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第013部 序列第13位と生きた山脈×まだまだ続くよ空の旅
第7幕 第18話 序列第13位の魔王 ×Stage.7-18 不可解な魔人
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第7幕 第18話 序列第13位の魔王
「人型じゃないんだな、可愛いな」
「弱っているじゃん」
「何食べるのー?」
『もちゃぁ』
懐記達と合流した崇幸達、バスの中でノイズは再会出来たジュナイ達の事を外神と懐記と共に診ていた。
崇幸の腕に抱かれた青い毛色の魔王は弱っている、懐記達にすがって来た動物や魔物達も保護しバスの奥の空間にいる、そろそろ《黒鳶》に戻ろうかという話しも出ているが山をどうするかも決めかねていた。
「一先ず休憩だな、詠斗とイシュター達に連絡しておく」
「飲み物とお菓子と干し肉とかー木の実とかーマシュマローがいいなー」
「俺、ドーナツとミルク」
「俺は干し肉を貰う」
ジラがスマートフォンで連絡しフェシェスタが収納袋からおやつを出して並べ、フォンやシュリが椅子に座って食べ始めた。
「ノイズっち達も食べてジュナイっちも、食べて山の件決まったら《黒鳶》に戻ろ。で、そっちの子は何食べる?千ちゃんは神様ズと話してるし」
「ああ、ありがとう。他の皆も目が覚めなくて…」
「その原因は神々に聞いてみます」
「……神って本当なんだな…魔王も…嘘みたいな話しだ…物語みたい」
温かいミルクとクッキーやドーナツをトレイに載せた物を懐記からノイズが受け取りぽつりと呟く、友人と再会出来てほっとしたのか気が抜けてしまっている。
「ほんとほんと、現実」
「うん…」
「ノイズそれ食わせたらジュナイを風呂に入れてやろう、他は身体を拭くから」
「手伝うよ」
「俺も」
ギーギスが声を掛け崇幸とチェカが一緒に奥へ向かう、千眼は神々に13位の魔王の衰弱や山の事、目覚めないジュナイの仲間達について尋ねていた。
『衰弱…魔力の制御が不安定ですね、13位のスキル活性化が常時展開されています』
『いまから魔王を隔離するなのです、それで活性化の展開が収まるなのです』
『今眠っている彼らは…魔王の活性化で転じた生き物を食べて消化が出来ていない、ソードブレイカーの友人は消化出来たのか食べていないのでしょう。人から少し離れてしまいましたが《傭兵王》よりは人寄りです』
『力も弱いですね、数外個体魔王と同じ括りで今は問題ないでしょう』
「……頼む…それでどやって取り出す…」
『外神か貴方が取り出す他無いでしょう』
「分かった…13位を隔離する」
神々との通話を終わらせソファに横たわらせた13位の魔王の周辺に淡い光沢の膜が覆われる、目の周辺も毛で覆われ良く見えないがぐったりしていた。
「これで活性化は落ち着く…彼らが食し体内に残った者を取り除く…」
「分かりました視てみます」
外神と千眼が眠り続ける彼らの元へ行く、ジラはこれで此処やるべき事はしたと《黒鳶》に戻りイシュターと酒でも飲むかと思い干し肉を摘まんだ。
Stage.7-18 不可解な魔人
「あらあらら~大河さんもー千歳さんも~意地悪ですぅ最上位様を連れてくるなんて」
「メシュレラだ」
「ヴィッセです」
やや焦った声を上げるフゥ、千歳と大河とラジカの他にメシュレラとカトゥーシュカ、フィズにやや不機嫌なタナトスがフゥの家に収まらず外で挨拶を交わした。
「フゥと申します~ここの代理者していますぅ」
「そのようだな、支配者の事を聞いても答える気はないか?」
「そちらにも都合があると思いますが何か少しでも教えて下さい」
大河と千歳の話し合いで案内にヴィッセとメシュレラを呼ぶ事にしたのは、この目の前の食えない魔人の隙を突く為だ、少々強引な手だと思うが流石に少し慌てるフゥだが口は見た目よりも固かった。
「それは教えません~決闘会に勝利したら分かりますよ~」
「私は頼んでいる訳ではない、力づくで訊き出す事も出来る。お前にも地位と立場があるようだが些かこの場所は歪だ」
「ひぇー歪ですし歪んでいますよぉ~だって牢獄ですもん~脅さないでください」
「貴方は罪を犯したのですか?此処から出られるように取り計らいますよ」
「あはあは~アタシは好きで此処にいるんですーお気遣いどうもです~アタシから情報を聞き出したければお願いじゃない方法で訊き出して下さいよぉーその方が此処らしくて良いですよね~」
メシュレラとヴィッセの顔が僅かに曇る、目の前の魔人は明らかに違う、けらけらと笑い情報は出さないと確固たる意志を感じる中タナトスが退屈そうに一歩前へ出る。
「勝てば良いだけの事、決闘会を行う場所に案内して下さい」
「は~い挑戦者様ごあんなーい」
「私は戻る、ヴィッセ来い」
「分かりました、皆さん失礼します」
メシュレラはヴィッセを従え転移を行う、ヴィッセは後ろ髪引かれつつも戻って行った。
「タナトスさん、ダンジョン攻略中にごめんね」
「…いえ余計なものが来たので丁度良かったですよ」
「はいは~いここが決闘会の会場ですよ~数多の挑戦者の血を吸った場所です」
案内されたのは街の奥のオンボロな木を組み合わせた粗末な入口、その周辺には無気力で目が虚ろな痩せた人々が座り込んでいる、千歳や大河は必ず彼らを救うと今は目を逸らしダンジョンで身体を慣らしていたタナトスとカジノが終わって一休みしていたカトゥーシュカ、ベルン達の店の手伝いが終わったフィズ達もまたこの牢獄の街の惨状に顔を曇らせていた。
「数少ない娯楽場所ですから観客が多く入れるようにしています~」
「只の空き地にしか見えないがな、ルールは?」
「相手を戦闘不能にするかー武器破壊かー一応引いている線を超えた方が敗けと後はー死んだらお終いです」
木で簡単に組んだ入り口を進んだ先、何もない広場よく見れば丸く線が描かれその周囲で観客が立ち見で観戦するというスタイルで、ルールはフゥが教えてくれた。
「貴方はでないんですか?」
「まっさか~アタシは無力な下位の魔人ですから~出ませんよー弱いんですぅ」
「そうですか」
『はいはーいみなさん、こんな粗末な場所でタナトスちゃんや素敵なお兄様達のカトゥーシュカお兄様とフィズお兄様が決闘なんてダメよ~ダメダメ』
タナトスがフゥに質問すれば首を振り、千歳のスマートフォンから識の声が聞こえてくる。
『建て替えを要求するわ!』
「だそうだ、代理者殿どうする?」
「あのぉ一応ここ牢獄なんですぅ資材も金も人手もありません~」
『だぁーいじょうぶ!ゴーレムちゃん達に任せてちょうだい!資材もこっちもちよ~』
「あーそれならいいですよぉどうぞどうぞ」
『じゃ可愛いゴーレムちゃん達~よろしくぅ』
フゥは識とフィズからの希望に特に考えもせず了承し、開いた空間からわらわらとゴーレム達が現れ工事が始まっていった。
「なら、工事が終わったら決闘会の開催かな。識さんどの位で完了するのかな?」
『そうねぇ~3日位かしら~』
「なら、4日後に決闘会を始めるか…フゥとタナトス達はそれでいいか?」
「構いません、では私は戻ります」
「私も問題ない」
「俺も構わない」
「承知しましたぁー」
決闘会の開催日が決まりタナトスはさっさと腕輪の転移石を使いダンジョンに戻って行く、この後はフゥと同程度の権力者に合わせて貰う為に観光込みで移動を行う。
「神々、あの魔人は何者だ」
『怪しい…おかしい…でも魔人…下位』
『そちらと同じだ、何も出ない』
「我々の指示よりも支配者の指示が優先」
「ま、そいつが最上位の可能性もあるな」
「それは、タナトス達が決闘会で勝たなきゃ出て来ないからなー魔人の気配もアイツのしか分からないし」
カイム達の拠点は現在《ネド》の民を避難させているテントの中、蒐集家も彼らの体調を診て薬を出していた。
メシュレラとヴィッセも合流し神々とスマートフォンで連絡を取り、不可解なフゥの事を尋ねるが答えで得られる物は無かった。
「勝ったら吐かせるぞ」
「石像の件もありますし、彼が何かを知っているかもしれません」
「神々四千年前の魔人と俺らって区別つくのか?」
『ふむ、つかん』
「つかえねぇな」
『そもそも魔人戦争の事も此方は把握していない、一切不明だ』
『勝てばあの魔人が嘘を言わなければ分る事だ』
『応援…手助け…する』
「神々感謝致します」
「おーおー役に立てよ」
「カイム!神々助かるよ、ありがとう」
ヴィッセが深々通話口の神々に謝辞を述べればカイムが偉そうに言いヤハネがあわわとカイムの口を抑え会話が終わる、黙って考えて込んでいたメシュレラだったが《ネド》の民の手伝いを行いに蒐集家の元へ向かう、人手が足りないと応援を頼む事にした…。
「人型じゃないんだな、可愛いな」
「弱っているじゃん」
「何食べるのー?」
『もちゃぁ』
懐記達と合流した崇幸達、バスの中でノイズは再会出来たジュナイ達の事を外神と懐記と共に診ていた。
崇幸の腕に抱かれた青い毛色の魔王は弱っている、懐記達にすがって来た動物や魔物達も保護しバスの奥の空間にいる、そろそろ《黒鳶》に戻ろうかという話しも出ているが山をどうするかも決めかねていた。
「一先ず休憩だな、詠斗とイシュター達に連絡しておく」
「飲み物とお菓子と干し肉とかー木の実とかーマシュマローがいいなー」
「俺、ドーナツとミルク」
「俺は干し肉を貰う」
ジラがスマートフォンで連絡しフェシェスタが収納袋からおやつを出して並べ、フォンやシュリが椅子に座って食べ始めた。
「ノイズっち達も食べてジュナイっちも、食べて山の件決まったら《黒鳶》に戻ろ。で、そっちの子は何食べる?千ちゃんは神様ズと話してるし」
「ああ、ありがとう。他の皆も目が覚めなくて…」
「その原因は神々に聞いてみます」
「……神って本当なんだな…魔王も…嘘みたいな話しだ…物語みたい」
温かいミルクとクッキーやドーナツをトレイに載せた物を懐記からノイズが受け取りぽつりと呟く、友人と再会出来てほっとしたのか気が抜けてしまっている。
「ほんとほんと、現実」
「うん…」
「ノイズそれ食わせたらジュナイを風呂に入れてやろう、他は身体を拭くから」
「手伝うよ」
「俺も」
ギーギスが声を掛け崇幸とチェカが一緒に奥へ向かう、千眼は神々に13位の魔王の衰弱や山の事、目覚めないジュナイの仲間達について尋ねていた。
『衰弱…魔力の制御が不安定ですね、13位のスキル活性化が常時展開されています』
『いまから魔王を隔離するなのです、それで活性化の展開が収まるなのです』
『今眠っている彼らは…魔王の活性化で転じた生き物を食べて消化が出来ていない、ソードブレイカーの友人は消化出来たのか食べていないのでしょう。人から少し離れてしまいましたが《傭兵王》よりは人寄りです』
『力も弱いですね、数外個体魔王と同じ括りで今は問題ないでしょう』
「……頼む…それでどやって取り出す…」
『外神か貴方が取り出す他無いでしょう』
「分かった…13位を隔離する」
神々との通話を終わらせソファに横たわらせた13位の魔王の周辺に淡い光沢の膜が覆われる、目の周辺も毛で覆われ良く見えないがぐったりしていた。
「これで活性化は落ち着く…彼らが食し体内に残った者を取り除く…」
「分かりました視てみます」
外神と千眼が眠り続ける彼らの元へ行く、ジラはこれで此処やるべき事はしたと《黒鳶》に戻りイシュターと酒でも飲むかと思い干し肉を摘まんだ。
Stage.7-18 不可解な魔人
「あらあらら~大河さんもー千歳さんも~意地悪ですぅ最上位様を連れてくるなんて」
「メシュレラだ」
「ヴィッセです」
やや焦った声を上げるフゥ、千歳と大河とラジカの他にメシュレラとカトゥーシュカ、フィズにやや不機嫌なタナトスがフゥの家に収まらず外で挨拶を交わした。
「フゥと申します~ここの代理者していますぅ」
「そのようだな、支配者の事を聞いても答える気はないか?」
「そちらにも都合があると思いますが何か少しでも教えて下さい」
大河と千歳の話し合いで案内にヴィッセとメシュレラを呼ぶ事にしたのは、この目の前の食えない魔人の隙を突く為だ、少々強引な手だと思うが流石に少し慌てるフゥだが口は見た目よりも固かった。
「それは教えません~決闘会に勝利したら分かりますよ~」
「私は頼んでいる訳ではない、力づくで訊き出す事も出来る。お前にも地位と立場があるようだが些かこの場所は歪だ」
「ひぇー歪ですし歪んでいますよぉ~だって牢獄ですもん~脅さないでください」
「貴方は罪を犯したのですか?此処から出られるように取り計らいますよ」
「あはあは~アタシは好きで此処にいるんですーお気遣いどうもです~アタシから情報を聞き出したければお願いじゃない方法で訊き出して下さいよぉーその方が此処らしくて良いですよね~」
メシュレラとヴィッセの顔が僅かに曇る、目の前の魔人は明らかに違う、けらけらと笑い情報は出さないと確固たる意志を感じる中タナトスが退屈そうに一歩前へ出る。
「勝てば良いだけの事、決闘会を行う場所に案内して下さい」
「は~い挑戦者様ごあんなーい」
「私は戻る、ヴィッセ来い」
「分かりました、皆さん失礼します」
メシュレラはヴィッセを従え転移を行う、ヴィッセは後ろ髪引かれつつも戻って行った。
「タナトスさん、ダンジョン攻略中にごめんね」
「…いえ余計なものが来たので丁度良かったですよ」
「はいは~いここが決闘会の会場ですよ~数多の挑戦者の血を吸った場所です」
案内されたのは街の奥のオンボロな木を組み合わせた粗末な入口、その周辺には無気力で目が虚ろな痩せた人々が座り込んでいる、千歳や大河は必ず彼らを救うと今は目を逸らしダンジョンで身体を慣らしていたタナトスとカジノが終わって一休みしていたカトゥーシュカ、ベルン達の店の手伝いが終わったフィズ達もまたこの牢獄の街の惨状に顔を曇らせていた。
「数少ない娯楽場所ですから観客が多く入れるようにしています~」
「只の空き地にしか見えないがな、ルールは?」
「相手を戦闘不能にするかー武器破壊かー一応引いている線を超えた方が敗けと後はー死んだらお終いです」
木で簡単に組んだ入り口を進んだ先、何もない広場よく見れば丸く線が描かれその周囲で観客が立ち見で観戦するというスタイルで、ルールはフゥが教えてくれた。
「貴方はでないんですか?」
「まっさか~アタシは無力な下位の魔人ですから~出ませんよー弱いんですぅ」
「そうですか」
『はいはーいみなさん、こんな粗末な場所でタナトスちゃんや素敵なお兄様達のカトゥーシュカお兄様とフィズお兄様が決闘なんてダメよ~ダメダメ』
タナトスがフゥに質問すれば首を振り、千歳のスマートフォンから識の声が聞こえてくる。
『建て替えを要求するわ!』
「だそうだ、代理者殿どうする?」
「あのぉ一応ここ牢獄なんですぅ資材も金も人手もありません~」
『だぁーいじょうぶ!ゴーレムちゃん達に任せてちょうだい!資材もこっちもちよ~』
「あーそれならいいですよぉどうぞどうぞ」
『じゃ可愛いゴーレムちゃん達~よろしくぅ』
フゥは識とフィズからの希望に特に考えもせず了承し、開いた空間からわらわらとゴーレム達が現れ工事が始まっていった。
「なら、工事が終わったら決闘会の開催かな。識さんどの位で完了するのかな?」
『そうねぇ~3日位かしら~』
「なら、4日後に決闘会を始めるか…フゥとタナトス達はそれでいいか?」
「構いません、では私は戻ります」
「私も問題ない」
「俺も構わない」
「承知しましたぁー」
決闘会の開催日が決まりタナトスはさっさと腕輪の転移石を使いダンジョンに戻って行く、この後はフゥと同程度の権力者に合わせて貰う為に観光込みで移動を行う。
「神々、あの魔人は何者だ」
『怪しい…おかしい…でも魔人…下位』
『そちらと同じだ、何も出ない』
「我々の指示よりも支配者の指示が優先」
「ま、そいつが最上位の可能性もあるな」
「それは、タナトス達が決闘会で勝たなきゃ出て来ないからなー魔人の気配もアイツのしか分からないし」
カイム達の拠点は現在《ネド》の民を避難させているテントの中、蒐集家も彼らの体調を診て薬を出していた。
メシュレラとヴィッセも合流し神々とスマートフォンで連絡を取り、不可解なフゥの事を尋ねるが答えで得られる物は無かった。
「勝ったら吐かせるぞ」
「石像の件もありますし、彼が何かを知っているかもしれません」
「神々四千年前の魔人と俺らって区別つくのか?」
『ふむ、つかん』
「つかえねぇな」
『そもそも魔人戦争の事も此方は把握していない、一切不明だ』
『勝てばあの魔人が嘘を言わなければ分る事だ』
『応援…手助け…する』
「神々感謝致します」
「おーおー役に立てよ」
「カイム!神々助かるよ、ありがとう」
ヴィッセが深々通話口の神々に謝辞を述べればカイムが偉そうに言いヤハネがあわわとカイムの口を抑え会話が終わる、黙って考えて込んでいたメシュレラだったが《ネド》の民の手伝いを行いに蒐集家の元へ向かう、人手が足りないと応援を頼む事にした…。
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