庵の中の壊れ人

秋雨薫

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篠崎空

お母さんの愛

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「ころ……した?」

 殺した?お母さんが、僕を?何を言っているんだ、この人は。だって僕は、ここにいるじゃないか。こうやって、あなたと話しているじゃないか。そんなはず、ない…
 でも、段ボールから見えた白い痣だらけの腕は、間違い無く僕と同じもので、その腕はピクリとも動かない。

「ほら、やっぱりここにいる! 間違いないもの! 私はこいつの首を絞めて殺した! きっとこれは幻覚! 生きているわけがないものね!」

 声を裏返しながら叫んで、お母さんはケタケタと楽しそうに笑った。
 そう言われた時、フラッシュバックが起きた。
 たくさんぶたれたあの日。お母さんは突然ビニールの紐を持ってそれを僕の首に巻きつけて……思いっきり絞めた。

『言う事を聞かない子供なんていらないわ!』

 そう言って僕の首をぎゅうぎゅうと絞め続ける。
 お母さん、やめて。苦しいよ。もう悪い事はしないから……やめて。
 その言葉はお母さんに聞かれる事もなく、僕は苦しみ続けて――死んだ。
 そして僕の魂は救われる事無く、死んだ事も理解しないまま自分の死体と一緒に押し入れの中で閉じ込められていたが、僕の報われない思いが大きかったのか、イオリさんが会いに来てくれた。

『いつもは自分からこの部屋に入って来てもらうんだけど、君は来られる状態じゃなかったからね』

 イオリさんと初めて会った時に、言っていたのを思い出す。イオリさんは、最初から僕が死んでいたのを知っていたのか。結局、僕は愛を知る事も出来ずに……このまま消えてしまうんだ……

「いや、そんな事ないよ」

 突然、頭に直接響かない…ごく近くからイオリさんの声が聞こえました。ゆっくりと横に視線をやると、そこには黒ずくめのイオリさんの姿。

「イオリさん……」
「ごめんね。突然知っても動揺するだけだと思ったからさ、今まで黙っていたんだ」

イオリさんは二コリと笑いながら言いました。……きっと、僕の死の事を言っているんだろう。

「いいんです。イオリさんが来てくれなかったら、僕は永遠に押し入れの中に閉じ込められていただけでしょうし、真実を知れただけでも良かったです」

お母さんが、僕を本当に愛していなかったという真実を――

「ぎゃあっ!」

 僕とイオリさんは悲鳴の聞こえた方へ顔を向けました。先程まで笑っていたお母さんが、カタカタと身体を震わせながらイオリさんを指差して尋ねました。

「あ、あなた何!? 何処から入って来たの!?」

イオリさんはお母さんを見ながら、一瞬だけ口元だけで笑ってみせると僕の方に顔を向けました。

「……空、懐中時計を見て御覧」
「懐中、時計?」

 言われた通りにポケットから時計をだして見つめます。“約束の時間”まで、あと十分を切っていました。

「時間が来た時、空……君はお母さんの愛を知る事が出来る」
「え? どういう――」

 僕の言葉を待たず、イオリさんはお母さんの方へ顔を向けると、片手をお腹に添えてお辞儀をしました。

「初めまして、篠崎百合子さん。ワタクシはイオリ……死神をやっております」
「え……」

 僕は思わず声を漏らしてしまいました。何故お母さんの名前を知っているか、ではない。魔法使いなはずなのに、どうして死神と名乗るのかだ。それに、口調もいつもと違う。
 たくさんの疑問がありましたが、とりあえず様子を見ようと黙っている事にしました。

「し……死神!?何を言っているのよ!?そんなものがいるわけがないじゃない!」

 お母さんはハッと馬鹿にしたように笑っていますが、額から出る大量の汗が、動揺しているのだと物語っていました。すると、イオリさんはわざとらしく顎に手を当てて唸りました。

「ほう、あなた様の目の前に自身で殺めた幼子の魂を持ってきても死神とは認めない……と。なら、これはどうでしょう?」

 そう言ってイオリさんがパチリと指を鳴らすと、その手元に大きな鎌が現れました。
 僕の身長よりも大きい、銀色に光る鎌。死神が使っているような鎌みたいでした。

「あ……な、何よそれ……」
「見てお分かりになりませんか? 魂を刈るのに必須な、大鎌でございます。本日は魂を回収させてもらいに来たんですよ。ここにいるあなた様の息子の魂を――“また”」
「……また?」

 引っかかる言い方に、僕は首を傾げました。お母さんの息子は僕しかいません。だけど僕は人間ですし、一回しか……死ねません。イオリさんは、誰の事を言っているの?

「あ……あんた……何を言って……!」

 頭にハテナを浮かべる僕の反応に反して、お母さんは冷や汗まみれになっていました。目も泳いでいて、心当たりがあるかのように。

「……お母さん?」

 その様子に不安になった僕は、思わずお母さんを呼んでいました。お母さんはビクリと反応して僕に怯えた表情を見せました。
 何だか、前と逆です。前までは僕が怯えていたのに、今ではお母さんが僕に怯えている。

「……篠崎百合子さん」

 イオリさんは笑みを崩さないまま、お母さんに言いました。


「あなた様は以前にも息子を殺した事がある。……ここにいる息子以外の子供を……」
「え……」

 どういう事、ですか。お母さんには、僕以外に子供がいた……?いや、そんなはずはない。だってお父さんは僕が生まれる少し前に死んでしまったから、僕とお母さんはずっと二人きりだった。お兄さんがいるとも、弟がいるのも有り得ない。
 混乱している僕に気付いたのか、イオリさんが優しい笑顔を僕に向ける。

「正確には空のお兄さんかな。……いや、お兄さんになる予定だった子だ」
「予定だった……?」
「ここにいる女はねお兄さんが生まれる前に殺してしまったのさ。邪魔になるのを理由に……ね」
「あ……」


 邪魔になるから。お兄さんも、僕と同じ理由で……

「何なの……何なのよ……! あんたは……!」

 声を絞り出すように出すお母さん。今まで隠してきた過去を暴かれて動揺しているのか、呼吸が荒くて早い。イオリさんは歯を見せて笑うと、ズレた帽子を直して言いました。

「だから言ったでしょう。ワタクシは死神。人の過去を知るなんてたやすい事なのです。……しかしね、ワタクシも人々に触れて情というものが分かってしまいましてね……こんな事をしてしまうようになってしまったのです」

 楽しそうに笑うイオリさんが、パチリと指を鳴らしました。すると目の前に、白いほわほわとした丸いものが現れました。不安そうに上へ、下へとゆらゆらと浮く白い玉。僕の手のひらぐらいでしょうか。

「……これは?」

 僕が恐る恐る聞くと、イオリさんは手のひらを前に差しだしました。すると、その白い玉は吸いつくようにイオリさんの手のひらの上に納まりました。

「これはね、君のお兄さんだよ」
「……お兄さん?」
「そう、生まれる事も出来ずに、お母さんのお腹から無理やり出された……お兄さんの魂」

 ……その瞳は、血のように真っ赤でした。

「どうしてもお母さんに会いたいって言うからね……連れてきてあげたんだ」
「な……なに、言っているのよ……! そんなものが私の息子なはずないじゃない……!」

 あはは、と乾いた笑いを漏らす。もう有り得ない事が起こりすぎておかしくなってしまったのでしょうか。それに対して、僕はこんなにも落ち着いています。
 本当ならお母さんを憎んでもいいはずなのに。泣き叫んでもいいのに。死んだと分かってしまってからは、どうでもよくなってしまった。

「……では証明してもらいましょうか……この魂に」

 そう言ったと同時に、お兄さんの魂がふわりとイオリさんの手から離れました。ふわりふわりとゆっくりお母さんに向かって行きます。

「あ……来ないで、来ないでよ……!」

 ずるずると必死に後退りするお母さん。お兄さんはゆっくりと近づいていく。

『オカアサン』

 たどたどしい幼い声が聞こえました。聞いた事のない声。あの白い玉から聞こえたと気付くのに、少し時間が掛かりました。
 白い玉はゆっくりと……確実にお母さんの方へと向かいます。

「や……やめて! 来ないで!」

 お母さんは恐怖に歪んだ顔で首を振ります。それでも、お兄さんはお母さんに近付く。

『オカアサン』

 何かを求めるように、名前の無いお兄さんはお母さんの名前を呼ぶ。

「来ないでって言っているでしょう!?」

 白い玉から顔を逸らしたお母さんの目に、床に転がる光る物が映りました。それを確認すると、お母さんは素早くそれを取って、白い玉に向けました。……それは、銀色に光る包丁。
 あれ、さっきまで無かったような気がしたんだけどな、と僕の様に冷静な判断が出来なかったお母さんは迷いも無くそれをお兄さんに向けたのです。

「……魂にそんなものが効くはずないじゃないか」

 イオリさんの呟きがお母さんには届かなかったようで、必死に包丁を向ける。白い玉は、そんな事に怯むはずもなく、徐々に距離をつめていく。

『オカアサン、オカアサン』
「やめて……来ないでよ! 私はあんたなんか知らない……! あんたなんかのお母さんじゃない…」
『オカアサン、オカアサン、オカアサン』

 距離はもう、数メートル。お母さんは尋常ではないくらい震えていた。包丁を持つ手もままならない。


「ああああああああああああああああああー!!!」

 狂ったように叫んだお母さんが、白い玉に向かって包丁を振り上げました。だけどやっぱり魂に包丁が突き刺さるわけが無く、包丁は魂をすり抜けて、お母さんは無様に床に倒れこみました。目の前で倒れたお母さんを、無感情で見下ろす僕。
 お母さんが顔を上げると、僕と目が合いました。その瞬間、僕に縋るように手を使って近付いてきた。

「わ……私が悪かったわよ……! だから許してよ……! ねぇ……!」
「……」
「もう怒らないし、ご飯だってちゃんと作る! ぶったりもしない! だから……お願い……!」

 引きつった笑みを浮かべて僕に言うお母さん。どうやら混乱して僕が死んでいる事を忘れてしまったらしい。僕の死って、そんなものだったのか、と僕は思わず笑った。

「お母さんは、僕の事を愛してくれますか……?」
「もちろん! 愛するわ! 私の息子だもの!」

 飛びっきりの笑顔を見せているつもりなのだろうか。お母さんの顔は恐怖と焦りと縋りで醜く歪んでいる。ああ、これが僕の求めていた愛なのか……と思うと、何だかどうでもよくなってきた。

「もういいよ」
「ほ、本当……?」

 僕の呟いた言葉に、お母さんの顔が緩む。

「でも愛してくれるって言うならさ……」

 僕は笑いながらお母さんに向けて言った。


「オ母さんも僕タちの所におイデよ」


 その瞬間、お母さんの顔が恐怖で歪んだ。


「ひ……ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

 僕の言葉で死を思い出したのか、お母さんは引きつった悲鳴を上げて逃げようと背後を振り返った。しかし、そこには白い玉のお兄さんが。

『オカアサン』
「やめてよ、やめてよ、本当にやめて……!!」

 お母さんが目を逸らそうと顔を戻すと、僕の姿。僕は一歩お母さんに近付いた。

「お母さん」
「や、やめて………」

 涙と鼻水で汚くなった顔を歪めて、救いを求めようと、最後の砦――イオリさんに目を向ける。もちろんイオリさんが手を差し伸べることは無く、笑って見守っている。

『オカアサン』
「お母さん」
「ひ……ひ……」

 前方から僕、後方からお兄さんが近付いてくるのを、目を見開いたまま見つめるお母さん。

『オカアサン』
「お母さん」
『オカアサン』
「お母さん」
「やだ……やだやだやだ」
『オカアサンオカアサン』
「お母さんお母さん」
「やめてやめてやめて来ないで来ないで来ないで」
『オカアサンオカアサンオカアサンオカアサン』
「お母さんお母さんお母さんお母さん」
「来ないで来ないで来ないで来ないで……!」


『「オカアサンお母さんオカアサンお母さんオカアサンお母さんオカアサンお母さんオカアサンお母さんオカアサンお母さんオカアサンお母さんオカアサンお母さんオカアサンお母さんオカアサンお母さん」』


「来ないでええええええええ!!!」

 お母さんは包丁を振り降ろした。


***


「……どうだった?空……」

 しばらく呆然としていると、イオリさんが声を掛けてきました。顔を上げると、いつもの綺麗な琥珀色の瞳がありました。

「これが…お…母さんの望んだ結果……という事でいいんでしょうか……?」

 僕はお母さんを見下ろしました。……いや、お母さん“だった”ものと言った方がいいでしょうか。
 お母さんはあの恐怖から抜け出す為に、包丁を振り上げました。……自分の喉元に向けて。
 鮮やかな赤色が噴き出し、パクパクと口を動かしながら倒れたお母さんの姿が頭にこびりついて離れない。
 うつ伏せのお母さんから溢れる赤い色は、じわじわと僕の足元までに広がっていた。

「お母さんは君を選んだのさ。死んでしまった君の元へ行くのを選んだ……お母さんは、君を愛していたんだよ」
「そう、でしょうか」

 あれは、僕の為にしてくれたものだったのでしょうか。ただ、自分が助かりたいから……そういう事ではないでしょうか。

「違うよ。あれは紛れもない愛。お母さんの、最初で最後のだよ」
「そう、ですよね……そうですよね!」

 僕は自分に言い聞かせるように言いました。イオリさんが言うのだからそうに違いないと思いました。その時、僕の目の前にふわりと白い玉が横切りました。

「あ……お兄さん……」

 僕のお兄さんになるはずだった魂。やりましたね。僕達三人は……これからも一緒です。白い玉に笑顔を向けた時、イオリさんは衝撃的な事実を教えてくれました。

「あ、それ。お兄さんじゃないよ」
「お兄さんじゃない?」
「さすがの魔法使いの俺でも、冥界から魂は連れて来れないな。死神じゃないしね。これはただ言葉を発する作り物」

 イオリさんがツンっと白い玉を突くと、玉はシャボン玉のように割れて消えました。

「じゃ、じゃあどうしてそんな嘘を……」
「簡単だよ。だって、そうでもしないと信じてもらえなかっただろう? 魔法使いというより死神として現れれば君を連れてきた事も合点がつくし、お兄さんの魂のくだりは、より一層信じて貰う為だよ」
「お兄さんの魂は連れて来られなかったのに、何で僕は連れて来られたんですか?」
「それも簡単。お兄さんの魂はすでに冥界に行っているから。それに対して空はまだここにいた。冥界に行っていないから、連れてくるのは簡単だったという事さ」
「じゃあ何でイオリさんは……」
「おっと、空。そろそろ時計を見て御覧」

 質問を言おうとした時、そう促されて僕はポケットから懐中時計を取り出してみる。“約束の時間”まで、あと三分。

「イオリさん。この“約束の時間”……最初は意味が分からなかったけれど、今は分かりましたよ」

 この時計の意味。この時計が“約束の時間”に針を指す時……

「僕は、冥界に行かなくちゃいけないんでしょ? 死んだ者がいつまでもここにいてはいけない……これは、僕のタイムリミットってやつなんですよね?」
「……そうだよ。よく分かったね」

 イオリさんは僅かに目を細めました。
 あと少しで、僕はいなくなるんだ。明君にもお別れしていないし……そうだ、陸斗君。
 あんな別れ方をしてしまいました。陸斗君は、僕に何を言うつもりだったんでしょうか。もう、それを聞く事も出来ないなんて……
 もっと、お話をすれば良かったな。陸斗君、悲しむでしょうか。悲しまないでほしいなぁ……僕は陸斗君の悲しい顔なんて見たくありません。
 後悔はいっぱいある。でも、僕にはもう時間はありません。せめて目の前の人だけにはと、僕はイオリさんに向き直りました。

「ん?」

 イオリさんはにっこりと笑います。あの、陸斗君に似た笑顔で。僕は溢れそうな涙をこらえながら、笑顔で頭を下げました。

「本当に……本当にありがとうございました!!」

 その拍子にポロリと涙が零れる。それが合図になり、僕の目からボタボタと涙が零れ落ちた。

「僕の為に……ここまでしてくれて……っ! もう、もう一緒にオムライスとか作れませんが、イオリさんと一緒にいれて……本当に良かったです」

 僕は顔を上げました。でも、僕の目は涙で歪んでしまっていて、イオリさんがどんな表情で見ているのかは分かりませんでした。

「あ……」

 僕の身体が、徐々に透けていく。足元から膝下、太股までゆるゆると消えていく。僕は涙を拭ってイオリさんを見ました。そこには、いつものように優しく笑っているイオリさんがいました。ちょっと悲しそうに見えるのは、僕の気のせいでしょうか。

「……じゃあね、空」
「はい、さようなら……!」

 僕が満面の笑顔でそう言うと、僕の視界には何も映らなくなり、意識は真っ暗になっていきました――

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