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第015部 繋がる糸たちへ/繋がらない糸たちへ
問題発症解決編02幕 街×第016話 呪いを受けた王/第16話 異界 《アユズラーグ》編 2幕 異空と神々
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問題発症解決編02幕 街
「どうやらこの首都で連続殺人と行方不明事件が起きているらしい、国から応援を寄越してくれるという話しだ。俺達は蒐集家さんと合流してその2つの事件を追うぞ」
「このままここで捜査ですね」
「私も手を貸そう…」
「千眼さんがいれば頼もしいね」
「ああ、それで新しい皇国のダンジョンはグステナさんとカトゥーシュカさんをメインに交代制でのアタックという事になる、調査もあるからただ攻略という訳にもいかないらしい」
大河からの連絡をスマートフォンと風早から確認し崇幸達は引き続き、街で2つの事件を追う事になる。
大河は皇子達の事とこの国の食糧難と街道の事を調べるというので、《ガルディア》経由で応援を頼む事になっている。
燈火と詠斗と千眼は事件解決に向けて動く、チグリスは…子ども達に群がられている、どうやら気に入られたようだ、チグリスもそのままなすがままにされていた。
メインの通りを少し外れれば薄暗い道には、危険な気配と痩せた浮浪児や逃げた奴隷達に訳アリの者達が気配を潜ませていた。
崇幸達が炊き出しを行い人を集め情報を仕入れつつ、既に蝶を飛ばしている千眼が街を視ている。
「なあ、例の件の情報を買ってくれるのはここか?」
「飯もくれるって?」
「ああ、先ずは飯を食ってくれ。話しはその後だ」
チグリスのパンを物欲しそうに見ていた子どもに案内を頼み、此処に案内して貰い他の浮浪児達に食事や金を渡し此処にくれば食料や事件の情報を買うという話しを広めて貰い続々と集まってくる、あまり良い手ではないが環境は悪い、《ナイジアナ皇国》の貧民街を思い出した。
パンとスープを配りながらも、耳に入ってくる話は行方不明事件はよくある事、人攫いや仕事の面倒を見ると騙して奴隷として売るなど、殺人も些細な事で人の命など奪われてしまうのだと。
「………」
「ゆき……」
「いや、事件を早く解決して皇帝に彼らの事を言おう。夜になった事だしテントを出して交代交代で食事や話しを聞いて行くとするか」
「……ああ」
《ナイジアナ皇国》の時の様に取引きを行い、彼らの生活を少しでも向上させてやりたいと崇幸は思いながら千眼はそんな崇幸を見つめ、眼はこの首都全体を視ていた…。
「ぼ、僕はヴァスキン・ユトゥークス・ヘルド・カテラントです…弟はヴァーガン・アーチャー・ヘルド・カテラントです」
「俺は大河だ、改めてよろしく。君達は俺が責任を持って《コレメキバ学院》に連れて行こう。だが、帝国の問題が片付いた後になる。それまではここで授業を受けてくれ。風早」
《ツヴァルキア城》の講義室、2名の皇子兄はヴァスキン、弟はヴァーガンと改めて自己紹介をする。
夜、就寝前にヴァスキンとヴァーガンとこれからの話しをする為に彼らの部屋をフルカリスに連れられ訪れる、外には見張りの兵士が1人中には女給が1名、帝国の皇子達の部屋も調度品や室内は立派な物だが古めかしい上に子ども部屋という感じはしない、ソファに座り簡潔にこれからの事を伝えればヴァスキンは頷きヴァーガンは首を傾げた。
「明日からな、また明日朝飯を一緒に食おう。おやすみ」
ヴァスキンとヴァーガンにそれだけ言い部屋を後にする、フルカリスは何も此方が聞かずとも夕食の状況を見て貰えれば分るが帝国は困窮していると漏らす。
「そこも事件解決と同時に解消する」
「……貴方達ならば簡単に出来てしまうんでしょうね」
「簡単ではないが、打てる手は幾らでもある」
「…そうですね」
長年の問題や不穏な事件、それ以外にも国は常に問題を抱えている、皇帝は救世主の大河達との繋がりを得る為に条件を出したとフルカリスは思う、《ナイジアナ皇国》の貧民街を立て直した彼らだ、彼らの前では顔に出さないが縋っているのだ、でなければ巨大なこの帝国はゆっくりと滅亡していってしまう、フルカリスもまたそれを理解した上で彼らに賭ける事にしたのだ…。
第016話 呪いを受けた王
夜の《ヨレーファ国》王城…王の私室にてメバヴルス・ダニドム・ヨレーファは目を抑え苦しむ、もう何も視えはしない約に立たない眼が痛みを齎す。
「あはははは!兄上!私は貴方が願った通り苦しんでいますよ?どうですか?どうですか?痛いイタイいたい…」
部屋の物を薙ぎ払う、目に巻いた布は血が滲みメバヴルズは床に倒れ込み床に爪を立てた。
痛みと苦しみと笑みを口から吐き出し、死ねる物なら死にたい死んで転生したら呪いが消える保証も無い、ああイタイ…痛い…いたい…。
「あにうえ…コロス、コロス、コロス、何度殺しても殺したりないゼツボウをみせてあげるあはははははっははは!」
苦しみ抜き絶えようやく、メバヴルズに束の間の眠りの刻が訪れた……。
第14話 異界 《アユズラーグ》編 2幕 異空と神々
「へぇ、おけ」
「分かりました」
「天使と悪魔の次は神の子か…」
異空にて神々から連絡と依頼を受けた懐記達、外神も同意しイシュターが呟く。
「引き換えに《アタラクシア》の治療を引き受けてくれたならいいじゃん」
「そうですね、間も無く《アユズラーグ》の空の上に出ますし、《アユズラーグ》の建物や資材は自由にして良いとの事ですから」
「それはいいよな、ジュカ達の所にも送れるし。その連れていく奴にも話はいってるんだろ?」
「人がいなくなった世界かー少し複雑だけど」
ジラがポップコーンを食べ、外神が《アユズラーグ》の人が生み出した物が自由にして良いと言われているので、ナチェは楽しみにしチェカは期待と言いつつ少し複雑な感情を抱いていた。
「うちの世界はうちの世界、よその世界はよその世界って事で割り切っていこう」
ギーギスがチェカの肩を叩く、ガイドが間も無く空上に出ると言うので皆窓から外の景色が変わる瞬間を見届けた。
「へえ、これが次の世界ね、緑と海って感じ」
『《アユズラーグ》の神の子イフターク様がいる場所へ降ります』
ガイドが《異空鳥》を操縦しイフタークの元へ向かった、雲が多めの碧い空と蒼い海と大地を覆う緑それを眺めながら彼らは指定された場所へ向かった…。
「どうやらこの首都で連続殺人と行方不明事件が起きているらしい、国から応援を寄越してくれるという話しだ。俺達は蒐集家さんと合流してその2つの事件を追うぞ」
「このままここで捜査ですね」
「私も手を貸そう…」
「千眼さんがいれば頼もしいね」
「ああ、それで新しい皇国のダンジョンはグステナさんとカトゥーシュカさんをメインに交代制でのアタックという事になる、調査もあるからただ攻略という訳にもいかないらしい」
大河からの連絡をスマートフォンと風早から確認し崇幸達は引き続き、街で2つの事件を追う事になる。
大河は皇子達の事とこの国の食糧難と街道の事を調べるというので、《ガルディア》経由で応援を頼む事になっている。
燈火と詠斗と千眼は事件解決に向けて動く、チグリスは…子ども達に群がられている、どうやら気に入られたようだ、チグリスもそのままなすがままにされていた。
メインの通りを少し外れれば薄暗い道には、危険な気配と痩せた浮浪児や逃げた奴隷達に訳アリの者達が気配を潜ませていた。
崇幸達が炊き出しを行い人を集め情報を仕入れつつ、既に蝶を飛ばしている千眼が街を視ている。
「なあ、例の件の情報を買ってくれるのはここか?」
「飯もくれるって?」
「ああ、先ずは飯を食ってくれ。話しはその後だ」
チグリスのパンを物欲しそうに見ていた子どもに案内を頼み、此処に案内して貰い他の浮浪児達に食事や金を渡し此処にくれば食料や事件の情報を買うという話しを広めて貰い続々と集まってくる、あまり良い手ではないが環境は悪い、《ナイジアナ皇国》の貧民街を思い出した。
パンとスープを配りながらも、耳に入ってくる話は行方不明事件はよくある事、人攫いや仕事の面倒を見ると騙して奴隷として売るなど、殺人も些細な事で人の命など奪われてしまうのだと。
「………」
「ゆき……」
「いや、事件を早く解決して皇帝に彼らの事を言おう。夜になった事だしテントを出して交代交代で食事や話しを聞いて行くとするか」
「……ああ」
《ナイジアナ皇国》の時の様に取引きを行い、彼らの生活を少しでも向上させてやりたいと崇幸は思いながら千眼はそんな崇幸を見つめ、眼はこの首都全体を視ていた…。
「ぼ、僕はヴァスキン・ユトゥークス・ヘルド・カテラントです…弟はヴァーガン・アーチャー・ヘルド・カテラントです」
「俺は大河だ、改めてよろしく。君達は俺が責任を持って《コレメキバ学院》に連れて行こう。だが、帝国の問題が片付いた後になる。それまではここで授業を受けてくれ。風早」
《ツヴァルキア城》の講義室、2名の皇子兄はヴァスキン、弟はヴァーガンと改めて自己紹介をする。
夜、就寝前にヴァスキンとヴァーガンとこれからの話しをする為に彼らの部屋をフルカリスに連れられ訪れる、外には見張りの兵士が1人中には女給が1名、帝国の皇子達の部屋も調度品や室内は立派な物だが古めかしい上に子ども部屋という感じはしない、ソファに座り簡潔にこれからの事を伝えればヴァスキンは頷きヴァーガンは首を傾げた。
「明日からな、また明日朝飯を一緒に食おう。おやすみ」
ヴァスキンとヴァーガンにそれだけ言い部屋を後にする、フルカリスは何も此方が聞かずとも夕食の状況を見て貰えれば分るが帝国は困窮していると漏らす。
「そこも事件解決と同時に解消する」
「……貴方達ならば簡単に出来てしまうんでしょうね」
「簡単ではないが、打てる手は幾らでもある」
「…そうですね」
長年の問題や不穏な事件、それ以外にも国は常に問題を抱えている、皇帝は救世主の大河達との繋がりを得る為に条件を出したとフルカリスは思う、《ナイジアナ皇国》の貧民街を立て直した彼らだ、彼らの前では顔に出さないが縋っているのだ、でなければ巨大なこの帝国はゆっくりと滅亡していってしまう、フルカリスもまたそれを理解した上で彼らに賭ける事にしたのだ…。
第016話 呪いを受けた王
夜の《ヨレーファ国》王城…王の私室にてメバヴルス・ダニドム・ヨレーファは目を抑え苦しむ、もう何も視えはしない約に立たない眼が痛みを齎す。
「あはははは!兄上!私は貴方が願った通り苦しんでいますよ?どうですか?どうですか?痛いイタイいたい…」
部屋の物を薙ぎ払う、目に巻いた布は血が滲みメバヴルズは床に倒れ込み床に爪を立てた。
痛みと苦しみと笑みを口から吐き出し、死ねる物なら死にたい死んで転生したら呪いが消える保証も無い、ああイタイ…痛い…いたい…。
「あにうえ…コロス、コロス、コロス、何度殺しても殺したりないゼツボウをみせてあげるあはははははっははは!」
苦しみ抜き絶えようやく、メバヴルズに束の間の眠りの刻が訪れた……。
第14話 異界 《アユズラーグ》編 2幕 異空と神々
「へぇ、おけ」
「分かりました」
「天使と悪魔の次は神の子か…」
異空にて神々から連絡と依頼を受けた懐記達、外神も同意しイシュターが呟く。
「引き換えに《アタラクシア》の治療を引き受けてくれたならいいじゃん」
「そうですね、間も無く《アユズラーグ》の空の上に出ますし、《アユズラーグ》の建物や資材は自由にして良いとの事ですから」
「それはいいよな、ジュカ達の所にも送れるし。その連れていく奴にも話はいってるんだろ?」
「人がいなくなった世界かー少し複雑だけど」
ジラがポップコーンを食べ、外神が《アユズラーグ》の人が生み出した物が自由にして良いと言われているので、ナチェは楽しみにしチェカは期待と言いつつ少し複雑な感情を抱いていた。
「うちの世界はうちの世界、よその世界はよその世界って事で割り切っていこう」
ギーギスがチェカの肩を叩く、ガイドが間も無く空上に出ると言うので皆窓から外の景色が変わる瞬間を見届けた。
「へえ、これが次の世界ね、緑と海って感じ」
『《アユズラーグ》の神の子イフターク様がいる場所へ降ります』
ガイドが《異空鳥》を操縦しイフタークの元へ向かった、雲が多めの碧い空と蒼い海と大地を覆う緑それを眺めながら彼らは指定された場所へ向かった…。
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