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第014部 君分かれる事なかれ/君離れる事なかれ
第076話 何か胃もたれしそう/第76話 ファーツコクスの新たな趣味
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第076話 何か胃もたれしそう
「うわ、豪華絢爛ていう言葉がよく合いそうな美形一家」
「舵さんよだれよだれ」
「華やかですねー」
《アタラクシア号》の夜ライガルとニジェルガと複雑そうな顔をしているティス、コーラスを抱えているゴーシュと共に来ていたのは…。
ニジェルガ達の親族であるバウンドランドトーカーという種族の王族達、皆ストロベリーピンクの髪に揃いの瞳の美形集団を出迎える、舵と詠斗と率、迫力のある集団にしばし見惚れしまう。
「げーげーかえろ」
「トラング、相も変わらずだな!領主を降りて仕事をしていると聞いて驚いたぞ」
「トゥーダス殿、トラングは良くやっています」
今到着したばかりのトラングが嫌そうな顔をし回れ右をした所を右頬に傷があるアガニータに良く似た男が豪快な笑顔で言い、ライガルが答えトゥーダスと呼ばれた男はそうかそうかと頷いた。
「会えて光栄な事だ、救世主達よ。それで、トラングお前の隣の男がガーランバラーダの王族か?」
「うわ、めっちゃ美人」
「すご」
「後で写真撮らせてくれないですかね」
集団の中でひと際美しい存在が口を開く、舵達はアガニータやトラングの上を行く美貌の持ち主に歓声を上げた。
膝まである色の抜けたピンクの長い髪、毛先に行くほどに薄く新雪の肌に良く映え瞳は誰よりも濃く両眼に牡丹の様な花が棲む妖しい美貌の青年がトラングの隣のカトゥーシュカを見やる。
「バウンドランドトーカーの皆様に挨拶を、私はガーランバラーダのカトゥーシュカと申します」
「確かに良い、私は先代の長でありトラングの祖父。ツァース・ハーベンダー・カゥドゥ」
「おお、親父殿が気に入るとは俺も良き良き。それでアガニータとトラングの伴侶になるのだろう?」
『え?』
カトゥーシュカをじっくりと見やるツァースとカラカラと笑うトゥーダスからの言葉に、舵達が驚きトラングの顔が思い切り引き攣った。
「そうです、私がカトゥーシュカ殿に婚姻を申し込んだのですがトラングを愛しているからと断られたので第2夫になろうかと、父上に口添えして頂きたく。私は第2でも構わないので」
『ええ!?』
「お前…」
「……伴侶は1人で良い…」
「アガニータを娶ればトラングと添えさせてやろう、ついでに私も娶って貰おう」
『えええええぇえ!!!』
「第2夫の地位は私の物です」
「第3夫で構わん」
「これはとんでもないの!俺は婿殿を義息子か義弟か義父上とどう呼べば良いんだ!?わははは」
ツァースの口からのとんでも発言に詠斗達が悲鳴の様な声を上げるがアガニータが平然と返し、トゥーダスが豪快に膝を叩いて笑っている…カオス過ぎるさしものライガルとニジェルガも事態に付いていけない、ティスは帰りたい言いゴーシュはこれは大変だなと思いながらコーラスの教育に悪いと転移札で皇国に戻った。
「なんでじじぃも出てくんだよ、というか俺はまだ婚姻するつもりないー」
「私はすぐにでも」
「私もだな、良い男だ。子を成したい」
「………」
トラングはまだ身を固める気はないと言うが、アガニータもツァースも乗り気でカトゥーシュカは固まってしまった。
「うわ、これ凄いね!燈火ちゃんに教えてあげよ!恋愛ゲームみたい」
「うぷ…なんかこう胸やけしてきた…カトゥーシュカさんのモテ方がエグい…胃もたれしそうな感じ、皆美形で…ドラマみたい…昼の」
「すごいってみている場合じゃないですね!これは大変です!」
舵が面白がってスマートフォンでさっそく燈火達に連絡し、詠斗が口元を押さえる、アガニータとツァースに囲まれその背後で面白く無さそうなトラング達を見てカトゥーシュカに助け舟を出したのは率だった。
「ちょーっとまってください!」
第76話 ファーツコクスの新たな趣味
「これは化石ですね、ガイドさんは化石が好きなんですか?」
『よくわかりません、ですが気に入りました』
「僕が知る限り《アタラクシア》に化石はないと思います、向こうで展示したら面白いと思います』
夜皆仕事を切り上げファーツコクスの家に集まった面々、ガイドが外神に子ども達から買った化石を見せればガイドはよく分からないと答えてでも気に入ったと化石をテーブルに並べていた。
「これは…原初の時代の化石か…何処で採れた?」
『子供達が知っています』
「そうか、祭が終わった後に調べるとしよう。原初の時代の新しい発見になるかもしれない」
「原初ねぇ、俺達と関係ない時代の話しだろう?」
「ファーは昔から原初の悪魔達を調べていたからな、もう調べ尽くしたかと思ったらふいにこうして昔の欠片が現れる」
ファーツコクスが化石を手に取り調べる事を決めれば、サロスラージェとゴッオデマも化石を眺めた。
「良いのでは?《ホローリングレース》が終われば仕事があれば仕事を無ければファーツコクスの様に新たな糧を得なければ退屈な日々は変わらない。私は《アタラクシア》の学院の教師をしますよ」
ミクカコスがそう言い、他のマイスター達も店や新しい趣味を見つけている。
「これからは忙しい毎日だろう、明日も祭で売る品物の準備があるからそろそろ休むよ」
「おやすみー」
夜ももう遅いと各自適当に引き上げていく、懐記は夕食の残りのハンバーグをサンドイッチにしてカジノの営業から戻ったフォン達に食べて貰う、果物とスープも追加した。
「メダルもっと欲しい」
「メダルが少なくて済む景品追加でー」
「巾着袋とナイフ、後は最近出た水筒が欲しいな」
「お酒も」
「おけ、明日追加するわ」
フォン、フェシェスタ、チェカ、ノイズが少なくなった景品の追加を希望する、客も招待制でかなり増えたので忙しく働いている、
「外神、明日は肉ダンジョン行くぞー両方な」
「ああ、祭やらこっちで使う分で足りないって」
「手分けして行こう」
「分かりました」
ギーギスとジラとイシュターは商業エリアのワークフロントから頼まれた肉の注文で明日は肉ダンジョンに行きっぱなしになる、酒も夜食も程々に引き上げていく。
「私とマユラ様は子供達のたまごダンジョンに付き合うからもう休むとしよう」
「そうだな、卵ダンジョンの受付と中の付き添いの研修もあるからそろそろ引き上げるか」
マユラとシュリも酒も程々に引き上げていく、皆《アストマーズ》での生活に慣れている、外神と懐記もそうだがいつまでもここにという訳にも行かないと外神も先に自室へと引き上げた…。
「うわ、豪華絢爛ていう言葉がよく合いそうな美形一家」
「舵さんよだれよだれ」
「華やかですねー」
《アタラクシア号》の夜ライガルとニジェルガと複雑そうな顔をしているティス、コーラスを抱えているゴーシュと共に来ていたのは…。
ニジェルガ達の親族であるバウンドランドトーカーという種族の王族達、皆ストロベリーピンクの髪に揃いの瞳の美形集団を出迎える、舵と詠斗と率、迫力のある集団にしばし見惚れしまう。
「げーげーかえろ」
「トラング、相も変わらずだな!領主を降りて仕事をしていると聞いて驚いたぞ」
「トゥーダス殿、トラングは良くやっています」
今到着したばかりのトラングが嫌そうな顔をし回れ右をした所を右頬に傷があるアガニータに良く似た男が豪快な笑顔で言い、ライガルが答えトゥーダスと呼ばれた男はそうかそうかと頷いた。
「会えて光栄な事だ、救世主達よ。それで、トラングお前の隣の男がガーランバラーダの王族か?」
「うわ、めっちゃ美人」
「すご」
「後で写真撮らせてくれないですかね」
集団の中でひと際美しい存在が口を開く、舵達はアガニータやトラングの上を行く美貌の持ち主に歓声を上げた。
膝まである色の抜けたピンクの長い髪、毛先に行くほどに薄く新雪の肌に良く映え瞳は誰よりも濃く両眼に牡丹の様な花が棲む妖しい美貌の青年がトラングの隣のカトゥーシュカを見やる。
「バウンドランドトーカーの皆様に挨拶を、私はガーランバラーダのカトゥーシュカと申します」
「確かに良い、私は先代の長でありトラングの祖父。ツァース・ハーベンダー・カゥドゥ」
「おお、親父殿が気に入るとは俺も良き良き。それでアガニータとトラングの伴侶になるのだろう?」
『え?』
カトゥーシュカをじっくりと見やるツァースとカラカラと笑うトゥーダスからの言葉に、舵達が驚きトラングの顔が思い切り引き攣った。
「そうです、私がカトゥーシュカ殿に婚姻を申し込んだのですがトラングを愛しているからと断られたので第2夫になろうかと、父上に口添えして頂きたく。私は第2でも構わないので」
『ええ!?』
「お前…」
「……伴侶は1人で良い…」
「アガニータを娶ればトラングと添えさせてやろう、ついでに私も娶って貰おう」
『えええええぇえ!!!』
「第2夫の地位は私の物です」
「第3夫で構わん」
「これはとんでもないの!俺は婿殿を義息子か義弟か義父上とどう呼べば良いんだ!?わははは」
ツァースの口からのとんでも発言に詠斗達が悲鳴の様な声を上げるがアガニータが平然と返し、トゥーダスが豪快に膝を叩いて笑っている…カオス過ぎるさしものライガルとニジェルガも事態に付いていけない、ティスは帰りたい言いゴーシュはこれは大変だなと思いながらコーラスの教育に悪いと転移札で皇国に戻った。
「なんでじじぃも出てくんだよ、というか俺はまだ婚姻するつもりないー」
「私はすぐにでも」
「私もだな、良い男だ。子を成したい」
「………」
トラングはまだ身を固める気はないと言うが、アガニータもツァースも乗り気でカトゥーシュカは固まってしまった。
「うわ、これ凄いね!燈火ちゃんに教えてあげよ!恋愛ゲームみたい」
「うぷ…なんかこう胸やけしてきた…カトゥーシュカさんのモテ方がエグい…胃もたれしそうな感じ、皆美形で…ドラマみたい…昼の」
「すごいってみている場合じゃないですね!これは大変です!」
舵が面白がってスマートフォンでさっそく燈火達に連絡し、詠斗が口元を押さえる、アガニータとツァースに囲まれその背後で面白く無さそうなトラング達を見てカトゥーシュカに助け舟を出したのは率だった。
「ちょーっとまってください!」
第76話 ファーツコクスの新たな趣味
「これは化石ですね、ガイドさんは化石が好きなんですか?」
『よくわかりません、ですが気に入りました』
「僕が知る限り《アタラクシア》に化石はないと思います、向こうで展示したら面白いと思います』
夜皆仕事を切り上げファーツコクスの家に集まった面々、ガイドが外神に子ども達から買った化石を見せればガイドはよく分からないと答えてでも気に入ったと化石をテーブルに並べていた。
「これは…原初の時代の化石か…何処で採れた?」
『子供達が知っています』
「そうか、祭が終わった後に調べるとしよう。原初の時代の新しい発見になるかもしれない」
「原初ねぇ、俺達と関係ない時代の話しだろう?」
「ファーは昔から原初の悪魔達を調べていたからな、もう調べ尽くしたかと思ったらふいにこうして昔の欠片が現れる」
ファーツコクスが化石を手に取り調べる事を決めれば、サロスラージェとゴッオデマも化石を眺めた。
「良いのでは?《ホローリングレース》が終われば仕事があれば仕事を無ければファーツコクスの様に新たな糧を得なければ退屈な日々は変わらない。私は《アタラクシア》の学院の教師をしますよ」
ミクカコスがそう言い、他のマイスター達も店や新しい趣味を見つけている。
「これからは忙しい毎日だろう、明日も祭で売る品物の準備があるからそろそろ休むよ」
「おやすみー」
夜ももう遅いと各自適当に引き上げていく、懐記は夕食の残りのハンバーグをサンドイッチにしてカジノの営業から戻ったフォン達に食べて貰う、果物とスープも追加した。
「メダルもっと欲しい」
「メダルが少なくて済む景品追加でー」
「巾着袋とナイフ、後は最近出た水筒が欲しいな」
「お酒も」
「おけ、明日追加するわ」
フォン、フェシェスタ、チェカ、ノイズが少なくなった景品の追加を希望する、客も招待制でかなり増えたので忙しく働いている、
「外神、明日は肉ダンジョン行くぞー両方な」
「ああ、祭やらこっちで使う分で足りないって」
「手分けして行こう」
「分かりました」
ギーギスとジラとイシュターは商業エリアのワークフロントから頼まれた肉の注文で明日は肉ダンジョンに行きっぱなしになる、酒も夜食も程々に引き上げていく。
「私とマユラ様は子供達のたまごダンジョンに付き合うからもう休むとしよう」
「そうだな、卵ダンジョンの受付と中の付き添いの研修もあるからそろそろ引き上げるか」
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