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第013部 序列第13位と生きた山脈×まだまだ続くよ空の旅
第7幕 第20話 依頼はその場で ×Stage.7-20 知らない
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Stage.7-20 牢獄の地位
トワンに案内され付いて行く先はもっと酷い環境だった、薄暗い通路に転がる人々は無気力で虚ろで骨と皮しかない身体を放り只時間、命が消費されていくのを過ごす。
千歳や大河は眉を顰め、ラジカは無表情にフゥは陽気に鼻歌交じりに先へと進む。
「まあ、この中じゃ俺とそいつと同じ位有名で力もある頭も切れる、魔法も上手いが気難しいヤツだな。おい、ミカイ入るぞ」
この周辺ではマシな小屋の周辺には多少身成がまともな住人がいる、トワンが木の扉をノックし中へ入れば小石が飛んで来るのでそれを掌で受け止めれば中から痩せすぎの眼の下に隈をこさえた男が出て来てギロリろフゥの方を睨んだ。
「何故こんなおかしいヤツを連れてくる!コイツを見た夜は悪夢を見るんだぞ!どうしてくれる!」
「あぁ、俺だってコイツなんかと連れ立って歩きたくねえ!」
「お前…嫌われ過ぎじゃないのか?」
「アタシはみんな大好きですぉ~」
大河はトワンとミカイの言い様に呆れ返るがフゥは気にしないとケラケラ笑っている、ラジカが懐から金が入った小袋をミカイに投げ、話しを聞く事にした。
「眠れる薬なら腕の良い薬屋がいますから紹介します、お茶でも飲みながら話しをしても良いですか?」
「私はミカイだ…良いだろう。この金分は付き合う」
千歳と大河はテーブルとイスを外に出してお茶を淹れて、ミカイが人払いをし話しをする事にした。
第7幕 第20話 家畜
「みんな合流出来たって!13位の魔王も無事だって!」
「良かった!」
「これで皆とこちらも合流出来ますね」
晴海達のスマホに懐記からの連絡に晴海達は歓喜に湧く戻って明日の隊商の話しをしに戻ろうと商業ギルドで依頼の品を提出すれば、商業ギルドの職員達が縋るような目でこちらを見ていた。
「あ、あのこれは土地の売買契約の書類です、奥で続きをお願いします」
アコミアは内心嘆息し何かまだ依頼を頼まれそうだ、明日はゆっくり商隊を巡る予定だし今夜は皆でアルバムを作りたいのだ、固い意志で決めた。
「これで土地の売買契約完了です、面白い店を始めるようですな」
「はい」
《エンビ》の商業ギルドマスターが応接間で対応してくれる、紙と本の街は豊かだ建物もしっかりしていて応接間も品よく纏められている。
「いつから店を始めます?明日から商隊が来るので塩は良く売れますよー」
「そうですね、3,4日以内には始めたいと思います」
「楽しみしていますよー」
出された茶は上質な物だ商業ギルドのマスターをする腹の出た親父をアコミアは眺める、綴の優し気な雰囲気にギルドマスターが動いた。
「それでですね、依頼を完了して頂いてすぐにはお願いしづらいのですが…まだまだ資材が足りないので…」
「どんな物が必要?」
「この辺りが…代用品でも良いんですが…」
そう言ってギルドマスターが書類を綴達に見せる、アコミアは此処で引き上げようと声を掛けようとした所で詠斗が声を上げた。
「あ、この辺全部持ってるよ」
「あ、本当だ」
「そうですね、出しますね」
『え』
アコミアとギルドマスターの声が重なり、詠斗が収納空間からテーブルに書類に載っているリストの物をそれこそ山のように出して行った。
Stage.7-20 牢獄の地位
「信用ならん、ここの支配者に勝つのは無理だ」
「それが難しくても。決闘会では勝てると思います」
「それは然程難しくはない、私やトワンでも勝ち抜ける」
「挑まないのか?」
「勝てはするが怪我したりするとそれの治療で飛ぶからなー」
「それに望みもない」
「だな」
出したお茶やパンをがつがつ食べるトワンと何も手を付けないミカイ、毒などは無いのは隣のトワンで立証済みだが手を付けずに話しをする、フゥは適度に茶を飲みクッキーを摘まむ。
「そうか、ならまずフゥの事が知りたい」
「アタシですかぁ?アタシが教えますよぉー」
「頭のおかしいヤツ、実質ここを作ったのはコイツらしい」
「頭のイカれた奇人だな、実質コイツがここの支配者のような物だ。噂によると歴代のコイツが気に入らなかった皇帝はコイツが暗殺したという話もある」
大河がフゥの事を教えて欲しいと聞けば、フゥが照れながら身を捩るがトワンとミカイから返ってきた物は物騒な話しだった。
「その話し本当ですか?」
「それはぁ~ん~支配者様に勝ったら教えますよぉ。なんでも教えちゃいますから」
「負けるとは微塵も思ってねーぞ」
「そうだな、そちらも勝てる自信があるというのならば挑戦者がどれほどの実力者なのか教えて貰いたい。こちらもそれで支配者の首元に刃が届くというのならば協力はするが」
『………』
「ラジカ、タナトスは強いのか?」
「強いですよ、実力だけなら私以上ですしジラさんよりも強いですね。あれだけ自身があるのであれば勝てるでしょう」
「そうなんだ、ジラさん以上なら…《傭兵王》以上ですね」
「そうか、で、スキルや二つ名、種族は?」
「《傭兵王》っていうが戦上手に負け知らずで名を上げているからな、単独でどれ位強いかが知りたい」
『………』
「そういえば、タナトスさんの事何も知らないね」
「そうだな、今回はアイツがあの2人を嵌めた結果だしな」
千歳と大河は考え込む、タナトスの事を何も知らないのだ。
「でも挑むんですよねぇ支配者楽しみにしてますよぉ」
「なんだよ、ただ強いやつなら幾らでもいたが、それであの化け物に挑んでも無駄死にするだけだぞ」
「仕方ないソイツに会わせて貰おうか、降りる事を勧める位はしてやろう。そもそも此処を救える程の財やあてがあるのか?」
「もちろん、そこは問題なしです、薬や食料寝る場所もこの街の全ての人々の生活の保障も出来ますよ」
「今決闘会の場所を立て替えているから興味あれば見に行けばいい、勝てばタナトスが支配者だな」
「夜にまた来ます、タナトスさん達を連れて」
「そうか、良いだろう、ソイツは連れてくるな」
「分かった、この中に食料が入っている。自由に使ってくれ」
大河が収納から食料品などが入った収納袋をトワン、ミカイに渡し蒐集家の元へと向かおうとすれば付いてくると言うので好きにさせる事にした。
トワンに案内され付いて行く先はもっと酷い環境だった、薄暗い通路に転がる人々は無気力で虚ろで骨と皮しかない身体を放り只時間、命が消費されていくのを過ごす。
千歳や大河は眉を顰め、ラジカは無表情にフゥは陽気に鼻歌交じりに先へと進む。
「まあ、この中じゃ俺とそいつと同じ位有名で力もある頭も切れる、魔法も上手いが気難しいヤツだな。おい、ミカイ入るぞ」
この周辺ではマシな小屋の周辺には多少身成がまともな住人がいる、トワンが木の扉をノックし中へ入れば小石が飛んで来るのでそれを掌で受け止めれば中から痩せすぎの眼の下に隈をこさえた男が出て来てギロリろフゥの方を睨んだ。
「何故こんなおかしいヤツを連れてくる!コイツを見た夜は悪夢を見るんだぞ!どうしてくれる!」
「あぁ、俺だってコイツなんかと連れ立って歩きたくねえ!」
「お前…嫌われ過ぎじゃないのか?」
「アタシはみんな大好きですぉ~」
大河はトワンとミカイの言い様に呆れ返るがフゥは気にしないとケラケラ笑っている、ラジカが懐から金が入った小袋をミカイに投げ、話しを聞く事にした。
「眠れる薬なら腕の良い薬屋がいますから紹介します、お茶でも飲みながら話しをしても良いですか?」
「私はミカイだ…良いだろう。この金分は付き合う」
千歳と大河はテーブルとイスを外に出してお茶を淹れて、ミカイが人払いをし話しをする事にした。
第7幕 第20話 家畜
「みんな合流出来たって!13位の魔王も無事だって!」
「良かった!」
「これで皆とこちらも合流出来ますね」
晴海達のスマホに懐記からの連絡に晴海達は歓喜に湧く戻って明日の隊商の話しをしに戻ろうと商業ギルドで依頼の品を提出すれば、商業ギルドの職員達が縋るような目でこちらを見ていた。
「あ、あのこれは土地の売買契約の書類です、奥で続きをお願いします」
アコミアは内心嘆息し何かまだ依頼を頼まれそうだ、明日はゆっくり商隊を巡る予定だし今夜は皆でアルバムを作りたいのだ、固い意志で決めた。
「これで土地の売買契約完了です、面白い店を始めるようですな」
「はい」
《エンビ》の商業ギルドマスターが応接間で対応してくれる、紙と本の街は豊かだ建物もしっかりしていて応接間も品よく纏められている。
「いつから店を始めます?明日から商隊が来るので塩は良く売れますよー」
「そうですね、3,4日以内には始めたいと思います」
「楽しみしていますよー」
出された茶は上質な物だ商業ギルドのマスターをする腹の出た親父をアコミアは眺める、綴の優し気な雰囲気にギルドマスターが動いた。
「それでですね、依頼を完了して頂いてすぐにはお願いしづらいのですが…まだまだ資材が足りないので…」
「どんな物が必要?」
「この辺りが…代用品でも良いんですが…」
そう言ってギルドマスターが書類を綴達に見せる、アコミアは此処で引き上げようと声を掛けようとした所で詠斗が声を上げた。
「あ、この辺全部持ってるよ」
「あ、本当だ」
「そうですね、出しますね」
『え』
アコミアとギルドマスターの声が重なり、詠斗が収納空間からテーブルに書類に載っているリストの物をそれこそ山のように出して行った。
Stage.7-20 牢獄の地位
「信用ならん、ここの支配者に勝つのは無理だ」
「それが難しくても。決闘会では勝てると思います」
「それは然程難しくはない、私やトワンでも勝ち抜ける」
「挑まないのか?」
「勝てはするが怪我したりするとそれの治療で飛ぶからなー」
「それに望みもない」
「だな」
出したお茶やパンをがつがつ食べるトワンと何も手を付けないミカイ、毒などは無いのは隣のトワンで立証済みだが手を付けずに話しをする、フゥは適度に茶を飲みクッキーを摘まむ。
「そうか、ならまずフゥの事が知りたい」
「アタシですかぁ?アタシが教えますよぉー」
「頭のおかしいヤツ、実質ここを作ったのはコイツらしい」
「頭のイカれた奇人だな、実質コイツがここの支配者のような物だ。噂によると歴代のコイツが気に入らなかった皇帝はコイツが暗殺したという話もある」
大河がフゥの事を教えて欲しいと聞けば、フゥが照れながら身を捩るがトワンとミカイから返ってきた物は物騒な話しだった。
「その話し本当ですか?」
「それはぁ~ん~支配者様に勝ったら教えますよぉ。なんでも教えちゃいますから」
「負けるとは微塵も思ってねーぞ」
「そうだな、そちらも勝てる自信があるというのならば挑戦者がどれほどの実力者なのか教えて貰いたい。こちらもそれで支配者の首元に刃が届くというのならば協力はするが」
『………』
「ラジカ、タナトスは強いのか?」
「強いですよ、実力だけなら私以上ですしジラさんよりも強いですね。あれだけ自身があるのであれば勝てるでしょう」
「そうなんだ、ジラさん以上なら…《傭兵王》以上ですね」
「そうか、で、スキルや二つ名、種族は?」
「《傭兵王》っていうが戦上手に負け知らずで名を上げているからな、単独でどれ位強いかが知りたい」
『………』
「そういえば、タナトスさんの事何も知らないね」
「そうだな、今回はアイツがあの2人を嵌めた結果だしな」
千歳と大河は考え込む、タナトスの事を何も知らないのだ。
「でも挑むんですよねぇ支配者楽しみにしてますよぉ」
「なんだよ、ただ強いやつなら幾らでもいたが、それであの化け物に挑んでも無駄死にするだけだぞ」
「仕方ないソイツに会わせて貰おうか、降りる事を勧める位はしてやろう。そもそも此処を救える程の財やあてがあるのか?」
「もちろん、そこは問題なしです、薬や食料寝る場所もこの街の全ての人々の生活の保障も出来ますよ」
「今決闘会の場所を立て替えているから興味あれば見に行けばいい、勝てばタナトスが支配者だな」
「夜にまた来ます、タナトスさん達を連れて」
「そうか、良いだろう、ソイツは連れてくるな」
「分かった、この中に食料が入っている。自由に使ってくれ」
大河が収納から食料品などが入った収納袋をトワン、ミカイに渡し蒐集家の元へと向かおうとすれば付いてくると言うので好きにさせる事にした。
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