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第012部 空の旅は安心安全にみんなで会いにいこう
第024話 行ってきます 行ってらっしゃい
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「お兄ちゃん…超長距離転移出来るようになった…」
「そうだな」
「行っても良い」
「駄目だと言ったら?」
「うぇぇん」
「兄……」
朝朝食を食べる前にグローリーが居間で朝食の支度を、ウォルゾガとカーテスとしていたメシュレラにイザラ達の元へ行きたいと伝えメシュレラが首を振るが、今のちゃぶ台の側での転んでゴーレムと遊んでいたイビヤとセスカが抗議するかのように泣き、それを隣で遊んでいたセレネ達がよしよしとあやしてくれる。
「ぱぱーどぞ」
「ぱぱーはい」
「エクト、セレネお前たち…」
「あーうんーうぇ」
「…全く」
「メシュレラ、グリは努力したからな。行かせてやったらどうだ?」
「メシュちゃん、グリちゃんなら大丈夫だよ」
「お前達…私ばかり悪者か?」
濃い目の熱い茶を啜りメシュレラが肩を落とす、家族総出での説得だ部が悪い。
「わかった、朝食を食べてからにしろ。後私が言うことは守るように」
「ありがとう、お兄ちゃん」
「よし、じゃ朝飯にするぞ」
「今日はオムライスだよ」
『はーい』
タナトスはまだ此方には来ていない、グローリーが出た後にでも来るのだろうとウォルゾガが思いつつ準備を行った。
『ついにきたのね』
『来たな』
『この旦那は強者なのが伝わってきやす』
『のす』
『ヴェリ!ヴェリ!』
孤児院の庭で集まる、コォン、チキ、ネズミ、ノースと新しく孤児院に来たヴェリ、数外個体魔王達が集まり人懐こいヴェリを見て警戒していた。
『数外個体魔王召喚に創造魔法…最強の数外個体魔王なのね~』
『ヴェリ!』
『私はコォンなのね~気安く喚ばないでほしいのねぇ~ん』
『俺はチキ、召喚なんかすんなよ』
『あっしはネズミです、あっしはいつでも喚んで下さい』
『のす』
『ヴェリ!ヴェリ!ヴェリ』
とりあえず新入りを見にきた先輩達?ヴェリは仲間に会えたと嬉しそうだ、ネズミとノースは好意的だ。
「ヴェリちゃん、皆、朝ご飯ですよー」
『ヴェリ!』
『私はゴーシュの所に戻るのね~』
『俺は子どもは嫌だからな、家に戻る』
『あっしはご一緒させていだきやす』
『のす』
ネズミとノースは孤児院の院長に呼ばれヴェリと歩く、コォン達は各々の家に帰る、コォンがチラとヴェリを見ればチキも見て頷いた。
『最強の数外個体がああで良かったじゃねえか、今を脅かされるのは面倒だ』
『強いのねぇ~ん、そろそろ13位が現れるのかしら~ん』
『かもな』
そう告げて2名は転移していく、ノースもヴェリもネズミも子供たちに囲まれて嬉しそうに過ごいた…。
「ぱぱー」
「ぱぁぱ」
「うん、ゴーレム達もありがとう…連れて行く…あと…」
懐記から託されたグローリーの大事な友人達、現在は龍皇国を拠点にあちこちへ配達を、ヒヨコやおりがみの子たち、動物達とこなす皇国の人気者。
2頭身ピンクの頭に生えた耳が足元まで垂れているドピンク色の出っ歯ウサギ(尻尾はラクガキのような蛇がくっついている)真ん中はオレンジ色のハムスターみたいな容姿に薄い色の腹には袋のポケットの様な物が有り、足元はラクガキのようなトカゲのスリッパを履かせた様な足、右側は蛍光イエローの毛並みにカピバラのような体型手足は黒く、背中に蝙蝠の様な羽を生やす元合成獣達が神々からの助っ人として超長距離転移に対応出来るようにし、エクトとセレネが直し以前毒ダンジョンでもグローリーを助けてくれたゴーレムも共に向かう。
「気を付けてね」
「イザラ達を頼む」
「いいか、弟。お前の超長距離転移ははっきり言えば未熟、未完成だ。無茶や乱用はしないように、そして…今のお前が救える物だけを救え、多くを求めるな。戦場はお前の願いを聞いてはくれない、命が軽い」
「…うん行って来ます…」
『行ってらっしゃい』
超長距離転移…子供たちに会う為…そしていつかキリングを迎えに行くために習得した物…未熟で未完成でまだまだだが、これでグローリーは1つ前に進む。
ゴーレムを抱え合成獣達を肩に乗せ、収納空間からまず転移の魔法具ナイフを出し空間を裂きナイフで固定、更に開いた空間の奥に長距離転移用のナイフを飛ばし空間を裂き固定……グローリーの顔が曇る、維持が難しい少しでも気を抜けば霧散してしまう。
最後に超長距離転移のナイフを更に奥の空間を裂き固定する、場所の名称を何度も心の中で繰り返し飛び込めばすぐにそれぞれのナイフが空間の固定を止めグローリーの収納に戻っていった。
「………」
「メシュちゃん、戻ろう」
「ああ」
弟の成長が著しい…魔神皇として少しずつ段階を踏んでいる、ゆっくり成長して欲しい…メシュレラはそう思うが、子供たちや彼の救けを求めている魔人は少なくはない。カーテスに呼ばれ1度思考を払い家へと戻った…。
「どうやら成功のようですね」
蒐集家がカジノタワーの自室のベッドに腰かけ、グローリーが無事に超長距離転移を発動させたのを感じ嗤う。
ベッドには大河が寝ている、このまま寝かせて自分は店に向かおうかと考えていれば大河がゆっくり目を開けた。
「朝か」
「そうですね」
「……楽しそうだな」
「ええ」
大河が身体を起こし乱れた髪を掻き上げ、床に脱ぎ捨てた上着を拾い洗面所に向かう。
「さあ、私に見せて下さい。魔神皇、彼が蘇ったのかを…」
チリン……鈴が鳴る、蒐集家は心底楽し気に口元を大きく歪め嗤った。
「グリは無事行ったぞ、ほら朝飯」
「そうですか」
グローリーの家の3階、タナトスの《奴隷ギルド》のドアをウォルゾガがノックし既に仕事を始めていたタナトスは一言返し机の書類に目を通す。
「ほら」
「……何を飲みますか?」
「ん?ああ、いや。この後みんなでたまごダンジョンと教室に行くからもう行くよ」
「そうですか」
テーブルにトレイに載せたオムライスとスープ、サラダにリンゴもどきを置きタナトスが尋ねればすぐに出ると言うので仕事を続ける、ワンズ達が出勤するのは1時間後、タナトスはこの静かな時間を気に入っていた。
「昼はサンドイッチを皆の分持ってくるからまた後で」
「どうぞお好きに」
静かにウォルゾガが退出する、タナトスは書類を書く手を止め椅子の背もたれに深く背中を預けた。
「成功したか」
グローリーが超長距離転移を発動させ、尚且つ目的地まで行ける確率はそれほど高くはない、蒐集家のお陰だ、癪ではあるが…。
「ナギ様…貴方は死んでいた方が幸せだ…」
嘗て憧れた存在、彼が彼のまま思うがまま生きるには彼を取り巻く環境では難しい…だから…死んでいてくれ、どうか魔神皇がタナトスの望まぬ真実を暴かないよう願った…。
「そうだな」
「行っても良い」
「駄目だと言ったら?」
「うぇぇん」
「兄……」
朝朝食を食べる前にグローリーが居間で朝食の支度を、ウォルゾガとカーテスとしていたメシュレラにイザラ達の元へ行きたいと伝えメシュレラが首を振るが、今のちゃぶ台の側での転んでゴーレムと遊んでいたイビヤとセスカが抗議するかのように泣き、それを隣で遊んでいたセレネ達がよしよしとあやしてくれる。
「ぱぱーどぞ」
「ぱぱーはい」
「エクト、セレネお前たち…」
「あーうんーうぇ」
「…全く」
「メシュレラ、グリは努力したからな。行かせてやったらどうだ?」
「メシュちゃん、グリちゃんなら大丈夫だよ」
「お前達…私ばかり悪者か?」
濃い目の熱い茶を啜りメシュレラが肩を落とす、家族総出での説得だ部が悪い。
「わかった、朝食を食べてからにしろ。後私が言うことは守るように」
「ありがとう、お兄ちゃん」
「よし、じゃ朝飯にするぞ」
「今日はオムライスだよ」
『はーい』
タナトスはまだ此方には来ていない、グローリーが出た後にでも来るのだろうとウォルゾガが思いつつ準備を行った。
『ついにきたのね』
『来たな』
『この旦那は強者なのが伝わってきやす』
『のす』
『ヴェリ!ヴェリ!』
孤児院の庭で集まる、コォン、チキ、ネズミ、ノースと新しく孤児院に来たヴェリ、数外個体魔王達が集まり人懐こいヴェリを見て警戒していた。
『数外個体魔王召喚に創造魔法…最強の数外個体魔王なのね~』
『ヴェリ!』
『私はコォンなのね~気安く喚ばないでほしいのねぇ~ん』
『俺はチキ、召喚なんかすんなよ』
『あっしはネズミです、あっしはいつでも喚んで下さい』
『のす』
『ヴェリ!ヴェリ!ヴェリ』
とりあえず新入りを見にきた先輩達?ヴェリは仲間に会えたと嬉しそうだ、ネズミとノースは好意的だ。
「ヴェリちゃん、皆、朝ご飯ですよー」
『ヴェリ!』
『私はゴーシュの所に戻るのね~』
『俺は子どもは嫌だからな、家に戻る』
『あっしはご一緒させていだきやす』
『のす』
ネズミとノースは孤児院の院長に呼ばれヴェリと歩く、コォン達は各々の家に帰る、コォンがチラとヴェリを見ればチキも見て頷いた。
『最強の数外個体がああで良かったじゃねえか、今を脅かされるのは面倒だ』
『強いのねぇ~ん、そろそろ13位が現れるのかしら~ん』
『かもな』
そう告げて2名は転移していく、ノースもヴェリもネズミも子供たちに囲まれて嬉しそうに過ごいた…。
「ぱぱー」
「ぱぁぱ」
「うん、ゴーレム達もありがとう…連れて行く…あと…」
懐記から託されたグローリーの大事な友人達、現在は龍皇国を拠点にあちこちへ配達を、ヒヨコやおりがみの子たち、動物達とこなす皇国の人気者。
2頭身ピンクの頭に生えた耳が足元まで垂れているドピンク色の出っ歯ウサギ(尻尾はラクガキのような蛇がくっついている)真ん中はオレンジ色のハムスターみたいな容姿に薄い色の腹には袋のポケットの様な物が有り、足元はラクガキのようなトカゲのスリッパを履かせた様な足、右側は蛍光イエローの毛並みにカピバラのような体型手足は黒く、背中に蝙蝠の様な羽を生やす元合成獣達が神々からの助っ人として超長距離転移に対応出来るようにし、エクトとセレネが直し以前毒ダンジョンでもグローリーを助けてくれたゴーレムも共に向かう。
「気を付けてね」
「イザラ達を頼む」
「いいか、弟。お前の超長距離転移ははっきり言えば未熟、未完成だ。無茶や乱用はしないように、そして…今のお前が救える物だけを救え、多くを求めるな。戦場はお前の願いを聞いてはくれない、命が軽い」
「…うん行って来ます…」
『行ってらっしゃい』
超長距離転移…子供たちに会う為…そしていつかキリングを迎えに行くために習得した物…未熟で未完成でまだまだだが、これでグローリーは1つ前に進む。
ゴーレムを抱え合成獣達を肩に乗せ、収納空間からまず転移の魔法具ナイフを出し空間を裂きナイフで固定、更に開いた空間の奥に長距離転移用のナイフを飛ばし空間を裂き固定……グローリーの顔が曇る、維持が難しい少しでも気を抜けば霧散してしまう。
最後に超長距離転移のナイフを更に奥の空間を裂き固定する、場所の名称を何度も心の中で繰り返し飛び込めばすぐにそれぞれのナイフが空間の固定を止めグローリーの収納に戻っていった。
「………」
「メシュちゃん、戻ろう」
「ああ」
弟の成長が著しい…魔神皇として少しずつ段階を踏んでいる、ゆっくり成長して欲しい…メシュレラはそう思うが、子供たちや彼の救けを求めている魔人は少なくはない。カーテスに呼ばれ1度思考を払い家へと戻った…。
「どうやら成功のようですね」
蒐集家がカジノタワーの自室のベッドに腰かけ、グローリーが無事に超長距離転移を発動させたのを感じ嗤う。
ベッドには大河が寝ている、このまま寝かせて自分は店に向かおうかと考えていれば大河がゆっくり目を開けた。
「朝か」
「そうですね」
「……楽しそうだな」
「ええ」
大河が身体を起こし乱れた髪を掻き上げ、床に脱ぎ捨てた上着を拾い洗面所に向かう。
「さあ、私に見せて下さい。魔神皇、彼が蘇ったのかを…」
チリン……鈴が鳴る、蒐集家は心底楽し気に口元を大きく歪め嗤った。
「グリは無事行ったぞ、ほら朝飯」
「そうですか」
グローリーの家の3階、タナトスの《奴隷ギルド》のドアをウォルゾガがノックし既に仕事を始めていたタナトスは一言返し机の書類に目を通す。
「ほら」
「……何を飲みますか?」
「ん?ああ、いや。この後みんなでたまごダンジョンと教室に行くからもう行くよ」
「そうですか」
テーブルにトレイに載せたオムライスとスープ、サラダにリンゴもどきを置きタナトスが尋ねればすぐに出ると言うので仕事を続ける、ワンズ達が出勤するのは1時間後、タナトスはこの静かな時間を気に入っていた。
「昼はサンドイッチを皆の分持ってくるからまた後で」
「どうぞお好きに」
静かにウォルゾガが退出する、タナトスは書類を書く手を止め椅子の背もたれに深く背中を預けた。
「成功したか」
グローリーが超長距離転移を発動させ、尚且つ目的地まで行ける確率はそれほど高くはない、蒐集家のお陰だ、癪ではあるが…。
「ナギ様…貴方は死んでいた方が幸せだ…」
嘗て憧れた存在、彼が彼のまま思うがまま生きるには彼を取り巻く環境では難しい…だから…死んでいてくれ、どうか魔神皇がタナトスの望まぬ真実を暴かないよう願った…。
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