あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第014部 君分かれる事なかれ/君離れる事なかれ

第0102話 乾杯/第102話 お祝いの宴

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 第0102話 乾杯
「今夜は皇城周辺で宴だな?早く片付けて行こうぜ」
「なら、貴方もやって下さい」
「台と道具の手入れ完了っと」
「こっちも片付けた、キッフの所にいこ」
《ホローリングレース》終了後暫くしてグステナ達の本日最終分の芋焼きが全て完売し撤収作業に入る、グステナは早く早くと急かしメンルェトが呆れながらテーブルを収納に入れていく、アコミアもエスティアも片づけを終わらせてキッフの元へ行こうと撤収をしていくとサァァと風がメンルェトの耳元を掠めていく。
「………」
「おーいどうした?」
「……いえ、明日は雨が降りますよ」
「……へぇ」
その風の流れを振り向き見送ればメンルェトの目のにグステナの顔が映る、何かを疑い探る眼、彼がメンルェトを側に置いている理由がそこにある、メンルェトを疑い見張っているのだ。
「……いきましょう」
「……ああ」
メンルェトがグステナの横を過ぎる、アコミアとエスティアが片づけを終わらせてくれ、キッフ達の元へ向かった。

「みんなお疲れだったなー沢山飯食ってくれよー」
キッフのミニ動物園、子ども達も大人も動物と触れ合い餌を上げて大いにこの3日間楽しんでくれていた。
「みんな喜んでたよー可愛いって」
「えぅ」
「俺沢山野菜と果物切ったー」
「俺は売った」
「楽しかったです」
手伝ってくれた晴海とイザラとイデアとオベリスカ、自分達の屋台を交代交代でこちらも手伝いに来てくれたので、給金を一緒にいた空の分も渡した。
「お疲れ様、助かったよ」
「ありがとーキッフさんまたやってくれる?」
「もちろん、手ごたえ感じたからな。《ガルディア》や《ロメンスギル》《ホウラク》でやろうか。魔人の子達も子どもも多いし」
「移動動物園だね」
「移動動物園…なるほど、そうだな」
「あ、移動図書館もいいかもねー隣り同士なら素敵だね」
「へえ、おもしろそ」
「移動……晴海、教えて」
「ああ、そうですね。住居ギルドの参考になるかと」
「そうだね!大河さんから本を借りてくるよ」
「うぅん」
「あ、空お腹空いたね。ミルクのもう」
「お、なら先に城に行っていると良い。鍵かけておけば大丈夫だ。食事も充分置いてある」
移動という言葉にイザラが何かを思いつく、オベリスカも頷いてキッフに後を頼み先に皇城へ向かった。

城の外の庭園を使い盛大な宴が準備されている、城の中にはニジェルガとライガル、ティスやゴーシュ、デュスノア達を始め、トラング達や各国の賓客達と晩餐会が行われていた。
ナイルや綴が共同で作成したコース料理とカウン酒とカノリ酒が振舞われ、《アストマーズ》異界の肉や食材もまた惜しみなく使われた晩餐会は恙無く進んでいった……そんな城の外では…。

「っし!みんなーおつかれー!!!」
『おつかれー!!!』
詠斗が進行(じゃんけんで負けた)を務め、各自グラスを片手にカンパーイとグラスを掲げ《アウトランダーズ商会》の関係者達で盛大な宴が始まった。
モニターからも《アストマーズ》の操者の面々が正装してグラスを掲げている、至る所でグラスの鳴る音が聞こえ、屋外で立食式の食事が供される。
屋台や商業エリアに各国から運ばれた食事に、ゴーレム達が目の前で焼いてくれる肉、設置された竈からは焼きあがったパンが次々運ばれ、《アストマーズ》からも食事が運ばれこちらからも返す、皆料理に舌鼓を打ち祭りを振り返ったりと和気あいあいと和やかな雰囲気で食事が進んでいった。

第102話 お祝いの宴
「みんなーお疲れ、カンパーイ」
『カンパーイ』
オフィスビルの食堂、耀帝達まで強引に参加を決めチェカ(じゃんけんで負けた)が乾杯の音頭を取る、周囲ではグラスのかち合う音、画面越しに《アタラクシア》の面々も乾杯している姿が見えた。
「でも、わざわざここまでしなくても…」
ジュカが正装…スーツにネクタイ姿に気恥ずかしそうに片手にぬいぐるみを持ち、隣でファーツコクスが緩い笑みを浮かべ良く似合っていると言ってくれた。
「みんな似合ってるわよ~もぉ写真とっちゃう」
「何枚撮る気だよ」
「いーのよ、思い出よ記録よ」
「ラグーもとるよー」
着飾ったチェニエやビヒメゴとラグージェもグラス片手にスマートフォンで写真を撮っている、肩を組んだりぬいぐるみを持ってマイスター達と並んで外神やジラが写真を撮ってくれている。
「ステーキ焼けた、唐揚げに餃子も。パンも向こうから来た」
「お、美味そうだな」
懐記が焼いてくれたステーキを切って皿に盛る、付け合わせにはマッシュポテトをチェカが懐記の隣で盛ってくれナチェが配ってくれる。
「率が教えてくれた焼いた果物のとろーりチーズ乗せも良い感じだ」
ギーギスが《アタラクシア》から送られた果物を鉄板で焼きチーズを乗せて皆に振舞う、天使達に好評ですぐに無くなってしまうので、こっちの果物でも焼いて掛けてみればそれもまた美味しい。
「あー酒がうまいな」
「そうだなーうん、うまい…」
いい成績を残せなかったグシアスとカタムスはグラスをかち合わせ一気に飲み干す、美味くて良い酒だ一気に飲み干す酒ではないが飲み干してしまった。
やれるだけの事はやった、全てを注いで全力を掛けた、良い試合良い勝負良いレースだった…。
「でもたまには乗ろうぜ」
「そうだな」
「混ぜろよ」
「そうそう」
ホセサライとゴラックも話しに入りまた馬に乗って空を駆けよう、レースは終わったが乗るのは自由だ。
そんな光景をマイスター達が眺めながら酒を飲み、美味い食事を楽しんだ…。
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