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第014部 君分かれる事なかれ/君離れる事なかれ
第054話 オークションへの前準備/第054話 ファーツコクスの微笑み
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第054話 オークションへの前準備
「では、今夜のオークションの一応流れの話し合いをしましょうか」
翌日各自昼過ぎ迄適当に過ごしオフィスビルの会議室に集まった面々、今回はファーツコクスとスミトが主体に会議を進めていく。
「私が落としたいのはこの目録の❛呪眼❜の持ち主です、それ以外は鬼人が競りに掛けられていますね。どうしますか?」
「分かった、その2人と石像は必ず落とす。金なら幾らでもあるからな」
「後は適当に気になった物を落としましょうか、競りのやり方は手を上げて金額を言えば良いだけです」
「今回は人数が多いので特別室を借りています、競りの会場すべてが見渡せますよ」
タナトスが質の良い紙で綴られた目録を確認しながら落としたい者を伝え大河が快諾する、スミトが特別な部屋を借りたと言えばグステナが口笛を吹く、借りられる者は《クトゥーン》でも僅かしかいない権力の象徴の1つだ。
「では、3時間後に出発しますので皆さん正装でお願いします」
「んじゃ、俺は執事だな。カトゥーシュカ、アンタも騎士か?」
「そうだな、何が起こるか分からないから万全で向かおう、武器の持ち込みは禁じられているのか?」
「いえ、《クトゥーン》のあの競りは魔人が支配していますから武器は持ち込み放題です」
「誰もあいつに勝てないと踏んでるからだよ」
「知り合いか?」
「まあね、最上位の嫌なヤツだよ。俺は競りの外で様子を伺っているからそっちは頼むね」
グステナが今度も執事服で乗り込む気でいる、カトゥーシュカは武器の携帯を確認すればコーカスは肩を竦め身体検査等はないと言い、ツァヒグは吐き捨てながら頭の後ろで手を組んでいる。
『皆様、先程セレネ様達から《アストマーズ》の天使達返礼の品々が到着しました。天上界の魔法を纏めた書、厄災を閉じ込める封印の筐、厄災や呪いを回避してくれる首飾り3つ、天上界で育てている花、魔法生物どんな場所でも入れる小型生物は小型生物は競りに潜入出来ると思いまして借りてきました、エクト様が気に入っているので後で返却を、その他は皆さんで分け合って下さい』
『………』
風早がとことこ会議室に現れ他のゴーレム達と運んだ《アストマーズ》の品々を説明しながら置いていく、その場にいた全員が鎮まり返った中ツァヒグが小型の白と金のネコを手に乗せた。
「へぇ、いいじゃん。これ借りるわ」
『魔力を流せば視界を共有できます』
「すご、よしこれで内部を探るわ」
「俺は本を貰うぞ」
「後で貸して下さい、私は花を貰います。中々の代物ですね」
大河は美しい装丁の本を手に取り蒐集家は鉢の花を手に取り大河に後で本を借りる気でいる、メンルェトは厄災や呪いを回避してくれる首飾りを1つ手に取りグステナに渡した。
「貴方には必要でしょう、持っておいたらどうです?周りに敵が多いようですし」
「あー貰っとく、残りはししょーとカトゥーシュカもっとばいんじゃね」
「貴方の野性的な勘は当たりますから、貰っておきます。カトゥーシュカ貴方も」
「ああ、では貰おう」
「封印の筐は俺が収納に入れておくか」
メンルェトの素直な意見に同意し受け取り、タナトスもカトゥーシュカも同意いして首飾りを受け取り大河が筐を収納にしまい、3時間後に再集合とし解散となった。
第054話 ファーツコクスの微笑み
「外神、コイツ診てやってくれ」
「どうしてあんな所にいたんだろう?おかしいな…」
ファーツコクスの家に戻りギーギスとジュカが部屋に寝かせている森に倒れていた青年を指す、外神は頷いて鑑定を……。
「………魔力が底をついています…目が覚めたら何か弊害があるかもしれません…」
「魔力が尽きる?この人悪魔なの?俺達人は殆ど魔力無いし」
「…そうでうすか、ファーツコクスさんにこの世界で魔力が尽きた場合の事を聞きますね」
鑑定を行いジュカが首を傾げ、外神がジュカを横目で見つめスマートフォンでファーツコクスを呼んだ。
「ああ、なるほど。私が魔力を流すから皆外で待っていてほしい、制御が難しいから集中したい」
「うん、分かった」
「そうだな、外神行こう」
「…分かりました、ファーツコクスさんこれ回復薬です。飲ませてください、体力と傷が回復します」
「これはいいね、気が付いたら飲ませる」
ふらりと転移で戻って来たファーツコクス、暫し苦し気な表情を浮べ眠る青年を見つめ頷き外神達に出る様に言い外神が回復薬の瓶を渡せば、ファーツコクスは綺麗に微笑んだ。
「……まさか逃げて来るとは、まあ、その努力は認めますよ。本当は戻って欲しい所だが…この状態ならいいだろう、貴方の姿を知っているのはこの地上界には私しかいないのが運が良いのか悪いのか…」
ファーツコクスはそう言い青年の胸の上に手を置きそのまま手を埋め込んでいく、魔力を身体の内側に注げば苦し気な息遣いが聞こえる、ファーツコクスは回復瓶を開け口に含み青年の口に注いで呑み込ませた…。
「お、皆から生ハムとチーズと燻製が来たぞ!ジラ飲もうぜ」
「お、呑む呑む。みんなも飲もうぜ美味いから」
「じゃ、天使の皆と耀帝っち達にもおすそわけね、五衰っち達も食べて」
ガイドと識とナビが天使達からの返礼品を送ったのと同時に大量の生ハムの原木やチーズと燻製品が入った収納袋からテーブルに並べて周囲が湧く、大変人気の為常に品薄な物達をラジカと千歳、バルタルとカイネが寄越してくれたのだ。
さっそくティスがジラを誘い酒を出して厨房で飲み始める、その場にいた全員に振る舞い懐記は五衰達に頼み天使達と耀帝達に出すよう言い、生ハムの切り方を教えた。
「生ハムは塩気が濃いから、チーズに巻いてもサラダや果物にも意外に合うわけ、薄く切って後は乾燥しない様に油を塗ってふきんを掛けて涼しい所に置いて置けば長い期間楽しめるやつ」
「うま!これどうやって作るの?」
「このくんせい?って食べ物に深みが出る!俺に教えてくれ」
「おけ」
「チーズも美味ですが…工程が複雑そうですね」
『ミルクが無ければ難しいですね、かなりな量を必要とします』
「ミルク……頼んでみる価値はあるな」
「ああ、私もそう思う」
グシアスやゴラックが生ハムと燻製に興味を持ち風早にどう作るのか尋ね、チーズをしっかりと味わいながらミルクをこの世界でもと考えるゴッオデマとポースダーンは対の天使達に相談してみようかと早速スマホを取り出した。
『懐記さま、明日の朝はおにぎりが良いと天使様達からの依頼です……帰らなくていいんですかね?』
「さあ?米用意するわ、焼きおにぎりとにしよ」
『承知しました』
ナビから明日の朝食の問い合わせが既に来ている、ナビは帰らなくて良いのかと首を傾げ懐記は朝の献立を考えつつ、今夜のカジノの準備も併せて行なった…。
「では、今夜のオークションの一応流れの話し合いをしましょうか」
翌日各自昼過ぎ迄適当に過ごしオフィスビルの会議室に集まった面々、今回はファーツコクスとスミトが主体に会議を進めていく。
「私が落としたいのはこの目録の❛呪眼❜の持ち主です、それ以外は鬼人が競りに掛けられていますね。どうしますか?」
「分かった、その2人と石像は必ず落とす。金なら幾らでもあるからな」
「後は適当に気になった物を落としましょうか、競りのやり方は手を上げて金額を言えば良いだけです」
「今回は人数が多いので特別室を借りています、競りの会場すべてが見渡せますよ」
タナトスが質の良い紙で綴られた目録を確認しながら落としたい者を伝え大河が快諾する、スミトが特別な部屋を借りたと言えばグステナが口笛を吹く、借りられる者は《クトゥーン》でも僅かしかいない権力の象徴の1つだ。
「では、3時間後に出発しますので皆さん正装でお願いします」
「んじゃ、俺は執事だな。カトゥーシュカ、アンタも騎士か?」
「そうだな、何が起こるか分からないから万全で向かおう、武器の持ち込みは禁じられているのか?」
「いえ、《クトゥーン》のあの競りは魔人が支配していますから武器は持ち込み放題です」
「誰もあいつに勝てないと踏んでるからだよ」
「知り合いか?」
「まあね、最上位の嫌なヤツだよ。俺は競りの外で様子を伺っているからそっちは頼むね」
グステナが今度も執事服で乗り込む気でいる、カトゥーシュカは武器の携帯を確認すればコーカスは肩を竦め身体検査等はないと言い、ツァヒグは吐き捨てながら頭の後ろで手を組んでいる。
『皆様、先程セレネ様達から《アストマーズ》の天使達返礼の品々が到着しました。天上界の魔法を纏めた書、厄災を閉じ込める封印の筐、厄災や呪いを回避してくれる首飾り3つ、天上界で育てている花、魔法生物どんな場所でも入れる小型生物は小型生物は競りに潜入出来ると思いまして借りてきました、エクト様が気に入っているので後で返却を、その他は皆さんで分け合って下さい』
『………』
風早がとことこ会議室に現れ他のゴーレム達と運んだ《アストマーズ》の品々を説明しながら置いていく、その場にいた全員が鎮まり返った中ツァヒグが小型の白と金のネコを手に乗せた。
「へぇ、いいじゃん。これ借りるわ」
『魔力を流せば視界を共有できます』
「すご、よしこれで内部を探るわ」
「俺は本を貰うぞ」
「後で貸して下さい、私は花を貰います。中々の代物ですね」
大河は美しい装丁の本を手に取り蒐集家は鉢の花を手に取り大河に後で本を借りる気でいる、メンルェトは厄災や呪いを回避してくれる首飾りを1つ手に取りグステナに渡した。
「貴方には必要でしょう、持っておいたらどうです?周りに敵が多いようですし」
「あー貰っとく、残りはししょーとカトゥーシュカもっとばいんじゃね」
「貴方の野性的な勘は当たりますから、貰っておきます。カトゥーシュカ貴方も」
「ああ、では貰おう」
「封印の筐は俺が収納に入れておくか」
メンルェトの素直な意見に同意し受け取り、タナトスもカトゥーシュカも同意いして首飾りを受け取り大河が筐を収納にしまい、3時間後に再集合とし解散となった。
第054話 ファーツコクスの微笑み
「外神、コイツ診てやってくれ」
「どうしてあんな所にいたんだろう?おかしいな…」
ファーツコクスの家に戻りギーギスとジュカが部屋に寝かせている森に倒れていた青年を指す、外神は頷いて鑑定を……。
「………魔力が底をついています…目が覚めたら何か弊害があるかもしれません…」
「魔力が尽きる?この人悪魔なの?俺達人は殆ど魔力無いし」
「…そうでうすか、ファーツコクスさんにこの世界で魔力が尽きた場合の事を聞きますね」
鑑定を行いジュカが首を傾げ、外神がジュカを横目で見つめスマートフォンでファーツコクスを呼んだ。
「ああ、なるほど。私が魔力を流すから皆外で待っていてほしい、制御が難しいから集中したい」
「うん、分かった」
「そうだな、外神行こう」
「…分かりました、ファーツコクスさんこれ回復薬です。飲ませてください、体力と傷が回復します」
「これはいいね、気が付いたら飲ませる」
ふらりと転移で戻って来たファーツコクス、暫し苦し気な表情を浮べ眠る青年を見つめ頷き外神達に出る様に言い外神が回復薬の瓶を渡せば、ファーツコクスは綺麗に微笑んだ。
「……まさか逃げて来るとは、まあ、その努力は認めますよ。本当は戻って欲しい所だが…この状態ならいいだろう、貴方の姿を知っているのはこの地上界には私しかいないのが運が良いのか悪いのか…」
ファーツコクスはそう言い青年の胸の上に手を置きそのまま手を埋め込んでいく、魔力を身体の内側に注げば苦し気な息遣いが聞こえる、ファーツコクスは回復瓶を開け口に含み青年の口に注いで呑み込ませた…。
「お、皆から生ハムとチーズと燻製が来たぞ!ジラ飲もうぜ」
「お、呑む呑む。みんなも飲もうぜ美味いから」
「じゃ、天使の皆と耀帝っち達にもおすそわけね、五衰っち達も食べて」
ガイドと識とナビが天使達からの返礼品を送ったのと同時に大量の生ハムの原木やチーズと燻製品が入った収納袋からテーブルに並べて周囲が湧く、大変人気の為常に品薄な物達をラジカと千歳、バルタルとカイネが寄越してくれたのだ。
さっそくティスがジラを誘い酒を出して厨房で飲み始める、その場にいた全員に振る舞い懐記は五衰達に頼み天使達と耀帝達に出すよう言い、生ハムの切り方を教えた。
「生ハムは塩気が濃いから、チーズに巻いてもサラダや果物にも意外に合うわけ、薄く切って後は乾燥しない様に油を塗ってふきんを掛けて涼しい所に置いて置けば長い期間楽しめるやつ」
「うま!これどうやって作るの?」
「このくんせい?って食べ物に深みが出る!俺に教えてくれ」
「おけ」
「チーズも美味ですが…工程が複雑そうですね」
『ミルクが無ければ難しいですね、かなりな量を必要とします』
「ミルク……頼んでみる価値はあるな」
「ああ、私もそう思う」
グシアスやゴラックが生ハムと燻製に興味を持ち風早にどう作るのか尋ね、チーズをしっかりと味わいながらミルクをこの世界でもと考えるゴッオデマとポースダーンは対の天使達に相談してみようかと早速スマホを取り出した。
『懐記さま、明日の朝はおにぎりが良いと天使様達からの依頼です……帰らなくていいんですかね?』
「さあ?米用意するわ、焼きおにぎりとにしよ」
『承知しました』
ナビから明日の朝食の問い合わせが既に来ている、ナビは帰らなくて良いのかと首を傾げ懐記は朝の献立を考えつつ、今夜のカジノの準備も併せて行なった…。
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