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第014部 君分かれる事なかれ/君離れる事なかれ

第0103話 祭りのあとの真夜中/第103話 準備開始

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第0103話 祭りのあとの真夜中
「楽しい祭りだったね」
「ライガルさんとニジェルガさんはまたやりたいって」
「いいじゃないですか」
「《ホウラク》や《ガルディア》でやりたいと声が出てますよ」
夜、カジノタワーの会議室で千歳、詠斗、率、綴で軽い打ち上げを行いつつ反省会や次に向けての話し合いをしていた。
「色々反省点もあったね、次に活かしていこう」
「もっとゴミ箱を設置したり整理券とか用意した方が良かったね」
「明日は朝から皆でゴミ拾いですね、僕達のお店の出店もお客様が多かったです、人数区切って入場制限を掛けましたし」
「迷子や落とし物も多かったですね、風早や識さん達のお陰ですぐに見つかるのが幸いです」
お茶を飲み改善点を並べていく、崇幸や大河達は明日のゴミ拾いや掃除のまとめ役として準備をしている、舵と燈火は明日の炊き出しの豚汁とご飯と肉の準備をナイル達と行っている、祭の後もやる作業は多い。
「後は荷物かな、コインロッカーと荷物預り所とか必要かも」
「収納袋の貸し出しも限りがありますからね、中継器で楽に戻れるといっても買い物や祭りは楽しみたいですし」
「あ、休憩所もあったほうが良いですね。子どもやご年配の方が休める場所があった方がいいですね」
「うん、いいね、色々案が出てくる」
詠斗達が出す意見を千歳がスマートフォンを出しメモしていく、《ナイジアナ皇国》と《療養街》でもという話しもある、ヴリトゥユが気に入ったらしく特に異界の品々に興味を抱き強羅城と《ナイジアナ皇国》の宝物庫の見学会も行ったと言う。
「ヴリトゥユ陛下から近く企画書が来るから楽しみにしているんだよ、考えが柔軟な方だから新しい発見があると思うよ」
「ええ、他の国の王族の皆さんも参考にしていましたね」
「みんな笑顔だった、楽しかったねー」
「はい!」
「祭はまだ終わってないですから、明日の掃除の為にそろそろ戻りましょう」
「そうしようか、みんなおやすみ。また明日」
『おやすみなさい』
真夜中と呼ばれる時間、綴が場を締めて各自の部屋や家に戻っていく、最近は皆バラバラ夜を過ごす。
千歳はラジカと共にオフィスビルの部屋、率はシェアハウスをしている家、綴は《コレメキバ学院》の宿舎、詠斗はその日の気分で過ごす、今夜は龍皇国の皇城でナイルやチグリス達と過ごす、夜の挨拶を交わし皆それぞれの場所へ転移した…。

第103話 準備開始
『外神…次の世界との交信は出来ませんね、遠すぎる、近づいたら一度船を空間に留め交信した方が良いでしょう』
『ふむ…不明瞭な世界…出来れば避けて通りたいが…』
『難しい…避ける…厳しい…』
『着いてみないと分からないなのです、《アストマーズ》のように神がいなくとも友好的な世界だと良いなのです』
「………そうですね」
ファーツコクスの家の1室、ガイドとナビとゲーテと共に神々と次の世界に向けて話し合いを行う、次の世界は出たとこ勝負だという事だ。
目標は《アタラクシア》に戻る事、その為に幾つかの世界を経由していく、船の改造にも着手し神々の手も借りての異界渡りだ、《アストマーズ》のような世界の方が珍しいだろう、世界中で戦争をしている世界もあるだろう、懐記やジラ達にはせっかく行く異世界を楽しもう、友好的に《アストマーズ》のように《アタラクシア》と交易、互いの世界に良い影響を、友人を沢山作ろうと皆好意的に考えている。
『…出発は?』
「皆さんと話し合います、近日中には」
『分りました…それまでに船を発てるようにしておきます』
「はい、お願いします」
外神がそう言って神々との会話を終わらせる、外神は明日は皆と話し合いをして正式に発つ日と時間を決めようとシャワーを浴びて休む事にした。

「おはよ」
「おはようございます、手伝います」
「いいよ、もう出来る、座ってれば」
今日はファーツコクスの家で朝食を食べた後に、オフィスビルで食堂で料理を五衰達に教えて、ノイズ達はワークフロントで仕事、ジラやイシュター達はダンジョン、フォン達はだらだらと過ごすと決めている、自由だ好きに過ごして良い。
ご飯と味噌汁と焼いた魚に出し巻き卵、サラダと果物いつもと変わらない朝食、外神はコーヒーやミルクとお茶を全員分用意する。
「外神っち今日は?」
「そうですね…船を大きくします、懐記さんは何か希望はありますか?」
「ん、ま、台所が広ければいい」
「俺はここでも木に入った木を持ってくぞ、外神、森を作ってくれ」
「分かりました」
フォンとフェシェスタも起きて来れば他の面々も起き出てくる、ジュカやファーツコクスに此処で泊まり込んでいるホセサライ達も起きて賑やか朝食済ませ、各自のやりたい事をやりに各々散り散りになり夜に話しをしようと外神は外の庭に船を出した。

「異空船……異空を渡る船」
外神は《黒鳶》の操縦室を基に変えて行く、ファーツコクスとアナスタリタスから譲り受けた魔石と光石を操舵室の中央に浮かせるこれを基準に整えて行く事にした。
『外神様、これがいいです。これ』
「……分かりました」
ガイドが大河の雑誌だろうかそれを開いて指す、銀色に輝く宇宙船、全体的に丸みを帯び先端はガラス張りで両翼に球体が埋め込まれ、腹の下には360℃景色を楽しめる場所、尾にも丸い球体が埋め込まれた物。
「名前…ガイドさんが決めて下さい」
『……はい』
『では作業開始です!』
名はガイドに決めて貰う事にする、ガイドが少し考え頷いてナビが張り切って作業に取り掛かった…。
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