでございます!」
デボラ
「そ、そうなの? で、でも...」
デボラは詩集を開き、今度は別のページを覗く。
デボラ
「ブーブー! と
轟く羽音 散る雷鳴
塒に近付く 盗人の
胸にチクリと 針を刺す
胸は赤く腫れ上がり
熱と痛みは増すばかり
それでも私はやめられない!
奪った蜜の その味を
覚えた舌が 渇くから」
パッと見は、蜜蜂と蜜を盗む人物を描写した詩であるが、見方によっては女と男の情事を描いているようにも読める。
え? これエロ本じゃないの? しかも、モデルはワタクシだったりするんじゃない? それとも邪推なのかしら? アンジェリカの馬鹿は蜂蜜の本だと思っているみたいだし? ワタクシに邪な心があるからハレンチな事を想像してしまうのかしら???
___________
狸田真より
蜜蜂の詩集です!
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