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第015部 繋がる糸たちへ/繋がらない糸たちへ
問題発症解決編033幕 咲く呪い×第048話 《コレメキバ学院》寮/第48話 異界 《××××××》編 第13幕 料理
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問題発症解決編033幕 咲く呪い
「霊廟ですか、それはそれは」
大河とファラルシェスと崇幸と千眼が話しながら霊廟の模型を鉱石を使って造っていく、モデルはタージマハル、白のドーム型の地球の贅と時間を掛け造り上げられたとある国の王妃の霊廟、砂漠の国のホテルの向かいに置くつもりで崇幸が途中まで造っていた物をファラルシェスが呪具として肉付けをしていく。
「この中に墓標を入れていく、明るい物が良いだろう」
「子ども達の墓標だから、可愛らしいくて遊び心のある内部にしたいな」
「鉱石で位牌を用意しておこう、名前が分れば名を刻む…」
「…花を中に植えられるように」
それぞれの思いを込めて築いていく様を蒐集家はつまらなさそうに眺めテントの外へ出る、はっきり言ってしまえば蒐集家から見れば反吐が出る行為を彼らはしている、呪いは呪い子供達が親に対しての怨みを晴らせる場が失われるのだ、復讐は彼らの権利だそれを無くそうとしている。
「あの皇帝も結局は復讐者の権利を奪った、つまらない」
テントの外に出れば炊き出しが振舞われ、貧しい者達が仕事や施しを求め並んでいる、酷く退屈な光景の中に黒い砂粒を身体に纏わせる者達、それを見て蒐集家は嗤う…チリン…。
「あれは良い呪いですね、少し育てて遊びましょうか」
幾人かの痩せた男女、黒く渦巻く砂粒から聞こえてくる幼子達の声に耳を傾けていれば小さな子供が蒐集家の服の裾を引く、子供に好かれる性質だと微塵も思っていない蒐集家が嗤い何か用か尋ねた。
「お姉ちゃんを助けて」
「良いですよ、貴方は私に何をくれますか?」
「俺をあげる」
「良い答えです、いいでしょう」
薄汚れた痩せた子供の助けを乞う姿に面白そうに笑みを浮べ子供を連れ転移で向かう、蒐集家の姿が見えない大河が気づきテントの外に出たが蒐集家はそこにいなかった。
「風早、あいつは何処に行った?」
『……すみません、遮断されています。追えません』
「もうすぐあかちゃんが産まれるおねえちゃんの所に行ったよ」
「どこだ?」
「あっち」
大河は風早に行方を聞くが風早の申し訳なさそうな声、何をしでかすか分からない蒐集家に焦りを覚えれば両親と並んでいた少女が大河の元を訪れ見ていた事を話す、大河は頷いてその場所へ転移しようとするが転移が発動しない。
『魔法無効の結界が発動しています…』
「あいつ…何を…」
「……今この裏街にいる妊婦は全て此処にいる…路を歪めるスキルが発動されている…私にも分からない…」
「……」
少女に家の場所を聞き、風早から事情を聞いた千眼がテントから出て周囲を探った結果蒐集家の場所は千眼魔王の眼を持っても不明だと伝えられ大河は走り出す、千眼の蝶が駆ける大河の左胸に留まった…。
第048話 《コレメキバ学院》寮
「みなさんは一足早くこの学院の寮に住む学生です、開校は間も無くなので此処での生活にまずは慣れていきましょう」
綴の声が新たに学院に建てられた寮の講堂に優しく響く、生徒達は希望や期待や多少の不安を抱えつつ《コレメキバ学院》の理事の1人である綴の言葉に耳を傾けた。
「この学院には身分差はなく、みなさん同じ立場の生徒です。みなさんに多くの出逢いや友情を築いていって欲しいと思っています」
「ではこれより部屋への案内、各自の部屋にはこの学院の規定が書かれた本と皆さんの荷物を置いています。寮の案内が終わった後は夕食の時間までそれを読み、夕食後は自由に過ごして下さい」
綴の話しが終わり理事の1名でもあるイーノキィが話しを締めくくる、生徒達の元には各棟の寮監である教官達とゴーレム達が訪れ寮の案内へ連れて行った。
「私はこの南寮の寮監、コシャスです。1人につき1部屋、シャワールームとベッドルームと勉強部屋が用意されています。私の部屋は1階の管理部屋の隣です、何かあればそこか管理人に用件を伝えて下さい。食堂は1階の奥、本日の夕食は南寮を出た正面の講堂がある建物で行われます、時間に遅れないように」
南寮の寮監であり教官でもある背の高いローブ姿のコシャスが本を片手に説明をしていく、皆初めて見る建物や構造に興味津々だった。
「2階の奥が談話室です、夜9時まで使用可能です。掃除は自分達で当番を決め持ち回り制で行います、それとは別に30日に1度大掃除が入ります。それと部屋の使い方の確認の為、30日に1度確認が入ります、部屋を綺麗に使う様に、これも本に書かかれていますが先に説明をしておきます。また文字が読めない生徒の皆さんは交流として明日読み上げ時間が設けられています、1階の掲示板と皆さんにお配りしたスマートフォンにも予定が表示されます」
ざわざわとしている生徒達、見た事も聞いた事もない魔法具の性能を伝えられ皆驚きの連続だが、コシャスが咳ばらいを行い説明を続けていく。
「夕食の服装は制服でも私服でも構いません、皆さんお疲れでしょう、説明よりも実際に生活していけばすぐに慣れます。では皆さんに最初に配られたカードが部屋の鍵となっています。ドアに翳し魔力を注げばドアが開く仕組みです、部屋番号はカードに書いてあります。夕食迄ゆっくり休んで下さい」
コシャスがそう締め括り皆各自の手元のカードを見て部屋に向かっていく、その中にはヴァスキン、ヴァーガンとデズモンドがいた。
彼等は《カテラント帝国》の皇子と領主だという事は話さないようにと言われている、もし周囲に知られても一生徒として過ごしていくように周囲と馴染む様にとヴァルキアからは言われている、不安もあるがヴァーガンとヴァスキンはワクワクしているがデズモンド終始無表情で人の流れに沿って自室へと向かった…。
第48話 異界 《××××××》編 第13幕 料理
「これが焼く!」
「にるー」
「まぜる!」
「あげる」
「そうそ」
魔物達は懐記が出した料理器具の使い方を教えて貰いながらせっせと色々作っていく、何時の間にか魔物達は増えに増えて足元でわらわらしていたり跳ねていたり自由にしつつも異界から来た者達に興味が湧いたようだ。
鍋にしようとしたが数が増えたので色々作っていってみる、彼らは意欲的に学ぼうとしている娯楽もない何もない世界での刺激は彼らを貪欲にしていった。
「瞬く間に景色が変わりました…」
敬語の魔物がぽつりと野菜を切りながら漏らす、赤い大地だけの場所に木や湖が出来、作物が収穫出来る、ノイズやナチェが頷いて笑う。
「そのまま食べても良いけど、やっぱり手間を掛けた方が美味しいよな」
「うん…料理は好き…」
魔物達の笑い声、外神がどんどん土を出し木を増やしていきもちゃとぎゅー達は湖を広げたりしている。
魚を魔物と焼きスープを作り小麦粉でパンを焼く、野菜を衣を付けて天ぷら風にしていく、明日もまた色々な物を作ってお菓子も作って、またナイル達と会話出来るようになってそこから料理を教えて貰ってもいい、毒物しか食べられない彼らだが共食いよりかは遙かに良いだろう。
大半が出来上がりテーブルや椅子を出し食器も出していく、魔物達はテーブルに並んだ初めて見る料理に心を躍らせていた。
「いいじゃん、たべよ」
『はーい』
魔物達が食べ方を懐記達に教わり、『いただきまーす』とエクトやセレネのゴーレムも加わり賑やかな夕食が始まった…。
あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid×EXTRA MYROAD~男は独り異界で飯を食う~
「や、来たな。この時間は料理を運ぶやつがいるから、とにかく魚を捌いていってほしいんだ」
昼前にバイトとして雇われた食堂兼酒場に向かい顔を出せば店主が厨房に入るように言い、桶に入った沢山の魚達と目が合う、鱗を取って内臓を出して骨と頭を取ってくれ開いてくれたら好いと言うので分かったと頷いた。
「この骨と頭はどうするんだ?」
「んなもん、捨てるんだよ。頭とか骨とか食えないだろ?」
「俺が貰っても良いかい?」
「ん?ああ、いいぞ。変わったやつだな」
「まあね」
骨は油で揚げて骨せんべいに、頭は出汁をとってスープにしようと首を傾げる店主だが忙しさにすぐに追い立てられていく。
「魚全部捌いたよ」
「お、早いな!それに綺麗だ助かる。今度はサラダの準備を頼む、そこの野菜を千切って混ぜて皿に分けてくれ」
「わかった」
およそ50匹を捌いて骨と頭を水魔法で洗い流し収納にしまい、捌いた魚を確認してもらい水とあまり泡立たない石鹸で手を洗い浄化魔法を掛けてサラダの準備に取り掛かる、昼が終わればすぐに夜の仕込みだ、店主は忙しそうに立ち回り佳月は淡々と仕事をこなしていった。
「いやあ、助かった!飯食ってくれ!また明日も来てくれ」
「いいよ、この魚のフライと豆の煮込みとパン美味い」
「うちの自慢の料理だ」
あのまま酒場に代わり、佳月は注文を取り酒を作る、酒は吞むのも作るのも好きだと賄いの魚のフライと豆の煮込みに固いパンを浸し客が返った後のカウンターで食べる、仕事の途中で食わせて貰った貝の酒蒸しも美味かったので、今度貝を採りに行こうと心に決めて本日の稼ぎの色を付けて貰って6,000ロハ受け取りまた明日と片づけをして酒場を後にする、喜んで貰えて美味い賄いも食えて報酬も少し弾んで貰い明日の仕事前に骨せんべいと出汁を取ろうと佳月は上機嫌で宿に向かった…。
今夜の食事:魚のフライ 豆の煮込み 固いパン 途中で貝の酒蒸しを少々…古橋 佳月でした…。
「霊廟ですか、それはそれは」
大河とファラルシェスと崇幸と千眼が話しながら霊廟の模型を鉱石を使って造っていく、モデルはタージマハル、白のドーム型の地球の贅と時間を掛け造り上げられたとある国の王妃の霊廟、砂漠の国のホテルの向かいに置くつもりで崇幸が途中まで造っていた物をファラルシェスが呪具として肉付けをしていく。
「この中に墓標を入れていく、明るい物が良いだろう」
「子ども達の墓標だから、可愛らしいくて遊び心のある内部にしたいな」
「鉱石で位牌を用意しておこう、名前が分れば名を刻む…」
「…花を中に植えられるように」
それぞれの思いを込めて築いていく様を蒐集家はつまらなさそうに眺めテントの外へ出る、はっきり言ってしまえば蒐集家から見れば反吐が出る行為を彼らはしている、呪いは呪い子供達が親に対しての怨みを晴らせる場が失われるのだ、復讐は彼らの権利だそれを無くそうとしている。
「あの皇帝も結局は復讐者の権利を奪った、つまらない」
テントの外に出れば炊き出しが振舞われ、貧しい者達が仕事や施しを求め並んでいる、酷く退屈な光景の中に黒い砂粒を身体に纏わせる者達、それを見て蒐集家は嗤う…チリン…。
「あれは良い呪いですね、少し育てて遊びましょうか」
幾人かの痩せた男女、黒く渦巻く砂粒から聞こえてくる幼子達の声に耳を傾けていれば小さな子供が蒐集家の服の裾を引く、子供に好かれる性質だと微塵も思っていない蒐集家が嗤い何か用か尋ねた。
「お姉ちゃんを助けて」
「良いですよ、貴方は私に何をくれますか?」
「俺をあげる」
「良い答えです、いいでしょう」
薄汚れた痩せた子供の助けを乞う姿に面白そうに笑みを浮べ子供を連れ転移で向かう、蒐集家の姿が見えない大河が気づきテントの外に出たが蒐集家はそこにいなかった。
「風早、あいつは何処に行った?」
『……すみません、遮断されています。追えません』
「もうすぐあかちゃんが産まれるおねえちゃんの所に行ったよ」
「どこだ?」
「あっち」
大河は風早に行方を聞くが風早の申し訳なさそうな声、何をしでかすか分からない蒐集家に焦りを覚えれば両親と並んでいた少女が大河の元を訪れ見ていた事を話す、大河は頷いてその場所へ転移しようとするが転移が発動しない。
『魔法無効の結界が発動しています…』
「あいつ…何を…」
「……今この裏街にいる妊婦は全て此処にいる…路を歪めるスキルが発動されている…私にも分からない…」
「……」
少女に家の場所を聞き、風早から事情を聞いた千眼がテントから出て周囲を探った結果蒐集家の場所は千眼魔王の眼を持っても不明だと伝えられ大河は走り出す、千眼の蝶が駆ける大河の左胸に留まった…。
第048話 《コレメキバ学院》寮
「みなさんは一足早くこの学院の寮に住む学生です、開校は間も無くなので此処での生活にまずは慣れていきましょう」
綴の声が新たに学院に建てられた寮の講堂に優しく響く、生徒達は希望や期待や多少の不安を抱えつつ《コレメキバ学院》の理事の1人である綴の言葉に耳を傾けた。
「この学院には身分差はなく、みなさん同じ立場の生徒です。みなさんに多くの出逢いや友情を築いていって欲しいと思っています」
「ではこれより部屋への案内、各自の部屋にはこの学院の規定が書かれた本と皆さんの荷物を置いています。寮の案内が終わった後は夕食の時間までそれを読み、夕食後は自由に過ごして下さい」
綴の話しが終わり理事の1名でもあるイーノキィが話しを締めくくる、生徒達の元には各棟の寮監である教官達とゴーレム達が訪れ寮の案内へ連れて行った。
「私はこの南寮の寮監、コシャスです。1人につき1部屋、シャワールームとベッドルームと勉強部屋が用意されています。私の部屋は1階の管理部屋の隣です、何かあればそこか管理人に用件を伝えて下さい。食堂は1階の奥、本日の夕食は南寮を出た正面の講堂がある建物で行われます、時間に遅れないように」
南寮の寮監であり教官でもある背の高いローブ姿のコシャスが本を片手に説明をしていく、皆初めて見る建物や構造に興味津々だった。
「2階の奥が談話室です、夜9時まで使用可能です。掃除は自分達で当番を決め持ち回り制で行います、それとは別に30日に1度大掃除が入ります。それと部屋の使い方の確認の為、30日に1度確認が入ります、部屋を綺麗に使う様に、これも本に書かかれていますが先に説明をしておきます。また文字が読めない生徒の皆さんは交流として明日読み上げ時間が設けられています、1階の掲示板と皆さんにお配りしたスマートフォンにも予定が表示されます」
ざわざわとしている生徒達、見た事も聞いた事もない魔法具の性能を伝えられ皆驚きの連続だが、コシャスが咳ばらいを行い説明を続けていく。
「夕食の服装は制服でも私服でも構いません、皆さんお疲れでしょう、説明よりも実際に生活していけばすぐに慣れます。では皆さんに最初に配られたカードが部屋の鍵となっています。ドアに翳し魔力を注げばドアが開く仕組みです、部屋番号はカードに書いてあります。夕食迄ゆっくり休んで下さい」
コシャスがそう締め括り皆各自の手元のカードを見て部屋に向かっていく、その中にはヴァスキン、ヴァーガンとデズモンドがいた。
彼等は《カテラント帝国》の皇子と領主だという事は話さないようにと言われている、もし周囲に知られても一生徒として過ごしていくように周囲と馴染む様にとヴァルキアからは言われている、不安もあるがヴァーガンとヴァスキンはワクワクしているがデズモンド終始無表情で人の流れに沿って自室へと向かった…。
第48話 異界 《××××××》編 第13幕 料理
「これが焼く!」
「にるー」
「まぜる!」
「あげる」
「そうそ」
魔物達は懐記が出した料理器具の使い方を教えて貰いながらせっせと色々作っていく、何時の間にか魔物達は増えに増えて足元でわらわらしていたり跳ねていたり自由にしつつも異界から来た者達に興味が湧いたようだ。
鍋にしようとしたが数が増えたので色々作っていってみる、彼らは意欲的に学ぼうとしている娯楽もない何もない世界での刺激は彼らを貪欲にしていった。
「瞬く間に景色が変わりました…」
敬語の魔物がぽつりと野菜を切りながら漏らす、赤い大地だけの場所に木や湖が出来、作物が収穫出来る、ノイズやナチェが頷いて笑う。
「そのまま食べても良いけど、やっぱり手間を掛けた方が美味しいよな」
「うん…料理は好き…」
魔物達の笑い声、外神がどんどん土を出し木を増やしていきもちゃとぎゅー達は湖を広げたりしている。
魚を魔物と焼きスープを作り小麦粉でパンを焼く、野菜を衣を付けて天ぷら風にしていく、明日もまた色々な物を作ってお菓子も作って、またナイル達と会話出来るようになってそこから料理を教えて貰ってもいい、毒物しか食べられない彼らだが共食いよりかは遙かに良いだろう。
大半が出来上がりテーブルや椅子を出し食器も出していく、魔物達はテーブルに並んだ初めて見る料理に心を躍らせていた。
「いいじゃん、たべよ」
『はーい』
魔物達が食べ方を懐記達に教わり、『いただきまーす』とエクトやセレネのゴーレムも加わり賑やかな夕食が始まった…。
あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid×EXTRA MYROAD~男は独り異界で飯を食う~
「や、来たな。この時間は料理を運ぶやつがいるから、とにかく魚を捌いていってほしいんだ」
昼前にバイトとして雇われた食堂兼酒場に向かい顔を出せば店主が厨房に入るように言い、桶に入った沢山の魚達と目が合う、鱗を取って内臓を出して骨と頭を取ってくれ開いてくれたら好いと言うので分かったと頷いた。
「この骨と頭はどうするんだ?」
「んなもん、捨てるんだよ。頭とか骨とか食えないだろ?」
「俺が貰っても良いかい?」
「ん?ああ、いいぞ。変わったやつだな」
「まあね」
骨は油で揚げて骨せんべいに、頭は出汁をとってスープにしようと首を傾げる店主だが忙しさにすぐに追い立てられていく。
「魚全部捌いたよ」
「お、早いな!それに綺麗だ助かる。今度はサラダの準備を頼む、そこの野菜を千切って混ぜて皿に分けてくれ」
「わかった」
およそ50匹を捌いて骨と頭を水魔法で洗い流し収納にしまい、捌いた魚を確認してもらい水とあまり泡立たない石鹸で手を洗い浄化魔法を掛けてサラダの準備に取り掛かる、昼が終わればすぐに夜の仕込みだ、店主は忙しそうに立ち回り佳月は淡々と仕事をこなしていった。
「いやあ、助かった!飯食ってくれ!また明日も来てくれ」
「いいよ、この魚のフライと豆の煮込みとパン美味い」
「うちの自慢の料理だ」
あのまま酒場に代わり、佳月は注文を取り酒を作る、酒は吞むのも作るのも好きだと賄いの魚のフライと豆の煮込みに固いパンを浸し客が返った後のカウンターで食べる、仕事の途中で食わせて貰った貝の酒蒸しも美味かったので、今度貝を採りに行こうと心に決めて本日の稼ぎの色を付けて貰って6,000ロハ受け取りまた明日と片づけをして酒場を後にする、喜んで貰えて美味い賄いも食えて報酬も少し弾んで貰い明日の仕事前に骨せんべいと出汁を取ろうと佳月は上機嫌で宿に向かった…。
今夜の食事:魚のフライ 豆の煮込み 固いパン 途中で貝の酒蒸しを少々…古橋 佳月でした…。
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