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第014部 君分かれる事なかれ/君離れる事なかれ

第073話 仕事をしなさい/第73話 店が完成

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 第073話 仕事をしなさい
「仕事をしなさい」
「あん、ヤダよ。金ならあんじゃん」
「私の金です」
「一緒じゃん」
「いえ、家でダラダラと食事して遊んで…金は渡さないですよ」
グローリー宅の夜、家でだらだらとチカがイザラとイデアと晴海とオベリスカとトランプのババ抜きで遊びフィガロはルールを学ぶ為見学をしていればタナトスが訪れ仕事をしろ働けと苦言を刺すが何処吹く風でイザラがチカの手元からババを抜いていしまう。
「はん、金なんかなくても飯も服も家もあるしぃー別にぃ」
ニヤリとチカが笑いタナトスの眉根が寄る、グローリーとウォルゾガが食事を運び、カーテスがエクト達を連れてくれば、率達も集まり大所帯で手巻き寿司の準備がされ、ババ抜きも一カードを伏せて晴海達も手伝う。
「チカちゃんは子どもだし、無理に仕事しなくてもいいんじゃないのかな」
「私と同じです、見た目と中身が子どもの頃の姿を模しているだけです」
「俺らだって仕事って言われると公園の管理とかだし、公園の管理を一緒にやるか?」
「あーそれでいい、じゃ、そういう事でおっさん」
「………いえ、他にも仕事をして貰います」
「だる」
カーテスが子どもは遊んで元気にいてくれればと言うが、タナトスから見ればもう1人の自分が子供の姿でいるが間違いなく自分、仕事をやらせるには打って付けだがチカは気だるげにしていた。
「タナトス、なら俺も手伝う。公園の管理もする」
「では、私もお手伝いしましょう」
「俺はそういうの苦手」
「俺も手伝えたらいいけど…」
そんなチカを見てコップを並べていたイザラがタナトスの仕事を手伝うと言い、箸を並べていたオベリスカも頷いてイザラと晴海は出来るか不安げにしていた。
「だとよ、良かったなおっさん。優秀な奴がやってくれるってー」
「貴方にもさせます、3人とも明日私の所へ」
「分かった」
「よろしくお願いしますね」
「だる」
「チカ、タナトスも仕事が大変なんだ、手伝ってやってくれ、昼は俺が作って持っていくからな」
イザラもオベリスカも頷きチカは厭そうな顔をし、ウォルゾガが頭を撫でて渋々やる事にした。
「じゃ、ウォル明日は卵料理が良い」
「ああ、懐記達がいる世界の変わった珍しい卵をナイルから貰って玉子焼きにするからな」
「んーそれならやるー」
そんな2人の様をタナトスは冷えた視線で眺めている、ちらりとチカがタナトスの方を見てクスリと挑発的な笑みを浮かべていた…。

「まあ、このすてーき?おいしいわ」
「魚も美味だね、景色も素晴らしい」
《アタラクシア号》のラウンジで夜の景色を楽しみながら食事を楽しむフォン達の両親、出されたのはおススメの品々、燈火達からカウン酒もどうぞとグラスに注がれそれも楽しむ。
「部屋も素敵よね」
「そうだね、ベッドや椅子の座り心地もお茶も良い物だね」
「明日はフィズが色々案内してくれるようだから楽しみだね」
「そうねー明日はフィズが贈ってくれた服を着ましょう」
「それは良い」
「楽しみねえ」
ゴーレム達が追加の酒とパンを運び、両親は久しぶりに和やかな夜を過ごした…。

第72話 店が完成
「店が出来ましたね」
「空間で中を広くしているわけねーいいじゃん。風早っち達アナウンスよろしく、商品並べて貰って」
『承知しました』
商業ビルの下の広場に外神が完成した店をおき、懐記が商品を用意出来た順から並べて行くように区画も希望者ごとに分けておいた。
「棚と仕切りと看板を用意したので後は自由に、簡易的な厨房や手洗い場も用意しておきました」
【わかりましたー食品と雑貨で分けておきますー】
「はい」
見た目はコンクリート調の長方形の建物、素材はアナスタリタスからの鉱石を使ってみれば建物に様々な付与魔法が付いたようで……外神は便利だから良いかとそのままにしておく事にした。
先にやって来たのは絵画を売りたいとベザーナクとカナカーンに他の所謂芸術家達、彫刻や小さめの石像や木工細工等対の天使達を連れて商品を並べていく。
「売れるといいな」
「異界に貴方の作った物が行くんですね、素晴らしい」
「そうだな、売れたらいいな」
準備を次々行っていく、次に来たのはアクセサリーや服等の持ち込み、皆思い思いに天使を連れて商品を並べて行った。
人や獣民も薬草や保存が効く食材など分り易く絵に描いて文字も書いておく、《アタラクシア》の神々が状態を保存したまま運んでくれると言うのでそこは安心して任せている。
天使達も天上界の物を並べていく、石や草花に腕の良い細工師や食器の匠達も悪魔と一緒に商品を並べている、天使達も毎日受け入れているので大分増えた、天上界の大半の天使は来ている様で悪魔達も嬉しそうにしているという話しが外神達の耳に届いていた。
『高額な物から安い物まで様々ですね』
「いんじゃない」
「店は幾らでも増やせますから…」
「そうね」
『後で耀帝ちゃん達の遣いも来るそうよ~』
【張り切っているみたいですね】
「いんじゃない、色々出して貰えたらいいわ」
天人族からも商品が来るようで懐記も面白がっている、上手く行けば《アタラクシア》の商業エリアに常設するつもりだと、懐記は人の流れを眺めそう思った…。
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