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第013部 序列第13位と生きた山脈×まだまだ続くよ空の旅
第7幕 第14話 バイク ×Stage.7-14 監獄か貧民街か
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第7幕 第14話 バイク
「じゃ、行こう」
『ああ』
早朝だが山の空は淡い紫、朝食は崇幸のスキルのコンビのパンとスープと各自の好きな飲み物で手早く済ませた、チェカと造ったバイクは拘り中々の出来だ、銀と黒のデザインの大型のバイクは森と山に映える。
造ったヘルメットを各自被り、崇幸を先頭にジラとチェカ、シュリとフェシェスタの並びで走る。
各自のバイクの眼前には風早とナビが出してくれた画面が映し出され、形状の変化が現在起こっている場所を辿りながら速度の調整を掛けつつ後ろに乗っている者が周囲を観察して異変を探す。
崇幸の左胸に留まる千眼も流れる景色から違和感を感じ取ろうとする、自動走行だが微調整の加減は操縦者に任せている。
「頂上が遠いな」
「ん~妙な気配はするんだけど」
「フェス」
「なあに」
「くすぐったい。普通に乗って欲しい、チェカを見習え」
「こっちのが楽~」
「周囲の確認を怠るな」
「はあい」
シュリはジラ達のバイクの後ろを走る、悪くはない気持ちが良い物だ、崇幸がくれると言ってくれたのが嬉しいし大事にしていこうと思う、チェカもジラの後ろで周囲に気を配り見ていた一方でフェシェスタはシュリの背に顔を押し付け風を感じて楽しんでいる、シュリは嘆息しつつ画面と周囲の警戒を怠らずに気配を探っていた。
Stage.7-14 監獄か貧民街か
時間は遡る、カイムから指名を受けたバルタルとカイネ、メシュレラから推薦されたハインとワグナー
とヤハネの計6名でまず貧民街に潜入する事になった。
「中の情報何にもないね」
《空船》の会議室各自収納袋に目立たないようにフード付きのマントを身に着け、ヤハネが肩を竦めた。
「監獄も貧民街も同じ無法地帯って事だろ、テント、食料、金があればなんとでもなるだろ。行くぞ」
皆気配を消すのも気配遮断もある難なく役割を熟せるだろう、カイムが各自の支度が整った事を確認し転移石で夜の《ナイジアナ皇国》の貧民街の入口へと転移した。
「老人…労働に使えなさそうなヤツらをって事か」
「女も多いな」
「先日落とされた《ネド》は小国で、多種多様な少数民族が集う貧しい国だったらしいんですが、統制も取れず荒くれ者も多く、皇国の皇室御用達の商人の馬車を襲い荷を奪った結果報復されたようですね」
「《ネド》を纏めていた王も蛮族の盗賊上がりで、欲しい物は力づくという考えで既に処刑されています」
転移した貧民街の入り口の物陰、石壁に囲まれ堅牢な門は開かれ鎖に繋がれた老人や見るからに病気を患っている痩せた大人が守衛達の検査を受け中に入っていく。
バルタルとカイネからの情報を聞きつつ、入口から健康な若い男6名では紛れ込めないと判断し、石壁を越えて中に入る事にした。
いまだ列は絶えない、連れられた《ネド》の民たちは裸足同然で長い距離を歩かされていたのだろう皆疲労を浮べて苦しそうにしていた。
「へぇ。ちゃんと街だ」
「なんだこれ、これ…この街…この牢獄…生きている…生き物だ」
「へえ」
「入ったら気づかれます?」
「生き物?この規模で?」
「そうは見えませんけど」
「どうします?」
石壁を越えて貧民街を見下ろすカイム、上から見れば整備がされているとは言い難いが道があり、家や露店や灯り、行き交う人々、生活がそこにはあった。
しかしヤハネが口元を抑え真贋鑑定でこの街の正体を知り顔を青白くさせるがカイムは気にしない、バルタル達も潜入するにしてもこの街が生きているとするなら気づかれるのかどうか程度しか心配はしていない。
「分からない」
「じゃ、行くぞ。あの辺の誰もいなさそうなとこに行くぞ」
「分かりました」
「い、いや待ってくれ。この国の皇帝は俺達が決闘会に出るって事知っているんだろう?あのちょっと怪しいコーカスもここが生物の上だって知らないのか?」
「おい、ヤハネ。面倒な事考えんな、バレたらそん時はそん時、転移だって出来る」
「ヤハネさん、何か違和感があるなら外からの支援に回りますか?」
「いや、中に入るけど。他の奴に外からこの貧民街の情報を仕入れて来て欲しいな」
「後でメシュレラさんにお願いしますね」
「じゃ、行くぞ」
二の足を踏むヤハネに気を使うカイネ、皇国での情報収集はメシュレラに頼み石壁の縁から皆静かに降り立ち貧民街に潜入した。
「いらっしゃいませ、ようこそ牢獄へ」
貧民街の何処かで気配を感じた何かがくすりと笑って歓迎する、柔らかなで艶やかな透明感のある声が愉快気に声を弾ませた…。
第7幕 第14話 バイク
「大分歩いたな、今何時だ?」
「空があれで体内時間が狂いそうだが、朝だな」
「はあ、懐記!飯!朝飯」
「そうね、カメっち朝飯にするからストップ」
『ぎゅ?』
「こ辺りにしますか」
カメ基アンダータイルクッガの後に続いてどれ位の時間が経ったのか、フォンが言えばマユラがもう夜は空けたと淡い紫の空を見上げ答え、フォンが朝食を希望し手頃な場所にテーブルを出す、湖を横目にギースと外神と懐記が朝食の準備をし、マユラが魔法具のポットで湯を沸かし、ノイズが外神から預かった食器類を並べていく。
「おにぎりとみそ汁、玉子焼きと漬物で良い?」
「肉」
「唐揚げがありますから、それを出しますね」
『ぎゅ!』
「へえ、魚美味しいの?さんきゅ」
アンダータイルクッガが湖で魚を獲ってくると言うので懐記が頼み、楽しそうに湖に潜り準備が整った頃風魔法で獲物を浮かばせて浮上するアンダータイルクッガが懐記と外神に大きな魚7匹を目の前に置いた。
「お、美味そう」
「内臓取って、串に刺して焼きましょう」
「そうね、ありがと」
『ぎゅ!ぎゅ』
外神がまだ生きてビチビチ跳ねている脂の乗った鮎程の大きさの口元が鋭い魚を外神が捌き懐記が火を熾す、内臓や鱗はアンダータイルクッガが全て綺麗に平らげていった。
「昨日も思ったけど、本当に食事が美味い」
「たくさん食えよ」
「食事って大事だからな」
おにぎりも玉子焼きも本当に美味しいとノイズは感じる、見た事も無い食材と味、こんな時でも空腹と味覚は正直だった、ジュナイよミュナイとも一緒に食べたい、そんな気持ちばかりだが焦っても良い結果は出ない。
「唐揚げも食えよ」
「うまいぞ」
「ありがとう」
フォンとギーギスはさっさと追加を貰い、ノイズは1口1口嚙み締めて味わった…。
「じゃ、行こう」
『ああ』
早朝だが山の空は淡い紫、朝食は崇幸のスキルのコンビのパンとスープと各自の好きな飲み物で手早く済ませた、チェカと造ったバイクは拘り中々の出来だ、銀と黒のデザインの大型のバイクは森と山に映える。
造ったヘルメットを各自被り、崇幸を先頭にジラとチェカ、シュリとフェシェスタの並びで走る。
各自のバイクの眼前には風早とナビが出してくれた画面が映し出され、形状の変化が現在起こっている場所を辿りながら速度の調整を掛けつつ後ろに乗っている者が周囲を観察して異変を探す。
崇幸の左胸に留まる千眼も流れる景色から違和感を感じ取ろうとする、自動走行だが微調整の加減は操縦者に任せている。
「頂上が遠いな」
「ん~妙な気配はするんだけど」
「フェス」
「なあに」
「くすぐったい。普通に乗って欲しい、チェカを見習え」
「こっちのが楽~」
「周囲の確認を怠るな」
「はあい」
シュリはジラ達のバイクの後ろを走る、悪くはない気持ちが良い物だ、崇幸がくれると言ってくれたのが嬉しいし大事にしていこうと思う、チェカもジラの後ろで周囲に気を配り見ていた一方でフェシェスタはシュリの背に顔を押し付け風を感じて楽しんでいる、シュリは嘆息しつつ画面と周囲の警戒を怠らずに気配を探っていた。
Stage.7-14 監獄か貧民街か
時間は遡る、カイムから指名を受けたバルタルとカイネ、メシュレラから推薦されたハインとワグナー
とヤハネの計6名でまず貧民街に潜入する事になった。
「中の情報何にもないね」
《空船》の会議室各自収納袋に目立たないようにフード付きのマントを身に着け、ヤハネが肩を竦めた。
「監獄も貧民街も同じ無法地帯って事だろ、テント、食料、金があればなんとでもなるだろ。行くぞ」
皆気配を消すのも気配遮断もある難なく役割を熟せるだろう、カイムが各自の支度が整った事を確認し転移石で夜の《ナイジアナ皇国》の貧民街の入口へと転移した。
「老人…労働に使えなさそうなヤツらをって事か」
「女も多いな」
「先日落とされた《ネド》は小国で、多種多様な少数民族が集う貧しい国だったらしいんですが、統制も取れず荒くれ者も多く、皇国の皇室御用達の商人の馬車を襲い荷を奪った結果報復されたようですね」
「《ネド》を纏めていた王も蛮族の盗賊上がりで、欲しい物は力づくという考えで既に処刑されています」
転移した貧民街の入り口の物陰、石壁に囲まれ堅牢な門は開かれ鎖に繋がれた老人や見るからに病気を患っている痩せた大人が守衛達の検査を受け中に入っていく。
バルタルとカイネからの情報を聞きつつ、入口から健康な若い男6名では紛れ込めないと判断し、石壁を越えて中に入る事にした。
いまだ列は絶えない、連れられた《ネド》の民たちは裸足同然で長い距離を歩かされていたのだろう皆疲労を浮べて苦しそうにしていた。
「へぇ。ちゃんと街だ」
「なんだこれ、これ…この街…この牢獄…生きている…生き物だ」
「へえ」
「入ったら気づかれます?」
「生き物?この規模で?」
「そうは見えませんけど」
「どうします?」
石壁を越えて貧民街を見下ろすカイム、上から見れば整備がされているとは言い難いが道があり、家や露店や灯り、行き交う人々、生活がそこにはあった。
しかしヤハネが口元を抑え真贋鑑定でこの街の正体を知り顔を青白くさせるがカイムは気にしない、バルタル達も潜入するにしてもこの街が生きているとするなら気づかれるのかどうか程度しか心配はしていない。
「分からない」
「じゃ、行くぞ。あの辺の誰もいなさそうなとこに行くぞ」
「分かりました」
「い、いや待ってくれ。この国の皇帝は俺達が決闘会に出るって事知っているんだろう?あのちょっと怪しいコーカスもここが生物の上だって知らないのか?」
「おい、ヤハネ。面倒な事考えんな、バレたらそん時はそん時、転移だって出来る」
「ヤハネさん、何か違和感があるなら外からの支援に回りますか?」
「いや、中に入るけど。他の奴に外からこの貧民街の情報を仕入れて来て欲しいな」
「後でメシュレラさんにお願いしますね」
「じゃ、行くぞ」
二の足を踏むヤハネに気を使うカイネ、皇国での情報収集はメシュレラに頼み石壁の縁から皆静かに降り立ち貧民街に潜入した。
「いらっしゃいませ、ようこそ牢獄へ」
貧民街の何処かで気配を感じた何かがくすりと笑って歓迎する、柔らかなで艶やかな透明感のある声が愉快気に声を弾ませた…。
第7幕 第14話 バイク
「大分歩いたな、今何時だ?」
「空があれで体内時間が狂いそうだが、朝だな」
「はあ、懐記!飯!朝飯」
「そうね、カメっち朝飯にするからストップ」
『ぎゅ?』
「こ辺りにしますか」
カメ基アンダータイルクッガの後に続いてどれ位の時間が経ったのか、フォンが言えばマユラがもう夜は空けたと淡い紫の空を見上げ答え、フォンが朝食を希望し手頃な場所にテーブルを出す、湖を横目にギースと外神と懐記が朝食の準備をし、マユラが魔法具のポットで湯を沸かし、ノイズが外神から預かった食器類を並べていく。
「おにぎりとみそ汁、玉子焼きと漬物で良い?」
「肉」
「唐揚げがありますから、それを出しますね」
『ぎゅ!』
「へえ、魚美味しいの?さんきゅ」
アンダータイルクッガが湖で魚を獲ってくると言うので懐記が頼み、楽しそうに湖に潜り準備が整った頃風魔法で獲物を浮かばせて浮上するアンダータイルクッガが懐記と外神に大きな魚7匹を目の前に置いた。
「お、美味そう」
「内臓取って、串に刺して焼きましょう」
「そうね、ありがと」
『ぎゅ!ぎゅ』
外神がまだ生きてビチビチ跳ねている脂の乗った鮎程の大きさの口元が鋭い魚を外神が捌き懐記が火を熾す、内臓や鱗はアンダータイルクッガが全て綺麗に平らげていった。
「昨日も思ったけど、本当に食事が美味い」
「たくさん食えよ」
「食事って大事だからな」
おにぎりも玉子焼きも本当に美味しいとノイズは感じる、見た事も無い食材と味、こんな時でも空腹と味覚は正直だった、ジュナイよミュナイとも一緒に食べたい、そんな気持ちばかりだが焦っても良い結果は出ない。
「唐揚げも食えよ」
「うまいぞ」
「ありがとう」
フォンとギーギスはさっさと追加を貰い、ノイズは1口1口嚙み締めて味わった…。
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