あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

文字の大きさ
上 下
673 / 867
第014部 君分かれる事なかれ/君離れる事なかれ

第053話 蒐集家とラダカ/第053話 弁当と拾い物

しおりを挟む
 第053話 蒐集家とラダカ
「久しぶりですね」
「そっちは相変わらずなのよ~」
「知り合いか」
「ええ、前に一緒に暮らしていました」
夕方、燈火と蒐集家と釣りから戻った崇幸と千眼に大河とグローリーから名前を貰った4千年前の魔人の子どものラダカが集まり、蒐集家とラダカが旧知の仲らしくかつて一緒に暮らしていたという話しにピクリと大河の眉が動いた。
「魔術を見せて貰いましたね、習得しようと思いましたが私には合いませんでした」
「《アタラクシア》の魔術に貴方の魔力は馴染まなかったのよー」
「そうですね、魔術と同等の事は出来ますし。そうですね、この《白鷺》の両翼に魔術を組み込んで下さい。不可視と空間魔法が良いですね」
「いいのよ~」
「ラダカちゃんすごいね」
模型サイズの白い両翼を広げた鳥型の船、テーブルに崇幸が乗せてやり両手から小さな魔法陣を生み出しそれを両翼に埋め込む、燈火がすごいとはしゃいでいた。
「不可視と空間魔法付けたのよ~姿を空に溶け込ませる事も気配を経つ事も出来るのよ~空間魔法はそっちに任せるのよ」
「ええ、相変わらず制御が完璧ですね。これでカジノタワーとの行き来が便利になります」
「ありがとな、ラダカ。よし、次の旅はシア達も呼べるな」
崇幸は今度はいつでも帰れるのならシア達を連れて行けると嬉しそうだ、燈火も旅には同行するが食事作りを行いニスム達に届けられるように厨房や食堂はかなり広くして貰っている。
「内部は厨房と食堂と浴場と休憩室しか用意していませんが、どうします?距離がありますから各部屋に繋げる事はできません」
「部屋は俺が造る、ちょっと面白いアイディアを思いついたからな。任せてくれ、上手くいけば《療養街》や懐記君達にも贈ろう」
「ゆき…無理をするな」
「そうですよ、崇幸さん。働き過ぎです」
「その為の休日だからな、しっかり休んだぞ」
「まだ、出発まで時間はあります」
「そうだな、明日はタナトス達とオークションに向かう。お前も休んでおけ」
「そうだね、夕食持って来ているから食べたら今日はもうおしまいね」
蒐集家は内の細部は崇幸と千眼に任せ明日はタナトス達とオークションに大河と蒐集家は参加する為、燈火が今日はもう休もうとテーブルの上に収納から人数分の肉うどんとてんぷらを並べていく。
「お、肉うどんか!うまそうだな!てんぷらまで」
「そうだな、エビもあるのか」
「たくさんありますから、このエビはカジノタワーの魚ダンジョンのドロップ品ですよー神様達も喜んでくれました!」
湯気立つうどんと揚げたての天ぷら、野菜のかき揚げ、キノコやエビ、トウモロコシやナスの天ぷら等が山盛り置かれ崇幸が嬉しそうに席に着き、燈火がラダカ様に先に取り分けて置く。
「良い香りよ~」
「めんつゆの香りだよ、たくさん食べてね。ラダカちゃん」
それぞれ皿に天ぷらを盛り揚げたての天ぷらとうどんを楽しむ、ラダカに箸の使い方を教えて欲しいと乞われ、燈火と崇幸が教えつつうどんを楽しんだ。

第053話 弁当と拾い物
『あーい』
『うーん』
「エクトとセレネか、これは弁当かありがとう」
「そうですね、畑仕事はここまでにして外神達の所に……」
『懐記様達の元へはもう運んでいます、今日は新作のパンを使っているそうです。燈火様からうどんと天ぷらを貰いました。夜食に出します』
「それは楽しみ、ん、あっちに何かあるのか?」
「おーいみんなー戻るぞー」
「おやつにしよう」
ジュカ達と共に畑仕事をしていたマユラとシュリ、チェカとノイズとナチェにぎゅーやマンドランド達、エクトとセレネのゴーレムから頼んでいた弁当を受け取り遊びに来ていたナチェの元にいた魔人の子ども達のゴーレムを呼ぶが、畑の奥の森の手前で奥を伺っているせいでこちらに来ないのでノイズとチェカが側に行くと森の奥を指すのでナチェが探る。
「ん?奥に誰かいるな、子ども達はここにいるんだ。ノイズ来てくれ」
「分かった」
ナチェが奥に何者かの気配を感じナチェを連れて奥へ進む、ノイズがマユラ達にラインし足元を確認しながら行くと倒れている者がいて2名が駆け寄った。
「おい、しっかりしろ」
「みんなの所へ運ぼう」
「ああ」
倒れていたのは裸足の青年、泥だらけだが灰色の波打つ長い髪が綺麗な青年が苦痛に顔を歪めて気を失っている、ナチェとノイズは慌ててファーツコクス達の家へ彼を抱えて転移した。

「今日の晩飯は弁当ね」
「お、ダーグんとこのか」
「天使のみなさんと耀帝にも同じ物を渡しています」
「弁当…なるほど興味深い」
「この葉に包めば鮮度があまり損なわれないのですね、中はパンに具を挟んだ物と芋を焼いた物と干した肉に卵ですか?」
「そーそーここの弁当はうまいぜ、干した果物もな。これを持ってダンジョンに行く。腹持ちが良い」
「そうそう、この干した魚を焼いたのもおいしいよねー」
「このジャムを挟んだのむうまい、果物の塊が入っている方が俺は好きだな
五衰と鵜隗に新たに来た料理人達が葉に包まれた弁当を見つめシンプルだが腹持ちが良い物に、1つ1つ頷いてフォントフェシェスタが美味しそうに食べている姿を見て食べていく、大ぶりなサンドイッチには新線や野菜と少し辛めのソースは肉や魚を食べない天人族用に頼んだ物で、天使達や悪魔達には肉を挟んでいる、リンゴもどきのジャムを挟んだパンをギーギスが美味しそうに頬張り、後は具沢山スープと果物が夕食だ。
『外神ちゃん~マユラちゃん達が呼んでいるわ~コクスちゃんの家に戻って~』
「分かりました。行きます」
「ん」
天使達にも好評のようで追加を頼まれ残りの弁当を全て出した所で、識がマユラ達が外神を呼んでいると言い先に転移で外神がファーツコクスの家に戻り、懐記達は夕食を食べ終わりカジノの準備に向かった…。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

黒の創造召喚師

幾威空
ファンタジー
※2021/04/12 お気に入り登録数5,000を達成しました!ありがとうございます! ※2021/02/28 続編の連載を開始しました。 ■あらすじ■ 佐伯継那(さえき つぐな)16歳。彼は偶然とも奇跡的ともいえる確率と原因により死亡してしまう。しかも、神様の「手違い」によって。 そんな継那は神様から転生の権利を得、地球とは異なる異世界で第二の人生を歩む。神様からの「お詫び」にもらった(というよりぶんどった)「創造召喚魔法」というオリジナルでユニーク過ぎる魔法を引っ提げて。

異世界ソロ暮らし 田舎の家ごと山奥に転生したので、自由気ままなスローライフ始めました。

長尾 隆生
ファンタジー
【書籍情報】書籍3巻発売中ですのでよろしくお願いします。  女神様の手違いにより現世の輪廻転生から外され異世界に転生させられた田中拓海。  お詫びに貰った生産型スキル『緑の手』と『野菜の種』で異世界スローライフを目指したが、お腹が空いて、なにげなく食べた『種』の力によって女神様も予想しなかった力を知らずに手に入れてしまう。  のんびりスローライフを目指していた拓海だったが、『その地には居るはずがない魔物』に襲われた少女を助けた事でその計画の歯車は狂っていく。   ドワーフ、エルフ、獣人、人間族……そして竜族。  拓海は立ちはだかるその壁を拳一つでぶち壊し、理想のスローライフを目指すのだった。  中二心溢れる剣と魔法の世界で、徒手空拳のみで戦う男の成り上がりファンタジー開幕。 旧題:チートの種~知らない間に異世界最強になってスローライフ~

手乗りドラゴンと行く異世界ゆるり旅  落ちこぼれ公爵令息ともふもふ竜の絆の物語

さとう
ファンタジー
旧題:手乗りドラゴンと行く追放公爵令息の冒険譚 〇書籍化決定しました!! 竜使い一族であるドラグネイズ公爵家に生まれたレクス。彼は生まれながらにして前世の記憶を持ち、両親や兄、妹にも隠して生きてきた。 十六歳になったある日、妹と共に『竜誕の儀』という一族の秘伝儀式を受け、天から『ドラゴン』を授かるのだが……レクスが授かったドラゴンは、真っ白でフワフワした手乗りサイズの小さなドラゴン。 特に何かできるわけでもない。ただ小さくて可愛いだけのドラゴン。一族の恥と言われ、レクスはついに実家から追放されてしまう。 レクスは少しだけ悲しんだが……偶然出会った『婚約破棄され実家を追放された少女』と気が合い、共に世界を旅することに。 手乗りドラゴンに前世で飼っていた犬と同じ『ムサシ』と名付け、二人と一匹で広い世界を冒険する!

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

異世界へ五人の落ち人~聖女候補とされてしまいます~

かずきりり
ファンタジー
望んで異世界へと来たわけではない。 望んで召喚などしたわけでもない。 ただ、落ちただけ。 異世界から落ちて来た落ち人。 それは人知を超えた神力を体内に宿し、神からの「贈り人」とされる。 望まれていないけれど、偶々手に入る力を国は欲する。 だからこそ、より強い力を持つ者に聖女という称号を渡すわけだけれど…… 中に男が混じっている!? 帰りたいと、それだけを望む者も居る。 護衛騎士という名の監視もつけられて……  でも、私はもう大切な人は作らない。  どうせ、無くしてしまうのだから。 異世界に落ちた五人。 五人が五人共、色々な思わくもあり…… だけれど、私はただ流れに流され……

異世界召喚?やっと社畜から抜け出せる!

アルテミス
ファンタジー
第13回ファンタジー大賞に応募しました。応援してもらえると嬉しいです。 ->最終選考まで残ったようですが、奨励賞止まりだったようです。応援ありがとうございました! ーーーー ヤンキーが勇者として召喚された。 社畜歴十五年のベテラン社畜の俺は、世界に巻き込まれてしまう。 巻き込まれたので女神様の加護はないし、チートもらった訳でもない。幸い召喚の担当をした公爵様が俺の生活の面倒を見てくれるらしいけどね。 そんな俺が異世界で女神様と崇められている”下級神”より上位の"創造神"から加護を与えられる話。 ほのぼのライフを目指してます。 設定も決めずに書き始めたのでブレブレです。気楽〜に読んでください。 6/20-22HOT1位、ファンタジー1位頂きました。有難うございます。

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

処理中です...