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第2章 異界と異形
現状把握
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「……んん…」
しばらくして亮太は意識を取り戻す。
目の前にはあの巨大なイノシシ擬きの死体。
まだ身体は少し痛むが骨に異常はないらしく、上半身を起こす。
「…やっぱ……現実…か…」
このまま身体の痛みが取れるまで休んでいたいが、まだ他にもイノシシ擬きのような化け物がいるかもしれない。今襲われれば間違いなく死ぬ。
むしろ気絶していた間襲われなかったのが奇跡と言える。
無理やり身体を起こしふらふらと歩き始めた。
しばらく歩くと木々に隠れた洞窟のようなものを見つけた。
休憩にはうってつけだが、中に何かが潜んでいる可能性もあるので、慎重に中に入る。
「…ふうっ…なんもいねえようだな。獣の匂いもしねえしここで休むか」
洞窟の奥に座るとまた亮太は死んだように眠った。
ザァーー
しばらく眠っていた亮太は目を覚ます。外はかなりの豪雨のようだ。
この豪雨の音でもすぐに目を覚まさなかったと言うことは体力には自信がある亮太でも、慣れない環境、死の緊張感の中での戦闘は精神的な疲労が多かったのだろう。
睡眠のお陰で身体の痛みはかなり取れたようだが、まだ節々は痛いので万全とは言えないだろう。
亮太は改めて状況を整理する。
そして新たなことに気付いた。
それは服のポケットに金属のような板が入っていた。
なぜこんなものが、しかも今まで気づかなかったとは…と少し後悔しながら板を見る
しかし、怪しい点は何もない。
何かを書いているわけでもない。
だが、亮太はこの板が今の状況を打開するためのものであると直感していた。
なぜ直感したかと言われれば亮太には説明できないだろう…唯の勘でしかないのだから…
その後板を濡らしてみたり、叩いてみたりしたが変化はなかった。
結果分かった事は、この金属の板がとても強固なものだと言う事だ。なにをしても折れることも傷つくこともなかったのだ。
「っっつっ!」
洞窟のゴツゴツした石肌で手を少し切ってしまい少し血が流れる。
何を思ったのか試しにその血を板に垂らす。
すると文字が浮かび上がってきた。
「……なんだこれ?」
板にはこう記されていた。
ステータスプレート
名前 佐伯亮太
年齢 21
職業 旅人
レベル 6
体力 I
魔力 G
筋力 F
耐久 H
敏捷 G
器用 D
精神 C
技能
生存本能、超記憶
称号
異世界人、麒麟児、幸運、???
「…俺の身体能力を表す板ってことか?この称号ってのはなんだ?」
称号という欄が気になり、異世界人という文字に何気なく触れてみると、板の文字が変わって新たに違う文字が浮き上がる。
異世界人
異世界から来た人間の証、この世界の言葉と文字を理解できるようになる
どうやらここは異世界のようだ。この板を信じればだが…
しかし先程のイノシシもどきを思い出すと信じるしかないだろう。地球には絶対いないのだから…
「…なるほどな…文字を触れば説明が出るってわけか」
亮太は次に麒麟児に触れた。
麒麟児
天賦の才を持ち、全てにおいて優れている。ステータスと成長速度に大幅補正。
「……良い称号なんだろうが……児ってほどの年でもねぇだろ俺」
その後他の称号にも触れていく。
幸運
他者よりも運に恵まれているが、常に効果がある訳ではなく稀に発揮する。
生存本能
第六感により勘と気配の察知など様々な事に対して異常に鋭い。
超記憶
見たもの聞いたものを瞬時に覚える。また記憶の許容量が高い。
「………超記憶に関しては、ここが異世界だと過程すれば向こうでも発揮していたから持っていても不思議じゃないか……にしてもこの???はなんだ?触れても何も起きない」
結局???が何なのかは分からなかった。
称号を見終えた亮太はひとまず現状の整理をすることにした。
まず分かっていることはここが地球ではない違うどこかということ。
称号からして間違いないだろう。
そしてこの世界には化け物がいるという事。
地球での動物が、この世界でのあの化け物なのかもしれない。
さらにこのステータスプレートという金属の板。
これが鍵だ。
この世界で生き抜くにはこのステータスプレートが必要不可欠なものだと確信している。
最後に地球に帰る方法は全く見当がつかないという事。
仮に帰れたとしてもまずはこの世界で生き抜く力、知識を身につけることが重要だ。
現状を整理し終えた亮太はまずはこの異世界に慣れることにした。
仮にあのイノシシ擬きの様な化け物がうようよしている世界ならば、何度もあんな危険な倒し方では命がいくつあっても足りないし、食料や水だって捕獲する必要がある。
また今の自分の状況をもっと把握する必要がある。
しばらくして亮太は意識を取り戻す。
目の前にはあの巨大なイノシシ擬きの死体。
まだ身体は少し痛むが骨に異常はないらしく、上半身を起こす。
「…やっぱ……現実…か…」
このまま身体の痛みが取れるまで休んでいたいが、まだ他にもイノシシ擬きのような化け物がいるかもしれない。今襲われれば間違いなく死ぬ。
むしろ気絶していた間襲われなかったのが奇跡と言える。
無理やり身体を起こしふらふらと歩き始めた。
しばらく歩くと木々に隠れた洞窟のようなものを見つけた。
休憩にはうってつけだが、中に何かが潜んでいる可能性もあるので、慎重に中に入る。
「…ふうっ…なんもいねえようだな。獣の匂いもしねえしここで休むか」
洞窟の奥に座るとまた亮太は死んだように眠った。
ザァーー
しばらく眠っていた亮太は目を覚ます。外はかなりの豪雨のようだ。
この豪雨の音でもすぐに目を覚まさなかったと言うことは体力には自信がある亮太でも、慣れない環境、死の緊張感の中での戦闘は精神的な疲労が多かったのだろう。
睡眠のお陰で身体の痛みはかなり取れたようだが、まだ節々は痛いので万全とは言えないだろう。
亮太は改めて状況を整理する。
そして新たなことに気付いた。
それは服のポケットに金属のような板が入っていた。
なぜこんなものが、しかも今まで気づかなかったとは…と少し後悔しながら板を見る
しかし、怪しい点は何もない。
何かを書いているわけでもない。
だが、亮太はこの板が今の状況を打開するためのものであると直感していた。
なぜ直感したかと言われれば亮太には説明できないだろう…唯の勘でしかないのだから…
その後板を濡らしてみたり、叩いてみたりしたが変化はなかった。
結果分かった事は、この金属の板がとても強固なものだと言う事だ。なにをしても折れることも傷つくこともなかったのだ。
「っっつっ!」
洞窟のゴツゴツした石肌で手を少し切ってしまい少し血が流れる。
何を思ったのか試しにその血を板に垂らす。
すると文字が浮かび上がってきた。
「……なんだこれ?」
板にはこう記されていた。
ステータスプレート
名前 佐伯亮太
年齢 21
職業 旅人
レベル 6
体力 I
魔力 G
筋力 F
耐久 H
敏捷 G
器用 D
精神 C
技能
生存本能、超記憶
称号
異世界人、麒麟児、幸運、???
「…俺の身体能力を表す板ってことか?この称号ってのはなんだ?」
称号という欄が気になり、異世界人という文字に何気なく触れてみると、板の文字が変わって新たに違う文字が浮き上がる。
異世界人
異世界から来た人間の証、この世界の言葉と文字を理解できるようになる
どうやらここは異世界のようだ。この板を信じればだが…
しかし先程のイノシシもどきを思い出すと信じるしかないだろう。地球には絶対いないのだから…
「…なるほどな…文字を触れば説明が出るってわけか」
亮太は次に麒麟児に触れた。
麒麟児
天賦の才を持ち、全てにおいて優れている。ステータスと成長速度に大幅補正。
「……良い称号なんだろうが……児ってほどの年でもねぇだろ俺」
その後他の称号にも触れていく。
幸運
他者よりも運に恵まれているが、常に効果がある訳ではなく稀に発揮する。
生存本能
第六感により勘と気配の察知など様々な事に対して異常に鋭い。
超記憶
見たもの聞いたものを瞬時に覚える。また記憶の許容量が高い。
「………超記憶に関しては、ここが異世界だと過程すれば向こうでも発揮していたから持っていても不思議じゃないか……にしてもこの???はなんだ?触れても何も起きない」
結局???が何なのかは分からなかった。
称号を見終えた亮太はひとまず現状の整理をすることにした。
まず分かっていることはここが地球ではない違うどこかということ。
称号からして間違いないだろう。
そしてこの世界には化け物がいるという事。
地球での動物が、この世界でのあの化け物なのかもしれない。
さらにこのステータスプレートという金属の板。
これが鍵だ。
この世界で生き抜くにはこのステータスプレートが必要不可欠なものだと確信している。
最後に地球に帰る方法は全く見当がつかないという事。
仮に帰れたとしてもまずはこの世界で生き抜く力、知識を身につけることが重要だ。
現状を整理し終えた亮太はまずはこの異世界に慣れることにした。
仮にあのイノシシ擬きの様な化け物がうようよしている世界ならば、何度もあんな危険な倒し方では命がいくつあっても足りないし、食料や水だって捕獲する必要がある。
また今の自分の状況をもっと把握する必要がある。
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