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第013部 序列第13位と生きた山脈×まだまだ続くよ空の旅
Stage.7-36 情け容赦なし×第019話 引くわ
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「えぇ~そんなぁ~アタシ一生懸命尽くしますぅ」
「結構です」
「ぅう」
「あららぁ~元支配者様ぁまだ息がありますねぇ」
身体を揺らして困るフゥを素気無く切り捨てるタナトス達から離れた場所でメンルェトが声を上げ、煙を上げて燻り苦しむメンルェトにフゥが近づく。
「苦しいぃですかぁ?」
「うう…」
「待って下さい」
笑うフゥがメンルェトを見下す、見るも無残な姿にフゥは愉快そうに片足を上げた所でタナトスが声を掛け、フゥがそのままの姿勢でゆっくりと上半身を動かした。
「なぁんですかぁ?支配者さま?」
「まだ止めを刺していません、どいて下さい」
「そうですぁ」
上げた足を降ろしその場を退く、タナトスがしゃがんでメンルェトの頭を掴み身体を宙に放り上げ、ウォルゾガの剣で胴から首を綺麗に切り落とし…観客席から悲鳴があがり落ちた首と胴をを掴んで支配者が死んだ事を見せつけた。
付けられた画面もアップで様々な角度から首と胴を持つタナトスを映し、大半は目を逸らすがこれで自由だと喜ぶ者達がもいた。
「これは使い道があるので貰って行きます」
「どうぞぉ」
フゥは笑っている、タナトスが闘技場に降りて来たトラングに向けてメンルェトの死体を放り投げ受け止め、腕輪の転移石を使い何処かへと転移して行った。
「勝ったのか…」
「あっけない」
トワンとミカイが観客室で呆然としている、カーテスはサニートや子ども達休ませる為に家に戻り子どもの声も聞こえない、静かな空間には勝利を喜ぶ声は聞こえない、まだ何かあると勘ぐってしまう。
「フゥさんをクビにするのは困るね…タナトスさんの事だから何かあるんだろうけれど…」
「石像の件やこの下の生物の件もそうだが、クビにされると困るな」
タナトスが裏で暗躍し色々計画していたのは知ってはいたが、フゥを排除しようとするのは頂けない彼には聞きたい事が山ほどある。
「メンルェトもどうなんだ?首を切り落とされて」
「問題ない、トラングが家に転移してレグ殿が治療してくれる。人魚ならば首を切り落とされても死ぬことはない」
「ここの住民達に支配者が死んだ事を明確に伝える為のようだ、タナトスも此処まで読み切っていたが…此処から先どうあの魔人が出て来るかは分からないと言っていた」
カトゥーシュカとフィズがフゥとタナトスに視線を固定させたまま大河隊達の質問に答える、大河達は頷きこの先をタナトスを信じ委ねる事とする、この牢獄は今を持ってタナトスの物になったのだ…。
第19話 引くわ
「勝った!良かったな」
「これで、あそこはタナトスっちの物って事ね」
「…………」
メンルェトの身体をトラングがは運んで転移した姿を見届け崇幸がガッツポーズを取り、懐記が肩の力を抜き、外神や他の面子は黙り込んでいた。
「容赦ねぇなぁ」
「でなきゃ勝てないよぉ、空の人魚だもん」
「勝って良かった…とはまだ言えないな」
観ていたフォン、フェシェスタ、ジラが一先ずホッとし、ギーギスとナチェは不穏な空気を抱えてフゥを見ていた、目を逸らせば何をしでかすか分からない魔人に言いようも無い不安を抱く。
「……フゥは楽しい…楽しくない…嘆いている…嘆いていない…遊んでいる…絶望している?」
「父さん?」
「親父?」
「父上…」
「もう少し…教えて…フゥ…フゥの望みと願いは…何?」
グローリーが画面越しのフゥに尋ねる、黄昏の瞳に星が奔る、イザラ達は不安げにグローリーを見つめているがグローリーは真っ直ぐにフゥだけを見ていた。
「フゥ…どうして絶望しているの?」
優しくグローリーは返っては来ないであろう、疑問をフゥ画面越しにしてみた…。
Stage.7-36 情け容赦なし
「貴方に質問があります」
「はぁいどうぞぉ~」
「あの遺跡の石像の封印は解くべきですか?」
「はぁい解けるのであればぁ~是非解いて下さい~良い魔人ですよぉ」
フゥの答えにタナトスが2回後ろの観客席に向かって手を振る、合図が来たとカトゥーシュカとフィズは席を立ち転移札で外へと向かった。
「私の質問にどう答えるかでお前の処遇を決める、解くなと言うのであればそのまま、解けと言うのであればお前を封印する…という理由でお前を石化魔法で封印します」
「えぇ~私は本当の事を言っただけですよぉ」
「ええ、お前は嘘は言っていない、お前にとっての良い魔人…あの遺跡の魔人が何かは私も知っていますあれは《狂気の魔人》です」
「そぉですよぉ正解ですぅ」
「対の魔人は何処ですか?」
「しりませぇん」
「そうですか、では質問は以上です。石化封印を施します、面倒なので神々に引き渡します」
「えぇ~そんなぁ~あそういえば1つアタシも質問に答えますぅここが《楽園の牢獄》と呼ばれるのかぁそれはアタシにとって楽園だからですぅ」
「…貴方がどの魔人か考えていました、《道化たる魔人》《絶望たる魔人》か…貴方は《絶望たる魔人》ですか…」
「そうですよぉ」
フゥは笑う、タナトスは溜息を吐きを吐き気だるげに前髪を掻き上げ、そして口を開く。
「ゴーレム部隊、《疵渦級》《絶望たる魔人》の討伐及び封印を開始する」
転移札を懐から出したタナトスが、空間に札を浮かせゴーレムを転移させる、外神の銃をセレネとエクトが修復した物を構え、黒いゴーグルを顔に掛け鎧を付けた馬型ゴーレムに乗ってフゥの周囲を囲んだ。
「わぁ~こわーい」
フゥははしゃぐ楽しそうだ、タナトスは面白くもなんともない………さっさと帰りたかった……ので手早く締める事にした…。
「結構です」
「ぅう」
「あららぁ~元支配者様ぁまだ息がありますねぇ」
身体を揺らして困るフゥを素気無く切り捨てるタナトス達から離れた場所でメンルェトが声を上げ、煙を上げて燻り苦しむメンルェトにフゥが近づく。
「苦しいぃですかぁ?」
「うう…」
「待って下さい」
笑うフゥがメンルェトを見下す、見るも無残な姿にフゥは愉快そうに片足を上げた所でタナトスが声を掛け、フゥがそのままの姿勢でゆっくりと上半身を動かした。
「なぁんですかぁ?支配者さま?」
「まだ止めを刺していません、どいて下さい」
「そうですぁ」
上げた足を降ろしその場を退く、タナトスがしゃがんでメンルェトの頭を掴み身体を宙に放り上げ、ウォルゾガの剣で胴から首を綺麗に切り落とし…観客席から悲鳴があがり落ちた首と胴をを掴んで支配者が死んだ事を見せつけた。
付けられた画面もアップで様々な角度から首と胴を持つタナトスを映し、大半は目を逸らすがこれで自由だと喜ぶ者達がもいた。
「これは使い道があるので貰って行きます」
「どうぞぉ」
フゥは笑っている、タナトスが闘技場に降りて来たトラングに向けてメンルェトの死体を放り投げ受け止め、腕輪の転移石を使い何処かへと転移して行った。
「勝ったのか…」
「あっけない」
トワンとミカイが観客室で呆然としている、カーテスはサニートや子ども達休ませる為に家に戻り子どもの声も聞こえない、静かな空間には勝利を喜ぶ声は聞こえない、まだ何かあると勘ぐってしまう。
「フゥさんをクビにするのは困るね…タナトスさんの事だから何かあるんだろうけれど…」
「石像の件やこの下の生物の件もそうだが、クビにされると困るな」
タナトスが裏で暗躍し色々計画していたのは知ってはいたが、フゥを排除しようとするのは頂けない彼には聞きたい事が山ほどある。
「メンルェトもどうなんだ?首を切り落とされて」
「問題ない、トラングが家に転移してレグ殿が治療してくれる。人魚ならば首を切り落とされても死ぬことはない」
「ここの住民達に支配者が死んだ事を明確に伝える為のようだ、タナトスも此処まで読み切っていたが…此処から先どうあの魔人が出て来るかは分からないと言っていた」
カトゥーシュカとフィズがフゥとタナトスに視線を固定させたまま大河隊達の質問に答える、大河達は頷きこの先をタナトスを信じ委ねる事とする、この牢獄は今を持ってタナトスの物になったのだ…。
第19話 引くわ
「勝った!良かったな」
「これで、あそこはタナトスっちの物って事ね」
「…………」
メンルェトの身体をトラングがは運んで転移した姿を見届け崇幸がガッツポーズを取り、懐記が肩の力を抜き、外神や他の面子は黙り込んでいた。
「容赦ねぇなぁ」
「でなきゃ勝てないよぉ、空の人魚だもん」
「勝って良かった…とはまだ言えないな」
観ていたフォン、フェシェスタ、ジラが一先ずホッとし、ギーギスとナチェは不穏な空気を抱えてフゥを見ていた、目を逸らせば何をしでかすか分からない魔人に言いようも無い不安を抱く。
「……フゥは楽しい…楽しくない…嘆いている…嘆いていない…遊んでいる…絶望している?」
「父さん?」
「親父?」
「父上…」
「もう少し…教えて…フゥ…フゥの望みと願いは…何?」
グローリーが画面越しのフゥに尋ねる、黄昏の瞳に星が奔る、イザラ達は不安げにグローリーを見つめているがグローリーは真っ直ぐにフゥだけを見ていた。
「フゥ…どうして絶望しているの?」
優しくグローリーは返っては来ないであろう、疑問をフゥ画面越しにしてみた…。
Stage.7-36 情け容赦なし
「貴方に質問があります」
「はぁいどうぞぉ~」
「あの遺跡の石像の封印は解くべきですか?」
「はぁい解けるのであればぁ~是非解いて下さい~良い魔人ですよぉ」
フゥの答えにタナトスが2回後ろの観客席に向かって手を振る、合図が来たとカトゥーシュカとフィズは席を立ち転移札で外へと向かった。
「私の質問にどう答えるかでお前の処遇を決める、解くなと言うのであればそのまま、解けと言うのであればお前を封印する…という理由でお前を石化魔法で封印します」
「えぇ~私は本当の事を言っただけですよぉ」
「ええ、お前は嘘は言っていない、お前にとっての良い魔人…あの遺跡の魔人が何かは私も知っていますあれは《狂気の魔人》です」
「そぉですよぉ正解ですぅ」
「対の魔人は何処ですか?」
「しりませぇん」
「そうですか、では質問は以上です。石化封印を施します、面倒なので神々に引き渡します」
「えぇ~そんなぁ~あそういえば1つアタシも質問に答えますぅここが《楽園の牢獄》と呼ばれるのかぁそれはアタシにとって楽園だからですぅ」
「…貴方がどの魔人か考えていました、《道化たる魔人》《絶望たる魔人》か…貴方は《絶望たる魔人》ですか…」
「そうですよぉ」
フゥは笑う、タナトスは溜息を吐きを吐き気だるげに前髪を掻き上げ、そして口を開く。
「ゴーレム部隊、《疵渦級》《絶望たる魔人》の討伐及び封印を開始する」
転移札を懐から出したタナトスが、空間に札を浮かせゴーレムを転移させる、外神の銃をセレネとエクトが修復した物を構え、黒いゴーグルを顔に掛け鎧を付けた馬型ゴーレムに乗ってフゥの周囲を囲んだ。
「わぁ~こわーい」
フゥははしゃぐ楽しそうだ、タナトスは面白くもなんともない………さっさと帰りたかった……ので手早く締める事にした…。
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