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プロローグ
第三話 母、強襲
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……誰だっけこの女? 正直、ステーキがうますぎて食べる前のことは忘れた。顔は覚えているんだけどなぁ。ま、いっか。
「カテイナ君……君は本当にステーキ食べに来ただけなの?」
「それ以上の価値が、この国のどこにあるんだ?」
女は……そうだ、声で思い出した。クラウディアだ。クラウディアは目を点にしている。本当にステーキを喰いに来ただけという事実が呑み込めないらしい。
「本当に? それだけの理由でこの城に侵入したの?」
「当たり前だ。まあ、この料理長なら、魔界で俺に仕えるだけの資格があるがな。アーティストに無理強いはよくない」
手の仕草で道を開けろとクラウディアに指示する。
黙って横に避けて、その後、厨房を出ようとした俺の後ろについてくる。
「なんだ? クラウディア? もう用はないぞ。お前にもこの城にもだ」
「あの……一応、帰るまでの監視を言われているから、最後、きちんと帰ったことを報告しないといけなくて」
「なんだ。なんぎな事だな」
食事の余韻が大きい。この程度の無礼なら今は見逃してやろう。
廊下に出る。他の兵士は集結すらしていない。侵入はバレていなかったのか?
「そういえば、他の兵士はどうした? 食後の運動がてら、相手をしてもよかったぞ?」
自信満々に拳を握る。クラウディアはその様子を心底どうでもよい様子で見ていた。
「……言う必要ないと思ったけど、君が今日ここに来るの城中にバレてるんだけど?」
「なぜだ!?」と思わずクラウディアに振り向く。
「……君、テレヴォイスでこの城を探っていたよね?」
「そうだ!」
「で、その時にこの城の結界に穴をあけた」
「もちろんだとも! 結界を破らなければ、声は聞こえないぞ?」
「その時に、逆探知されてるんだよ。『ステーキ! ステーキ! ステーキ!』って、連呼してたって聞いたよ。
こっちとしては魔界と戦争するわけにもいかないし、ステーキで帰ってくれるならって、今日の献立が決まったんだよ。
私が来たのもそういう理由。刺激しないように女の子一人で相手をしろだって、ほかの兵士は万が一に備えて厨房以外を固めてるよ」
な、何だそれ? だったら最初から“ステーキを用意して待っていろ!”と古の魔王の如くこの国に布告をするべきだった。
いいや、ダメだ。母のことを忘れていた。そんな大々的なことをしたら母に血祭りにあげられてしまう。比喩ではなく本当にだ。どこかおかしい気がするが、穏便にステーキが食えた。これだけで良しとしよう。
「今度はあの料理長に、直接言うようにする」
「そのためにまた結界を破るの?」
「内緒で決めればいい」
そんなことを話ながら、城の中庭の木陰まで歩いていく。ここに魔界の居城……俺の部屋まで直通のゲートを構築する。ちゃんと教科書通り、最初に通ったゲートの軌跡を残しておいてよかった。ステーキの衝撃だけで危うく帰り道を失うところだったぞ。
夜の暗がりの中、ゲートを静かに開く。魔法でできた空間の亀裂が光を放つ。この先は、魔界だ。クラウディアには無縁の土地になる。
「さらばだ。今度はステーキを食うにふさわしい体になって帰ってくるぞ」
ゲートに手を入れて、直感で飛び退った。ゲートがゆがむ。
目の間でゲートがいきなり大きくなった。
このゲートは俺が、俺だけが通れるようにできる限り小さく作ったはず……!
ゲートからにょっきり手が生えた。
この手は忘れもしない。我が母の手!
そして手だけでブチギレしているのが理解できる。そのぐらいは母と一緒に過ごした。
とっさにクラウディアを盾にする。
ぬっと出てきた顔を見て完全に硬直した。蛇に睨まれた蛙の気持ちがよくわかる。俺に似た金髪と赤い瞳、人間とほとんど変わらない姿をしているのに、迫力の次元が違う。
現・魔界王、大魔王シヲウルが我が母だ。魔界一の力の持ち主である。そいつが長髪を逆立てて怒っている。今、逃げないと拳骨一発では済まない。人目をはばからない、尻叩き五十連発が来る!
振り向こうとしたそばから魔法が直撃する。
「ドレス・ロック」
完全に服が固まってしまった。
「逃げるつもりか……そんな程度でよくも次期魔界王などとほざいたものだ」
母の魔力は全世界一、この俺でも解除不能だ! 口だけでもせめて言い訳を。
「俺はじきに魔王になるんだぞ」
「おのれの如き馬鹿に私が王位を譲ると? 本気で思っているのか! 我が子ながら、ここまでの不良品だとは思わな……思いたくなかったぞ。お前の馬鹿が治らないようなら私は次の魔界王候補を作るだけだ!」
流石に大魔王ともなるとセリフが違う。俺にはまねのできない言葉だ。
そして絶大な魔力がほとばしる。
ただその場にいるだけで電光が走る。暴風が吹く。他の生物とは圧倒的に存在が異なる。熱量が違うのだ。意思を持つ歩く活火山と思って差し支えない。
そんな奴が手を振り上げた。間違いなく平手打ち! それも大魔王の平手打ちだ! ふれたら一直線に城壁をぶち抜いて吹っ飛ぶ。
狙いは俺の頬だ! 視線が顔から外れない! 一撃必中、そして掠っただけで体力の半分、直撃したら五分の四は確実に消し飛ぶ。
ステーキを盗み食いする計画は、人間にバレても問題はないが、母にだけにはバレてはならなかった! 俺がちょっとわがままを言っただけですぐにキレてしまう母だ。無断外出、他国への不法侵入だけで処刑の可能性すらありうる。
「あ、あの、お取込み中に失礼します」
「黙ってろ、人間。死にたいのか?」
「クラウディア、話してくだしゃい」
つい思わず母の怒りを先延ばしにしたい本音が出てしまった。母はプッツン寸前、怒りの邪魔をしようものなら矛先は止めようとしたクラウディアにも向かう。軽装ではデコピン一発で再起不能は免れない。
母の威圧に震えながらもクラウディアは進言した。
「お、おそれながら、親子喧嘩はま、まかいでおねがいします。ここはオリギナです。オ、オリギナ帝国に被害がでるなら、わ、我らオリギナ帝国兵一同は命を惜しみません」
その言葉で一瞬だけ母が正気に戻る。あたりを見渡すと、ここが人間の国であることを理解したようだ。
無造作に俺の服をつかむ。
「ああ、なるほど、これは失敬した。私としたことが、こいつを魔界に引きずり込んだつもりだった。帰るぞカテイナ。続きは魔界でやる」
クラウディア、お前はなんて余計なことを! 魔界に帰ったらそれこそ止める奴も居なくなる。そしてお前はほっと一息ついているんじゃない! 正気に戻った母が冷酷に怒りをぶつけてきたらそれこそ俺の人生に汚点がのこる! 椅子に座れない日々が軽く一週間は続いてしまう! 相手は“死を売る”大魔王! 慈悲は無いのだ!
母が俺を肩に担ぎ上げる。俺を肩で固定して尻を叩きやすい格好だ。魔界に帰ったら五秒で尻叩きが始まる確信めいた予感がする。
クラウディアが安どの笑顔で俺を見送る。表情を直訳すれば“おたっしゃで~”と“助かった!”が見え隠れしている。き、貴様だけ安全圏に逃す気はないぞ!?
道連れだ!!!
母が一歩ゲートに踏み込んだ刹那、母の背中から魔力でクラウディアを拘束する。
丁度、俺の手から首輪付きのリードが伸びたような状態、あっけにとられたクラウディアをコネクトペインの魔法で問答無用に引っ張ってゲートを無理やりくぐらせるのだ。母の頭はゲートの向こう! 良し! 気が付かない!
クラウディアの悲痛な叫びは城内にこだますることなく消え去ってしまった。
「カテイナ君……君は本当にステーキ食べに来ただけなの?」
「それ以上の価値が、この国のどこにあるんだ?」
女は……そうだ、声で思い出した。クラウディアだ。クラウディアは目を点にしている。本当にステーキを喰いに来ただけという事実が呑み込めないらしい。
「本当に? それだけの理由でこの城に侵入したの?」
「当たり前だ。まあ、この料理長なら、魔界で俺に仕えるだけの資格があるがな。アーティストに無理強いはよくない」
手の仕草で道を開けろとクラウディアに指示する。
黙って横に避けて、その後、厨房を出ようとした俺の後ろについてくる。
「なんだ? クラウディア? もう用はないぞ。お前にもこの城にもだ」
「あの……一応、帰るまでの監視を言われているから、最後、きちんと帰ったことを報告しないといけなくて」
「なんだ。なんぎな事だな」
食事の余韻が大きい。この程度の無礼なら今は見逃してやろう。
廊下に出る。他の兵士は集結すらしていない。侵入はバレていなかったのか?
「そういえば、他の兵士はどうした? 食後の運動がてら、相手をしてもよかったぞ?」
自信満々に拳を握る。クラウディアはその様子を心底どうでもよい様子で見ていた。
「……言う必要ないと思ったけど、君が今日ここに来るの城中にバレてるんだけど?」
「なぜだ!?」と思わずクラウディアに振り向く。
「……君、テレヴォイスでこの城を探っていたよね?」
「そうだ!」
「で、その時にこの城の結界に穴をあけた」
「もちろんだとも! 結界を破らなければ、声は聞こえないぞ?」
「その時に、逆探知されてるんだよ。『ステーキ! ステーキ! ステーキ!』って、連呼してたって聞いたよ。
こっちとしては魔界と戦争するわけにもいかないし、ステーキで帰ってくれるならって、今日の献立が決まったんだよ。
私が来たのもそういう理由。刺激しないように女の子一人で相手をしろだって、ほかの兵士は万が一に備えて厨房以外を固めてるよ」
な、何だそれ? だったら最初から“ステーキを用意して待っていろ!”と古の魔王の如くこの国に布告をするべきだった。
いいや、ダメだ。母のことを忘れていた。そんな大々的なことをしたら母に血祭りにあげられてしまう。比喩ではなく本当にだ。どこかおかしい気がするが、穏便にステーキが食えた。これだけで良しとしよう。
「今度はあの料理長に、直接言うようにする」
「そのためにまた結界を破るの?」
「内緒で決めればいい」
そんなことを話ながら、城の中庭の木陰まで歩いていく。ここに魔界の居城……俺の部屋まで直通のゲートを構築する。ちゃんと教科書通り、最初に通ったゲートの軌跡を残しておいてよかった。ステーキの衝撃だけで危うく帰り道を失うところだったぞ。
夜の暗がりの中、ゲートを静かに開く。魔法でできた空間の亀裂が光を放つ。この先は、魔界だ。クラウディアには無縁の土地になる。
「さらばだ。今度はステーキを食うにふさわしい体になって帰ってくるぞ」
ゲートに手を入れて、直感で飛び退った。ゲートがゆがむ。
目の間でゲートがいきなり大きくなった。
このゲートは俺が、俺だけが通れるようにできる限り小さく作ったはず……!
ゲートからにょっきり手が生えた。
この手は忘れもしない。我が母の手!
そして手だけでブチギレしているのが理解できる。そのぐらいは母と一緒に過ごした。
とっさにクラウディアを盾にする。
ぬっと出てきた顔を見て完全に硬直した。蛇に睨まれた蛙の気持ちがよくわかる。俺に似た金髪と赤い瞳、人間とほとんど変わらない姿をしているのに、迫力の次元が違う。
現・魔界王、大魔王シヲウルが我が母だ。魔界一の力の持ち主である。そいつが長髪を逆立てて怒っている。今、逃げないと拳骨一発では済まない。人目をはばからない、尻叩き五十連発が来る!
振り向こうとしたそばから魔法が直撃する。
「ドレス・ロック」
完全に服が固まってしまった。
「逃げるつもりか……そんな程度でよくも次期魔界王などとほざいたものだ」
母の魔力は全世界一、この俺でも解除不能だ! 口だけでもせめて言い訳を。
「俺はじきに魔王になるんだぞ」
「おのれの如き馬鹿に私が王位を譲ると? 本気で思っているのか! 我が子ながら、ここまでの不良品だとは思わな……思いたくなかったぞ。お前の馬鹿が治らないようなら私は次の魔界王候補を作るだけだ!」
流石に大魔王ともなるとセリフが違う。俺にはまねのできない言葉だ。
そして絶大な魔力がほとばしる。
ただその場にいるだけで電光が走る。暴風が吹く。他の生物とは圧倒的に存在が異なる。熱量が違うのだ。意思を持つ歩く活火山と思って差し支えない。
そんな奴が手を振り上げた。間違いなく平手打ち! それも大魔王の平手打ちだ! ふれたら一直線に城壁をぶち抜いて吹っ飛ぶ。
狙いは俺の頬だ! 視線が顔から外れない! 一撃必中、そして掠っただけで体力の半分、直撃したら五分の四は確実に消し飛ぶ。
ステーキを盗み食いする計画は、人間にバレても問題はないが、母にだけにはバレてはならなかった! 俺がちょっとわがままを言っただけですぐにキレてしまう母だ。無断外出、他国への不法侵入だけで処刑の可能性すらありうる。
「あ、あの、お取込み中に失礼します」
「黙ってろ、人間。死にたいのか?」
「クラウディア、話してくだしゃい」
つい思わず母の怒りを先延ばしにしたい本音が出てしまった。母はプッツン寸前、怒りの邪魔をしようものなら矛先は止めようとしたクラウディアにも向かう。軽装ではデコピン一発で再起不能は免れない。
母の威圧に震えながらもクラウディアは進言した。
「お、おそれながら、親子喧嘩はま、まかいでおねがいします。ここはオリギナです。オ、オリギナ帝国に被害がでるなら、わ、我らオリギナ帝国兵一同は命を惜しみません」
その言葉で一瞬だけ母が正気に戻る。あたりを見渡すと、ここが人間の国であることを理解したようだ。
無造作に俺の服をつかむ。
「ああ、なるほど、これは失敬した。私としたことが、こいつを魔界に引きずり込んだつもりだった。帰るぞカテイナ。続きは魔界でやる」
クラウディア、お前はなんて余計なことを! 魔界に帰ったらそれこそ止める奴も居なくなる。そしてお前はほっと一息ついているんじゃない! 正気に戻った母が冷酷に怒りをぶつけてきたらそれこそ俺の人生に汚点がのこる! 椅子に座れない日々が軽く一週間は続いてしまう! 相手は“死を売る”大魔王! 慈悲は無いのだ!
母が俺を肩に担ぎ上げる。俺を肩で固定して尻を叩きやすい格好だ。魔界に帰ったら五秒で尻叩きが始まる確信めいた予感がする。
クラウディアが安どの笑顔で俺を見送る。表情を直訳すれば“おたっしゃで~”と“助かった!”が見え隠れしている。き、貴様だけ安全圏に逃す気はないぞ!?
道連れだ!!!
母が一歩ゲートに踏み込んだ刹那、母の背中から魔力でクラウディアを拘束する。
丁度、俺の手から首輪付きのリードが伸びたような状態、あっけにとられたクラウディアをコネクトペインの魔法で問答無用に引っ張ってゲートを無理やりくぐらせるのだ。母の頭はゲートの向こう! 良し! 気が付かない!
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