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第一章 乙女ゲームに転生した転性者は純潔を守るためバッドエンドを目指す
25.ギルドアカデミーイベント2
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アンジェリカ
「な、な、な、何と!? でも、そんなに上手くいくかな? 何か問題が起きたりしない?」
ブレイデン
「通常、人が増え、利益が生まれれば、利害対立による問題が生じたり、犯罪が増加したりしますね」
アンジェリカ
「やっぱり!」
ブレイデン
「通常は治安維持費が必要となりますが、傭兵ギルドの本部が出来れば、領の軍事費を増強しなくても、領の防衛は強化され、治安は安定すると思います」
アンジェリカ
「凄過ぎる! で、でも、ギルドの方々が、他の領に拠点を置きたいと反対するのでは?」
ブレイデン
「その心配はありません」
アンジェリカ
「どうして!?」
ブレイデン
「他の領は他国と隣接しており、戦争の危機があります」
アンジェリカ
「確かに、ウチは外国に隣接していないし、山脈に囲まれている! でも、そんな領は他にもあるのでは?」
ブレイデン
「安全な領は通常、人が多く集まり、地価が高いため、大規模な拠点を建設するスペースがありません」
アンジェリカ
「ウチはど田舎だから、土地はいくらでもある!」
ブレイデン
「土壌も良くも悪くもなく、王都からもそう遠くありません」
アンジェリカ
「絶好の場所だと?」
ブレイデン
「そうです。実は、以前から事業の構想があり、ホワイト伯爵にお話ししようと思っていたのです」
ホワイト伯爵
「それは願ってもいないことで!」
アンジェリカ
「待って! 学校や資格試験場を作る資金は!? お金がいっぱい必要ですよね?」
ブレイデン
「もちろん、資金の提供は嬉しいですが、ギルドの予算だけでも建設は十分可能です。出来れば建設する土地を安く貸し出して頂けると嬉しいのですが...」
ホワイト伯爵
「何を言っているんだね!? 私と君の仲じゃないか! いくらでも、好きな土地を使いなさい!」
ブレイデン
「有難うございます。実は...他の候補地がなかった訳ではないのですが...ホワイト領に骨を埋めることとなった今、やはり、この場所が最適であると思っております」
アンジェリカ
「ブレイデン君、領民になってくれるの!?」
ブレイデン
「もちろんです。私には相続出来る領地もありませんので」
アンジェリカ
「ブレイデン君!」
俺は仮面君(ブレイデン)の素晴らしい提案と友情に感激し、思わず仮面君に抱きついた。
いや、もう、心の中で仮面君と呼ぶのはよそう。彼は紛れもなく俺達の恩人で、救世主である! これからは勇者君と呼ぼう!
アンジェリカは、ブレイデンの熱く上昇した体温を感じていたが、その表情までは見ることがなかった。
「な、な、な、何と!? でも、そんなに上手くいくかな? 何か問題が起きたりしない?」
ブレイデン
「通常、人が増え、利益が生まれれば、利害対立による問題が生じたり、犯罪が増加したりしますね」
アンジェリカ
「やっぱり!」
ブレイデン
「通常は治安維持費が必要となりますが、傭兵ギルドの本部が出来れば、領の軍事費を増強しなくても、領の防衛は強化され、治安は安定すると思います」
アンジェリカ
「凄過ぎる! で、でも、ギルドの方々が、他の領に拠点を置きたいと反対するのでは?」
ブレイデン
「その心配はありません」
アンジェリカ
「どうして!?」
ブレイデン
「他の領は他国と隣接しており、戦争の危機があります」
アンジェリカ
「確かに、ウチは外国に隣接していないし、山脈に囲まれている! でも、そんな領は他にもあるのでは?」
ブレイデン
「安全な領は通常、人が多く集まり、地価が高いため、大規模な拠点を建設するスペースがありません」
アンジェリカ
「ウチはど田舎だから、土地はいくらでもある!」
ブレイデン
「土壌も良くも悪くもなく、王都からもそう遠くありません」
アンジェリカ
「絶好の場所だと?」
ブレイデン
「そうです。実は、以前から事業の構想があり、ホワイト伯爵にお話ししようと思っていたのです」
ホワイト伯爵
「それは願ってもいないことで!」
アンジェリカ
「待って! 学校や資格試験場を作る資金は!? お金がいっぱい必要ですよね?」
ブレイデン
「もちろん、資金の提供は嬉しいですが、ギルドの予算だけでも建設は十分可能です。出来れば建設する土地を安く貸し出して頂けると嬉しいのですが...」
ホワイト伯爵
「何を言っているんだね!? 私と君の仲じゃないか! いくらでも、好きな土地を使いなさい!」
ブレイデン
「有難うございます。実は...他の候補地がなかった訳ではないのですが...ホワイト領に骨を埋めることとなった今、やはり、この場所が最適であると思っております」
アンジェリカ
「ブレイデン君、領民になってくれるの!?」
ブレイデン
「もちろんです。私には相続出来る領地もありませんので」
アンジェリカ
「ブレイデン君!」
俺は仮面君(ブレイデン)の素晴らしい提案と友情に感激し、思わず仮面君に抱きついた。
いや、もう、心の中で仮面君と呼ぶのはよそう。彼は紛れもなく俺達の恩人で、救世主である! これからは勇者君と呼ぼう!
アンジェリカは、ブレイデンの熱く上昇した体温を感じていたが、その表情までは見ることがなかった。
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