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第014部 君分かれる事なかれ/君離れる事なかれ
第070話 食材・料理ギルド/第70話 祭典に出店
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第070話 食材・料理ギルド
「あ、すごいですよ!ナイルさん!また懐記さん達から食材が来ました!」
「これ、卵の木?すごいですね!」
「今来た懐記さん達からのラインには、殻ごと食べられる物だと」
『すごい!』
皇国の料理ギルドは現在てんてこまい、皇国で行われる式典の出店の申請手続きや出店の手配に、大口の注文の受け口となりラジカやニスム達も手伝い忙しなく動いていた。
《アストマーズ》から送られてくる食材の管理も此処で行い、問題無ければ増やして広げていく、油や乳水に今運ばれて来たばかりの卵の木、卵木も素晴らしい物でナイル達も喜ぶが業務…やるべき事が多い。
現在料理教室は休校し、この業務をラジカ達と協力しながら行っている。
珍しくニジェルガもライガルもこの式典には積極的だという事もあり、皇国は活気づいていた。
「ナイル殿、こちらの食材の手配を」
「これならば、商業エリアで仕入れられますね」
「バルタルさん、この香辛料や調味料ですが」
「これは今現在商業エリア経由で注文しています、今日中には来ますよ」
「カイネさん、この茶と酒の追加が来ています」
「分かりました、ナビさんゲーテさんトイさんの所に連絡をいれて下さい」
【はい】
【わかりました!】
ドラゴン達が入れ替わり立ち代わり訪れ、材料などの手配を滞りなく行っていく、ラジカが追加された物をタブレットに入力し式典終了後に料金を徴収する事になっていた。
「明日で式典の出店の募集が終わりますね、今日明日は駆け込みで来そうですけど」
「食事以外の出店も多いようですね、そちらはヴィッセさんと《ガルディア》と《島船》の皆さんで動いていますが、国全体が商業エリアのようにようですね、区画や場所割は千眼さんや千華さんがしています」
カイネが果実水を飲み休憩を挟み、ラジカが区画割りなども順調だと告げる、千歳と大河は出店の機材や収納袋の貸し出しを行う窓口にいる、大河と崇幸と千歳がポイントを支払い複製魔法を得たのも大きい。
「この卵薄味ですけど、美味しいですね。プリンを作ってみましょうか、此処で作って仕事もしますね」
「はい、俺もそうします」
「俺は目玉焼きを焼いて試食で皆さんに配ります」
ナイルが卵木の卵を試食しおやつをと言えば、バルタルが目玉焼きにしようと言いカイネは引き続き駆け込まれてくる仕事を片付けていった。
第70話 祭典に出店
『式典?』
「そ、向こうで大きな祭があるからこっちから出店しないって話し」
「いんじゃない、ナイルちゃんやバルタルちゃん達のとこでお祭り!」
「ああ!いいな!」
「唐揚げ…売る」
「俺達も野菜も売りたいな!」
「いいですね、売り上げはこちらのお金に僕が両替して渡します」
ファーツコクスの家、本日も大人数が訪れ和気あいあいと持ち込みの食事を楽しむ、ラグージェは少し不機嫌そうにサンドイッチを食べてはいる、ジュカは変わらず笑顔でいる、操者を降りた他の面々はさっぱりと活き活きしていてた。
「絵とか服とか布とかも売ってよ」
「声掛けておくよ」
「時間停止収納袋に入れて、値札を貼って貰えれば向こうで分る様にします。《ゼロ商会》の皆さんに店に立って貰います」
懐記が雑貨等も売ってと言えばジュカ達が声を掛けておくと言い、識や風早も商業エリアで放送すると言うので任せる事にする。
「なあ、その式典?店の様子とか見たいんだけど」
「確かに!異界の祭気になる!」
「こっちでもやりたい!」
「おけ、動画撮ってくれるように頼むわ」
「だな、俺らも見たいし、な、イシュター」
「ああ、今回は時計塔の完成を祝う物だ。エクトやセレネ達のお陰で皇国は活気づいている」
カタムスとゴラック、グシアスがおにぎりを食べながら言えば、イシュターとジラも頷く、懐記が何人かに動画を撮って貰えるように頼む事にした。
「……」
静かに果実水を飲んでいた記憶喪失の青年がその光景を眺め首を傾げる、隣に座っていたファーツコクスが笑みを浮かべた。
「見ておくと良いこれが今の《アストマーズ》の地上界」
「………」
青年はこくりと頷く、皆笑顔で楽しそうで…退屈していなそうな雰囲気が何故かとても嬉しかった。
「天帝にも困った物です」
「操者達にもだな」
「今回の《天魔会議》波乱じゃないのか」
「《ホローリングレース》が終わる時が来たのか」
「そもそも約束の為に生み出された物、残るはジュカとラグージェ様しかいないだろう」
「次の操者の育成は悪魔達も現操者達も乗り気ではないようですし」
「幕を降ろすにもラグージェ様の事がある」
「天帝は片方には会わせるつもりだろう」
「めんど…望み叶えるべき…それだけの事はしていた…もういいだろう」
「そうだな…我々は悪魔達の退屈と天帝の意図に付き合って来ただけだ、ここから変わっていくとしよう」
「では我々の意見は決まりましたね、アナスタリタス、アンフルパス」
「ああ、《ホローリングレース》は一度幕を降ろす」
「そして…ラグージェ様の希望の半分を叶える…」
オフィスビルの会議室、天界の耀帝が動きだした意図を計り冠位の天使達も話し合いをし結論付ける。
テーブルには軽食のサンドイッチや唐揚げや、スープやサラダに卵木のゆで卵が並ぶが天使達はあっという間に消えてなくなる、ここ数日は下の天使達も天人族の料理人達と一緒に調理しそれも運ばれてくる、皆熱心に天界の食材も運び込み試行錯誤しているようだ、いまや退屈は《アストマーズ》の何処にない…。
「あ、すごいですよ!ナイルさん!また懐記さん達から食材が来ました!」
「これ、卵の木?すごいですね!」
「今来た懐記さん達からのラインには、殻ごと食べられる物だと」
『すごい!』
皇国の料理ギルドは現在てんてこまい、皇国で行われる式典の出店の申請手続きや出店の手配に、大口の注文の受け口となりラジカやニスム達も手伝い忙しなく動いていた。
《アストマーズ》から送られてくる食材の管理も此処で行い、問題無ければ増やして広げていく、油や乳水に今運ばれて来たばかりの卵の木、卵木も素晴らしい物でナイル達も喜ぶが業務…やるべき事が多い。
現在料理教室は休校し、この業務をラジカ達と協力しながら行っている。
珍しくニジェルガもライガルもこの式典には積極的だという事もあり、皇国は活気づいていた。
「ナイル殿、こちらの食材の手配を」
「これならば、商業エリアで仕入れられますね」
「バルタルさん、この香辛料や調味料ですが」
「これは今現在商業エリア経由で注文しています、今日中には来ますよ」
「カイネさん、この茶と酒の追加が来ています」
「分かりました、ナビさんゲーテさんトイさんの所に連絡をいれて下さい」
【はい】
【わかりました!】
ドラゴン達が入れ替わり立ち代わり訪れ、材料などの手配を滞りなく行っていく、ラジカが追加された物をタブレットに入力し式典終了後に料金を徴収する事になっていた。
「明日で式典の出店の募集が終わりますね、今日明日は駆け込みで来そうですけど」
「食事以外の出店も多いようですね、そちらはヴィッセさんと《ガルディア》と《島船》の皆さんで動いていますが、国全体が商業エリアのようにようですね、区画や場所割は千眼さんや千華さんがしています」
カイネが果実水を飲み休憩を挟み、ラジカが区画割りなども順調だと告げる、千歳と大河は出店の機材や収納袋の貸し出しを行う窓口にいる、大河と崇幸と千歳がポイントを支払い複製魔法を得たのも大きい。
「この卵薄味ですけど、美味しいですね。プリンを作ってみましょうか、此処で作って仕事もしますね」
「はい、俺もそうします」
「俺は目玉焼きを焼いて試食で皆さんに配ります」
ナイルが卵木の卵を試食しおやつをと言えば、バルタルが目玉焼きにしようと言いカイネは引き続き駆け込まれてくる仕事を片付けていった。
第70話 祭典に出店
『式典?』
「そ、向こうで大きな祭があるからこっちから出店しないって話し」
「いんじゃない、ナイルちゃんやバルタルちゃん達のとこでお祭り!」
「ああ!いいな!」
「唐揚げ…売る」
「俺達も野菜も売りたいな!」
「いいですね、売り上げはこちらのお金に僕が両替して渡します」
ファーツコクスの家、本日も大人数が訪れ和気あいあいと持ち込みの食事を楽しむ、ラグージェは少し不機嫌そうにサンドイッチを食べてはいる、ジュカは変わらず笑顔でいる、操者を降りた他の面々はさっぱりと活き活きしていてた。
「絵とか服とか布とかも売ってよ」
「声掛けておくよ」
「時間停止収納袋に入れて、値札を貼って貰えれば向こうで分る様にします。《ゼロ商会》の皆さんに店に立って貰います」
懐記が雑貨等も売ってと言えばジュカ達が声を掛けておくと言い、識や風早も商業エリアで放送すると言うので任せる事にする。
「なあ、その式典?店の様子とか見たいんだけど」
「確かに!異界の祭気になる!」
「こっちでもやりたい!」
「おけ、動画撮ってくれるように頼むわ」
「だな、俺らも見たいし、な、イシュター」
「ああ、今回は時計塔の完成を祝う物だ。エクトやセレネ達のお陰で皇国は活気づいている」
カタムスとゴラック、グシアスがおにぎりを食べながら言えば、イシュターとジラも頷く、懐記が何人かに動画を撮って貰えるように頼む事にした。
「……」
静かに果実水を飲んでいた記憶喪失の青年がその光景を眺め首を傾げる、隣に座っていたファーツコクスが笑みを浮かべた。
「見ておくと良いこれが今の《アストマーズ》の地上界」
「………」
青年はこくりと頷く、皆笑顔で楽しそうで…退屈していなそうな雰囲気が何故かとても嬉しかった。
「天帝にも困った物です」
「操者達にもだな」
「今回の《天魔会議》波乱じゃないのか」
「《ホローリングレース》が終わる時が来たのか」
「そもそも約束の為に生み出された物、残るはジュカとラグージェ様しかいないだろう」
「次の操者の育成は悪魔達も現操者達も乗り気ではないようですし」
「幕を降ろすにもラグージェ様の事がある」
「天帝は片方には会わせるつもりだろう」
「めんど…望み叶えるべき…それだけの事はしていた…もういいだろう」
「そうだな…我々は悪魔達の退屈と天帝の意図に付き合って来ただけだ、ここから変わっていくとしよう」
「では我々の意見は決まりましたね、アナスタリタス、アンフルパス」
「ああ、《ホローリングレース》は一度幕を降ろす」
「そして…ラグージェ様の希望の半分を叶える…」
オフィスビルの会議室、天界の耀帝が動きだした意図を計り冠位の天使達も話し合いをし結論付ける。
テーブルには軽食のサンドイッチや唐揚げや、スープやサラダに卵木のゆで卵が並ぶが天使達はあっという間に消えてなくなる、ここ数日は下の天使達も天人族の料理人達と一緒に調理しそれも運ばれてくる、皆熱心に天界の食材も運び込み試行錯誤しているようだ、いまや退屈は《アストマーズ》の何処にない…。
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