あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第014部 君分かれる事なかれ/君離れる事なかれ

第096話 宿泊と風呂/第96話 注文

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第096話 宿泊と風呂
「今夜は映画を観せてくれるしテントで泊れるからなー今夜は夜更かししてもいいからなー」
「みんな存分に楽しんでくれ」
『はーい』
ラージュ達のテント前、魔人の子ども達が嬉しそうに手を上げる、テント前で子ども達は椅子を用意して座って今か今かと楽しみしていた。
タイタロスやプロキオン、ニジェルガとグローリーや臣下達も揃って子ども達の面倒を見ていた。
隣のテントはニスム達、反対側はウォルゾガ達、その後ろはニスムとカトゥーシュカ達にグステナ達、魔人の子ども達や孤児院、教室の子ども達も勢ぞろいだ。
『では、間も無く上映会始めます。お食事は軽食をそちらのお店で買って下さいねーお貸ししているテントは販売も行いますよーでは始めます』
昨夜歌の舞台で司会進行を務め用意された巨大モニターで子ども向けのアニメの上映から始まり、皆夢中でワクワクと静かに鑑賞していた。

「みんな、観ているねー懐かしい」
「日本の名作アニメ、何回観ても良いよね」
「俺も好きだなー」
「懐かしいな…夢中で観ていた」
「僕もです、絵本も何度も読みました」
「ぬいぐるみ買って貰いましたよ、一緒に寝てました」
「テレビでやってるの何度か観たよ!何回観てもあきないよ」
「僕も子どもの頃キャラクターの絵の練習したよー上手に描けた時は嬉しかったなー」
「ぬりえとかもあったね、クレヨンでぬったなー」
詠斗と千歳、崇幸と大河、綴と率、晴海と燈火と舵がテーブルを用意して飲み物やお菓子を並べ少し離れた場所でその光景を眺めていた。
懐かしい国民的アニメ映画は世代を超えて親しまれ、異世界でも千歳の持ち込んだPCからこうして鑑賞出来るのが感慨深かった。
「懐記君達も観ているしな」
『観てる観てる』
『はい』
スマートフォン越しの音声長くは通話が出来ない為、そろそろ切るが《アストマーズ》でも鑑賞している。
「明日のレース楽しみにしているよ」
『みんな張り切ってるわ、準備は出来てる』
「楽しみです」
「僕達は賭けはしないから応援するよ」
「色々サプライズも準備しているからね」
『ありがと、そろそろ切るわ。また明日』
そう言って懐記達との通信を切り、舵と燈火が互いに顔を見合わせ笑う。
「ネスちゃん達にお願いした、ジュカちゃん達の馬のぬいぐるみも完成したって」
「ほんと?ホセサライさんたち驚くよ!」
「いいプレゼントが思いついて良かったですね」
舵がネスに頼んだ操者達へのプレゼントが完成したと、晴海も率も喜び表彰式の際に向こうに贈られる事になっている、明日が楽しみだなと思いながら会話に花を咲かせた…。

第96話 注文
「異界の舞台?あにめ?おもしろいな動いて話してる…」
「見入ってしまうな」
「平面なのに立体…」
天使も悪魔も人も会議室のモニターで鑑賞するアニメ映画に関心している、天界の耀帝達も鑑賞している、夜通しの上映だが操者達は明日の《ホローリングレース》の為いま上映されているアニメが終了後休む事になっている。
「でも面白い」
「ラグーすきだよーすごーい」
ビヒメゴやラグージェも食い入るように観ている、ファーツコクスはコーヒーを飲みながら眺めていた。
外神と風早でテントや腕時計と懐中時計の注文票をまとめ、こちらでも店に置きたいという話しも出ている為皇国の職人たちには明日依頼する事にした。
「今夜はこの後…千歳おススメとかいうホラーもやるのか?」
「それは無しになったわ、アニメとか軽めのやつね」
「良かった、あんなもん夜の外で流されたら俺嫌だぞ」
ジラが気だるげに木の実を肴に酒を吞みつつ、嫌そうな顔をすれば懐記が首を振る。
千歳は直前までおススメホラー映画を流すつもりだったが、燈火と崇幸が流石に止めようという話しで、今度そういうのが好きそうな大人達で集まって鑑賞会をしようという話しで落ち着き、アニメや恋愛映画、スピーディな物、ヒーロー物を選んでの鑑賞会に落ち着いた。
「船にそういうのを観る場所があればよさそうだな」
「戦闘が豪快な物が良い」
「いいじゃん、空で映画を観るとか」
「今度やりましょうか」
「スカッとするやつな、なんかみんな死ぬやつとか?はやだな」
「私も終わりが気持ち良い物が良い」
シュリとマユラは空の上でアクションが激しい物が良いと言い、ジラは観てスカッとする爽快な物、イシュターも終わりがすっきりした物が観たいと希望を伝える。
『私は考えさせられる物だな、このアニメというのも色々と奥が深い』
「俺もアニメ好きだなー可愛いし和む」
「僕は静かな物語が良い」
「俺は色んな道具が出て来るやーつ!面白いなー懐記達の世界」
「俺、子どもが主役がいいね。アニメかな」
ウズラとギーギスとノイズ、チェカとナチェも好みを口にする、ホラーを上げる者は誰もいない…。
「俺はとにかく色々みてみたいかもなー」
「俺は面白ければなんでもいーよ」
フォンとフェシェスタは干し肉を齧りながら欠伸を噛み殺す、これが終わったら寝るかとぼんやりと眺めている、内容も分り易い子ども向けのアニメはフォンとフェシェスタには少し物足りない感じだった…。
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