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第012部 空の旅は安心安全にみんなで会いにいこう
Stage.6-10 友達
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「私も連れて行ってくれませんか?」
手を挙げてのんびりとした口調で言うオベリスカ、崇幸達が首を傾げた。
「どこにですか?」
「皆さんとご一緒に、いいですよね?父上、母上」
『良い良い可愛い我が子の願い』
『よきよき、見聞を広めよう』
オベリスカの髪から白い毛に覆われ目玉1つ付いた毛玉と、掌程の木に目と口を付けた生物が現れうんうんと頷く。
「こちらがコーランダーファッドの父と精霊の母です」
『救世主殿達お会いでき光栄、我が子の願い叶えたく』
『救世主様達是非可愛い我が子を連れてこの子の視野を広めたく』
「えっと国は?王様がいなくなると思いますが」
「行きたいなら良いけど」
「連れて行くのはいいぞ」
「ま、元から《ゼロ商会》は入りたい奴は入ればって感じだしな」
「ああ、異界の生物もいる商会だからな」
綴が質問し詠斗と崇幸が来たいなら来きても良い、ギーギスとシュリは毎度の事だと慣れた感じでいる。
「それなら問題ありません、分体があります」
オベリスカが仮面を外せば晴海達位のあどけない可愛らしい少年がニコリと笑って玉座から立ち上がり、精霊母親?の方が自分の木の枝をポキリと折り、オベリスカが息を吹き掛ければオベリスカの分身が玉座に座り、皆から拍手が起こった。
「これで何処にでも行けます」
「そうか…中継器置いて置くから、何かあったらこれで戻れるからな。空の旅だしすぐには難しいけどな」
「はい、感謝します」
玉座に座るオベリスカの分体は静かに座す、その後ろに中継器を置いて転移で《ブリキノ国》へ向かった。
「懐記!」
「ん、終わった?こっちも終わり。この国買い取ったわ」
「すごいですねー懐記さん」
外で破壊された城を見ながら電子タバコを吸って待っていた懐記にジラ達が駆け寄り、電子タバコを収納にしまって出迎えるついでに国の大臣や兵士達に金を支払い円満に退職して貰った。
王族も過去にガッドンバーダが自分以外の全ての血族を処刑したらしく、いないので丁度良いとホスィソにこの国の王になって貰う事が確定した。
「懐記さん……」
「外神っち」
「すみません」
「ん、俺は平気だけど?」
「はい、僕が見て欲しく無かったので…」
「ふうん」
「懐記さんの気持ちも考えず…」
「俺の為にでしょ?」
「はい…」
「別に良いよ、でも、申し訳ないと思うなら俺の友達になってよ」
「え?」
「いや?」
「そんな事は…」
「そ、じゃ今から友達ね。懐記って呼べば?」
「それは…」
「いつかは呼んで」
「……」
懐記が困った表情を浮かべる外神に軽い笑みを向ける、なんとなく本当になんとなくなってみたいと思ったからそう提案しただけだ、何かが変わるわけではない懐記も外神も、懐記は外神に何かを強要する気はない押し付ける気もない。
「おーみんな、って派手にやったなー」
「向こうがやったんだよ」
「この瓦礫の下にこの国の王の身体がある、魔人のリーダーに落とされた首と胴が離れた物がな」
「そうか…みんな怪我はないか?」
崇幸達も合流し城の無残になった瓦礫の山を眺め、戦争が始まる前だ死者が出るのは受け入れていたつもりだ、崇幸、詠斗、綴は呼吸を整え墓をせめて用意しようかとそういう話しになった。
「墓なら…僕が作ります」
「そうか、ならこっちは城を出そうか。ニジェルガさんとラージュさんから頼まれた城のサンプルがあるからそれをだそう」
「で、この可愛いのは?連れてく感じ?」
「はい、救世主様。私はオベリスカ・イグンと申します。見聞を広めたく父上と母上と共に皆様とご一緒させて頂きます」
「そう、俺は懐記。よろ」
懐記達とオベリスカと両親が挨拶を外神は墓を、崇幸達は城を出しに分かれた。
「よし!城を出すからあまり時間はないがホスィソ君の意見を尊重した内部にしたいな。色々意見を言ってくれ」
「い、いや俺は」
「わが国とも同盟を組み《ガーデン王国》も共に豊かな国にしましょう」
「………」
「ホスィソ、民が飢えない国が良いと言っていたじゃないか」
「今ならそれが叶いますよ」
「おう!腹いっぱい皆が食える国」
「明日の食事の心配も生きる不安にも苛まれない国が出来る」
同じパーティーの仲間達が肩を叩いてくれる、継承権もないまずしい国の王子、自由な冒険者生活が楽しかったが幕を引いて玉座に座る事が最善かと頷いた。
「別に王様になるからって冒険者も旅も降りる必要はないから」
「ジラ殿…そうかそれでいいのか」
「そうだ、国も民も皆日々の生活は続いていくから」
ジラの言葉にホスィソが笑う、上手く行くかは自分の肩に掛かっている、王になり豊かな暮らしを民にさせたいとホスィソは誓った。
「墓ねぇ」
「この瓦礫を墓標にします」
懐記と外神が並び外神が片手を挙げて石を組み換えていく、小さい訳でも大きい訳でもなく眼で遺体の場所を確認し土魔法で埋めて小さめな石碑を造りその周囲を囲いで囲み、木魔法で花が咲いた木を2本石碑の両脇に植えた。
「へえ、綺麗じゃん」
「はい…」
「不老不死なんかに手を出さなきゃ長生き出来たかも」
「…………」
「お疲れ、外神っち。飯にしよ、外神っちの好物とかは?」
「何でも食べます…虫は…好みません」
「へえ、りょーかい。いこ」
「はい」
造った墓標を眺め、懐記が外神と共に皆の元へ向かう、外神は懐記の背を見て友とはと思う、日本にいた時もいなかった物だ、商会のメンバーはどうかと言われれば分からないだ。
外神は進む、進むしか出来ないからだ…。
手を挙げてのんびりとした口調で言うオベリスカ、崇幸達が首を傾げた。
「どこにですか?」
「皆さんとご一緒に、いいですよね?父上、母上」
『良い良い可愛い我が子の願い』
『よきよき、見聞を広めよう』
オベリスカの髪から白い毛に覆われ目玉1つ付いた毛玉と、掌程の木に目と口を付けた生物が現れうんうんと頷く。
「こちらがコーランダーファッドの父と精霊の母です」
『救世主殿達お会いでき光栄、我が子の願い叶えたく』
『救世主様達是非可愛い我が子を連れてこの子の視野を広めたく』
「えっと国は?王様がいなくなると思いますが」
「行きたいなら良いけど」
「連れて行くのはいいぞ」
「ま、元から《ゼロ商会》は入りたい奴は入ればって感じだしな」
「ああ、異界の生物もいる商会だからな」
綴が質問し詠斗と崇幸が来たいなら来きても良い、ギーギスとシュリは毎度の事だと慣れた感じでいる。
「それなら問題ありません、分体があります」
オベリスカが仮面を外せば晴海達位のあどけない可愛らしい少年がニコリと笑って玉座から立ち上がり、精霊母親?の方が自分の木の枝をポキリと折り、オベリスカが息を吹き掛ければオベリスカの分身が玉座に座り、皆から拍手が起こった。
「これで何処にでも行けます」
「そうか…中継器置いて置くから、何かあったらこれで戻れるからな。空の旅だしすぐには難しいけどな」
「はい、感謝します」
玉座に座るオベリスカの分体は静かに座す、その後ろに中継器を置いて転移で《ブリキノ国》へ向かった。
「懐記!」
「ん、終わった?こっちも終わり。この国買い取ったわ」
「すごいですねー懐記さん」
外で破壊された城を見ながら電子タバコを吸って待っていた懐記にジラ達が駆け寄り、電子タバコを収納にしまって出迎えるついでに国の大臣や兵士達に金を支払い円満に退職して貰った。
王族も過去にガッドンバーダが自分以外の全ての血族を処刑したらしく、いないので丁度良いとホスィソにこの国の王になって貰う事が確定した。
「懐記さん……」
「外神っち」
「すみません」
「ん、俺は平気だけど?」
「はい、僕が見て欲しく無かったので…」
「ふうん」
「懐記さんの気持ちも考えず…」
「俺の為にでしょ?」
「はい…」
「別に良いよ、でも、申し訳ないと思うなら俺の友達になってよ」
「え?」
「いや?」
「そんな事は…」
「そ、じゃ今から友達ね。懐記って呼べば?」
「それは…」
「いつかは呼んで」
「……」
懐記が困った表情を浮かべる外神に軽い笑みを向ける、なんとなく本当になんとなくなってみたいと思ったからそう提案しただけだ、何かが変わるわけではない懐記も外神も、懐記は外神に何かを強要する気はない押し付ける気もない。
「おーみんな、って派手にやったなー」
「向こうがやったんだよ」
「この瓦礫の下にこの国の王の身体がある、魔人のリーダーに落とされた首と胴が離れた物がな」
「そうか…みんな怪我はないか?」
崇幸達も合流し城の無残になった瓦礫の山を眺め、戦争が始まる前だ死者が出るのは受け入れていたつもりだ、崇幸、詠斗、綴は呼吸を整え墓をせめて用意しようかとそういう話しになった。
「墓なら…僕が作ります」
「そうか、ならこっちは城を出そうか。ニジェルガさんとラージュさんから頼まれた城のサンプルがあるからそれをだそう」
「で、この可愛いのは?連れてく感じ?」
「はい、救世主様。私はオベリスカ・イグンと申します。見聞を広めたく父上と母上と共に皆様とご一緒させて頂きます」
「そう、俺は懐記。よろ」
懐記達とオベリスカと両親が挨拶を外神は墓を、崇幸達は城を出しに分かれた。
「よし!城を出すからあまり時間はないがホスィソ君の意見を尊重した内部にしたいな。色々意見を言ってくれ」
「い、いや俺は」
「わが国とも同盟を組み《ガーデン王国》も共に豊かな国にしましょう」
「………」
「ホスィソ、民が飢えない国が良いと言っていたじゃないか」
「今ならそれが叶いますよ」
「おう!腹いっぱい皆が食える国」
「明日の食事の心配も生きる不安にも苛まれない国が出来る」
同じパーティーの仲間達が肩を叩いてくれる、継承権もないまずしい国の王子、自由な冒険者生活が楽しかったが幕を引いて玉座に座る事が最善かと頷いた。
「別に王様になるからって冒険者も旅も降りる必要はないから」
「ジラ殿…そうかそれでいいのか」
「そうだ、国も民も皆日々の生活は続いていくから」
ジラの言葉にホスィソが笑う、上手く行くかは自分の肩に掛かっている、王になり豊かな暮らしを民にさせたいとホスィソは誓った。
「墓ねぇ」
「この瓦礫を墓標にします」
懐記と外神が並び外神が片手を挙げて石を組み換えていく、小さい訳でも大きい訳でもなく眼で遺体の場所を確認し土魔法で埋めて小さめな石碑を造りその周囲を囲いで囲み、木魔法で花が咲いた木を2本石碑の両脇に植えた。
「へえ、綺麗じゃん」
「はい…」
「不老不死なんかに手を出さなきゃ長生き出来たかも」
「…………」
「お疲れ、外神っち。飯にしよ、外神っちの好物とかは?」
「何でも食べます…虫は…好みません」
「へえ、りょーかい。いこ」
「はい」
造った墓標を眺め、懐記が外神と共に皆の元へ向かう、外神は懐記の背を見て友とはと思う、日本にいた時もいなかった物だ、商会のメンバーはどうかと言われれば分からないだ。
外神は進む、進むしか出来ないからだ…。
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