681 / 867
第014部 君分かれる事なかれ/君離れる事なかれ
第060話 今夜はお終い/第60話 天使と悪魔
しおりを挟む
第060話 今夜はお終い
競りが終わり、カトゥーシュカはトラング達の元へコーカスは購入したアンスローポモフィクと他の商品と共に自室へ、アガニータも戻り、グステナはメンルェトを連れて《ウワムス王国》へ戻り大河とタナトスは落札した者達と風早達と共に一度千歳達がいる《療養街》へ戻る事にした。
『メシュレラ様の元にいるツァヒグ様は明日会いに来るそうです、石像をそのとき渡すようにとのです』
「石像はこの地下にあります、運べる者はいますか?」
「ああ、千歳さん…魔王の収納空間ならば収容可能だ」
「そうですか、では明日こちらでお待ちしています」
風早からの伝言にケストナーが恭しく一礼し見送り、識達が先に落札した者達と共に戻っているので大河もタナトスと蒐集家を連れて戻った。
【今は皆さん眠っていますね】
【鬼人族の方と呪眼の方は……】
「呪眼の彼の方は封印を解いて貰ったけれど、どうやら身体に呪眼は相当な負荷らしくてそのまま眠って貰っているよ」
「鬼人族の方は薬を常用してたようですね、こちらは蒐集家に」
「構いませんよ、それと呪眼が負荷ならば眼を取り出し別な眼に替える事も可能ですよ」
「それは本人に聞いてみる他ないな…」
《療養街》のオフィスビルの医務室に寝かされた鬼人族の男と呪眼の青年。千歳とラジカが出迎え彼らの様子を伝え収集家が嗤いながらそう言えば大河も否定はしない、目の前の存在ならば失敗など絶対に起こらないというのは分る。
「他の方は《島船》で診ています、獣人と蟲兎ならば向こうの方が良いと思います」
「そうだな、落ち着いたら今後の話しをするか」
「では私は今夜は此処で彼らを診ておきます、鬼人族の方の薬への依存は抜けば地獄のような禁断症状が出るでしょうし」
「なら、俺も看ておく」」
「分かった僕達も今夜は隣にいるから交代で看よう
「私はこれで」
「ああ、タナトスおやすみ。今夜は助かった」
「特に何もしていません」
タナトスが大河に礼を言われそう返し、オフィスビルの自室へと戻る為部屋の外に出る間際収集家がタナトスを視て嗤った…チリン…。
第60話 天使と悪魔
「懐記ー夜はお好み焼きくいてぇ」
「もーフォンはー懐記が忙しいから俺が作るから、俺はタコ焼きやりたいんだー材料と道具貸してー」
「おけ、俺も後で戻るわ」
食堂で色々な料理の試作を行なっているとフォントフェシェスタが訪れ、夜はファーツコクス達の家でお好み焼きたこ焼きパーティをするというので懐記が道具を出せば周囲が集まってくる、特に天人族の派遣されて来た料理人達が興味津々で見て来る。
「懐記様、これは?」
「おこのみやき?たこやきというのは?」
「俺は誰が作ってもいいからくいてぇ」
「もー」
「じゃ、こっちで種作るからそれ持ってく?こっちでも作るわ。晩飯はそれで」
「じゃ、おやつくれおやつ」
「そこにパンケーキあるから食って、皆で焼いたやつ。少し焦げたのとかあるわ」
「うまけりゃいい」
懐記がたこ焼き器と鉄板を出し、フォンは山盛りのパンケーキに有り付く、フェシェスタは呆れながら懐記の手伝いをする。
『ファーツコクス様、如何です?パンケーキは』
「美味だな、甘くない方が私の好みだ。甘い物は得意ではない」
「えーシロップ掛けたら美味しいよ旦那」
「ガイドちゃん。ラグーおかわり」
『食べ過ぎると夕食入らなくなりますよ、ラグージェ様』
「もうちょっとー」
『アンフルパス様』
「では1枚を半分にしましょう」
「やった」
ファーツコクスの家でおやつのパンケーキを食べていれば、ラグージェがガイドにお代わりを頼みアンフルパスがナイフで切って半分渡す、ジュカが甘いなーと肩を竦め、ファーツコクスはチーズを乗せたパンケーキを口に運ぶ。
「あの人は食事した?」
『果物とスープは召し上がっていますね、今はまた眠っています』
「記憶も名前も分からないんでしょ」
「この世界に訳あり等幾らでも吐いて捨てる程いる」
ファーツコクスがパンケーキを食べ終わり、ラグージェが口をベタベタにしている、ジュカはタオルをラグージェに押し付けた。
ガイドがファーツコクス達に飲み物の追加を渡し、外神が診ている記憶喪失の青年の元へと向かった。
「みなさま、いつ戻られるんでしょう?」
「暫くは戻らん」
「そーそーご飯おいしい」
「ここでも問題はないでしょう」
オフィスビルの天使達がいる食堂に、彼らの部下の天使達3名が痺れを切らし迎えにくれば。アスナタリタス、エンジェーメント、ハーモニードが一蹴し天使達は頭を抱えてしまう。
「皆、会いたいんですよ。自分の悪魔に、上がこれでは示しが尽きません」
『では来たい天使は皆くれば良いかと』
『……そうですね、この建物内は天上界と同じ性質です如何です?』
【部屋は幾らでも用意出来ますよ】
食堂の天井からガイド、風早、ナビの声に部下の天使達は顔を見合わせる。
「そうですね、戻ってもする事は同じですし。希望者を募って下さい」
「部屋の準備をお願いします」
『承知しました』
エクセレンスにパーサヴィアが乗り風早が部屋の準備に取り掛かる、部下の天使達は言われた通り天上界に戻り降りたい者達を募る事にした。
競りが終わり、カトゥーシュカはトラング達の元へコーカスは購入したアンスローポモフィクと他の商品と共に自室へ、アガニータも戻り、グステナはメンルェトを連れて《ウワムス王国》へ戻り大河とタナトスは落札した者達と風早達と共に一度千歳達がいる《療養街》へ戻る事にした。
『メシュレラ様の元にいるツァヒグ様は明日会いに来るそうです、石像をそのとき渡すようにとのです』
「石像はこの地下にあります、運べる者はいますか?」
「ああ、千歳さん…魔王の収納空間ならば収容可能だ」
「そうですか、では明日こちらでお待ちしています」
風早からの伝言にケストナーが恭しく一礼し見送り、識達が先に落札した者達と共に戻っているので大河もタナトスと蒐集家を連れて戻った。
【今は皆さん眠っていますね】
【鬼人族の方と呪眼の方は……】
「呪眼の彼の方は封印を解いて貰ったけれど、どうやら身体に呪眼は相当な負荷らしくてそのまま眠って貰っているよ」
「鬼人族の方は薬を常用してたようですね、こちらは蒐集家に」
「構いませんよ、それと呪眼が負荷ならば眼を取り出し別な眼に替える事も可能ですよ」
「それは本人に聞いてみる他ないな…」
《療養街》のオフィスビルの医務室に寝かされた鬼人族の男と呪眼の青年。千歳とラジカが出迎え彼らの様子を伝え収集家が嗤いながらそう言えば大河も否定はしない、目の前の存在ならば失敗など絶対に起こらないというのは分る。
「他の方は《島船》で診ています、獣人と蟲兎ならば向こうの方が良いと思います」
「そうだな、落ち着いたら今後の話しをするか」
「では私は今夜は此処で彼らを診ておきます、鬼人族の方の薬への依存は抜けば地獄のような禁断症状が出るでしょうし」
「なら、俺も看ておく」」
「分かった僕達も今夜は隣にいるから交代で看よう
「私はこれで」
「ああ、タナトスおやすみ。今夜は助かった」
「特に何もしていません」
タナトスが大河に礼を言われそう返し、オフィスビルの自室へと戻る為部屋の外に出る間際収集家がタナトスを視て嗤った…チリン…。
第60話 天使と悪魔
「懐記ー夜はお好み焼きくいてぇ」
「もーフォンはー懐記が忙しいから俺が作るから、俺はタコ焼きやりたいんだー材料と道具貸してー」
「おけ、俺も後で戻るわ」
食堂で色々な料理の試作を行なっているとフォントフェシェスタが訪れ、夜はファーツコクス達の家でお好み焼きたこ焼きパーティをするというので懐記が道具を出せば周囲が集まってくる、特に天人族の派遣されて来た料理人達が興味津々で見て来る。
「懐記様、これは?」
「おこのみやき?たこやきというのは?」
「俺は誰が作ってもいいからくいてぇ」
「もー」
「じゃ、こっちで種作るからそれ持ってく?こっちでも作るわ。晩飯はそれで」
「じゃ、おやつくれおやつ」
「そこにパンケーキあるから食って、皆で焼いたやつ。少し焦げたのとかあるわ」
「うまけりゃいい」
懐記がたこ焼き器と鉄板を出し、フォンは山盛りのパンケーキに有り付く、フェシェスタは呆れながら懐記の手伝いをする。
『ファーツコクス様、如何です?パンケーキは』
「美味だな、甘くない方が私の好みだ。甘い物は得意ではない」
「えーシロップ掛けたら美味しいよ旦那」
「ガイドちゃん。ラグーおかわり」
『食べ過ぎると夕食入らなくなりますよ、ラグージェ様』
「もうちょっとー」
『アンフルパス様』
「では1枚を半分にしましょう」
「やった」
ファーツコクスの家でおやつのパンケーキを食べていれば、ラグージェがガイドにお代わりを頼みアンフルパスがナイフで切って半分渡す、ジュカが甘いなーと肩を竦め、ファーツコクスはチーズを乗せたパンケーキを口に運ぶ。
「あの人は食事した?」
『果物とスープは召し上がっていますね、今はまた眠っています』
「記憶も名前も分からないんでしょ」
「この世界に訳あり等幾らでも吐いて捨てる程いる」
ファーツコクスがパンケーキを食べ終わり、ラグージェが口をベタベタにしている、ジュカはタオルをラグージェに押し付けた。
ガイドがファーツコクス達に飲み物の追加を渡し、外神が診ている記憶喪失の青年の元へと向かった。
「みなさま、いつ戻られるんでしょう?」
「暫くは戻らん」
「そーそーご飯おいしい」
「ここでも問題はないでしょう」
オフィスビルの天使達がいる食堂に、彼らの部下の天使達3名が痺れを切らし迎えにくれば。アスナタリタス、エンジェーメント、ハーモニードが一蹴し天使達は頭を抱えてしまう。
「皆、会いたいんですよ。自分の悪魔に、上がこれでは示しが尽きません」
『では来たい天使は皆くれば良いかと』
『……そうですね、この建物内は天上界と同じ性質です如何です?』
【部屋は幾らでも用意出来ますよ】
食堂の天井からガイド、風早、ナビの声に部下の天使達は顔を見合わせる。
「そうですね、戻ってもする事は同じですし。希望者を募って下さい」
「部屋の準備をお願いします」
『承知しました』
エクセレンスにパーサヴィアが乗り風早が部屋の準備に取り掛かる、部下の天使達は言われた通り天上界に戻り降りたい者達を募る事にした。
0
お気に入りに追加
355
あなたにおすすめの小説

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
異世界ソロ暮らし 田舎の家ごと山奥に転生したので、自由気ままなスローライフ始めました。
長尾 隆生
ファンタジー
【書籍情報】書籍3巻発売中ですのでよろしくお願いします。
女神様の手違いにより現世の輪廻転生から外され異世界に転生させられた田中拓海。
お詫びに貰った生産型スキル『緑の手』と『野菜の種』で異世界スローライフを目指したが、お腹が空いて、なにげなく食べた『種』の力によって女神様も予想しなかった力を知らずに手に入れてしまう。
のんびりスローライフを目指していた拓海だったが、『その地には居るはずがない魔物』に襲われた少女を助けた事でその計画の歯車は狂っていく。
ドワーフ、エルフ、獣人、人間族……そして竜族。
拓海は立ちはだかるその壁を拳一つでぶち壊し、理想のスローライフを目指すのだった。
中二心溢れる剣と魔法の世界で、徒手空拳のみで戦う男の成り上がりファンタジー開幕。
旧題:チートの種~知らない間に異世界最強になってスローライフ~

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

異世界へ五人の落ち人~聖女候補とされてしまいます~
かずきりり
ファンタジー
望んで異世界へと来たわけではない。
望んで召喚などしたわけでもない。
ただ、落ちただけ。
異世界から落ちて来た落ち人。
それは人知を超えた神力を体内に宿し、神からの「贈り人」とされる。
望まれていないけれど、偶々手に入る力を国は欲する。
だからこそ、より強い力を持つ者に聖女という称号を渡すわけだけれど……
中に男が混じっている!?
帰りたいと、それだけを望む者も居る。
護衛騎士という名の監視もつけられて……
でも、私はもう大切な人は作らない。
どうせ、無くしてしまうのだから。
異世界に落ちた五人。
五人が五人共、色々な思わくもあり……
だけれど、私はただ流れに流され……

異世界召喚?やっと社畜から抜け出せる!
アルテミス
ファンタジー
第13回ファンタジー大賞に応募しました。応援してもらえると嬉しいです。
->最終選考まで残ったようですが、奨励賞止まりだったようです。応援ありがとうございました!
ーーーー
ヤンキーが勇者として召喚された。
社畜歴十五年のベテラン社畜の俺は、世界に巻き込まれてしまう。
巻き込まれたので女神様の加護はないし、チートもらった訳でもない。幸い召喚の担当をした公爵様が俺の生活の面倒を見てくれるらしいけどね。
そんな俺が異世界で女神様と崇められている”下級神”より上位の"創造神"から加護を与えられる話。
ほのぼのライフを目指してます。
設定も決めずに書き始めたのでブレブレです。気楽〜に読んでください。
6/20-22HOT1位、ファンタジー1位頂きました。有難うございます。
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる