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第015部 繋がる糸たちへ/繋がらない糸たちへ
第0107話 若い冒険者×第0107話 《バーススカ集合国》編 次の国/第0107話 《アンツクイア》編 第参拾捌幕 増えた
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第0107話 若い冒険者
「土地も《アウトランダーズ商会》の物になったな、君たちの店と家を出そう」
「隣の土地の整地助かった」
「みんなも手伝ってくれたから」
『おやつおいしー』
浜辺の近くの子そもたちの家に戻った崇幸と大河、周辺の土地は綺麗に整えられ子ども達とチグリスは燈火からドーナツと果実水を貰い食べている。
「庭と2階建ての横長の物を出そう、1階が店と奥に食堂や風呂場と中継器を置いて、2階はみんなの部屋だ」
「そうだね、ゴーレムちゃんもいてくれるし…子どもしかいないのが不安だけど」」
「彼らは今までも危険な所に住んでいるんだ、大丈夫だ」
『はい、舵様。彼らに危険が及ばぬよう結界も張りゴーレム達も護衛として配置します、安心してください』
「そうだね!俺も様子を見に来るよ、ベルンちゃん達を連れてね」
「僕も来ます、ニスムちゃん達と来ますね」
「よし、じゃ出す……」
「ポゥにいちゃん!?」
「ぁトギ…」
「トギしくっちまったんだよ、依頼中に……死ぬならみんなの顔見てから死ぬって言うから…連れて…」
「大変だ!すごい怪我!すぐ治すよ!」
「か…ね…な…」
「バカ!命の方が大事だ!」
崇幸が収納から建物を出そうとすると街の方から血だらけの若い少年を肩に腕を回して連れて来たのを見た年長の少年が、泣きそうな顔で駆け寄り息も絶え絶えに脇腹から血を流す少年が薄く目を開け、詠斗がブレスレットから回復魔法を込めた魔石を使い治癒する。
少年は青白い顔で金が無いと伝えるが詠斗は怒って治療をし、少年ポゥがしがみついた。
「彼はどうしてこんな大けがをしたんだ?」
「盗賊狩りの依頼をいくつかのパーティで受けたんだ…俺達はここの出身で…馬鹿にされてたし盗賊が出た途端他の連中は俺達を見捨てて逃げたんだ、ポゥと俺は魔法が使えるからなんとか敵を撒いて命からがら…ポゥが俺を庇ってくれたから……ぐす…よかっだよポゥ…」
気丈に振る舞っていた仲間の少年もポゥの回復を確認し泣きながら笑う、他の子ども達も集まり泣いて喜ぶがポゥは目を閉じたまま動かない。
「不味い、血を失い過ぎているな。俺が《療養街》に連れていく」
大河が鑑定を行い血が足りないとポゥを抱えて《療養街》へ向かい、後を崇幸達に任せた…。
「メンルェト様、この書類に目を通して下さい」
「商業エリアへの店の出店ですが、他の領地からも話が来ており売りたい商品の一覧はこちらに」
「商人達が購入を希望しており商業エリアへの許可を求めております、また無人販売の店も出して欲しいとの要望が」
「メンルェト様、隣国から同盟を乞う使者が来ています」
《ウワムス国》執務室、王代理のメンルェトの元へ日夜昼夜問わず補佐官達が仕事を持ち込む。
メンルェトの傍らのアンスローポモフィクの中に入っているスノンが、メンルェトの許可や采配が必要な物とオジガトに目を通して貰う必要がある物とに分け、メンルェトが仕事を捌いていく。
「商業エリア関連はスノンが采配を、無人店の手配はすぐに出来ます。既存の物で良いのであればスノン、ゴーレム達に収納袋を持たせ向かうように指示を出して下さい。店の管理は孤児院や仕事を求めている者達が管理できるようにしてください。同盟はオジガト殿に」
『りょーかいです』
「それと、王都への道の整備が遅れています。それと商人達の出入りが多くなり馬車と停める場所や宿が足りません」
「増えた職人や移民、居住を希望する者達が多く家が用意出来ません」
「メンルェト様、今しがたかなり離れた国からの移民がこちらに向かっていると」
《ウワムス国》は小国に囲まれた国、常に戦火の元小さな諍いが絶えなかった国が発展し栄えつつあると噂が広まり移民や商人達、冒険者や傭兵崩れの者達が多く《ウワムス国》に定住を求め押し寄せて来ている、それが現在《ウワムス国》を更に豊かにしつつ増えつつある、人が増えれば金が回る、オジガトの方針で国に住みたいと思う者は受け入れると決めているのでメンルェトはそろそろかと腹を据えた。
「ビルを幾つか建てます、目立ちますがそれで人口増加の問題は解消出来るでしょう。王都の宿を経営している支配人達と主要な商会の支配人達を呼んで下さい。スノン、崇幸殿に依頼しビルの複製を貰って下さい。皆さん食事休憩を摂って下さい、私も戻ります」
『りょーかいです』
メンルェトは立ち上がり補佐官達も一礼し食事休憩を摂る為に退出し、スノンとメンルェトは図書館にエスティア達と食事を摂る為に転移で戻った。
第0107話 《バーススカ集合国》編 次の国
「では、次の国へ向かうぞ」
「少し休んではどうですか?」
「休んでも仕事は減らない、次は《エーブ》という国だ最も少数民族の多い国だ。獣人も多くいる血の気の多い国だな」
ノケイネ達の仮の住まいへの説明が終わり、中継器やスマートフォンをエッダスにも渡しサニドツノスげ次の国へと少し休んではという千歳の言葉に首を振り合流した晴海とラジカとゴーレムの千早を連れて《エーブ》へ向かった。
「商業エリアのお祭りで《ホローリングレース》開催の許可ありがとうございます」
『構いません、そちらには世話になっていますから』
『今回は1日3レースを3日間やるつもりだ、朝昼晩』
「そんなに?いいんですか?」
『こちらもそっちに乗っかり祭りを行う事にした、以前のようにフリーマーケットや新しい商品の披露目なども』
店が終わった後ルームシェアをしている家のリビングの壁に《アストマーズ》の悪魔達、アンフルパス、ファーツコクス、ネマットの3名が代表して率達と繋ぎと進行役として会議を行っていた。
「それでこっちで《ホローリングレース》おまんじゅうを作ったんです、試食用を後で贈りますね。美味しいですよ、これをこっちで屋台で出来立てを売るつもりです」
『まんじゅう?』
率の隣に座っていたエピシュが箱に入った掌よりも小さめな茶色い丸いまんじゅうを画面越しに見せる、馬の蹄と可愛らしくデフォルメされた馬の顔と《ホローリングレース》と焼き印がされたそれを興味深くアンフルパス達が覗き込むように見て味見が出来るのならばと嬉しそうにしている。
『よければレシピを売って欲しい、こちらでも良い名物になるだろう』
「なら、試食と一緒に送りますね。材料はそちらにある物でも出来ると思います。小豆の木はありますから、中はあんこじゃなくても美味しいですよ。カスタードでも」
「率ちゃん!それこっちでもやりたい」
「食べたいです!」
ネマットがこちらでもチェニエやビヒメゴが作ってみたいだろうと提案し、エツィアとキートはカスタードという単語に興奮し、率は快くレシピを渡す事にしまた何かあればと会議は終了とな通信が終了した。
「順調だね」
「うん、明日は各店の商品のサンプルが来るから確認…」
「カスタードのおまんじゅう作ろ!」
「ごはん出来た」
「食べよう」
テスカとチナスも明日はカスタードまんじゅうの試食を作ろうと決め、とキッチンから食事の支度をしていてくれたエージェとチャスが呼び皆で食器の準備を行った…。
第0107話 《アンツクイア》編 第参拾捌幕 増えた
「なんか塔行くのが楽しくて…」
「面白い…」
「増えた…」
外神と懐記と佳月は屋台、その他の面々は塔に交代で入っている為とにかく持って帰ってくる道具や動物達の数がすごい、ノイズやナチェやチェカも楽しそうだ。
「そんなにハマる程?」
「好きな階層に行ける、すぐに敵が出る所だな」
「呆ないな、77階層あるのが良い」
佳月が疑問を抱くがシュリもマユラも犬達を撫でながら満足そうに頷く、ジラとイシュターも気に入った階層があるらしくまた後で行くらしい。
「ゲートを用意してまた来られるようにします、この世界から発つにはもう少し時間がいります」
「いんじゃない、市場に行って屋台で稼いで買い物すれば」
「それもいいし、低い階層の物なら換金出来るからする?」
「はい、高額な品も買いたいですね」
明日の屋台で売る肉串とスープ、塩や果物の準備を行いつつ明日の予定を立て自分たちの食事の準備も行った。
あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid×Play With Fate ~砂上の世界にて~
いつかの誰かが終わらせた世界を、僕は旅をする…。
Place:1 かつては栄えていた都市
「この都市は…何があるのかな」
うきうきとした声で周囲を見渡す、足元には相も変わらず砂漠のような砂が隙間なく大地を埋め尽くし足跡を刻んでいく、目の前には砂に埋もれ傾いた巨大な門がここが都市の入り口だと教えてくれる。
「さ、宝探しだ!みんな自由に過ごしてね」
被っていたフード取り現れたのはあどけない小柄な少年、大きなガラス製のゴーグルを付けて後ろにいる仲間達…動物達に声を掛けて辿り着いた都市の入り口に堂々と足を踏み入れた。
「かなり栄えていただろうし、化学っぽい感じもあるんだよねー。何年も色々な国を回っているけど綺麗に人がいない、でも確実にいた形跡はある」
周囲を見渡しても人の気配は無い、空には飛ぶ鳥の群れ、建物からはこちらを伺う生物の気配は多々あるが人の気配は感じない。
少し離れた場所から少年の後ろを歩く仲間…動物達は周囲を警戒している、どこかの建物の中に入りたい。
「あ、ここにしよ」
少年はきょろきょろと見渡し砂に埋もれた長方形の元はそれなりの高さのあった建物なのだろう、そこにしようと決めた。
「みんなー僕、ここに入るから来たかったらおいでー他のみんなは待ってて」
その声に少年の側に来たのはラクダの様な灰色の動物と白いゾウ、白いカラスがやってきたので彼らを連れて建物の中に転移した…。
「土地も《アウトランダーズ商会》の物になったな、君たちの店と家を出そう」
「隣の土地の整地助かった」
「みんなも手伝ってくれたから」
『おやつおいしー』
浜辺の近くの子そもたちの家に戻った崇幸と大河、周辺の土地は綺麗に整えられ子ども達とチグリスは燈火からドーナツと果実水を貰い食べている。
「庭と2階建ての横長の物を出そう、1階が店と奥に食堂や風呂場と中継器を置いて、2階はみんなの部屋だ」
「そうだね、ゴーレムちゃんもいてくれるし…子どもしかいないのが不安だけど」」
「彼らは今までも危険な所に住んでいるんだ、大丈夫だ」
『はい、舵様。彼らに危険が及ばぬよう結界も張りゴーレム達も護衛として配置します、安心してください』
「そうだね!俺も様子を見に来るよ、ベルンちゃん達を連れてね」
「僕も来ます、ニスムちゃん達と来ますね」
「よし、じゃ出す……」
「ポゥにいちゃん!?」
「ぁトギ…」
「トギしくっちまったんだよ、依頼中に……死ぬならみんなの顔見てから死ぬって言うから…連れて…」
「大変だ!すごい怪我!すぐ治すよ!」
「か…ね…な…」
「バカ!命の方が大事だ!」
崇幸が収納から建物を出そうとすると街の方から血だらけの若い少年を肩に腕を回して連れて来たのを見た年長の少年が、泣きそうな顔で駆け寄り息も絶え絶えに脇腹から血を流す少年が薄く目を開け、詠斗がブレスレットから回復魔法を込めた魔石を使い治癒する。
少年は青白い顔で金が無いと伝えるが詠斗は怒って治療をし、少年ポゥがしがみついた。
「彼はどうしてこんな大けがをしたんだ?」
「盗賊狩りの依頼をいくつかのパーティで受けたんだ…俺達はここの出身で…馬鹿にされてたし盗賊が出た途端他の連中は俺達を見捨てて逃げたんだ、ポゥと俺は魔法が使えるからなんとか敵を撒いて命からがら…ポゥが俺を庇ってくれたから……ぐす…よかっだよポゥ…」
気丈に振る舞っていた仲間の少年もポゥの回復を確認し泣きながら笑う、他の子ども達も集まり泣いて喜ぶがポゥは目を閉じたまま動かない。
「不味い、血を失い過ぎているな。俺が《療養街》に連れていく」
大河が鑑定を行い血が足りないとポゥを抱えて《療養街》へ向かい、後を崇幸達に任せた…。
「メンルェト様、この書類に目を通して下さい」
「商業エリアへの店の出店ですが、他の領地からも話が来ており売りたい商品の一覧はこちらに」
「商人達が購入を希望しており商業エリアへの許可を求めております、また無人販売の店も出して欲しいとの要望が」
「メンルェト様、隣国から同盟を乞う使者が来ています」
《ウワムス国》執務室、王代理のメンルェトの元へ日夜昼夜問わず補佐官達が仕事を持ち込む。
メンルェトの傍らのアンスローポモフィクの中に入っているスノンが、メンルェトの許可や采配が必要な物とオジガトに目を通して貰う必要がある物とに分け、メンルェトが仕事を捌いていく。
「商業エリア関連はスノンが采配を、無人店の手配はすぐに出来ます。既存の物で良いのであればスノン、ゴーレム達に収納袋を持たせ向かうように指示を出して下さい。店の管理は孤児院や仕事を求めている者達が管理できるようにしてください。同盟はオジガト殿に」
『りょーかいです』
「それと、王都への道の整備が遅れています。それと商人達の出入りが多くなり馬車と停める場所や宿が足りません」
「増えた職人や移民、居住を希望する者達が多く家が用意出来ません」
「メンルェト様、今しがたかなり離れた国からの移民がこちらに向かっていると」
《ウワムス国》は小国に囲まれた国、常に戦火の元小さな諍いが絶えなかった国が発展し栄えつつあると噂が広まり移民や商人達、冒険者や傭兵崩れの者達が多く《ウワムス国》に定住を求め押し寄せて来ている、それが現在《ウワムス国》を更に豊かにしつつ増えつつある、人が増えれば金が回る、オジガトの方針で国に住みたいと思う者は受け入れると決めているのでメンルェトはそろそろかと腹を据えた。
「ビルを幾つか建てます、目立ちますがそれで人口増加の問題は解消出来るでしょう。王都の宿を経営している支配人達と主要な商会の支配人達を呼んで下さい。スノン、崇幸殿に依頼しビルの複製を貰って下さい。皆さん食事休憩を摂って下さい、私も戻ります」
『りょーかいです』
メンルェトは立ち上がり補佐官達も一礼し食事休憩を摂る為に退出し、スノンとメンルェトは図書館にエスティア達と食事を摂る為に転移で戻った。
第0107話 《バーススカ集合国》編 次の国
「では、次の国へ向かうぞ」
「少し休んではどうですか?」
「休んでも仕事は減らない、次は《エーブ》という国だ最も少数民族の多い国だ。獣人も多くいる血の気の多い国だな」
ノケイネ達の仮の住まいへの説明が終わり、中継器やスマートフォンをエッダスにも渡しサニドツノスげ次の国へと少し休んではという千歳の言葉に首を振り合流した晴海とラジカとゴーレムの千早を連れて《エーブ》へ向かった。
「商業エリアのお祭りで《ホローリングレース》開催の許可ありがとうございます」
『構いません、そちらには世話になっていますから』
『今回は1日3レースを3日間やるつもりだ、朝昼晩』
「そんなに?いいんですか?」
『こちらもそっちに乗っかり祭りを行う事にした、以前のようにフリーマーケットや新しい商品の披露目なども』
店が終わった後ルームシェアをしている家のリビングの壁に《アストマーズ》の悪魔達、アンフルパス、ファーツコクス、ネマットの3名が代表して率達と繋ぎと進行役として会議を行っていた。
「それでこっちで《ホローリングレース》おまんじゅうを作ったんです、試食用を後で贈りますね。美味しいですよ、これをこっちで屋台で出来立てを売るつもりです」
『まんじゅう?』
率の隣に座っていたエピシュが箱に入った掌よりも小さめな茶色い丸いまんじゅうを画面越しに見せる、馬の蹄と可愛らしくデフォルメされた馬の顔と《ホローリングレース》と焼き印がされたそれを興味深くアンフルパス達が覗き込むように見て味見が出来るのならばと嬉しそうにしている。
『よければレシピを売って欲しい、こちらでも良い名物になるだろう』
「なら、試食と一緒に送りますね。材料はそちらにある物でも出来ると思います。小豆の木はありますから、中はあんこじゃなくても美味しいですよ。カスタードでも」
「率ちゃん!それこっちでもやりたい」
「食べたいです!」
ネマットがこちらでもチェニエやビヒメゴが作ってみたいだろうと提案し、エツィアとキートはカスタードという単語に興奮し、率は快くレシピを渡す事にしまた何かあればと会議は終了とな通信が終了した。
「順調だね」
「うん、明日は各店の商品のサンプルが来るから確認…」
「カスタードのおまんじゅう作ろ!」
「ごはん出来た」
「食べよう」
テスカとチナスも明日はカスタードまんじゅうの試食を作ろうと決め、とキッチンから食事の支度をしていてくれたエージェとチャスが呼び皆で食器の準備を行った…。
第0107話 《アンツクイア》編 第参拾捌幕 増えた
「なんか塔行くのが楽しくて…」
「面白い…」
「増えた…」
外神と懐記と佳月は屋台、その他の面々は塔に交代で入っている為とにかく持って帰ってくる道具や動物達の数がすごい、ノイズやナチェやチェカも楽しそうだ。
「そんなにハマる程?」
「好きな階層に行ける、すぐに敵が出る所だな」
「呆ないな、77階層あるのが良い」
佳月が疑問を抱くがシュリもマユラも犬達を撫でながら満足そうに頷く、ジラとイシュターも気に入った階層があるらしくまた後で行くらしい。
「ゲートを用意してまた来られるようにします、この世界から発つにはもう少し時間がいります」
「いんじゃない、市場に行って屋台で稼いで買い物すれば」
「それもいいし、低い階層の物なら換金出来るからする?」
「はい、高額な品も買いたいですね」
明日の屋台で売る肉串とスープ、塩や果物の準備を行いつつ明日の予定を立て自分たちの食事の準備も行った。
あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid×Play With Fate ~砂上の世界にて~
いつかの誰かが終わらせた世界を、僕は旅をする…。
Place:1 かつては栄えていた都市
「この都市は…何があるのかな」
うきうきとした声で周囲を見渡す、足元には相も変わらず砂漠のような砂が隙間なく大地を埋め尽くし足跡を刻んでいく、目の前には砂に埋もれ傾いた巨大な門がここが都市の入り口だと教えてくれる。
「さ、宝探しだ!みんな自由に過ごしてね」
被っていたフード取り現れたのはあどけない小柄な少年、大きなガラス製のゴーグルを付けて後ろにいる仲間達…動物達に声を掛けて辿り着いた都市の入り口に堂々と足を踏み入れた。
「かなり栄えていただろうし、化学っぽい感じもあるんだよねー。何年も色々な国を回っているけど綺麗に人がいない、でも確実にいた形跡はある」
周囲を見渡しても人の気配は無い、空には飛ぶ鳥の群れ、建物からはこちらを伺う生物の気配は多々あるが人の気配は感じない。
少し離れた場所から少年の後ろを歩く仲間…動物達は周囲を警戒している、どこかの建物の中に入りたい。
「あ、ここにしよ」
少年はきょろきょろと見渡し砂に埋もれた長方形の元はそれなりの高さのあった建物なのだろう、そこにしようと決めた。
「みんなー僕、ここに入るから来たかったらおいでー他のみんなは待ってて」
その声に少年の側に来たのはラクダの様な灰色の動物と白いゾウ、白いカラスがやってきたので彼らを連れて建物の中に転移した…。
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