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第014部 君分かれる事なかれ/君離れる事なかれ
第020話 学院運営と領地の奪還/第20話 ナイトマーケット
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第020話 学院と領地
「《コレメキバ学院》にこの中継器を置いてグステナさんの城にも置いて貰えれば、《空船》と学院を経由して此処に来れますから」
「へぇ、べんりじゃねぇか」
「すごい代物ですね…」
茶を飲みながら収納袋に中継器を入れてグステナ達に渡す、砂糖は高級品だとここぞとばかりにグステナが入れようとするので大河が袋に砂糖も入れてやる。
「イーノキィさんの学院は教師が不足しているとの事なので、ナイデルさん達にも授業をお願いします。学院で映像を使ってみてやってみましょう、ドラゴンの皆さんが先生として教えてくれますから」
「ドラゴンが教師…それはすごい事ですね、あらゆる分野で優れた方々ですから。保護者や生徒にはドラゴンが教鞭を取ると公表しても?」
「ああ、構わない。皆子ども達の育成に積極的だ」
「では、学院の再開を公表すると共にすぐに手紙を生徒達に送ります」
千歳の話しとイーノキィのドラゴンが他国への干渉を基本しないというのがこの世界の一般的な知識としてあるが、ニジェルガは子供は宝として扱い快く快諾する。
「では、イーノキィは再開日を決定し他の授業の内容をほかの教官たちと話し合いを、生徒達の家に書状を送る様に」
「それと、再開してから向こう120日…半年授業料は取らないように《アウトランダーズ商会》が補填する、大人共の汚い都合で学ぶ機会が止まってしまった詫びだと」
「感謝します、救世主殿」
「はん、いいねぇー金に余裕があって」
タナトスの指示と大河からの補償にイーノキィが心から頭を下げるが、隣の兄はだるそうに足を組み替えた。
「グステナ、お前の領地の交渉にはデュスノアとコーカスとアガニータで行います。金はいくらでも出してあげますよ」
「あん?そんな都合の良い話しがあるかよ、何させる気だ?」
「まず、貴方の命は狙われています。気を付けなさい」
「はっ、今更だろそんなもんでこもかしこも敵だらけだ、俺の命はやすかぁねぇ、奪うなら殺す」
「それと貴方への不満を他の事で解消します、不作、難民、貧しさ、飢えを千歳達が取り除いてくれますよ」
「は、それでお前らの奴隷にでもなれってか?」
「いや?いつも通りでいいよ、命を大事に暮らしてくれれば。君が困っていて、僕達が出来る事をしているだけだから」
「とにかく、グステナ気をつけろ。国で不審な人物やおかしな事があったらすぐに教えろ」
「なんだそんだけか?こいつらおかしいぞ?」
「彼らはいつもこうですよ、グステナ。持てる者の施しだと思えば良い、これでオジガトへの取り成しもしますよ」
「そうかよ、俺は1ログだって出さねぇしそっちがやるっていうならかまわねぇ」
タナトスがグステナを説き千歳と大河は命は大事にしろと言う、グステナは不満ばかりをグステナにぶつけどうすればこの貧しさから脱却出来るか考えようともしない民も、国王としての仕事を心身を削り行うグステナの失態ばかりしか見ない祖父にも臣下にも嫌気が差していたところだ。
「では、明日蛮族の元へ向かいます。グステナお疲れさまです、イーノキィは明日教師達を連れてこちらへ来るように」
「話しは纏まったね夕食を食べて行く?」
タナトスが話を纏め千歳が夕食でもと誘い、2名は互いに顔を見合わせて頷いた。
第20話 ナイトマーケット
「そろそろ、ナイトマーケットの時間だ。案内しよう」
昼食のバーベキューはそのまま続行され何時の間にか大勢の人々が集まり、適当に食事が振舞われていく中辺りは夕方を超えファーツコクスが行きたい面子を集めて行こうと誘うと懐記達とジュカとファーツコクスのみで後は食事に夢中になっていたが、各マイスター達が食事の礼にと金を渡してくれたのでありがたく貰い向かった。
明日《毒の地》の浄化を試みると言えば、マイスター達も操者達も行くというから娯楽に飢えているのかと懐記は思いながらどうするか考える。
「今夜もダンジョンに行きます…カジノタワーが来たら肉屋でもやります…」
「いいじゃん、流行りそう」
『カジノタワーのダンジョンも流行りますよ』
『そうよぉ、カジノもいいわよ。商業エリアだってそのまま使えるわよ』
【この世界は娯楽に飢えているので注目を浴びますねー】
【お金がっぽがっぽ資材もがっぽがっぽですよ!】
『何をして金を稼ぎます?』
「カジノでも良いけど、バイト欲しいわ」
ファーツコクス案内でもう一度《ホローリングレース》のスタート地点に戻れば、周囲は至る所に昼に使われた空飛ぶ水晶が光って周囲を照らしていた。
「賑わってますね」
「お、酒あんじゃん。土産に買ってフォン達にやるか」
「なんか面白い物あるかな?」
「そこまで広くはない、密集しているからじっくり見るといい」
「朝までやってるよー俺は眠くなったら帰るよ」
さっそく酒を売っている店を見つけジラ達が喜び、チェカとノイズは興味津々で周囲を見渡しついてきたもちゃともちゃの上で眠そうにしているうずらという面子で2組に分かれて周る事にした。
「手持ちが久々に少ないから何を買うか迷うわ」
「異界の店も興味深い」
「酒は…ファーツコクス、君の気に入っている物はあるか?」
「ない、酒も君達の世界の酒が初めてだ」
さっそく酒の露店で吟味する、ジラ、イシュター、マユラ。シュリ、フォン、フェシェスタ、ファーツコクスにマユラが聞けば驚く答えが返ってくる、連日優雅に酒を飲む姿が良く似合うファーツコクスだが…全員目が開く。
「そんな物だ、何せ貧乏だから嗜好は二の次三の次。酒は美味かった」
「ええ、よし今夜も飲むぞ!ファー」
「それは良い」
「店主美味い酒はどれだ?」
「うちの酒はどれも美味いが、これが一番強い!ナイトマーケットの時だけの品だ!」
「よしそれを貰う」
「あいよ、1万ギロだ。薄めて飲むもよし氷で割って飲むも良し…そのままはキツイからな」
店主におススメをシュリが聞き出されたのは丸みが印象的な雫の型の瓶に、それぞれお金を出し合い1万ギロで購入した。
「ふぅん、果物は酸味がるやつと野菜は豆類が多い感じね。畑に豆なかった」
「そ、豆はネコが盗み食いにくるから家の畑ではしないよ。こっちはナイトマーケットでよく見る果物の砂糖漬けね」
「猫?この世界猫いる?
「いるいる、縄張りは《毒の地》の手前の森ね。明日会えるよ、綺麗なネコの女王様がいる」
「へえ、見たい」
ジュカ達の畑には豆類がなかったが、ネコが来て畑を荒らすから結界等を張っている土地で栽培するらしい、明日のスープと外神に木にして貰おうかと多めに買う、青い枝豆みたいな野菜が印象深い。
「これはいいですね、1つ買います」
「あいよ、1,000ギロね。うちのは美味いよ味見してって、こっちは花の砂糖漬けよ食べて」
瓶に詰められた果物の砂糖漬けを1つ購入し老婆が皿に小さな紫色の砂糖漬けを出して振舞う、もちゃとウズラが興奮するので全種類1瓶づつ買えばそれなりの金額になってしまうが、明日率達にも贈ろうと思いつつ支払いをする。
「これは絵?綺麗だな」
「本当だ、この街の夜の風景にこっちは天馬達か」
「花も細かいし」
「いらっしゃい、俺が描いたんだ」
「よ、コイツはベザーナクだよ。びんぼー絵描きで昼は一緒に仕事場でかち合う」
「貧乏は本当だけど、余計だな」
チェカとノイズとギーギスが地面で絵を売る絵描きの前でそれぞれ気になる絵を見ていれば、気さくに店主の青年が声を掛け、ジュカが紹介してくれる。
「この夜の風景の絵いくら?」
「500ギロ」
「じゃ、俺はこの天馬の絵を買おう」
「僕はこの花の」
「まいどー」
「大きい絵はないの?」
「大きい絵は家にある、ナイトマーケットで大きい絵は売れにくいから」
「今度見に行ってもいい?」
「いいさ、ジュカが家知っているから私がいなくも見ていい」
「どもーこれよかったら食って」
「お、助かる」
懐記が暫く絵を眺め大きい絵が見たいと言えば快くベザーナクが受け入れてくれたので、礼に懐記が収納からパンに焼いた肉を挟んだ物を渡した。
『も、もちゃ』
『ぴぎゃ』
「ん、もちゃっちとうずらっちも絵を買う?どれ?」
「変わった可愛いお客さんに買って貰えるとはいいさ、今夜は気分が良いプレゼントするよ」
「さんきゅ」
もちゃとウズラもそれぞれ風景の絵と子ども達が遊んでいる絵を欲しいと懐記に言い、ベザーナクが笑って絵を贈り、後は所持金も気にしつつ店を見て周りジュカが眠いというタイミングで全員ファーツコクスの家に戻る事にした…。
「《コレメキバ学院》にこの中継器を置いてグステナさんの城にも置いて貰えれば、《空船》と学院を経由して此処に来れますから」
「へぇ、べんりじゃねぇか」
「すごい代物ですね…」
茶を飲みながら収納袋に中継器を入れてグステナ達に渡す、砂糖は高級品だとここぞとばかりにグステナが入れようとするので大河が袋に砂糖も入れてやる。
「イーノキィさんの学院は教師が不足しているとの事なので、ナイデルさん達にも授業をお願いします。学院で映像を使ってみてやってみましょう、ドラゴンの皆さんが先生として教えてくれますから」
「ドラゴンが教師…それはすごい事ですね、あらゆる分野で優れた方々ですから。保護者や生徒にはドラゴンが教鞭を取ると公表しても?」
「ああ、構わない。皆子ども達の育成に積極的だ」
「では、学院の再開を公表すると共にすぐに手紙を生徒達に送ります」
千歳の話しとイーノキィのドラゴンが他国への干渉を基本しないというのがこの世界の一般的な知識としてあるが、ニジェルガは子供は宝として扱い快く快諾する。
「では、イーノキィは再開日を決定し他の授業の内容をほかの教官たちと話し合いを、生徒達の家に書状を送る様に」
「それと、再開してから向こう120日…半年授業料は取らないように《アウトランダーズ商会》が補填する、大人共の汚い都合で学ぶ機会が止まってしまった詫びだと」
「感謝します、救世主殿」
「はん、いいねぇー金に余裕があって」
タナトスの指示と大河からの補償にイーノキィが心から頭を下げるが、隣の兄はだるそうに足を組み替えた。
「グステナ、お前の領地の交渉にはデュスノアとコーカスとアガニータで行います。金はいくらでも出してあげますよ」
「あん?そんな都合の良い話しがあるかよ、何させる気だ?」
「まず、貴方の命は狙われています。気を付けなさい」
「はっ、今更だろそんなもんでこもかしこも敵だらけだ、俺の命はやすかぁねぇ、奪うなら殺す」
「それと貴方への不満を他の事で解消します、不作、難民、貧しさ、飢えを千歳達が取り除いてくれますよ」
「は、それでお前らの奴隷にでもなれってか?」
「いや?いつも通りでいいよ、命を大事に暮らしてくれれば。君が困っていて、僕達が出来る事をしているだけだから」
「とにかく、グステナ気をつけろ。国で不審な人物やおかしな事があったらすぐに教えろ」
「なんだそんだけか?こいつらおかしいぞ?」
「彼らはいつもこうですよ、グステナ。持てる者の施しだと思えば良い、これでオジガトへの取り成しもしますよ」
「そうかよ、俺は1ログだって出さねぇしそっちがやるっていうならかまわねぇ」
タナトスがグステナを説き千歳と大河は命は大事にしろと言う、グステナは不満ばかりをグステナにぶつけどうすればこの貧しさから脱却出来るか考えようともしない民も、国王としての仕事を心身を削り行うグステナの失態ばかりしか見ない祖父にも臣下にも嫌気が差していたところだ。
「では、明日蛮族の元へ向かいます。グステナお疲れさまです、イーノキィは明日教師達を連れてこちらへ来るように」
「話しは纏まったね夕食を食べて行く?」
タナトスが話を纏め千歳が夕食でもと誘い、2名は互いに顔を見合わせて頷いた。
第20話 ナイトマーケット
「そろそろ、ナイトマーケットの時間だ。案内しよう」
昼食のバーベキューはそのまま続行され何時の間にか大勢の人々が集まり、適当に食事が振舞われていく中辺りは夕方を超えファーツコクスが行きたい面子を集めて行こうと誘うと懐記達とジュカとファーツコクスのみで後は食事に夢中になっていたが、各マイスター達が食事の礼にと金を渡してくれたのでありがたく貰い向かった。
明日《毒の地》の浄化を試みると言えば、マイスター達も操者達も行くというから娯楽に飢えているのかと懐記は思いながらどうするか考える。
「今夜もダンジョンに行きます…カジノタワーが来たら肉屋でもやります…」
「いいじゃん、流行りそう」
『カジノタワーのダンジョンも流行りますよ』
『そうよぉ、カジノもいいわよ。商業エリアだってそのまま使えるわよ』
【この世界は娯楽に飢えているので注目を浴びますねー】
【お金がっぽがっぽ資材もがっぽがっぽですよ!】
『何をして金を稼ぎます?』
「カジノでも良いけど、バイト欲しいわ」
ファーツコクス案内でもう一度《ホローリングレース》のスタート地点に戻れば、周囲は至る所に昼に使われた空飛ぶ水晶が光って周囲を照らしていた。
「賑わってますね」
「お、酒あんじゃん。土産に買ってフォン達にやるか」
「なんか面白い物あるかな?」
「そこまで広くはない、密集しているからじっくり見るといい」
「朝までやってるよー俺は眠くなったら帰るよ」
さっそく酒を売っている店を見つけジラ達が喜び、チェカとノイズは興味津々で周囲を見渡しついてきたもちゃともちゃの上で眠そうにしているうずらという面子で2組に分かれて周る事にした。
「手持ちが久々に少ないから何を買うか迷うわ」
「異界の店も興味深い」
「酒は…ファーツコクス、君の気に入っている物はあるか?」
「ない、酒も君達の世界の酒が初めてだ」
さっそく酒の露店で吟味する、ジラ、イシュター、マユラ。シュリ、フォン、フェシェスタ、ファーツコクスにマユラが聞けば驚く答えが返ってくる、連日優雅に酒を飲む姿が良く似合うファーツコクスだが…全員目が開く。
「そんな物だ、何せ貧乏だから嗜好は二の次三の次。酒は美味かった」
「ええ、よし今夜も飲むぞ!ファー」
「それは良い」
「店主美味い酒はどれだ?」
「うちの酒はどれも美味いが、これが一番強い!ナイトマーケットの時だけの品だ!」
「よしそれを貰う」
「あいよ、1万ギロだ。薄めて飲むもよし氷で割って飲むも良し…そのままはキツイからな」
店主におススメをシュリが聞き出されたのは丸みが印象的な雫の型の瓶に、それぞれお金を出し合い1万ギロで購入した。
「ふぅん、果物は酸味がるやつと野菜は豆類が多い感じね。畑に豆なかった」
「そ、豆はネコが盗み食いにくるから家の畑ではしないよ。こっちはナイトマーケットでよく見る果物の砂糖漬けね」
「猫?この世界猫いる?
「いるいる、縄張りは《毒の地》の手前の森ね。明日会えるよ、綺麗なネコの女王様がいる」
「へえ、見たい」
ジュカ達の畑には豆類がなかったが、ネコが来て畑を荒らすから結界等を張っている土地で栽培するらしい、明日のスープと外神に木にして貰おうかと多めに買う、青い枝豆みたいな野菜が印象深い。
「これはいいですね、1つ買います」
「あいよ、1,000ギロね。うちのは美味いよ味見してって、こっちは花の砂糖漬けよ食べて」
瓶に詰められた果物の砂糖漬けを1つ購入し老婆が皿に小さな紫色の砂糖漬けを出して振舞う、もちゃとウズラが興奮するので全種類1瓶づつ買えばそれなりの金額になってしまうが、明日率達にも贈ろうと思いつつ支払いをする。
「これは絵?綺麗だな」
「本当だ、この街の夜の風景にこっちは天馬達か」
「花も細かいし」
「いらっしゃい、俺が描いたんだ」
「よ、コイツはベザーナクだよ。びんぼー絵描きで昼は一緒に仕事場でかち合う」
「貧乏は本当だけど、余計だな」
チェカとノイズとギーギスが地面で絵を売る絵描きの前でそれぞれ気になる絵を見ていれば、気さくに店主の青年が声を掛け、ジュカが紹介してくれる。
「この夜の風景の絵いくら?」
「500ギロ」
「じゃ、俺はこの天馬の絵を買おう」
「僕はこの花の」
「まいどー」
「大きい絵はないの?」
「大きい絵は家にある、ナイトマーケットで大きい絵は売れにくいから」
「今度見に行ってもいい?」
「いいさ、ジュカが家知っているから私がいなくも見ていい」
「どもーこれよかったら食って」
「お、助かる」
懐記が暫く絵を眺め大きい絵が見たいと言えば快くベザーナクが受け入れてくれたので、礼に懐記が収納からパンに焼いた肉を挟んだ物を渡した。
『も、もちゃ』
『ぴぎゃ』
「ん、もちゃっちとうずらっちも絵を買う?どれ?」
「変わった可愛いお客さんに買って貰えるとはいいさ、今夜は気分が良いプレゼントするよ」
「さんきゅ」
もちゃとウズラもそれぞれ風景の絵と子ども達が遊んでいる絵を欲しいと懐記に言い、ベザーナクが笑って絵を贈り、後は所持金も気にしつつ店を見て周りジュカが眠いというタイミングで全員ファーツコクスの家に戻る事にした…。
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