あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第015部 繋がる糸たちへ/繋がらない糸たちへ

第001話 砂を貰う/第01話 ダラダラダラ

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第001話 砂を貰う
「なるほど…半無人販売ですか…」
「ええ、盗難等の防犯も問題ありません。他国での実績があります、住み込みの従業員の皆さんが在庫管理や補充など行ってくれます」
「ふむ、それは興味深いですが…土地はありません、この国の土地は全て国の物です。何分周辺は砂の海…建物も狭く民は窮屈な生活を強いられています」
「確かにそのような印象を受けました」
砂の国《カタフ》着いた時に抱いた印象はごちゃごちゃしていて窮屈な国、商業ギルドも1階は冒険者ギルド、2階が商業ギルド3階が商談やギルドマスター達の執務室となっている、土地も国が管理し個人で所有出来るのは建物だけだった、それに勝手な改築等は隣人同士の諍いが起こりやすく、国の承認を待たなければならない。
「めんどいな、おい、この国出た周辺の砂場は誰かのもんか?」
「いえ、手入れをした者達が所有できます。ですがあの砂は何の役にも立ちません、サラサラし過ぎていて固められませんし、焼いても固まりませんし…ですが魔物が出ますよ、良いとは言えません」
「そうですか、魔物の件は大丈夫です。カイム君良い案だね。この国の外に店を造ります。コーカスさんは仕入れをします?」
「いえ、そちらの方が面白そうなのでそちらに参加します」
気だるげにカイムがなら国の外なら好きにやって良いのかと訊ねれば商業ギルドマスターが頷くが、膨大な砂の使い途がないと言うが、千歳は興味深いとギルドマスターに礼を言って皆を連れて《カタフ》の外の離れた場所へ向かった。

「あーそう、なんもなしって事か、じゃ、こっち来いよ」
砂場に空いた面々、カイムが《カタフ》で探りを入れているヤハネとヴィッセにスマートフォンで連絡を取り、転移石を使って合流した。
「砂じゃんー一面、ぜーんぶ砂」
「すごいよね、良い光景だ。せっかくだからここに《ホウラク》のホテルを複製しておこうか」
『あらあ、崇幸ちゃんがタージマハルみたいなの置きたいってー何かしらー』
「じゃ、ホテルと一緒に置けばいいんじゃね」
「えーと、タージマハル…崇幸さんは休む気があるのかな?」
ゴーレム姿の識の眼を通してどうやら崇幸が見ているらしい、千歳は苦笑いを浮かべて塩の店なのに、宿を運営してくれる住み込みの従業員の募集を掛けて貰おうか程度の事を考えていたが…まさかの墓所を模した物まで造ろうとするとは………。
「千眼さんからの電話が、出るね、もしもし?ああ、なるほど…それを今送ってくれるんだね分かった…お願いします。……千眼さんがこちらに支柱と土台を送ってくれるって、それとみんなでこの砂を使ってゴーレムを造って欲しいって」
「千歳…」
「本当に砂だらけ…」
「すげ、ここになんか建物つくんだろ?」
「お手伝いします」
「この砂ねぇ」
「ゴーレム造るよー」
千眼からの通話を切ると、グローリーを始め晴海達がやってくる、ゴーレム達を主体にホテルやタージマハルの運用を任せて行くと良いとのアドバイスに、晴海達が手伝いに来てくれ賑やかになる。
「みんな、お願いするよ。今支柱を埋め込んで砂を収納して神々に《ホウラク》のホテルを複製して貰うから。タージマハルは向かいに造ろうか」
「千歳さん!噴水と向かいに続く道に水路?があったらカッコいいと思うんだ!イザラ達と造っていい?」
「もちろん、きっと素敵な物が出来上がるよ。みんな下がっていてね」
識のゴーレムの口から何十本もの白い支柱と何十枚もの板が現れ千歳が魔法で浮かせて、砂に深々と打ち込み砂を収納していく、支柱と板が砂の侵入を阻みさらに送られた来た鉱石を埋め込みすなで隙間を埋めて平らにしたそのうえに《ホウラク》のホテルの模倣した物を置けば砂の大地にホテルが完成した。
「《砂の宿》かな」
「すごーい!」
「えうんー」
「よしよし。空、すごいねー」
背中の空が空間魔法に反応し泣くが、晴海があやせばすぐに泣き止むが指しゃぶりを始めたのでおしゃぶりをグローリーがさせてくれ落ち着いた。
「中に入って食事にしましょう、明日またギルドで募集を掛ける事にして」
「ゴーレム造りな」
ラジカが扉を開きカイムがさっさと中へ入っていく、グローリー達も後に続いた…。

第01話 ダラダラダラ
24時間の映画祭り、今は3本目の恋愛物を観ている、フォンは欠伸を噛み殺し風呂に向かう、ジラとイシュターは厨房に良き、ウズラとナチェは熱心に鑑賞しチェカとノイズは先程《アタラクシア》からの依頼で《コレメキバ学院》で使われる備品制作に取り掛かっていた。
「いいねー俺もこんな学び舎なら通いたかったな」
「僕も…」
以来されたのは生徒達に渡される転移魔法を組み込む腕輪、鉱石を紐で結び自分で長さを調整出来るような物を見本と図案が送られて来たのでそれを元に結んでいく、映画を鑑賞しながらの良い手仕事だ。
『皆様、夕食の支度が整いました。食堂へ』
「よし、行こう」
「うん」
作業を止めて映画も一時停止し、食堂へ向かった。

「お、五衰やチェニエやみんな…」
「写真撮って後で送ろう」
ナチェやチャカが五衰達が持たせてくれた食事に感動し、スマートフォンで写真を撮り喜ぶ。
ジュカが持たせてくれた野菜で作ったスープを配り、食事を楽しむ。
重箱に詰められた丁寧なおかず、おにぎりや玉子焼きに煮物、魚の煮つけやつやつやの豆、肉団子とミニハンバーグに懐記も嬉しそうにしていた。
「先生がいいからじゃねぇか」
「そうだねー」
「眺めているのも良いが食べて味わおう」
「酒もな天使の酒にしよう」
「俺も貰うか、ミルク割りで」
「私もそれで」
「はい」
続々と食堂に集まるジラ達、弁当にパンや唐揚げや餃子に肉まんも並び、酒とミルクが並び乾杯して異空間での夕食が始まった…。
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