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第015部 繋がる糸たちへ/繋がらない糸たちへ
問題発症解決編018幕 北×第033話 盗人の店/第33話 異界 《アユズラーグ》編 18幕 龍の背に乗って
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問題発症解決編018幕 北
「この辺りがごたごたしている所」
「じゃ、奴隷商を捜すか。ヤハネ、どうだ?」
転移でパスヴァ、カイム、ヤハネ、ヴィッセが訪れた先は反乱が収束し、混乱が続く北の地。
反乱を抑え込んだパスヴァが言うには少数民族と獣人達が同盟を組み北の地の領主の城を攻め落とそうとしたらしい、北の地の領主達と兵士と騎士団で対抗していたが、消耗が激しく長期戦へと移りヴァルキアの命令で魔人…パスヴァが介入した結果すぐに決着は着いたが、遣り過ぎたのだ街道や街は瓦礫の山と化し負傷者も多い、その光景を見てカイムが呆れ返った。
「お前、遣り過ぎだ」
「いやー向こうも必死でぇちょっとね」
「その負けた方はどうしたんです?」
「投獄してる、処刑待ち。帝国に牙を剥いたからなしかたないよね」
ヴィッセが反乱を起こした方はと聞けば、纏めて牢に入れていると食べ物もないから処刑が行われる迄に餓死で殆ど死ぬだろうとパスヴァ事も無げに言い、ヤハネが顔を顰めすぐ様大河に連絡し怪我人や反乱を起こして投獄されている者達を帝国の裏街のテントに運びたいとヤハネがスマートフォンで大河に頼めば、大河が蒐集家達を連れてすぐに向かうと言ってくれる。
「ま、良いけどー罪人は罪人だから賠償とか肩代わりする?」
「金はあるからな、建物とか食料とかも出せるし。それと引き換えでそいつら貰うか」
「ふぅん、ま、それならこっちにいるけどーほとんど死に掛けだよー奴隷商とかはどうする?」
「それは、私が探ります。ヤハネは彼らの方を」
「うん、分かった。カイムは?」
「俺も、ヤハネと行くぜ。大河が他の連中を連れて来るだろ?魔人のガキはどうも気配を掴み辛いしな。他の魔人も連れて探すぞ、ヴィッセも一緒に来い、大河達と合流次第分かれる」
「分かりました」
そう言ってヴィッセはカイムの指示に従いパスヴァに連れられ、反乱を起こした者達の牢へ…そこで目を覆いたくなる惨状を見る事になる…。
第033話 盗人の店
「いらっしゃい」
「フェシェスタさん?」
「ん?俺の兄弟の事知っているのかい?」
奥に進むと茣蓙に敷かれた品を並べた店主が千歳とラジカに声を掛けてくれる、その男の顔は今は異界にいるフェシェスタに良く似ていて、どうやらフォン達の兄弟らしい。
「ええ、フォンさんやフィズさん、ご両親も今此方にいますよ」
「へぇ、元気?」
「ええ、みなさん元気ですよ。良ければ会いますか?」
「フィルはいるか?」
「いないですね」
「なら、顔を久しぶりに見るか。俺はファラルシェス、しがない商人兼盗人兼呪具師だ」
「これ全て呪具ですね、呪いはないようですが」
「ああ、呪われた物を盗んで解呪して売っている」
物静かなフェシェスタと言った雰囲気のファラルシェス、ラジカが並んでいる品々を見て呪具だと鑑定しファラルシェスは鷹揚に頷いた。
「何故、解呪した物を売るんですか?」
「呪いが必要な者達の元へ行くように、呪具師は作り売り解きまた売るのが役目さ」
「……」
「千歳、呪いも善し悪しです。呪具師はそういう者です」
だから納得するようにと暗にラジカは千歳に伝える、呪いに良い印象はないが千歳は頷いた。
「では、ご家族がいる《黒鷺》に案内します」
「頼む」
腰に下げた収納袋に並べた商品をしまい、千歳がファラルシェスを家族がいる《黒鷺》へと転移で運んだ。
第31話 異界 《アユズラーグ》編 18幕 龍の背に乗って
「種はこの袋の中に、空からイシュターさんの背に乗って蒔いていきましょう」
朝、外神が全員に種を入れた収納袋を渡す、既にイシュターは龍の姿に戻り皆その背に乗る。
『では、行く…』
大きく朱色の翼を広げ空へと上がる、《アユズラーグ》一周とまでは行かないが行ける所迄行くと行った感じだ。
「空から見るとこんな感じかー」
「種を蒔いたら出発します」
「ん、おけ」
もちゃ達参加し種を蒔いていく、緑魔法と活性魔法で地面に種が落ちればすぐに花が咲く、色とりどりの様々な花が大地を埋め尽くしていくだろう。
皆楽しそうにパラパラ種を蒔いて風に流れていく様を見ていた、イフタークは無表情に種を蒔き大地を眺める、血に濡れていた大地、間も無く眠る世界、眠るといっても今いる生物はそのままに新たな生命の産出が為されなくなる、それが世界が眠る事であると《アユズラーグ》の神は教えてくれた。
人が居なくなり、《アユズラーグ》は自然の摂理のあるがままの世界として存在する、人が生み出した物は全て植物で覆われていくだろう。
「気持ち良いなー」
「うん」
「楽しいー」
『眺めが素晴らしい』
ギーギスとノイズ、チェカとウズラが楽しそうに種を蒔き、風を感じている。
「外神、またこの世界に来れるか?」
「…《アユズラーグ》の神、どうですか?」
『勿論、此処にゲートを置くとしよう。景色が変わる頃にまた来ると良い』
ジラが種を蒔き、自分達が蒔いた種がどうこの世界の景色を変えていくのか気になったので外神に聞けば外神は《アユズラーグ》の神に尋ねる、空からの声に皆頷きまた来ようと決めた…。
「この辺りがごたごたしている所」
「じゃ、奴隷商を捜すか。ヤハネ、どうだ?」
転移でパスヴァ、カイム、ヤハネ、ヴィッセが訪れた先は反乱が収束し、混乱が続く北の地。
反乱を抑え込んだパスヴァが言うには少数民族と獣人達が同盟を組み北の地の領主の城を攻め落とそうとしたらしい、北の地の領主達と兵士と騎士団で対抗していたが、消耗が激しく長期戦へと移りヴァルキアの命令で魔人…パスヴァが介入した結果すぐに決着は着いたが、遣り過ぎたのだ街道や街は瓦礫の山と化し負傷者も多い、その光景を見てカイムが呆れ返った。
「お前、遣り過ぎだ」
「いやー向こうも必死でぇちょっとね」
「その負けた方はどうしたんです?」
「投獄してる、処刑待ち。帝国に牙を剥いたからなしかたないよね」
ヴィッセが反乱を起こした方はと聞けば、纏めて牢に入れていると食べ物もないから処刑が行われる迄に餓死で殆ど死ぬだろうとパスヴァ事も無げに言い、ヤハネが顔を顰めすぐ様大河に連絡し怪我人や反乱を起こして投獄されている者達を帝国の裏街のテントに運びたいとヤハネがスマートフォンで大河に頼めば、大河が蒐集家達を連れてすぐに向かうと言ってくれる。
「ま、良いけどー罪人は罪人だから賠償とか肩代わりする?」
「金はあるからな、建物とか食料とかも出せるし。それと引き換えでそいつら貰うか」
「ふぅん、ま、それならこっちにいるけどーほとんど死に掛けだよー奴隷商とかはどうする?」
「それは、私が探ります。ヤハネは彼らの方を」
「うん、分かった。カイムは?」
「俺も、ヤハネと行くぜ。大河が他の連中を連れて来るだろ?魔人のガキはどうも気配を掴み辛いしな。他の魔人も連れて探すぞ、ヴィッセも一緒に来い、大河達と合流次第分かれる」
「分かりました」
そう言ってヴィッセはカイムの指示に従いパスヴァに連れられ、反乱を起こした者達の牢へ…そこで目を覆いたくなる惨状を見る事になる…。
第033話 盗人の店
「いらっしゃい」
「フェシェスタさん?」
「ん?俺の兄弟の事知っているのかい?」
奥に進むと茣蓙に敷かれた品を並べた店主が千歳とラジカに声を掛けてくれる、その男の顔は今は異界にいるフェシェスタに良く似ていて、どうやらフォン達の兄弟らしい。
「ええ、フォンさんやフィズさん、ご両親も今此方にいますよ」
「へぇ、元気?」
「ええ、みなさん元気ですよ。良ければ会いますか?」
「フィルはいるか?」
「いないですね」
「なら、顔を久しぶりに見るか。俺はファラルシェス、しがない商人兼盗人兼呪具師だ」
「これ全て呪具ですね、呪いはないようですが」
「ああ、呪われた物を盗んで解呪して売っている」
物静かなフェシェスタと言った雰囲気のファラルシェス、ラジカが並んでいる品々を見て呪具だと鑑定しファラルシェスは鷹揚に頷いた。
「何故、解呪した物を売るんですか?」
「呪いが必要な者達の元へ行くように、呪具師は作り売り解きまた売るのが役目さ」
「……」
「千歳、呪いも善し悪しです。呪具師はそういう者です」
だから納得するようにと暗にラジカは千歳に伝える、呪いに良い印象はないが千歳は頷いた。
「では、ご家族がいる《黒鷺》に案内します」
「頼む」
腰に下げた収納袋に並べた商品をしまい、千歳がファラルシェスを家族がいる《黒鷺》へと転移で運んだ。
第31話 異界 《アユズラーグ》編 18幕 龍の背に乗って
「種はこの袋の中に、空からイシュターさんの背に乗って蒔いていきましょう」
朝、外神が全員に種を入れた収納袋を渡す、既にイシュターは龍の姿に戻り皆その背に乗る。
『では、行く…』
大きく朱色の翼を広げ空へと上がる、《アユズラーグ》一周とまでは行かないが行ける所迄行くと行った感じだ。
「空から見るとこんな感じかー」
「種を蒔いたら出発します」
「ん、おけ」
もちゃ達参加し種を蒔いていく、緑魔法と活性魔法で地面に種が落ちればすぐに花が咲く、色とりどりの様々な花が大地を埋め尽くしていくだろう。
皆楽しそうにパラパラ種を蒔いて風に流れていく様を見ていた、イフタークは無表情に種を蒔き大地を眺める、血に濡れていた大地、間も無く眠る世界、眠るといっても今いる生物はそのままに新たな生命の産出が為されなくなる、それが世界が眠る事であると《アユズラーグ》の神は教えてくれた。
人が居なくなり、《アユズラーグ》は自然の摂理のあるがままの世界として存在する、人が生み出した物は全て植物で覆われていくだろう。
「気持ち良いなー」
「うん」
「楽しいー」
『眺めが素晴らしい』
ギーギスとノイズ、チェカとウズラが楽しそうに種を蒔き、風を感じている。
「外神、またこの世界に来れるか?」
「…《アユズラーグ》の神、どうですか?」
『勿論、此処にゲートを置くとしよう。景色が変わる頃にまた来ると良い』
ジラが種を蒔き、自分達が蒔いた種がどうこの世界の景色を変えていくのか気になったので外神に聞けば外神は《アユズラーグ》の神に尋ねる、空からの声に皆頷きまた来ようと決めた…。
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