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第6章 新天地と冒険者
無粋双子
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「なんでサイモンがここにいる…リーシャさんも入れないで下さいよ」
「さっき来たのよ?咲良さんのお客様だって言うから中に入れたの」
「全くこの人は…」
薄々気付いていたがリーシャは少し抜けている。
「おいサイモン、まだ朝だぞ」
「居ても立っても居られませんでした」
「はぁ…朝飯食うから待ってろ」
「わかりました!」
「はぁ…全く」
子供の様に目をキラキラと輝かせるサイモンにため息を吐く。
朝食を終え工房に向かうが、あの紳士的で頼れる兄貴分のようなサイモンがワクワクしているのはやはり気持ち悪い。
「ここが咲良くんの工房ですか」
「そうだ。それと鍛治師として活動するときは流桜と名乗ってる」
「流桜ですね。分かりました」
「じゃ、短剣を貸してくれ」
「あぁ…あの…頼みがあるんですが」
短剣を咲良に手渡しながらサイモンがモジモジしている。
「作業を見ていてもかまわないだろうか…」
「…ま…いいだろう。その代わり俺が作業を始めたら黙っていてくれ」
「もちろんです!ありがとう!」
咲良は早速作業に入る。
まず短剣の折れてしまった分を補うために素材となっているセレナイト鉱石、玉鋼、ミスリルを拡張袋から取り出して溶鉱炉で溶かし、短剣と同じ質量になる様に不純物を取り除く。
セレナイト鉱石
鉱石ではなく水晶に近く、魔除けの効果がある。
続いて短剣も溶かして混ぜ合わせる。
「…ゴクッ」
後ろでサイモンが唾を飲み込む。
直らないと言われた自分の剣が溶かされるのを見るのは緊張するだろう。
カンッカンッカンッカンッ
ハンマーで打つ音だけが響く。
そして…
「完成したぞ」
サイモンに剣を手渡す。
「重さ、重心と全て同じだ。また壊れないように少し強度は上げたが違和感は全くないはずだ」
「…おぉ…おぉ!…おぉぉ!…すごい!」
どうやらお気に召したようだ。
「違和感はないか?」
「全くありません!全く同じものです!」
「喜んでもらえて何よりだ。あぁそれと…その短剣の名はレグルスだ」
「レグルス?…そうか。君はレグルスっていうんですね…ん?」
「そのレグルスに厄除けの効果があることは知っていたか?」
今までのサイモンの話を思い出しても、短剣が魔武器だと気付いていないのではと考え聞いてみる。
「厄除け?知りませんでした」
他の鍛治師やサイモンが魔武器だと気付かないのも無理はない。通常魔武器は魔力を流す事で効果を発揮するが、レグルスは所持しているだけで効果があり魔力を必要としない。
咲良の考えでは、レグルスはサイモンの親の形見だと言っていたことから、親の子を思う強い気持ちとセレナイト鉱石の魔除けの効果が生んだ偶然の産物だと言う事だ。
「確かにレグルスにはよく助けられました。そんな力があったとは………咲良さん本当にありがとう!報酬はどうしますか?私は幾らでも払いますよ!」
「報酬はいらない」
「それはダメです!ここで払わないと冒険者として、いや男として恥ですから!」
かつてのハロルドのように簡単には引き下がらない。
「俺はレグルスを一目見た時から直してやりたいと思っていた。そこまで想いの込もった武器は珍しいからな。今回は俺にもいい経験になったからお互い様って事で金はいらん」
「ですが…」
「言っただろ?俺は直してやりたいと思ったから打ったんだ」
「そうですか…今ここで報酬を払えばそれこそ咲良くんに対する侮辱になりますね。なら…何かあったときはすぐに言ってください!必ず力になります!」
「わかった。またこい」
「必ず!」
サイモンはとても幸せそうな顔をして帰って行くと、入れ違いでカゼルが工房に入ってきた。
「お!タイミング良かったみたいだな。今応接室に客が来てるぜ」
「わかった。今行く」
応接室に行くと咲良よりも若い、見たところ16歳ほどの男女の騎士が座っていた。
「お前が流桜か?」
青年、否、少年が偉そうに話しかけてきた。
「そうだが…」
「お前がハロルドのおっさんの大剣を作ったんだってな」
どうやらハロルドとは知り合いのようだ。
「だったらなんだ?」
「ちっ!お前の腕が本物なら俺とこいつに武器を作れ!」
「作るかどうかは俺が判断する」
「なんだと?…鍛冶屋は俺ら騎士の為に黙って武器を作りゃいいんだよ…それが仕事だろ!」
この少年は鍛治師を舐めていると今の一言で理解した。
恐らく鍛治師は騎士の為に身を呈して働くのが当然だと思っているのだろう。
鍛治師の身を守るのが騎士なら、騎士の身を守るのも鍛治師だと言うことが分かっていない。この少年は身も心もまだまた若い。
「そうか…帰れ」
まだ若いとはいえ優しく接する義理はない。
「なんだと!鍛治師のくせに!」
「その鍛治師が作った武具がなけりゃ戦えないだろうが」
「屁理屈言うな!いいから作れ!」
「何度も言わせるな…帰れ」
「てめぇ!俺の頼みを断ったらどうなるかわ「あの!」…なんだマイ!今俺が喋っ「うるさーい!」…げ!」
オドオドしていたマイという少女が声を荒げた。
「ロイ!だめですよ!そんな頼み方じゃ聞いてくれるわけないです!」
「うるせぇ!こいつがわる「ロイ!」…ぐ…わかったよ…」
「流桜さんすみません。礼儀がなっていなくて…」
ロイという少年はマイには頭が上がらないようだ。
「本当に弟が失礼しました!」
(弟!?全然見えん)
横でカゼルも驚いている。
「それで…先ほどの話なんですが…どうかお願いできないでしょうか?…私達はどうしても強くなりたいんです…だから」
「それは違うぞ」
「え?」
「武器は自分の実力にあった武器を使うべきだ」
「なにいってんだ?強い武器を持った方が強くなれるに決まってんじゃねぇか」
弟のロイが舐めきった目を咲良に向けながら反論する。
「分かってねぇな。弱い奴がどれだけ良い武器を持っても本物の強者に勝てると思うのか?。切れ味のいい剣を持っていても当たらなきゃ意味ねえだろ」
「確かにな…流桜の言う通りだ…」
カゼルが咲良の言葉に同感だと言う。
「もし、歴史に名が残るほどの武器が欲しいなら、歴史に名が残るほど強くなれってことだな」
「そこをなんとか!お金なら払いますから!」
「金の問題じゃねぇ。ま、とりあえずお前らの武器を見せてみろ」
「なんでお前なんかに俺の剣を見せなきゃいけねぇんだよ!」
ロイは断固拒否のようだ。
「人の武器を見るのは無礼ってか?俺は鍛治師だ。見てなんぼの職業なんだよ」
「お前には嫌だ!」
「あ…あの…どうぞ…」
マイが剣を咲良に差し出す。
「おい!マイ!」
「少しでも作ってもらえる可能性があるなら私はなんだってするよ」
「ちっ!わかったよ…ほらよ」
ロイは剣を乱暴に咲良へと投げつける。
まず咲良はマイの剣を見る。
(ふーん、さっき見たいな甘っちょろいこと言う割には案外しっかり手入れしてるじゃねぇか)
次にロイの剣を見る。
(こりゃダメだな…剣にも不得意な切り方があるのにこいつはまるで無視だ…武器をただの道具としか思ってねぇな)
「どうだ流桜?」
カゼルは相変わらずしっかり咲良ではなく流桜で呼んでくれる。律儀な奴だ。
「そうだな…作るとしてもお前ははダメだ」
ロイを指差して告げる。
「なんで俺だけダメなんだよ!」
「鍛治師はな、剣を見れば今までどう扱われてきたかわかるんだよ…」
「だからってなんで俺だけなんだよ!」
納得出来ないのか、それとも咲良が嫌いなのか。後者だとすれば随分と嫌われたようだ。
「お前の剣は可哀想だ」
「なんだと!」
「お前、その剣を今まで雑に扱ってきただろ。例えばそうだな…剣の腹で攻撃したり受け止めたり…手入れをせずに鞘に収めたりな」
「あ…確かに…ロイそれよくする」
マイが咲良の指摘を肯定する。
「だ…だからって…なんでお前なんかに!」
「武具に関しては鍛治師の言う事は絶対だ。俺に作って欲しけりゃ考えを改めるんだな」
「私もですか?」
「剣だけの評価なら作ってやってもいいが…」
「本当ですか!?」
自分も断られるのではないかとビクビクしていたマイは意外な意見に驚く。
「だが強くなる為にってのは気にいらねぇな」
「ということは…」
「あぁ…今回の話は無しだ。わかったら帰れ」
「言われなくてもお前の顔なんて2度と見たくねぇ!かえるぞマイ!」
「残念です…失礼しました…」
マイは落胆の表情、ロイは怒りの表情を浮かべ帰っていった。
「ふぅ…ま、今回は断って正解だな。流石の俺でも分かるわ」
「毎回あれは勘弁して欲しいな」
「ははっ!違いねぇ。ま、ちゃっかりアドバイスしている咲良も甘ちゃんだけどな」
「うるせぇ。気まぐれだよ」
「そうかいそうかい。さて、仕事に戻るかー」
ニヤニヤしながら応接室を後にするカゼルの背中を睨みつける咲良だった。
「さっき来たのよ?咲良さんのお客様だって言うから中に入れたの」
「全くこの人は…」
薄々気付いていたがリーシャは少し抜けている。
「おいサイモン、まだ朝だぞ」
「居ても立っても居られませんでした」
「はぁ…朝飯食うから待ってろ」
「わかりました!」
「はぁ…全く」
子供の様に目をキラキラと輝かせるサイモンにため息を吐く。
朝食を終え工房に向かうが、あの紳士的で頼れる兄貴分のようなサイモンがワクワクしているのはやはり気持ち悪い。
「ここが咲良くんの工房ですか」
「そうだ。それと鍛治師として活動するときは流桜と名乗ってる」
「流桜ですね。分かりました」
「じゃ、短剣を貸してくれ」
「あぁ…あの…頼みがあるんですが」
短剣を咲良に手渡しながらサイモンがモジモジしている。
「作業を見ていてもかまわないだろうか…」
「…ま…いいだろう。その代わり俺が作業を始めたら黙っていてくれ」
「もちろんです!ありがとう!」
咲良は早速作業に入る。
まず短剣の折れてしまった分を補うために素材となっているセレナイト鉱石、玉鋼、ミスリルを拡張袋から取り出して溶鉱炉で溶かし、短剣と同じ質量になる様に不純物を取り除く。
セレナイト鉱石
鉱石ではなく水晶に近く、魔除けの効果がある。
続いて短剣も溶かして混ぜ合わせる。
「…ゴクッ」
後ろでサイモンが唾を飲み込む。
直らないと言われた自分の剣が溶かされるのを見るのは緊張するだろう。
カンッカンッカンッカンッ
ハンマーで打つ音だけが響く。
そして…
「完成したぞ」
サイモンに剣を手渡す。
「重さ、重心と全て同じだ。また壊れないように少し強度は上げたが違和感は全くないはずだ」
「…おぉ…おぉ!…おぉぉ!…すごい!」
どうやらお気に召したようだ。
「違和感はないか?」
「全くありません!全く同じものです!」
「喜んでもらえて何よりだ。あぁそれと…その短剣の名はレグルスだ」
「レグルス?…そうか。君はレグルスっていうんですね…ん?」
「そのレグルスに厄除けの効果があることは知っていたか?」
今までのサイモンの話を思い出しても、短剣が魔武器だと気付いていないのではと考え聞いてみる。
「厄除け?知りませんでした」
他の鍛治師やサイモンが魔武器だと気付かないのも無理はない。通常魔武器は魔力を流す事で効果を発揮するが、レグルスは所持しているだけで効果があり魔力を必要としない。
咲良の考えでは、レグルスはサイモンの親の形見だと言っていたことから、親の子を思う強い気持ちとセレナイト鉱石の魔除けの効果が生んだ偶然の産物だと言う事だ。
「確かにレグルスにはよく助けられました。そんな力があったとは………咲良さん本当にありがとう!報酬はどうしますか?私は幾らでも払いますよ!」
「報酬はいらない」
「それはダメです!ここで払わないと冒険者として、いや男として恥ですから!」
かつてのハロルドのように簡単には引き下がらない。
「俺はレグルスを一目見た時から直してやりたいと思っていた。そこまで想いの込もった武器は珍しいからな。今回は俺にもいい経験になったからお互い様って事で金はいらん」
「ですが…」
「言っただろ?俺は直してやりたいと思ったから打ったんだ」
「そうですか…今ここで報酬を払えばそれこそ咲良くんに対する侮辱になりますね。なら…何かあったときはすぐに言ってください!必ず力になります!」
「わかった。またこい」
「必ず!」
サイモンはとても幸せそうな顔をして帰って行くと、入れ違いでカゼルが工房に入ってきた。
「お!タイミング良かったみたいだな。今応接室に客が来てるぜ」
「わかった。今行く」
応接室に行くと咲良よりも若い、見たところ16歳ほどの男女の騎士が座っていた。
「お前が流桜か?」
青年、否、少年が偉そうに話しかけてきた。
「そうだが…」
「お前がハロルドのおっさんの大剣を作ったんだってな」
どうやらハロルドとは知り合いのようだ。
「だったらなんだ?」
「ちっ!お前の腕が本物なら俺とこいつに武器を作れ!」
「作るかどうかは俺が判断する」
「なんだと?…鍛冶屋は俺ら騎士の為に黙って武器を作りゃいいんだよ…それが仕事だろ!」
この少年は鍛治師を舐めていると今の一言で理解した。
恐らく鍛治師は騎士の為に身を呈して働くのが当然だと思っているのだろう。
鍛治師の身を守るのが騎士なら、騎士の身を守るのも鍛治師だと言うことが分かっていない。この少年は身も心もまだまた若い。
「そうか…帰れ」
まだ若いとはいえ優しく接する義理はない。
「なんだと!鍛治師のくせに!」
「その鍛治師が作った武具がなけりゃ戦えないだろうが」
「屁理屈言うな!いいから作れ!」
「何度も言わせるな…帰れ」
「てめぇ!俺の頼みを断ったらどうなるかわ「あの!」…なんだマイ!今俺が喋っ「うるさーい!」…げ!」
オドオドしていたマイという少女が声を荒げた。
「ロイ!だめですよ!そんな頼み方じゃ聞いてくれるわけないです!」
「うるせぇ!こいつがわる「ロイ!」…ぐ…わかったよ…」
「流桜さんすみません。礼儀がなっていなくて…」
ロイという少年はマイには頭が上がらないようだ。
「本当に弟が失礼しました!」
(弟!?全然見えん)
横でカゼルも驚いている。
「それで…先ほどの話なんですが…どうかお願いできないでしょうか?…私達はどうしても強くなりたいんです…だから」
「それは違うぞ」
「え?」
「武器は自分の実力にあった武器を使うべきだ」
「なにいってんだ?強い武器を持った方が強くなれるに決まってんじゃねぇか」
弟のロイが舐めきった目を咲良に向けながら反論する。
「分かってねぇな。弱い奴がどれだけ良い武器を持っても本物の強者に勝てると思うのか?。切れ味のいい剣を持っていても当たらなきゃ意味ねえだろ」
「確かにな…流桜の言う通りだ…」
カゼルが咲良の言葉に同感だと言う。
「もし、歴史に名が残るほどの武器が欲しいなら、歴史に名が残るほど強くなれってことだな」
「そこをなんとか!お金なら払いますから!」
「金の問題じゃねぇ。ま、とりあえずお前らの武器を見せてみろ」
「なんでお前なんかに俺の剣を見せなきゃいけねぇんだよ!」
ロイは断固拒否のようだ。
「人の武器を見るのは無礼ってか?俺は鍛治師だ。見てなんぼの職業なんだよ」
「お前には嫌だ!」
「あ…あの…どうぞ…」
マイが剣を咲良に差し出す。
「おい!マイ!」
「少しでも作ってもらえる可能性があるなら私はなんだってするよ」
「ちっ!わかったよ…ほらよ」
ロイは剣を乱暴に咲良へと投げつける。
まず咲良はマイの剣を見る。
(ふーん、さっき見たいな甘っちょろいこと言う割には案外しっかり手入れしてるじゃねぇか)
次にロイの剣を見る。
(こりゃダメだな…剣にも不得意な切り方があるのにこいつはまるで無視だ…武器をただの道具としか思ってねぇな)
「どうだ流桜?」
カゼルは相変わらずしっかり咲良ではなく流桜で呼んでくれる。律儀な奴だ。
「そうだな…作るとしてもお前ははダメだ」
ロイを指差して告げる。
「なんで俺だけダメなんだよ!」
「鍛治師はな、剣を見れば今までどう扱われてきたかわかるんだよ…」
「だからってなんで俺だけなんだよ!」
納得出来ないのか、それとも咲良が嫌いなのか。後者だとすれば随分と嫌われたようだ。
「お前の剣は可哀想だ」
「なんだと!」
「お前、その剣を今まで雑に扱ってきただろ。例えばそうだな…剣の腹で攻撃したり受け止めたり…手入れをせずに鞘に収めたりな」
「あ…確かに…ロイそれよくする」
マイが咲良の指摘を肯定する。
「だ…だからって…なんでお前なんかに!」
「武具に関しては鍛治師の言う事は絶対だ。俺に作って欲しけりゃ考えを改めるんだな」
「私もですか?」
「剣だけの評価なら作ってやってもいいが…」
「本当ですか!?」
自分も断られるのではないかとビクビクしていたマイは意外な意見に驚く。
「だが強くなる為にってのは気にいらねぇな」
「ということは…」
「あぁ…今回の話は無しだ。わかったら帰れ」
「言われなくてもお前の顔なんて2度と見たくねぇ!かえるぞマイ!」
「残念です…失礼しました…」
マイは落胆の表情、ロイは怒りの表情を浮かべ帰っていった。
「ふぅ…ま、今回は断って正解だな。流石の俺でも分かるわ」
「毎回あれは勘弁して欲しいな」
「ははっ!違いねぇ。ま、ちゃっかりアドバイスしている咲良も甘ちゃんだけどな」
「うるせぇ。気まぐれだよ」
「そうかいそうかい。さて、仕事に戻るかー」
ニヤニヤしながら応接室を後にするカゼルの背中を睨みつける咲良だった。
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