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第015部 繋がる糸たちへ/繋がらない糸たちへ
第004話 犬/第04話 待機中
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第004話 犬
「うまーい!いやー本当うまいなー」
「おかわりもあるからどうぞ」
「わおー水もあるし砂の上にこんな建物があるなんてなー」
砂蟲を収納し《砂の宿》に戻ったグローリー達、時間稼ぎをした男が着くなりへたり込んで腹が減ったと訴えるので、食堂に案内し食事を提供する、グローリーが夕食にと作ったミルクシチューとステーキ、サラダとパンと果実水が5人分瞬く間に消えて行った。
「ずげ、よく食べるなー」
「いやぁ、もう4日まともに食べてなかったからなー」
「沢山食べてください!」
「おう、ありがとうな」
他の面々も食卓に着きイデアがその食べっぷりに感嘆する、晴海が果実水のお代わりを注いでグローリーとイザラろオベリスカが追加で焼いた肉や魚を並べて皆も夕食を始めるが………。
「お名前をお伺いしてもいいですか?この砂の道を旅するという事は商人しょう、私も《ラグライック商会》の支配人を務めています、こちらは《ラズライール商会》の…」
「ラジカです」
「ああ、俺は犬!商人というか、商人時々傭兵時々冒険者だなー旅の商人てのは危険が付き物だろう?他の隊商に混ぜて貰ったり護衛がてら一緒に移動させて貰ってる流れの商人だ」
散々食って一息付いた所でコーカスが優雅にステーキを食べながら尋ねれば、自分の名を犬という男、ラジカとコーカスの表情が僅かに強張る、千歳がちらりと気にするがそのまま何も言わずに食事を続ける。
「グリ、肉おかわりくれ」『こいつ魔人か?妙だぞ?』
「俺もーご飯おかわり」『鑑定は人だ…隠蔽している…おかしい』
「2人共自分で追加してくださいよ、私が運んできます」『…魔人であり魔人ではないです…4千年前の魔人かもしれません』
「俺も、肉と飯」『魔人だな……』
カイム、ヤハネ、ヴィッセが犬と名乗る男に違和感を感じ二重で話しを行い探っている、チカも加わりつつスマートフォンを弄っている、男は旅の服のまま布を頭に巻き髪も目も隠れている為容貌も不明だった。
「食事が終わったらなら、お風呂の準備が出来ているから案内しますよ。服も洗っておきますから、寝巻の準備もしてありますよ」
犬と名乗る男と助けを求めに来た男達を風呂まで千歳達が案内する事にし、ついでだから入ろうと食事を続けるカイム達を残して浴場へと向かった…。
「わ、犬さん!イケメンだー」
「身体のその紋様?すごい…」
「う、うぇぇん」
「空、よしよし」
「ん?ああ、これなー俺、昔の記憶が無くて身体のこれよくわかんないんだよなー」
浴場へ向かい入りがてら使い方を教えていく、布を取り服を脱いだ犬は腰を超える深いワインレッドの髪と揃いの瞳、引き締まった身体全体に銀色の幾何学的な模様が絡みつくように這っていた。
晴海とイザラが思わず見入ってしまう、空がぐずってしまったので晴海は先に桶を出して空を沐浴させた。
「………」
オフィスビルのタナトスの執務室、タナトスはスマートフォンを眺めている。
『久しぶりに見る名ですね』
「そちらは良いのか?」
『現在待機中です』
天井から聞こえるガイドの声、タナトスはスマートフォンを胸ポケットに仕舞い考え込む。
「おーいタナトス夕食の時間だぞ」
「ええ」
扉がノックされウォルゾガが呼びに来るのでタナトスも立ち上がる、今夜はチカは《砂の宿》に泊るようだ、家にはカーテスやエクトやセレネと獣人の子ども達だけだ、多少は静かになるだろうと思いながら家に戻った…。
第04話 待機中
「うぇん……」
「ようやく…」
「やっと」
「落ち着いたあのです…」
《神の庭》…神々がぜーぜーと疲労している、神々の腕の中でうとうととしている赤ん坊、モギのミルクを美味しそうに飲んでくれたのは幸いだった。
「どうしますか?この世界もこの神も」
「どうするも…名も無い世界だ…」
「このまま残して……」
話し合いをしている最中赤ん坊神が目を閉じて眠る、神々の服を小さな手で何処にも行かない様に掴んでいる、流石に元の場所へ独りで置いていけない、挨拶に行った時に訪れた毒の世界の《神の庭》、真っ白い空間でよちよちと泣きながらこっちに這って来た赤ん坊、助けを求める為に差し出された小さな手を取った。
「まずはこの世界を外神達に浄化して貰い《異界鳥》を降ろす」
「次の世界へ行く準備を整える」
「まず…それ…後、崇幸から子ども用品を貰う…」
『………』
神々13名が戸惑いながら腕に抱かれた赤ん坊神を見て溜息を吐きつつ今後の事を考え、話し合いを暫く行った…。
『という訳です、まず外神様と懐記様が世界に降りて浄化をし次の世界への準備を整えていくという流れですね』
「分かりました…では異界に降ります、懐記さんお願いします」
「おけ」
『では降りますよー』
『その間に皆さんステータスチェックどうですか…?異世界転移特典でスキルや魔法が増えてます』
『……外神様と懐記様は少ないポイントで交換できる魔法やスキルが増えていると神々からの言付けです』
光石と魔石が操縦とステータスの変化を告げ、遅れてガイドが付け加えた。
「んじゃ、ステータスオープンて口で言うか心の中で思ってみて」
「お、俺、転移があるぞ」
「私も転移だ、ドラゴンに転移は付かない筈だがこれが転移特典か」
「えっと、俺は収納だやった!でも時間停止なし…」
「僕は雷魔法…」
「俺も転移だ、便利だなー」
「俺は腐食魔法だな」
「私は空魔法ですね」
「私は空間魔法か」
『私は傀儡魔法さ…早速ゴーレムを造りたい!』
ジラは転移、イシュターは転移、チェカは収納(時間停止なし)、ノイズは雷魔法、ナチェは転移魔法、ギーギスは腐食魔法、シュリは空魔法、マユラは空間魔法、ウズラは傀儡魔法といったようにそれぞれ新たな魔法やスキルを得て喜んでいた。
『もちゃ!』
『ぎゅー』
もちゃやぎゅー達も何か得たようだがニコニコしているだけで、マンドランドやお化け野菜達もはしゃいでいる、ゴーレム達も首を傾げているので何かしら付いたのだろう、場が湧いている間に毒の世界へと降り立った…。
「うまーい!いやー本当うまいなー」
「おかわりもあるからどうぞ」
「わおー水もあるし砂の上にこんな建物があるなんてなー」
砂蟲を収納し《砂の宿》に戻ったグローリー達、時間稼ぎをした男が着くなりへたり込んで腹が減ったと訴えるので、食堂に案内し食事を提供する、グローリーが夕食にと作ったミルクシチューとステーキ、サラダとパンと果実水が5人分瞬く間に消えて行った。
「ずげ、よく食べるなー」
「いやぁ、もう4日まともに食べてなかったからなー」
「沢山食べてください!」
「おう、ありがとうな」
他の面々も食卓に着きイデアがその食べっぷりに感嘆する、晴海が果実水のお代わりを注いでグローリーとイザラろオベリスカが追加で焼いた肉や魚を並べて皆も夕食を始めるが………。
「お名前をお伺いしてもいいですか?この砂の道を旅するという事は商人しょう、私も《ラグライック商会》の支配人を務めています、こちらは《ラズライール商会》の…」
「ラジカです」
「ああ、俺は犬!商人というか、商人時々傭兵時々冒険者だなー旅の商人てのは危険が付き物だろう?他の隊商に混ぜて貰ったり護衛がてら一緒に移動させて貰ってる流れの商人だ」
散々食って一息付いた所でコーカスが優雅にステーキを食べながら尋ねれば、自分の名を犬という男、ラジカとコーカスの表情が僅かに強張る、千歳がちらりと気にするがそのまま何も言わずに食事を続ける。
「グリ、肉おかわりくれ」『こいつ魔人か?妙だぞ?』
「俺もーご飯おかわり」『鑑定は人だ…隠蔽している…おかしい』
「2人共自分で追加してくださいよ、私が運んできます」『…魔人であり魔人ではないです…4千年前の魔人かもしれません』
「俺も、肉と飯」『魔人だな……』
カイム、ヤハネ、ヴィッセが犬と名乗る男に違和感を感じ二重で話しを行い探っている、チカも加わりつつスマートフォンを弄っている、男は旅の服のまま布を頭に巻き髪も目も隠れている為容貌も不明だった。
「食事が終わったらなら、お風呂の準備が出来ているから案内しますよ。服も洗っておきますから、寝巻の準備もしてありますよ」
犬と名乗る男と助けを求めに来た男達を風呂まで千歳達が案内する事にし、ついでだから入ろうと食事を続けるカイム達を残して浴場へと向かった…。
「わ、犬さん!イケメンだー」
「身体のその紋様?すごい…」
「う、うぇぇん」
「空、よしよし」
「ん?ああ、これなー俺、昔の記憶が無くて身体のこれよくわかんないんだよなー」
浴場へ向かい入りがてら使い方を教えていく、布を取り服を脱いだ犬は腰を超える深いワインレッドの髪と揃いの瞳、引き締まった身体全体に銀色の幾何学的な模様が絡みつくように這っていた。
晴海とイザラが思わず見入ってしまう、空がぐずってしまったので晴海は先に桶を出して空を沐浴させた。
「………」
オフィスビルのタナトスの執務室、タナトスはスマートフォンを眺めている。
『久しぶりに見る名ですね』
「そちらは良いのか?」
『現在待機中です』
天井から聞こえるガイドの声、タナトスはスマートフォンを胸ポケットに仕舞い考え込む。
「おーいタナトス夕食の時間だぞ」
「ええ」
扉がノックされウォルゾガが呼びに来るのでタナトスも立ち上がる、今夜はチカは《砂の宿》に泊るようだ、家にはカーテスやエクトやセレネと獣人の子ども達だけだ、多少は静かになるだろうと思いながら家に戻った…。
第04話 待機中
「うぇん……」
「ようやく…」
「やっと」
「落ち着いたあのです…」
《神の庭》…神々がぜーぜーと疲労している、神々の腕の中でうとうととしている赤ん坊、モギのミルクを美味しそうに飲んでくれたのは幸いだった。
「どうしますか?この世界もこの神も」
「どうするも…名も無い世界だ…」
「このまま残して……」
話し合いをしている最中赤ん坊神が目を閉じて眠る、神々の服を小さな手で何処にも行かない様に掴んでいる、流石に元の場所へ独りで置いていけない、挨拶に行った時に訪れた毒の世界の《神の庭》、真っ白い空間でよちよちと泣きながらこっちに這って来た赤ん坊、助けを求める為に差し出された小さな手を取った。
「まずはこの世界を外神達に浄化して貰い《異界鳥》を降ろす」
「次の世界へ行く準備を整える」
「まず…それ…後、崇幸から子ども用品を貰う…」
『………』
神々13名が戸惑いながら腕に抱かれた赤ん坊神を見て溜息を吐きつつ今後の事を考え、話し合いを暫く行った…。
『という訳です、まず外神様と懐記様が世界に降りて浄化をし次の世界への準備を整えていくという流れですね』
「分かりました…では異界に降ります、懐記さんお願いします」
「おけ」
『では降りますよー』
『その間に皆さんステータスチェックどうですか…?異世界転移特典でスキルや魔法が増えてます』
『……外神様と懐記様は少ないポイントで交換できる魔法やスキルが増えていると神々からの言付けです』
光石と魔石が操縦とステータスの変化を告げ、遅れてガイドが付け加えた。
「んじゃ、ステータスオープンて口で言うか心の中で思ってみて」
「お、俺、転移があるぞ」
「私も転移だ、ドラゴンに転移は付かない筈だがこれが転移特典か」
「えっと、俺は収納だやった!でも時間停止なし…」
「僕は雷魔法…」
「俺も転移だ、便利だなー」
「俺は腐食魔法だな」
「私は空魔法ですね」
「私は空間魔法か」
『私は傀儡魔法さ…早速ゴーレムを造りたい!』
ジラは転移、イシュターは転移、チェカは収納(時間停止なし)、ノイズは雷魔法、ナチェは転移魔法、ギーギスは腐食魔法、シュリは空魔法、マユラは空間魔法、ウズラは傀儡魔法といったようにそれぞれ新たな魔法やスキルを得て喜んでいた。
『もちゃ!』
『ぎゅー』
もちゃやぎゅー達も何か得たようだがニコニコしているだけで、マンドランドやお化け野菜達もはしゃいでいる、ゴーレム達も首を傾げているので何かしら付いたのだろう、場が湧いている間に毒の世界へと降り立った…。
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