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第4章 鍛錬と鍛冶
歪ノ空間
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「…ふぅ…魔装は出来るようになったが持続時間が短すぎるな…予想以上に魔力と精神の消費が激しい」
修行の成果で魔装は出来るようになったが、魔力も精神も削られるので持続時間は10分が限界だった。
魔力のみ、もしくは氣のみだと持続時間はかなり長いが、身体能力の上昇値は圧倒的に魔装の方が上だった。
クロノスの右をながら左を見るという意味がようやく理解できた。
「今は魔装に慣れつつ、魔力と精神を鍛えるしかないか」
それからは回復しては魔装をする工程を繰り返し魔力量の増加に努めた。
魔装の修行以外の時間は鍛治師としての指南をクロノスから受けた。
修行後は魔力が無く、少なからず脱力感があったが、亮太のステータスは魔力よりも精神の方が高い。なので余計な力が抜けて鉄を打つのに集中できた。
『違う!…まだまだ打つのじゃ!…その素材は叩くことによって不純物がなくなるからの……違う!…だからそこはこうじゃ!…ほれ…やってみい………ちがーう!!』
「ク…クロノス。お前性格変わるなぁ」
『えぇい手を止めるな!もっと力を込めてリズムよく叩くのじゃ!』
「お、おぅ…」
クロノスは鍛治に関しては中々スパルタだった。
まぁそのおかげで鍛治師としてのスキルはメキメキ上達したが…
後々知った事だが、この世界樹の中にあるクロノス専用の鍛治工房はとんでもないところだった。
この鍛治工房という空間は現世と切り離されているそうで、時間の流れがとても遅いらしい。
時間の流れとしては外の1時間が中では1年の時間が経過している。
だが不思議なことに鍛治工房にどんなにいても身体が成長することはないらしい。
その理由はクロノスによると恐らく空間の歪みによる副作用とのことだ。
異世界だけあってとんでもない事があるもんだと驚いたが亮太にとっては都合が良かった。
魔装の修行は時間はかかるものの亮太は魔力操作も氣も常人離れした才能があったためなんとかなるが、鍛治の技術の修行は時間が最大の敵だったのだ。
確かに亮太は鍛治師の才能はある。だがクロノスの技術を覚えるには時間がいくらあっても足りなかった。
結局、体感時間で言えば凡そ50年は鍛治工房に篭っていた。現実では2日ほどしか経過していない。
それほどクロノスの技術を覚えるのは難しかったのだ。
よく精神がもったものだと亮太は自分自身を褒めたいくらいだった。
だが体感50年を掛けて技術を教わったおかげでクロノスからお墨付きをもらえるほどにまで成長した。
魔装についてだが、毎日魔装をし続けたおかげで止まった状態での持続時間は1時間まで伸びた。しかし、魔装しながら動けば精神的な負担も大きく、氣も多少乱れてしまい、激しく動く場合は持続時間は未だ30分が限度だ。
修行の成果で魔装は出来るようになったが、魔力も精神も削られるので持続時間は10分が限界だった。
魔力のみ、もしくは氣のみだと持続時間はかなり長いが、身体能力の上昇値は圧倒的に魔装の方が上だった。
クロノスの右をながら左を見るという意味がようやく理解できた。
「今は魔装に慣れつつ、魔力と精神を鍛えるしかないか」
それからは回復しては魔装をする工程を繰り返し魔力量の増加に努めた。
魔装の修行以外の時間は鍛治師としての指南をクロノスから受けた。
修行後は魔力が無く、少なからず脱力感があったが、亮太のステータスは魔力よりも精神の方が高い。なので余計な力が抜けて鉄を打つのに集中できた。
『違う!…まだまだ打つのじゃ!…その素材は叩くことによって不純物がなくなるからの……違う!…だからそこはこうじゃ!…ほれ…やってみい………ちがーう!!』
「ク…クロノス。お前性格変わるなぁ」
『えぇい手を止めるな!もっと力を込めてリズムよく叩くのじゃ!』
「お、おぅ…」
クロノスは鍛治に関しては中々スパルタだった。
まぁそのおかげで鍛治師としてのスキルはメキメキ上達したが…
後々知った事だが、この世界樹の中にあるクロノス専用の鍛治工房はとんでもないところだった。
この鍛治工房という空間は現世と切り離されているそうで、時間の流れがとても遅いらしい。
時間の流れとしては外の1時間が中では1年の時間が経過している。
だが不思議なことに鍛治工房にどんなにいても身体が成長することはないらしい。
その理由はクロノスによると恐らく空間の歪みによる副作用とのことだ。
異世界だけあってとんでもない事があるもんだと驚いたが亮太にとっては都合が良かった。
魔装の修行は時間はかかるものの亮太は魔力操作も氣も常人離れした才能があったためなんとかなるが、鍛治の技術の修行は時間が最大の敵だったのだ。
確かに亮太は鍛治師の才能はある。だがクロノスの技術を覚えるには時間がいくらあっても足りなかった。
結局、体感時間で言えば凡そ50年は鍛治工房に篭っていた。現実では2日ほどしか経過していない。
それほどクロノスの技術を覚えるのは難しかったのだ。
よく精神がもったものだと亮太は自分自身を褒めたいくらいだった。
だが体感50年を掛けて技術を教わったおかげでクロノスからお墨付きをもらえるほどにまで成長した。
魔装についてだが、毎日魔装をし続けたおかげで止まった状態での持続時間は1時間まで伸びた。しかし、魔装しながら動けば精神的な負担も大きく、氣も多少乱れてしまい、激しく動く場合は持続時間は未だ30分が限度だ。
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