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第012部 空の旅は安心安全にみんなで会いにいこう
終戦のナギep.9
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「外神君!大丈夫か?血が…」
「大丈夫ですよ、傷は治っています」
「大丈夫じゃないしっしょ、脳にダメージいったんだから。崇幸すごい船じゃん、外神っちと千ちゃん達は船に、俺とグリっちとその子と行きたいって感じのメンバーは俺と《ガンネ》にいこ」
「俺も行こう」
「うん、行く」
「なら、俺と崇幸っちグリにその子で行くわ」
「俺も行こう」
「お前も、ナギに頼まれたからな」
「ギーギスっち頼むわ、後は船で先に移動よろ」
《黒鳶》を上空で待機させ崇幸と、マユラ、シュリが降り立ち崇幸が外神の血だらけの姿にぎょっとし駆け寄った。
ジラの腕の中で眠るトゥナーをシュリに渡し、終わらせる為に向かう事にした。
「千歳っち達には先に連絡したし、みんなゆっくり休んで」
懐記が割り振りを行い何かを言いたそうにしていた外神だが何も言わず、《黒鳶》へ転移を行う事にした。
「また、後で…ご飯用意する…」
「ああ、また後でな。親父、ご馳走用意しとく」
「うん、イザラ、イデア、この子達をお願い…」
「お前ら無茶すんなよ」
「そーそー危ない」
イザラとイデアが少年に声を掛け、グローリーがゴーレムと神獣達をイザラ達に託せば呆れたフォンとフェシェスタが指でつつけば気まずそうに3匹が申し訳なさそうに頭をぺこりと下げた。
「崇幸っち達、いこ」
「ああ」
懐記の転移で《ガンネ国》へと向かう、ジラは永きに渡り最前線だったこの場所が2度と戦場にならないよう決め向かう。
「そうか…ご苦労であった」
《ガンネ国》の謁見の間、魔人の少年のお陰ですんなりと通され、まだ若いとも言える国王の隣にはドレスに身を包んだ可憐な少女、この国の王女が無事に少年が戻った事にほっとしている様子だった。
「戦は終わりだ、俺たちの希望はつまんない小競り合いをしている各国に《ガンネ国》が《ノゼバ国》に勝った事、《ノゼバ国》が滅びこれから呪いの地に変わっていくのを知らせてくれ」
「了承しよう」
「この子は俺たちが連れて行く」
「…出来れば君には此処に残り娘と…我が国の王女アネイシャの夫となりこの国を導いて貰いたいと考えている」
「お父様!」
ジラの要望に国王が大仰に頷く、崇幸が少年を連れて行くと言えば少し考え夫にと望みアネイシャが淑女らしからぬ声を上げた。
「アネイシャ、もう二度と会えぬぞ。父親が来たのだ」
「あ…」
「我が国に尽力を尽くしてくれた事感謝する、何か褒美を授けたいのだが」
「いらない、剣も返す似合ってないと言われたからな」
「そうか、宝剣なのだがな。君には黒の方が似合う」
「んじゃ、こっからはビジネスの話しと今回《ガンネ国》への補償ね。崇幸っち」
「ああ、、まずは《ノゼバ国》が手に入らなかったとして千億ログ。負傷した兵士達の治療などの薬、薬草、回復薬。種や苗や植えればすぐ育つ食料植物を300個、鉱物と魔石を」
「ま、待て待て」
「足りないか?」
崇幸の収納から次々出て来る、金、木、鉱物と魔石がドサドサと絶え間なく出現し国王は困り、控えていた大臣達は唖然とし控えていた兵士達は開いた口が塞がらない。
「あれじゃん、崇幸っちこの国狭いから領土を広げたいんじゃん」
「そうか、ならあの最前線にしてた所まで《ガンネ国》の領土にすればいいか?」
「あそこ不便だぞ、なんもないし」
「なら、転移石置いて行ける様にして…そうだ収納バッグもいるな。時間停止と無限収納を……」
「王様、100とかでいける?」
「………」
「酒は好きかな?」
「…好きだが」
「あれだろ、娘がいるから妃もいるだろ、宝石とかもあればいんじゃないか」
「沢山あるぞ、酒はカウン酒を10樽とかでいいかな?カノリは20樽置くか」
また収納から宝石や酒、収納袋が出現し財宝の山が築き上げられた。
「……我が国の宝物庫よりも凄い光景なんだが…」
「こんなもんでどう?後はこの中継器を置いて今は使えないけどこの中継器を色々な国に置いて行くから」
「そうすれば《ガルディア》まですぐに来られる」
「《ガルディア》……馬車で30日以上掛かる国だが…」
『大体5分で行ける』
『………』
「んじゃ、中継器あそこに置いてくるわ」
「おー」
国王が引いている間にさくさく物事が進み、懐記が中継器を置きに最前線だった場所に転移する、その間崇幸が時間停止収納袋1つに出した物を全て納めて国王に献上した。
「ん、戻った置いてきたわ」
「ありがとう懐記君」
「それで行けるのか?あの場所へ」
「行ける、行く?」
「私を連れて行って欲しい」
「ん、いこ」
「陛下!我々も!共に」
「お父様!」
「下がれ、私だけで良いすぐに戻る」
「ここに魔力を注げば良いぞ、行き先は元最前線だ」
周囲の声に国王は手で制し、崇幸の指示で魔力を注ぎ元最前線、先ほどの場所へ向かった…。
「何もないな…久しぶりだ…私も王太子時代に此処で指揮を執った」
「もう、戦場にはならない」
「…私もそれを願うばかりだ《傭兵王》殿」
何もない大地に乾いた風が吹く、あの頃は指揮を執り馬を駆り死に物狂いで剣を振るい、幾度も停戦し開戦し他国も介入しては多くの血を流し続けた場所、国王は目を閉じ黙祷を捧げた。
「感謝する……此処からは周辺各国との話し合いを行い……戦争は終わりにして民の為に動くとしよう。ありがとう手を貸してくれて…行ってしまう前に娘に声を掛けてやってくれ、あの子は本当に君を好いているが、受け入れてやれないのであれば終わらせてやってくれ」
「……分かった」
「中継器が稼働すれば、商業エリアや他の国が近くなるさ。もう2度と会えないって事もない、そうだ今木を植えてみようか、花の種もから、あるさっきの収納袋を貸してくれ」
国王は父親の顔で少年にそう告げる、少年は少し考え了承し崇幸は収納袋を借り苗と、花の種を風魔法で地面に植えて魔力を注げば瞬く間に木が育ち花が咲く。
「これは見事だ」
「もう此処で戦う気にはならないだろ」
「そうだな、ここはもう戦場にはならない」
ジラと国王が笑う、少しの時間その光景を眺めその場を後にした…。
「その中継器は意思があるから何かあったら話し掛けてみてくれ、いくつか置いておくから同盟が組めた国に渡すと良い」
「承知した、感謝する」
「じゃ、行くわ。中継器が稼働したらまた来るし」
「あ…」
《ガンネ国》の王城に戻り別れの挨拶を交わす、王女アネイシャは少年に何か声を掛けようとし声が詰まる、少年は真っ直ぐな視線を彼女に向けゆっくりと口を開いた。
「ありがとう」
「はい………また…」
「…私は魔人だ、生きる時間も違う君の気持には応えられない」
「っ………はい……」
アネイシャは少年の言葉に息を呑み涙を零し顔を覆う、言い方は冷たい物だが彼女は王女だ王族に産まれた故に責任がある、叶わぬ恋に未練を残し続ける事は赦されない。
「行こう…」
「はい、父上」
少年の肩にグローリーが手を置きそして《黒鳶》に転移し、跡形もなく消え去った。
「各国と同盟に向け話し合う、書状を用意し各国へ」
『はっ』
周囲も呆然としていたが国王の声で皆我に返りバタバタと動き出す、アネイシャは侍女たちに連れられ自室へと戻る、国王はその背を見送り自分の代で戦に1つの結末を生み出せた事に安堵していた…。
「大丈夫ですよ、傷は治っています」
「大丈夫じゃないしっしょ、脳にダメージいったんだから。崇幸すごい船じゃん、外神っちと千ちゃん達は船に、俺とグリっちとその子と行きたいって感じのメンバーは俺と《ガンネ》にいこ」
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「うん、行く」
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ジラの腕の中で眠るトゥナーをシュリに渡し、終わらせる為に向かう事にした。
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「ああ、また後でな。親父、ご馳走用意しとく」
「うん、イザラ、イデア、この子達をお願い…」
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「そーそー危ない」
イザラとイデアが少年に声を掛け、グローリーがゴーレムと神獣達をイザラ達に託せば呆れたフォンとフェシェスタが指でつつけば気まずそうに3匹が申し訳なさそうに頭をぺこりと下げた。
「崇幸っち達、いこ」
「ああ」
懐記の転移で《ガンネ国》へと向かう、ジラは永きに渡り最前線だったこの場所が2度と戦場にならないよう決め向かう。
「そうか…ご苦労であった」
《ガンネ国》の謁見の間、魔人の少年のお陰ですんなりと通され、まだ若いとも言える国王の隣にはドレスに身を包んだ可憐な少女、この国の王女が無事に少年が戻った事にほっとしている様子だった。
「戦は終わりだ、俺たちの希望はつまんない小競り合いをしている各国に《ガンネ国》が《ノゼバ国》に勝った事、《ノゼバ国》が滅びこれから呪いの地に変わっていくのを知らせてくれ」
「了承しよう」
「この子は俺たちが連れて行く」
「…出来れば君には此処に残り娘と…我が国の王女アネイシャの夫となりこの国を導いて貰いたいと考えている」
「お父様!」
ジラの要望に国王が大仰に頷く、崇幸が少年を連れて行くと言えば少し考え夫にと望みアネイシャが淑女らしからぬ声を上げた。
「アネイシャ、もう二度と会えぬぞ。父親が来たのだ」
「あ…」
「我が国に尽力を尽くしてくれた事感謝する、何か褒美を授けたいのだが」
「いらない、剣も返す似合ってないと言われたからな」
「そうか、宝剣なのだがな。君には黒の方が似合う」
「んじゃ、こっからはビジネスの話しと今回《ガンネ国》への補償ね。崇幸っち」
「ああ、、まずは《ノゼバ国》が手に入らなかったとして千億ログ。負傷した兵士達の治療などの薬、薬草、回復薬。種や苗や植えればすぐ育つ食料植物を300個、鉱物と魔石を」
「ま、待て待て」
「足りないか?」
崇幸の収納から次々出て来る、金、木、鉱物と魔石がドサドサと絶え間なく出現し国王は困り、控えていた大臣達は唖然とし控えていた兵士達は開いた口が塞がらない。
「あれじゃん、崇幸っちこの国狭いから領土を広げたいんじゃん」
「そうか、ならあの最前線にしてた所まで《ガンネ国》の領土にすればいいか?」
「あそこ不便だぞ、なんもないし」
「なら、転移石置いて行ける様にして…そうだ収納バッグもいるな。時間停止と無限収納を……」
「王様、100とかでいける?」
「………」
「酒は好きかな?」
「…好きだが」
「あれだろ、娘がいるから妃もいるだろ、宝石とかもあればいんじゃないか」
「沢山あるぞ、酒はカウン酒を10樽とかでいいかな?カノリは20樽置くか」
また収納から宝石や酒、収納袋が出現し財宝の山が築き上げられた。
「……我が国の宝物庫よりも凄い光景なんだが…」
「こんなもんでどう?後はこの中継器を置いて今は使えないけどこの中継器を色々な国に置いて行くから」
「そうすれば《ガルディア》まですぐに来られる」
「《ガルディア》……馬車で30日以上掛かる国だが…」
『大体5分で行ける』
『………』
「んじゃ、中継器あそこに置いてくるわ」
「おー」
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「行ける、行く?」
「私を連れて行って欲しい」
「ん、いこ」
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「お父様!」
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「ここに魔力を注げば良いぞ、行き先は元最前線だ」
周囲の声に国王は手で制し、崇幸の指示で魔力を注ぎ元最前線、先ほどの場所へ向かった…。
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「これは見事だ」
「もう此処で戦う気にはならないだろ」
「そうだな、ここはもう戦場にはならない」
ジラと国王が笑う、少しの時間その光景を眺めその場を後にした…。
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「承知した、感謝する」
「じゃ、行くわ。中継器が稼働したらまた来るし」
「あ…」
《ガンネ国》の王城に戻り別れの挨拶を交わす、王女アネイシャは少年に何か声を掛けようとし声が詰まる、少年は真っ直ぐな視線を彼女に向けゆっくりと口を開いた。
「ありがとう」
「はい………また…」
「…私は魔人だ、生きる時間も違う君の気持には応えられない」
「っ………はい……」
アネイシャは少年の言葉に息を呑み涙を零し顔を覆う、言い方は冷たい物だが彼女は王女だ王族に産まれた故に責任がある、叶わぬ恋に未練を残し続ける事は赦されない。
「行こう…」
「はい、父上」
少年の肩にグローリーが手を置きそして《黒鳶》に転移し、跡形もなく消え去った。
「各国と同盟に向け話し合う、書状を用意し各国へ」
『はっ』
周囲も呆然としていたが国王の声で皆我に返りバタバタと動き出す、アネイシャは侍女たちに連れられ自室へと戻る、国王はその背を見送り自分の代で戦に1つの結末を生み出せた事に安堵していた…。
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